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2020-11-09 38:25

第20回「ボーン・クロックス 前編」デイヴィッド・ミッチェル著 ~この小説には6つの物語がある~

【今回の紹介本】 

■『ボーン・クロックス』デイヴィッド・ミッチェル著 北川依子訳 

今回第20回目でご紹介するのはイギリスの作家デイヴィッド・ミッチェルの最新翻訳本『ボーン・クロックス』です。 

『クラウド・アトラス』で知られる作家の、1984年から2043年まで1人の女性の生涯を通じて描かれるサーガ、 お楽しみに! 

【番組内で紹介したトピック】

 ■『ボーン・クロックス』デイヴィッド・ミッチェル著 北川依子訳 早川書房 

https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014583/ 

■『クラウド・アトラス』デイヴィッド・ミッチェル著 中川千帆訳 河出書房新社 

http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309206110/ 

【文学ラジオ空飛び猫たちとは】

硬派な文学作品を楽もう!をコンセプトに文学好きの二人がゆる~く文学作品を紹介するラジオ番組です。

案内役の二人は、 東京都内で読書会を主催する「小説が好き!の会」のダイチ

京都の祇園で本の話ができるカフェを運営する「羊をめぐるカフェ」のミエ

文学のプロではない二人ですが、 お互いに好きな作品を東京と京都を繋ぎ、

読書会のようなテイストで、それぞれの視点で紹介していきます!

毎週月曜日朝7時に配信しています。

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番組の感想・リクエスト・本を読むきっかけになったなど、 #空飛び猫たち をつけて、ぜひSNSに投稿してください!

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#本 #小説 #読書 #読書会 #文学 #海外文学 #ブック

