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はい、シェアする落語のシケです。6月14日日曜日、スタジオ・フォーにおきまして、笑福亭べ瓶・田辺銀冶二人会、行ってまいりました。
笑福亭べ瓶さんがですね、雪駄を忘れてきたということで、スタジオ・フォーから借りるなんちゃらかんちゃらでオープニング遅れるのかなと思ったら、普通に始まりました。
べ瓶さんは今、大人気で東西の寄席落語界で大活躍中でございますが、この日はですね、池袋演芸場で音助改め雷門五郎師匠ですね、真打昇進襲名披露興行が行われてまして、そこに出演して、そこから移動してきたという、そんな話で始まりました。
ネタはですね『時うどん』です。僕、べ瓶さんの『時うどん』結構聴いてると思うんですけど、後でねトークで出てくるんですけど、やっぱりなんかその時によって結構入れ言がこう変わったりするみたいな話が後で出てました。
とにかく箸で眼を突くのが、もうめちゃめちゃ好きなんですよね、僕ね。やっぱり本当にあんなに思いっきりやってるのに、全然このベタッとした感じにならない、落語は壊れないって言ったら本当この人はすごいなというふうに思いますね。誰が見ても大爆笑の『時うどん』でございました。これがこの後ちょっとトークにつながってきます。
2席目で出てきた銀冶さんなんですが、田辺銀冶先生はですね、ここでですね、大ネタをかけるから早めに降りると、べ瓶さんはおっしゃってたんですが、15分待たされたというふうに話も出てました。銀冶先生、ネタは『お紺殺し』新吉原百人斬りですね。有名なネタですけど、僕聴くのは初めてで、なんかこう真っ直ぐにストレートにおっかない講談らしいサスペンスですね。
やっぱ講談って悪役がガッチリかけるのが魅力的だなというふうに僕は一つ思ったりするんですけども、もうね、殺すのは分かってるんですよ。あれはどうやっても殺すだろうなっていうのが見えてるんですけども、怖いんですよね。非常に通りのいいスポーンと心に入ってくる声で、
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冬の川の川べりの、あれは戸田でしたっけ?戸田のあたりの川のね、この闇を見事に表現していたんですが、残念だったのはご自身もおっしゃってましたが、名前をちょっと間違えるシーンが何度かあって、この前のべ瓶さんの高座でもですね、『時うどん』の数えるところ、それも成功する方の数えるところがちょっと間違えて、それをネタにして仲入り後のトークで2人が立ちでトークをやるというところで、そんな話からスタートしました。あんなところで間違えるなんてみたいな話でですね。
べ瓶さんがおっしゃってたのは「自分としては本当は作品が好きなの。作品派というか、例えば好きなアーティストのライブに行ってもアレンジを変えられたりするのはあんま好きじゃない」みたいな。「自分も本当は決まった、同じようにやった方がいいんじゃないかなというふうに思ってるんだけども、落語をやっていて楽しくなくなった時があって、書いて覚えた台本から離れてやってみたら、また楽しくなってきた」みたいなことをおっしゃってました。
これはすごく画点抜く話で、なぜかというと、べ瓶さんのときうどんは聞くたびに面白いわけですよ。聞くたびにやっぱりちょっとずつ違うんで、その辺のライブ感がたまらないわけですよ。やっぱり話芸はライブなので、その日の一期一会の多少しくじったところも含めての楽しみだなというふうに思っているので、この辺はすごく頷ける話だなというふうに思います。
そんな感じでお二人のトークが続いた後で、今度はですね、銀冶先生の方からスタートということで、今度はですね、これは平家物語になるのかな。静御前ですね。『賤の苧田牧』という、これもね有名な話だと思うんですけど、僕は聞くのは初めてです。なんかこっちの方が好きだったな。お紺殺しも迫力があって、凄みも迫力もあって良かったんだけど、単純に好みの問題として、銀冶先生の声がすごくこのネタに合ってるなっていう。
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要は、義経と別れて、頼朝の前で舞いを舞うという話ですわね。だからこの負けた側にいて、なおかつ凛として自分の、白拍子っていうね、静御前は舞いを舞うってことは芸人なので、アーティストとしてのプライドをピシッと持っているってあたりの感じがですね。凄い銀冶先生の声に合ってるなっていう風に思って、非常に素敵でした。
