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2026-10-13 18:51

【#379】春風亭柳枝20周年こっそり三夜その3 26/10/12

#春風亭柳枝
#瀧川鯉八
#柳亭市悟
先日、第44回を開催した『シェアする落語』の第4回出演が柳枝師匠、第5回が鯉八師匠なのです。

当時から面白かった二人がこんなに立派になって、弟子も取って、さらにさらにめちゃくちゃ面白くなっている。こちらとしては、幸せなことこの上ないです。

噺家らしい、ご陽気な中にもしっかりと気持ちの入った、青木さん追善の会となりました。
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サマリー

10月12日にらくごカフェで行われた、春風亭柳枝の芸歴20周年記念「こっそり三夜」最終日の感想。前座の柳亭市悟、柳枝の北海道遠征を含むまくらと、ネタ下ろしの『粗忽長屋』について、古典の骨格を保ちながら笑いを積み上げる技量が語られます。瀧川鯉八は自作の『厚化粧』を披露し、強烈なしぐさとしゃがれ声で客席を沸かせました。仲入り後は柳枝と鯉八が、落語の作り方や互いの新作・古典への評価を語り、最後に柳枝が青木さんからよく勧められていた『佃祭』を演じました。青木さんへの追善の気持ちは、深刻な追悼ではなく、笑いを届ける二席の中に込められていたと振り返っています。