00:03
どうもみなさん、こんにちは。文学ラジオ空飛び猫たちです。この番組は、いろんな人に読んでもらいたい、いろんな人と語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに、文学と猫が好きな2人がゆるーくトークするラジオ番組です。お相手は、私小説が好きの回のダイチと出自をめぐるカフェのミエの2人でお送りします。
文学プロではない2人ですが、東京と京都をつないでお互いに好きな作品をそれぞれの視点で紹介していく番組です。お互いの紹介に関しては、第0回で話しているのでそちらをお聞きください。
今回ご紹介する本は、デイビッド・ミッチェルのボーンクロックスになっております。今回の本なんですけど、めっちゃ長いですけど、みなさんどうでした?
僕はね、結構読むの1週間ぐらいで読みましたね。頑張って1日100ページぐらい。650ページぐらいあるんで、それでね、読んだんですけど、すごいなんかやっぱ後半になればなるほどめっちゃ面白いですよね。
話が分かってくるほど読むスピードが上がる。
そうそうそう。結構最初の方は難しいというか、すごい情報が膨大にあって、何が何だか分からない状態で最初は読まないといけなかったりするんで。
それが自分の中で繋がって、展開も面白いから。
一応人物とかメモを取りながら読んでたんですけど、結構それが違う章に来ると繋がったりしていて、再登場したりしていて、そういうの面白かったり。
面白かったですよね。
でもやっぱりまたラジオで話すと思うんですけど、第5章ですよね。
そうですね。
6章のうちの第5章がすごいやっぱり面白かったんで、そこからも急にこれはすごい作品やなって。これは確かにファンタジーとしてめっちゃすごいなと思いましたね。
面白かったですね。
一応読み終えて、ラジオの収録までちょっと時間があったんで、もう一度1章だけ読み直したんですけど、なんかめっちゃ面白かったんですよね、2回目やると。
やっぱり2週目行くべき。
なんかそんな気はしますね。
なるほど。
1回目読んだ時、全然気づかなかったところに2回目で気づけたりして、最初からこんなしっかりと小説の重要なこととかを書いていたんだと。
後で違う章で登場する人物が、つつは1章でこんなふうに書かれていたんだと。最初読んだ時はそこはもうスルーしていたようなところにも2回目はちゃんと読むことができて。
構成ちゃんとしてるからこんだけすごい時間かけてプロット作ったんだろうなっていうのは感じる小説ですよね。
そうですよね。そういうのはすごい緻密だし、重厚感もすごい感じますし。
面白かった。
03:00
結構久々にこんなに重たい小説を読んだなっていう感覚ですね。
ドンキ・ボンクラスを。そんな感じなんで、ちょっと今日はボンクラス話していきますね。
じゃあ今回紹介するのが、デイビッド・ミッチェルが書いたボンクラスになります。早川諸坊から出ていて、田川より子さんの役になります。
それではあらすじです。
1984年夏、英国グレイブ・ゼンとのパブの娘、ホーリー・サイクスは、母との喧嘩で家出したある日、老婆エスター・リトルと出会い、不思議な約束を交わす。
1991年、ケンブリッジ時代の小坂市議学生、ヒューゴ・ラム。
2004年、イラク戦争を取材する仕事中毒のジャーナリスト、エド・ブルーベック。
2015年、才能の枯渇した作家、クリスピン・ハーシー。
彼らはそれぞれの日常の中で、ホーリーとのささやかな会合を果たし、一方、ホーリーは彼らと交差する人生の背後で、ホロロジストとアンコロイドとの永遠に続く戦いに巻き込まれていく。
そして2043年、自然災害が頻発するディストピアと化したアイルランドで、死を前にして静かに暮らすホーリーは、ボーンクロックス、骨でできた時計の意味を悟る。
一人の女性の人生を舞台に、6つの物語が展開する壮大なサーガとなっております。
なんか、すごいなんか、壮大な、あらすじだけでも壮大な感じが出来ますね。
一応、デイビッド・ミッチェルさんは、これで世界幻想文学賞でしたっけ、を受賞しています。
ルッカー賞にもノミネートされていると。
評価されている作品でですね。
そうですね、すごい大作ですもんね、これ。
