1. 青空文庫朗読する人
  2. たけのこ/新美南吉
2024-07-05 03:45

たけのこ/新美南吉

spotify apple_podcasts youtube
作品名:たけのこ
著者:新美南吉

図書カード:https://www.aozora.gr.jp/cards/000121/card4725.html

青空文庫:https://www.aozora.gr.jp/index.html

ブンゴウサーチ for Kids:https://bungo-search.com/juvenile

#青空文庫 #朗読 #児童文学
00:01
たけのこ、新美南吉。
たけのこははじめ、じびたのしたにいて、
あっちこっちへくぐっていくものであります。
そして、あめがふったあとなどに、
ポコポコと、つちからあたまをだすのであります。
さて、このお話は、まだそのたけのこがじびたの中にいたときのことです。
たけのこたちは、遠くへ行きたがってしようがないので、
おかあさんのたけが、
そんなに遠くへ行っちゃいけないよ。
やぶのそとにでると、うまのあしにふまれるから、
と、しかっておりました。
しかしいくらしかられても、
ひとつのたけのこは、どんどん遠くへもぐっていくのでありました。
おまえは、なぜおかあさんのいうことをきかないの、
と、おかあさんのたけがききました。
あっちのほうで、うつくしいやさしいこえがわたしをよぶからです、
と、そのたけのこはこたえました。
わたしたちには、なんにもきこえやしない、
と、ほかのたけのこたちはいいました。
けれど、わたしにはきこえます。
それはもう、なんともいわれぬよいこえです、
と、そのたけのこはいいました。
そして、どんどんはなれていきました。
とうとう、このたけのこはほかのたけのこたちとわかれて、
かきねのそとにあたまをだしてしまいました。
するとそこへ、よこぶえをもったひとがちかよってきて、
おや、おまえはまいごのたけのこだね、といいました。
03:02
ええいえ、わたしはあなたのふいていらっしゃった、
そのふえのこえがあんまりよかったので、こっちへさそわれてきました。
と、たけのこはこたえました。
さて、このたけのこはおおきくかたくなったとき、
りっぱなよこぶえとなりました。
03:45

コメント

スクロール