春風亭柳枝20周年記念公演と『シェアする落語』過去の出演者
はい、シェアする落語のシケです。 10月12日月曜日祝日。らくごカフェにて行われました。 春風亭柳枝20周年こっそり三夜。行ってまいりました。 芸歴20周年ということで春風亭柳枝師匠が大きな会は別にホールみたいなところでやるみたいですけども、 それとは別に同じぐらいのキャリアの方を3人ゲストに呼んで 同日月祝の3日間連続でやる会ということですね。
僕はこれあの3日間連続全部行きたかったんですね。というのは、初日が弁財亭和泉師匠、 2日目が柳亭小痴楽師匠、そして3日目が 瀧川鯉八師匠、お三方と柳枝師匠、この企画に出てくる真打4名が私がやっておりますシェアする落語に 昔ご出演いただいた メンバーなわけですよ。第4回が当時春風亭正太郎、いまの春風亭柳枝師匠。第5回が瀧川鯉八師匠。で、第6回が当時三遊亭粋歌さん、いまの弁財亭和泉師匠。 第8回が柳亭小痴楽師匠なんですね。
同じ企画で会を続けていく上で、 やっぱり前にどういう方が出ていたのかっていうのは、会の箔になるんですよ。シェアする落語、この前の笑福亭べ瓶さんで 第44回ということになりましたが、出てもらえた方々、今まで出てもらっている方々が出てもらった後にさらにさらにですね、飛躍されているということが本当大きいなというふうに思ってまして第1回の当時談吉さん、いまの立川談寛師匠。 第2回が桂宮治師匠。第3回が当時立川こはるさん、立川小春志師匠。 で、2回出た方がいるんですが、第10回が立川寸志師匠と、このですね、最初の10回の8名の方っていうのは本当にそのシェアする落語の基本的なね、基礎というか シェアする落語ってこういうもんだっていうものをですね、作っていただけた方なので本当に特に感謝をしているわけですね。 そのうちの4名が出るというシリーズですから全部行きたかったんですけどちょっと都合がつかず、最終日・楽日の本日をお伺いしたということです。
柳亭市悟の前座と柳枝のまくら
前座さんはですね、本来であれば柳枝師匠のお弟子さん 春風亭柳吉さんが出るはずだったんですがネタを覚えきれなかったということで ギブアップされて、それぞれの日に前座さんを、よそから呼んだということで、代わりに柳吉さんは次の柳枝師匠の会のチケット販売に注力してたという話なんですが、この日の前座はですね
柳亭市悟さん このアクセントがよくわからない市悟さん?市悟さん? もちろん市馬師匠のお弟子さんですね。話題の前座さんではあるんですが、その話題にはまあちょっと触れないでおきます。 興味がある方は1と5を足してみてください
まあまあそれは良いとしてですね ネタは『真田小僧』でしたね。とにかくね僕はもう前座さんは声が出てるっていうことにすごい気になるので もうまっすぐねパーンと遠くまで聞かせられる声がちゃんと出ているっていうところね しっかり出てるっていうところがねものすごく好感が持てます。もちろんねセリフ回しなんかも結構いい感じではあります。なるほど期待できるまた前座さんがいるねっていうそういう感じでございます。
で柳枝師匠が登場。まくらがねいろいろ面白くて。北海道遠征の話は面白かったですね。ネタは割りませんけどね私はめちゃめちゃ面白かったです。いやージンギスカン。まあもちろんね らくごカフェの青木さんのお話もこの時はチラリチラリかな。まずやっぱ感謝の言葉ですよね私は青木さんに育てられたっていうふうにおっしゃってますから。まあそんなところから。
柳枝のネタ下ろし『粗忽長屋』
これがネタ下ろしだったんですね『粗忽長屋』 芸歴20年で『粗忽長屋』やってなかったって。古典派としては珍しい。でも、だいたいなんかなんかそういうネタってあるんですよね。誰もがやってそうなネタっていうのは実は誰もがやってるわけではないみたいなですねところが あったりします。そこにあえて今からあの挑むっていうのもすごいですよね。後のトークの話で出てきましたけども柳枝師匠、1回でも客前でかけたネタをカウントすると313だそうです。すごいね。いやー素晴らしいなと思ったわけなんですけども。
『粗忽長屋』もうねあのもうとっととやった方が良かったって感じですね。向いてるの分かってんだから。ただ正太郎時代よりはやっぱり真打になってからの方がやった方が良かった、という気はします。押すべきところでスパーンと押せるのはあのやっぱり根底にある品の良さみたいな ところがあるんですけどそこにねなんかうまい具合に入れてくるジャブのような、これ同じこと前も言ったかな、くすぐりもたまんないものがありますね。バランスの良さというか、粗忽長屋っていうまあ傑作滑稽噺をのあの全くぶらすことなく、ちょこちょこちょこっとくすぐりをね積み上げていく、それがまた新しい強い笑いを生んでいく ってあたりが、やっぱりいいですね。
瀧川鯉八『厚化粧』の笑い
でゲストでございます瀧川鯉八少でございますね もうねまくらの『浅草お茶の間寄席』の収録の話から、定番になってかもしれない大谷翔平絡みの話から、もうどっかんどっかん湧くんですよ。楽しいったらありゃしない。さっき柳枝師匠の落語でこっちの筋肉を使って笑ったのと違う筋肉使って笑ってる感じがすっごい気持ちいいんですよ。この2人でリレーすると。