ちなみに、これ英語2段組で約650ページあって、値段も4900円プラス税なんで、5000円を超えてくれる。
これ絶対銃弾とかから守ってくれますよね。
そうですね。
貫通しないですよね。
縦にもなるし、武器にもなりそうな。
話が濃厚なので、2回に分けてちょっと今回話そうかなと思ってます。
そうですね、全部で6章あるんですけども、章ごとに時代が違っていて、語り手も違っているんで、
結構デイビッド・ミッチェルが以前に出したクラウドアトラスという小説と、構成とかで近いものがあるんですよね。
クラウドアトラスもすごい面白い小説で、僕は映画しか見たことないんですけど。
私は小説も映画も楽しんでます。
かなり小説も軽く触れるとあれ。
映画だと5つか6つぐらい時代のある話。
そうですね。
一番最初大航海時代みたいなやつのところからですよね。
そうですね。
未来の、最後の未来は文明崩壊しちゃってるんですけど。
そうですね、近未来と文明崩壊した未来とあったりして。
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映画だとその時代で、トム・ハンクスが主演なのか。
トム・ハンクスが主演なんですけど、時代時代で演じてるキャラクターが全然違ったりとかして。
その辺の目まぐるしく変わっていく気持ち良さがあるんですけど。
小説は時代を一個一個ちゃんと描いていって進んでいくんで。
最後上巻で過去から未来に行って、下巻で未来から過去に話が戻っていくっていう構成になってて、すごい面白かったですね。
それに近いですね、ボンクロックス今回。
そうですね。今回も6章ありますし。
今回は以前やった3体と同じような感じなんですけど、なかなか長いし、高いし。
そうですね。
紹介しても読んでくれる人の数が結構少ないんじゃないかなと思ってるので、ネタバレありで今回ちょっと行こうと思ってます。
だからといって面白さが損なわれないように、もちろん注意しながら話をしていきますので、まだボンクロックス読んでいない人も楽しめる中でラジオになってるんじゃないかなと思います。
2回に分けるつもりで、今日の1回目、前半はですね、主人公ホーリー・サイクスっていう女性が中心で描かれる話なんですけど、
女性の話を中心に、これ6章構成なんですけど、4章くらいまで話していて、5章がですね、急に、ずっと匂いが出てたんですけど、鬼滅の刃感がすごい。
そうですね。
急に鬼滅の刃になるんで。
そうですね。現実の話してたと思ったらいつの間にか鬼との戦い始まってる。
始まってるよね。嘘でしょみたいな。
ファンタジーなんで、ちょっと5章から急に作風は変わらないんだけど、ジャンルが変わる感じがすごいあるんで、ちょっとそこは来週中心に話したいなと思ってます。
今週はホーリーの人生の話をしていきたいなと思っております。
じゃあまず前半、1章は1984年が舞台です。
この時、ボンクロックスの主人公であるホーリーの視点から話されるんですけど、この時いくつだっけ?16歳?
16歳かな?確か。
16歳でしたっけ?初彼ができて舞い上がってる女の子。
そうそうそう。で、なんか裏切りとかにあったりして。
あ、そうですね。親友の裏切りにあり。
これがまた嫌な親友なんですよね。
親友の彼氏を取っちゃう。寝取っちゃう。
まあ、ちょっとそういう16歳の女の子が恋に浮かれている状況から始まるんですよね、この小説が。
そうなんですよ。で、舞台がイギリスの街のパブの娘なんですよね、主人公の。
下町官と言いますか、あんまりいい教育とか受けてるわけでもないし、しかも恋に舞い上がってるけど、全然うまくいかないし。
09:06
そうそうそう。ちょっと大丈夫かなっていうのが最初の読んだ時思ったんですよね。
感情で動いちゃう。結構ヤバい主人公やなみたいな感じで始まりますよね。
で、お母さんが嫌になって家出をしちゃって。
もう完全思春期ですよね。お母さんと喧嘩して家出て。
それが結局ちょっと行方不明になって焦ればいいじゃないみたいな気持ちもあったりとかして。
あと自分はもう一人で生きていけるわみたいな。そんな感情が入り乱れて家を出て他でないけど。
で、その家を出ることでこの壮大な物語のきっかけが始まる。
これね、最初読んでると全然そこがちょっと気づきにくいというか。
