では早速見ていきましょう。まずは財務チームです。
Anthropicの社内では、いろいろなデータを集めた大きな保管庫のようなものがあります。
ここから財務チームは、財務関連の数字を取り出すためにSQLという専用の操作言語を使いこなす必要がありました。
そのため財務関連の分析用の画面を1つ作るのに、それだけでも数週間ほど時間がかかっていたそうです。
具体的な内容でいうと、設定している指標の変動アラート、例えば収益が3%減少しましたみたいな
アラートが飛んでくるような仕組みは構築できているけど、なぜ売上が下がったのか、なぜ収益が3%減少したのか
こうした背景情報まで把握できるような仕組みは構築できていませんでした。
なのでそういった通知が来たら、人間が生のデータを見て、その下がった原因を特定する
このような仕事の流れを組んでいたそうです。
こうした生のデータを見て原因を特定できる知識やスキルを持っている人は、社内で2,3人ぐらいで
そういったタスク内容が俗人化しているという課題もありました。
社内には財務データはあると、でもその財務データを分析して生のデータをSQLで取り出して分析できる人材
そういったスキルを持っている人は社内でも少数だったと。
こうした課題を解決するために、財務チームがクロードコーワークを使ってどのように改善をしたのか。
まずデータの保管庫にクロードをつないで、最新のデータに対して自然言語で直接質問できるようにしました。
つまり生のデータを取り出すにはSQLという専用の言語を書く必要があるわけですけど
そういったことをせずに自然言語で直接質問できるような形でデータを誰でも取り出せるようにしたと。
そしてよく問い合わせる内容を一つのパッケージとして登録しました。
これちょっと内容がわかりにくいので補足すると、つまり今まで社内の特定のスキルを持っている人でないと
生のデータからその収益が下がった原因を分析するのがなかなか難しかったと。
こういった俗人化している内容をAIエージェントに少しずつ移動させていったというわけです。
今までだったら収益が3%減少してきたと、そのような通知アラートが飛んできても
人間が生の数字を見て初めて、あ、この売上減少の原因はアジア地域でのエンタープライズ向け契約の更新の落ち込みが原因だったんだなと。
こんな感じで人間が直接分析をして初めて原因を特定していました。
それがAIエージェントを使うことによって収益減少のアラートからそのまま売上減少の原因を分析、説明するAIエージェントを構築していったと。
あとは財務データを視覚的に確認できるダッシュボード、これを誰でも開発できるような環境を整えたと。
そういった話も興味深いです。
具体的にはHTMLというウェブデザイナーの人やウェブサイトを作成する人が使う言語があるんですけど、
こうしたものを使って誰でも財務データを視覚的に確認できるHTMLベースのダッシュボードを作れるようにしました。
つまりエンジニアでない人でも自分で財務関連の分析画面を作れるような環境を整えたと。
資料ではこのようなコメントが残されています。
ちょっと読んでいきます。
指標が変動した際のアラートには、AIが文脈を読み取って可能性の高い変動要因を数字に添えて定義にするようになりました。
そのため、会議での議論は何が起きたかの確認から、次に何をすべきかの戦略会議へと進化しました。
資料ではこのように述べられています。
余談なんですけど、HTMLいいですよね。
2026年になってこんなにHTMLを触るようになるとは私自身も予想していませんでした。
HTML、簡単に言うとウェブサイトを構築する言語のようなものなんですけど、
これかなり汎用的でウェブサイトを作る以外でも結構使えます。
例えば、財務関連のダッシュボードを作ったり、あとはスライド、こういったものを作成することができます。
イメージとしては単なるテキスト、これをグラフやテーブル、あとはスライド、より見やすいように視覚化したい時、
こういった時にAIとHTMLの組み合わせ、非常におすすめです。
はい、すいません。ちょっと脱線してしまいました。
では次行きましょう。次はホームチームです。法律のホームですね。
ホームの仕事については扱う情報が多くて、なおかつミスが許されないという、そういった領域でもあります。
なので、ホームの現場ではAIエージェントが利用できる機会、そういったものは少ないように感じます。
で、アンソロピックチームが感じていた課題も同じような感じで、
例えば数十の管轄区域にまたがる規制のモニタリング、
あとは社内のコミュニケーション、リーガルチェックなど、処理作業に多大な時間を奪われていたと。
あとはホームチームが共有している社内の知見やリスク、そういった情報をウィキに保存していたそうなんですけど、
誰も完全には読んでいないような状態だったそうです。
かなり情報量が多くて、チェックするのもひと苦労だったと。
こうした課題を解決するために、ホームチームが何を行ったかというと、ホーム用のプラグインを作ったそうです。
これ内容面白いんですけど、アンソロピックのチームが公的なリスクをどのように考えているのか、
製品の公開に際してどのようなホーム審査を経るべきなのか、
どのように開発チームにホームの観点からアドバイスをするのか、
そうした内容をひとつのプラグイン、パッケージとして開発をしたと。
ここでいうプラグインというのはクロードの固有の名称なんですけど、
イメージとしてはチャットGPTのGPTsとか、あとはGeminiのGEMのようなものがイメージとして近いと思います。
こういったプラグインを開発することで何が起きたのかというと、
例えば今までは何十もの管轄区域における全部の規制情報を読み込んで、
重要なものだけを人間が探していくという手作業の運営をしていたと。
そこからAIを取り入れることで、AIが重要だと思うものにフラグを立てて、
そのフラグが立ったものだけを重点的に読んで人間が判断を下す、
そういった運用へと変化をしたそうです。
あとは過去のホームへの依頼、そういったものをすべてAIに分析させて、
どのような依頼が最初から人間の判断を必要とするのか、人間の判断を必要としないのか、
ホームへの受付体制そのものを再構築するのに成功したそうです。
このアプローチ面白いですよね。
新しく社内、チームでAIエージェントを導入しようとなると、
これからどうしていけばいいのかという未来的な部分に目を向けがちになるじゃないですか。
もちろんそういったことも大事なんですけど、
アンソロピックのホームチームが採用したのが過去の問い合わせ履歴、
これを全部AIに分析させて業務改革の参考材料とすると。
あとは人間が手当たり次第資料を読み込んで重要な情報を探す、
そういった運用ではなくて、AIにまずは資料を読ませて、
重点的にチェックすべき部分をAIにフラグを立ててもらうと。
こうしたアプローチも面白いと感じました。
こういった内容ってホームのチームだけではなくて、
結構多くの職種にも応用できると思います。
社内にたくさんの資料があると、それを探すのに一苦労していると。
そういった課題に直面している人は、
AIに資料を探してもらう、手伝いをさせる、
そういったアプローチも面白いと思いました。
はい、では次3つ目の活用事例を見ていきます。