最後の高座が、これはべ瓶さんになるわけですが、これはちょっと凄かったね。『木津の勘助』なんですよ。『木津の勘助』は、笑福亭では鶴光師匠がね、鶴光師匠がたぶん降壇から持ってきたのかな。それを弟子の希光さんもやってらっしゃる。この前、ベベ希光二人会が大和堕落合会であったと思うんですけど、その時もやってたんじゃないかな、確か。そっちの流れがあるわけですよ。
そっから全然違う流れなんですね。これ本当にびっくりしたんですけど、なんと元が広沢菊春先生です。広沢菊春先生の先代の2代目広沢菊春が持ってたんですね。2代目菊春が何回か師匠を変えていて、その時に上方の師匠がいて、最初の師匠かな。岡本玉治に指示したことがあって、なので上方のネタを2代目広沢菊春が持ってたってことなんですね。3代目菊春がそれを継承しているけども、自分はその上方言葉をなかなかやりにくいというところもあるんでしょう。で、べ瓶さんこれやりませんかと。兄さんこれやりませんかということで、ここでですね、お稽古をつけたということらしいんですよ。
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さらに、落語としてどう領局、節を入れていくかというところについては、広沢美舟さんのアドバイスもあったらしいんですよね。で、鶴瓶師匠の会かな。今年だと思うんですけども、鶴瓶師匠の会で、ほんとは曲師じゃないんですけど、お囃子の方ですね、に三味線を入れてもらって、三味線入りではやったらしいんですよ。
で、そこにさらに、でも三味線をね、呼ぶって大変なことじゃないですか。小さな会だと。で、そこにさらにですね、玉川太福師匠が、べ瓶さんやってくださいよと。で、素語りっていうのがあるんですよ。三味線を入れないで、浪曲をやるっていうのがありますからということで、もともとやっぱり上方落語やっぱり、見台でね、
見台小拍子張扇というパーカッションをね、使うのが上方落語の一つのスタイルですから、それをうまく入れたらいいんじゃないかということで、ぱんぱん入れながら、節を唸るという、そういうスタイルの、『木津の勘助』。だから、広沢菊春は落語浪曲の人だったわけですが、これ浪曲落語ですね。
で、節は後ろの方でじっくりと溜めて、間に入れるんじゃなくて、浪曲みたいに間に入れるんじゃなくて、最後にじっくり節で行くっていう感じにして、そこまでは落語で引っ張ると。ただやっぱりね、落語もいつものべ瓶さんの落語ではあるんだけど、ちょっとやっぱり変化があるなっていう気がしました。その辺がすごく面白くて、だからその、鶴光一門の『木津の勘助』とは、やっぱりちょっと違う。講談の『木津の勘助』ともちょっと違う。やっぱ浪曲はね、やっぱりエモーショナルですね。そのエモーショナルさをうまく取り込んで、落語にしたって、最後この節で盛り上げて締めるっていうですね、非常に斬新なスタイルです。
これがね、面白かった。多分ね、素語りでやるっていうのは、多分今回初めてとおっしゃってたんで、これこなれてきたらすごい武器になるような気がしますね。
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やっぱり思うのは、べ瓶師匠っていうと怒られるので、べ瓶さんと呼ばせていただいておりますが、べ瓶さんのね、芸に対する幅広い興味と愛情っていうかね、落語も本当に東西の落語にものすごく、東西の落語の今にものすごく詳しいし、ものすごい愛情を持ってる。そこにね、今度浪曲なんですよ。浪曲もね、前から詳しい、好きでよく聴いてる方だったんですけど、ついにね、菊春直伝の浪曲を浪曲落語にして、素語りで上方落語のパーカッションを入れながら、やるという新しいスタイルが出来上がったわけですね。
これはね、いいですよ。何だろうな、芸として技術としても素晴らしいし、そこに芸種を超えた芸に対するすごい深い、べ瓶さんの愛情みたいなものも感じますね。
ということで、この二人の組み合わせもなかなか良くてですね、良い感じでとても楽しい日になりました。ということで、シェアする落語の四家でした。ではまた。