本当にさらっとこの小説の超重要人物と出会ったりですね。
後々展開すると思うんですけど、家を出て夜通し歩いて喉カラカラな状況で歩いてると。
老婆と出会って。
湖で釣りをしてる老婆と出会うんですよね。
お茶ちょうだいって言って喉乾いてるから。
そうしたら老婆がお茶あげるから代わりに保護施設貸してくれないかな。
なんか保護施設がなんとかって言うんですよね。
なんなんだそれみたいになるんですけど。
そうそう。この人ちょっと頭おかしいんじゃないかなって思ったりして。
保護施設を取引しないかと言われるわけですね。
そうかそうか。
お前は理想的だよ予想外だって言われて、私のお茶と引き換えにお前の保護施設取引するかいって言われて取引するんですよね。
でもこれね、最初読んだ時って何のことか全く分かんないし、あんまりそこの文章が入ってこないんですよね。
後になって意味が分かってくるんですけど。
第一任って書いてあるけど、もうすでにここで第一任って書いてあるんだと。
そうですよね。
全然意味が分からない言葉なんですけど、ちょっと突拍子もなきゃいろんなそういうこと出てきますよね。
そうですね。話の文脈とは全然関係ない言葉が結構出てきたりして、それがちょっと読みにくいところでもあるかなと思うんですけど。
そうですね。それと実は結構最初の14ページぐらいで、ホリーに弟のジャックっていうのがいるんですけど、このジャックがいきなり重要なことを最初の14ページとかで言っていたりして、
おもちゃの迷路を持ってて、これをお姉ちゃんに渡して、ホリーに渡して、この迷路をちゃんと覚えてねと。
あ、すごい。ここすげえ重要なことを言っている。嘘?
そうなんですよ。
嘘?
いや、でもこんなこと。
えー。いや、これ気づかないよ、14ページ。
そうそう、気づかない気づかない。
すげえ、ここで出てたらもう。いや、これちょっと読み返さないとやばいですね、これ。
そうそう。で、これ今話していてですね、何のことだろうって。
そう、もうリスナーのこと分かんないと思うけど。
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そうですね。これが本当に2回目読むと。
これすげえな。
そうなんですよ。いや、これがめっちゃ面白くて。
ちょっと今感動してる、俺。
そう。
えー。
いや、これはもう。
これすごいですね。
うん。これはもう、デイビッド・ミッチルの中で、もうマジックみたいなものかなと思うんですよね。
確かに。
最初読んでも全然意味分からないところを。
これすごい。
実はすごいって。
白暮が追いかけてくるってもうすでにここで言ってるんだ。
うん。
すごいな。
なるほど。いや、すごいですね、14ページ。
うん。
気づきようがないけど。
そうそうそう。いや、そうなんですよ。
まさかこんな、いちいち覚えていないというか、あんまり頭に入れるところでもないんですけど。
話的に重要なのは、一生そういうちょいちょいあるんですけど、エド・ブルーベックですね。
あー、そうですね。
フォーリーのことがおそらく好きな男の子で、フォーリーが家出してるのを知って助けてくれるんですよね。
うん。
すげえいいやつで。
そうですね。
結構このエド・ブルーベックっていうのが、変わった少年なんで、あんまり周囲とあえてなじまないというかですね。
うん。
結構我が道を行くタイプというか。
なんでかわかんないけど、フォーリーのこと好きなんですよね。
そうですよね。なんかフォーリーにはちょっと優しいというか。
優しいというか、そういうもんなんだなと思うんですけど。
でもね、このエドもすごい個性的なキャラクターで、なんか面白いんですよね。
たまたまブルーベックと隣町に向かおうとするとこでしたっけ。歩いてたときに会うんですよね。
そうそうそう。
でもその時はもう家出をして、もう1日ぐらい経ってるときでしたっけ。
土曜日だったかな。だから、あ、金曜の夜から行ってるから土曜日か。
だから翌日学校がないくて、で、なんか教会で泊まろうとすると人が来てみたいになっちゃって、で、ちょっとどっかで逃げるんですよね。
逃げて寝てるけど、ブルーベックは真摯だから何もしないと。すごい良いやつなんですよね。
そうなんです。