で 何に入るのかなと思ったらですねこれもまた僕の大好きな鯉八作の一つ『厚化粧』。まあとにかくね声の潰れた枯れた スナックのママこれ2人出てくるんですけど、あ3人か。これが死ぬほど笑えるんです、なんで死ぬほど笑えるかというと本当に緻密にこしらえてあって、仕方噺って言っていいぐらい仕草が強烈なんですよタバコ吸う仕草が。すごいしゃがれ声でしゃべるんですけどねその強烈さが 全部その計算の上に成り立ってる。すげー稽古してんだろうなっていうような。
あのサンキュータツオ先生があの鯉八師匠の落語のことを、先代文楽に例えた っていうのがあるんです。もう磨きまくってるんですよね。この独自の世界を作ってそれを磨いて磨いて磨きまくってるってあたりは、ちょっと方向性は全然違いますけど先代圓歌師匠を感じさせますね。
で、凄いところがあったんですよ。1箇所だけ、ふだん全くそこに挟まない、意味もそんなに通っていないスナックのママのセリフがありまして。まあこれはどうしようかな。ここでしか言わないと思うんで軽く触れますけども。
「儲からないのに。喜んでいるのは芸人と客だけじゃないか」ってボソッと言ったんですよね。これお分かりになる方お分かりになりますよね。まさにらくごカフェ創業者青木さんのことです。爆笑に継ぐ爆笑のスナックの噺に、一瞬だけシリアスを入れるっていうこの技、すごいなと思いました。
柳枝と鯉八の対談
で仲入りを挟んでお二人の対談です でもうほぼ同い年ほぼ同期でお子さんもなく同い年ぐらいなのかな。まあそんなところからですね。協会もも違うし新作古典の違いもあるから、ご一緒することはないんだけども会うともすごく嬉しい、話し込んじゃうみたいなそういうねお二人の話があって
柳枝師匠から見た、鯉八師匠の新作の文学性の高さ。確かにそうですよね、みたいなところを指摘して、鯉八師匠喜んで、こんな映画を観てこんな風に思ってとか、昔はこういうふうに作ってたけど今はこんな風になってきたみたいな話がいろいろとこう出てきて楽しかったです。あんまり詳しくはねここでは紹介できませんけど。ただね鯉八師匠は相変わらずあのトークを終わるところで踏ん切りがつかない、もっと喋りたいとなっちゃう。今日は柳枝師匠と話をしていたので「続きは打ち上げで」ってピシッと切って、残り時間をちゃんと残して次の噺に入りました。
青木さん追善の『佃祭』
先ほどの『粗忽長屋』が何とネタおろしで、なんかもう10年ぐらいやってそうな感じの見事な高座でした。最後はまあこれは追前興行になってしまったので「青木さんがよく僕にやってくださいと言っていた噺をやります」ということで『佃祭』。本当に悲喜こもごもの噺ですよね人情味も感じさせつつ、滑稽は滑稽で爆発するみたいな。一粒で2度美味しい噺だと思うんですけど。まぁこれももね 抜群の安定感でクスグリの入れ方もすっごいいいし、旦那とおかみさんと船頭もいい。特に船頭がいいね。あの辺の会話もすごくいいし、 泣きながら一番いい悔やみを言う与太郎もすんごいいいし、みんないいんだよね。
今の柳枝師匠っていうのは何がいいかっていうと 明らかにその僕がよく聴いていたころ、『シェアする落語』にも出てもらった正太郎時代からもともとうまいんですけど、いまは自分のやりたい表現をもっと前にバンとこう 打ち出せる大胆な表現ができるように、なんか肩の力が抜けてきたんじゃないかなっていうのが、真打昇進後の柳枝師匠の 高座を聴いてて思ったことなんですけど。じゃあこれから成熟・老成していくのかというと、まだそこまではいかないんですよね。見事な技巧でもって見事に古典落語をやって人を楽しませるんですけども。
その表現の中にいい意味での若さゆえの爽やかさみたいなものがしっかり残っていて。そこはまだ全然枯れてない。っていう ところがすごい素敵だなと思います。多分9代目柳枝落語が完成するのって70ぐらいじゃないですか。僕は死んでるね。仕方ないことですけど。今本当にねいい時期ですよ。前々からちゃんと聴く価値のある落語をやってくれる方ではありますけども、いま本当に20周年ってちょうどいい時期なんだなっていうのをねすごく感じますね。
最後に鯉八師匠に出てきていただいて3本で締めてという形で終わりました。先ほどの申し上げた通り鯉八師匠は一瞬だけ青木さん追悼のフレーズを自作の新作の中に入れたんですけども。柳枝師匠は『粗忽長屋』と『佃祭』。悲しい噺ではなく、笑える噺を2席並べたんですけど、どちらも「死」を扱った噺ではあるんですよね。そういう意図があったかどうかわかりません。けどやっぱり噺家の「追善」という言葉にはそういう了見がある。ただ寂しがって泣いてるっていうのは噺家っぽくないっていうところがあるんじゃないかなっていうようなことも感じました。
今日は個人的にすごく素敵な一夜を過ごさせていただけました。ありがとうございます。ということでシェアする落語の四家でした。みんな、らくごカフェ行こうね。
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