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いぬさんとおねこさん 村山籌子
絵本 いぬさんとおねこさんが
ストーブにあたりながら、はいからな絵本を見ていました。
いぬさんが申しました。
僕はなぜこんなはいからな犬に生まれなかったんだろう。
このちじれた毛はどうだ。 と、自分の短い毛を引っ張りました。
ああ、私はどうしてこのペルシャ猫に生まれなかったんでしょう。
この大きな目。
と、 絵本の猫を見て、おねこさんは申しました。
二人はがっかりしてしまいました。
が、ストーブの火があんまり暖かかったので、眠ってしまいました。
お正月、元日の晩のことでありました。
散歩 1
おねこさんが散歩していました。 2
風が吹いてきて、おねこさんの肩かけが飛ばされました。
肩かけは川の中へ。
そこへ犬さんがやってきて、二人で川の底に沈んでいる肩かけを見つけました。
3
犬さん、あなたは水泳ぎができるんでしょう。 取ってください。
と、おねこさんが言いました。
犬さんは こんなに寒くちゃ取れない。
夏になるまで待とう。 と言いました。
4 それを見ていたアヒルさんのおじさんが
水の中に飛び込んで取ってくれました。
二人はあんまり嬉しくて、お礼も言わずに家に帰りました。
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アヒルのおじさんはぶつぶつ怒りましたが、
のんきなおねこさんと犬さんは それに気がつきませんでした。