一緒に寝てるけど。で、寝てるブルーベックを朝置いて、フォーリーはまた1人で家出を続けようとして出てっちゃうんですけど。
置いていかれたブルーベック、かわいそうだなと思うけど。
じゃあこの主人公のフォーリーが、ただちょっと普通の人と違うところがあってですね。
それを小説では奇妙なクソ話ということで書いてあるんですけども、夢の中で人の声が聞こえたりするんですよね。
なんかね、そこのエピソードがちょっと書かれていて、で、その中で、なんていうんですかね、夢の中で話しかけてくる人と仲良くなって、
友達のように思えてきた時期があって、相手をミス・コンスタンティンっていう名前の夢の中だけの友達がいて、
そこも、そういう非現実的なエピソードが、実はフォーリーが子供7歳の頃にあって、
面白かったのが、フォーリーが小学生ぐらいの時からいじめられていて、いじめっ子にすごいつらい思いを持ってたんですけど、
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その中で夢の中の友達のミス・コンスタンティンが、フォーリーがちょっとつらそうだからどうしたのと声をかけて、
その時初めて姿を現して、すごい綺麗な女性なんですけども、フォーリーがいじめられていてつらいと、何とかしてほしいと。
そしたらミス・コンスタンティンが分かったって言って、そしたらその次の日かな、いじめっ子だった人が事故にあって、
フォーリーはそれを自分の、自分がそれを事故をあわせてしまったんじゃないかと罪悪感を抱えてしまうんですけども、
で、フォーリーが夢に結構悩んだりしていたんですけども、それを治してくれるお医者さんもいて、それがマリーナス先生という中国人のお医者さんで、
結構フォーリーが本当にちょっと非現実的な出来事とか、そういうのを見たり喋ったりしがちで、ちょっとお母さんとかも心配して、
この人なんか精神的に大丈夫なのかなと。そんな中でマリーナス先生が結構あっさりとね、フォーリーの病気ではないと思うんですけども、
ちょっと夢の問題とかを解消してくれるっていう、そういう子供時代にちょっとあったりして。
なんかすごく重要なポイントではあるし、他、さっきちょっと出たようななんか伏線的なものは結構さらっとしてるんですけど、ここは割とちゃんと描かれてるっていうか。
そうですね。とはいえ一生ね、なかなかなんだろう、どういう話かわからないまま進んでいくんで、個人的には初めて読んだ時にちょっと読みづらさがあったんです。
ただこれも個人的な感想ではあるんですけど、なんかね、67ページぐらいからすごい面白くなってきてですね。
あーここか。
そうです。なんか急にちょっとね、なんだろう、なんか非現実的な世界が入ってくる場面があって、結構ここからね、なんか話がちょっと親となるという、結構なんかハリーポッターとかもそうかなと思うんですよね。
最初の数十ページは、なんか現実の話があって、この小説本当に面白いのかなと思いながら読んでて、で、ある程度数十ページぐらい語ってくれた上で、なんか魔法の世界に連れて行ってくれるとめっちゃ面白いやんって。
急に確かに読んでると世界がちょっと変わるから。
そうですね。
ちょっと読むスピードも上がったときよくあるな。ボーンクロックスとして結構重要なんですけど、ここでホーリーの弟のジャッコっていうちょっと頭がいいっていうか、ちょっと普通の子供ではないような感じの弟が一人いるんですけど、
まあみんなから可愛がられてるんですけど、ジャッコがホーリーが家出してる間に行方不明になっちゃうんですよね。
結果的にそれをわかってホーリーは家に戻るっていうところで終わるのが一章になってますね。
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そうですね。このジャッコの行方不明っていうのが結構後々までに響いてくるという、そういう流れになってくるんですよね。
この時はちょっとわからなかったんですけど、この後見つからなくて、ホーリー採掘家にとって採掘家結構大家族なんですけど、家族の大きな傷になっちゃうんですよね。
じゃあちょっと第二章いきましょうか。
第二章は1991年で、これ語りはヒューゴラムっていうケンブリッジ大学の学部生で、言い方あれだけどもうなんていうかイケイケな大学生で、結構自分、
イケメンで金持ってて、
エリート階層だし、頭もいいし、
なかなかやりたいほどやってるやつですよね。
めっちゃクラブとかで遊んでそうな家。
っていう感じの、ちょっと鼻につくやつが主人公なんですけど。
ヒューゴが大学の友達からはめてお金を巻き上げたりとか、貴重な木って?を収集家の、死にかけてる収集家の知り合いから盗んで売ったりとかして小銭を稼いだりとかしてて、
なかなかずる賢く自分本位なやつで、
結構読んでる時に、これ好きにならないタイプの主人公だなーって思って読んでましたね。
僕でも結構ヒューゴが好きですね。
好きっていうか、面白いし、この第2章は飽きずに結構読めた。
まあ確かに、話は面白いですよ。
2章の最初の方から、ヒューゴラムとイマキュレ・コンスタンティンっていうですね。
急にもうコンスタンティン出てきてびっくりしましたね。
このコンスタンティンっていうの、すごい美女なんですけど、
この人がね、結構この小説でちょくちょく出てくるんですけど、
この会話とかもね、結構面白かったりして、
あとヒューゴラムで何だろうな、面白かったのは、
なんかその、バーで喧嘩をしていたんですね。
友達とかが。で、もうなんか訴えてやるとか、
なんか賭けをして、かな?
なんかそう、自分たちがもう負けそうになって、負けてから、
で、いやこれをイカ様だって言って、喧嘩とかになったりして。
そこの喧嘩の乗り切るんですけど、その乗り切り方とかがですね、
なんかすごいハッタリをかましたりしてとかで、
なんかね、かっこよくて面白かったんですよね。
なんか夜当たり上手ですよね。
そうですよね。この2章は、
みんな楽しめる内容なんじゃないかなってちょっと思ったり。
確かに。
で、このヒューゴラムがなんかアルプスの山に行くんですよね。
なんかキューパカか何かで。
年末年始の。
で、そこでホリーと出会うと。
そうですね。この時ホリーはいくつだろう。
この時に20何歳か。
7年後だから、そうですね、21、22ぐらいかな。
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ちょっとヒューゴラムのちょっと年上ですよね。
スキー場の近くにある、ホテル飲食店ですね。
で、なんか働いてるんですよね。
そこがホリーに惚れちゃうっていうね。
なんかね、結構一目惚れ的な感じです。
ここ結構いいですよね。
なんか今まで自分勝手で。
しかも誰だっけ。
自分の友人で2週間か3週間で別れちゃった友達いたじゃないですか。
名前忘れちゃったけど。
そいつのことめっちゃバカにしてるじゃないですか。
本気で誰かを好きになるようになったってみたいな。
ていうかそんな感じでストーカーみたいになっちゃうなんてみたいな感じで。
結構心の中で表向きで、いや僕は君のことわかってるよみたいな。
辛いよなみたいな感じで話してるのに心の中でめっちゃバカにしてる感想が面白かったけど。
でも結局ホリーに対してすごく真剣に好きになっちゃって。
最初は軽い感じの一夜限りっていうものかなと思いきや、案外そうでもなくて。
しっかりとヒューゴラムがホリーに恋をしていたっていうか。
結構いいですよね。このホリーの心にも残る感じでもあって多分。
そうですね。なんだかんだホリーの青春の部分があったりして。
ホリー自体一生の元カレを親友に奪われてるせいかなんかわかんないですけど、結構恋愛に関して固そうな感じでしたよね。
そうですね。結構ホリーのスタンスってちょっと恋愛に冷めてるスタンスで。
ヒューゴラムが言い寄ってきても自分にはそんな気持ち全然ないよっていう感じで。
なんかその感じで。でも最終的には2人が結ばれていくっていうかいい感じになってくる。
そうそう。ホリーもヒューゴラムの持ってる良さっていうかそこに多分惹かれたと思いますし。
でもそれと同時にこのヒューゴがやってきたことが全部自分にもう一回帰ってきちゃうっていうか。
悪いことをやってましたね。
悪いことをやってたのがバレそうになっちゃうっていうかっていう兆しがこう見えてきて、どうしようって思って。
もうなんかヒューゴがなんかホリーと一緒に暮らそうかな。大学辞めてみたいな。
このままとかちょっと思い出した時にあれですよね。
ちょっと闇の。
そうそうそう。なんていうか闇の一段みたいなのが現れるんですよね。
そして闇に落ちていくっていう。
実はこのヒューゴラムがこの小説を通しては超重要人物になってくるんですね。
そうですね。なりましたね。
面白かったです。なんかちょっと鬼滅の刃っぽさが。
出てきましたね。
なんか感じましたね。
言い方あれだけどヒューゴって上限の鬼レベルになるから最後。
そうなんですよね。
ちゃんと過去が描かれているっていう。
24:01
そうそうそうそう。すごい魅力的なキャラクターなんですけども。
すごい良かったですねここね。
第3章は2004年になります。
主人公がエド・ブルーベックス。
1章で家出したホーリーをちょっと助けたエド・ブルーベックスが主人公なんですけど。
この時もうまず最初びっくりするのはもうエドとホーリーが結婚してるっていう。
そうそうそう。
娘いるっていう感じで。
そういう結婚してたんだってちょっと驚きましたね。
驚きましたよね。
舞台というかはホーリーの妹の。
結婚式ですね。
シャロンの結婚式でいつとか今集まってるっていう話ですね。
エドは何というかものすごく世紀観の強い男でジャーナリストやってるんですよね。
戦争ジャーナリスト。
そうですね。
だから戦地に行って自分が真実を伝えるんだという強い意志を持って活動してるジャーナリストで。
めちゃめちゃ評価されてますね。
そうですね。本当はイラクとかに取材に行ったりしてね。
そこでも現地をリアルに取材してっていう。
それが評価されてるんですよね。
だけどホーリーは仕事中毒になってるエドに対して面白く思ってない。
もっと娘と家族と一緒にいてもらいたいって思ってて。
だし、いつ死ぬかわからない場所になんで行くのっていうすごく思いがあって。
やっぱりエドにはエドの思いとかいろいろあって家族よりも仕事を優先してしまってるんですよね。
この3章で全6章の中で一番ファンタジー要素が薄いかなって思いましたね。
なんていうかここで重要なのは、これはホーリーの人生を描いてる小説と思うので。
30代のホーリーは結婚してて娘がいるっていう状況だということを描いてて。
ちょっとこれ事件が起きるんですけど、娘が結婚式の夜か、行方不明になっちゃうんですよね急に。
これもエドがちょっと気を抜いた月というか、エドがすごい仕事をしたくて原稿を書きたくて送らなきゃいけない原稿があるという状況だけど、娘が遊んでくれみたいになってて。
娘を寝かせつけて仕事しようとしてたんですけど、エドも結構いろいろ疲れてて。
一緒に寝ちゃったら張って起きたり。結構な時間が経ってると。
娘が全然いないってなって。
この家族、サイクスの家族は一生で話したんですけど、ホーリー・サイクスの弟のジャッコが行方不明になってるんで、行方不明ってことに関してめちゃくちゃ過敏に反応するんですよね。
しかもジャッコが行方不明だったときって結構イギリス中でニュースになったりして、あの家族でまた何か起きたんじゃないかと。
ちょっといろいろあって、見つかるんですけど、その時にホーリーが一生でもラジオ人間っていうか、ちょっと言い方があれだけど霊感が強いっていうか、急に意識が飛んで自分が知らないことを話したんですよね。
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その時に呟いた数字が、イーファが自分が迷って入ってしまったホテルの客室の部屋番号で、それをエドが見つけるんですけど。
この時、今までエドがジャーナリストだから結構非現実的なことを信じないタイプの人間だったんですけど、これでちょっと信じるようになるんですよね。
エドがもうちょっと家族と一緒にやっていこうみたいなところで終わるんですけど、これがちょっと後々ホーリーがある本を書くんですけど、そのきっかけになった重要なポイントになってますよね。
だから結構3章サラッとしてますよね。でも個人的にはこのボーンクロックスっていう話の位置づけの中では3章弱いんですけど、話は面白かったですね。
エドの葛藤とかね、家庭どうするか、仕事どうするかって悩みは。
あとイラクで取材するんで、イラク人のジャーナリスト仲間というか写真家の人たちとか協力してくれる人でしたね、取材を。
そういう人とのやりとりとかもすごい良かったですし。
あとはやっぱりホーリーのまた違った一面が見えるかなと思うんですよね。
1章の時と比べても全然違うんですよね。やっぱりお母さんになっているんで、すごいしっかり者になっていて。
この辺りからホーリーすごいしっかりしてますよね。
そうですよね。別人になっているくらい。
強い人間になってる、この辺りから。
じゃあちょっとそんな感じで4章いきましょうか。
4章は2015年です。主人公はクリスピン・ハーシーっていう小説家が今回主人公になるんですよね。
彼が一本めちゃくちゃヒットさせた小説があって、なかなかその後は売れてるけどそこまでヒットが飛ばせずにいるという状況が続いてます。
4章結構面白いのは2015から結構時間が飛びますよね。
最後何年まで行くのかな。2020年ですね。
この結構いい歳した、ホーリーと同い年くらいの40代の作家のことが描かれるんですけど、私このクリスピン・ハーシーですね、人間くさくて好きでした。
そうですよね。普通に面白かったですよね。
なんかこうちょっとなかなか、いろんな話あるんですけど、ボーンクロックスの話の中として重要なのは、まずホーリーがラジオ人間っていうエッセイなのかな。
自然と更新できるとかそんな感じのことを描いてて、それがなんかめちゃくちゃ売れてるっていうか有名なんですね。
ホーリーが有名になってて。
ホーリーが売れっ子作家になっちゃっているっていうのが面白いですよね。
文芸フェスかなんかみたいなとこで、たまたま隣にハーシーと話すけど、その時はあんまり交流はなくてみたいな。
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そうですね。結構そのハーシーがやっぱり売れっ子作家を嫉妬するというか、なんか目の敵にしちゃうんですよね。
ですけど、ホーリーとは後々、まずちょっとエドは仕事というか戦場で死んじゃうんですよね。仕事中に。
ホーリーと娘は残されちゃってるんですけど、でもそれでもすごく強く生きてて。
あ、そうか。娘がクリスピン・ハーシーを好きなんですよね。ファンなんですよね。
あ、そうかそうか。
で、オーストラリアでしたっけ?旅行中に見つけて、ホーリーもあの時いた人だみたいな感じ。文芸フェスでいた人だみたいな感じになってちょっと仲良くなるというか、
最初ちょっとホーリーとクリスピンは結構あんまりお互い良く思ってない感じで始まるんですけど、
ホーリーのラジオ人間というか、まあホッサって言われてるんですけど、オーストラリアで一緒にいる時に起きちゃった。
確かに。
クリスピン・ハーシーが助けた子によって。クリスピンもそれでちょっとそれを信じちゃうというか、本当のことなんだみたいな。そこは交流が深くなっていくんですよね。
なんていうか、恋中にはならなかったけど親友同士みたいな感じですね。
そうですね。ずっとね、友情がだんだん強くなっていってて。
クリスピンもどんどん落ちぶれていくんですけど、まあ奥さんに捨てられ、チーズマンか。
実は第3章出てきた。
第2章ですね。
第2章か。第2章のヒューゴ・ラムの同級生で小説家を目指していたチーズマンっていう奴がいるんですけど、
そいつがまあハーシーの小説、新作かな?をボロクソに。
そうそうそうそう。
分け殺して。
それが結構一般的な意見になっちゃって、それを非常にハーシーは恨んでるんですよね。
まあ上手く最初取り込んだりとかして、いやいやいやとか言って、で結構チーズマンとも仲良くやろうみたいな。
仲良く飲んだりして。
してね。で結構チーズマンとハーシーは仲間だぜみたいになってるんだけど、ハーシーは腰たんたんと復讐する機会を狙ったんですよね。
そうなんですよね。
そのクリスピン・ハーシーが出来心っちゃ出来心なんですけど、コロンビアの文芸フェスで一緒のホテル泊まってるときに、
チーズマンが講演してる最中にチーズマンの部屋に忍び込んで。
後悔。
スーツケースの中にコカインを忍ばせるんですよね。それが見つかるように空港に連絡して出るときに。
そうそう。
チーズマンが移動するときに。結果的にそれでチーズマンがめちゃめちゃ大変な立場になって、
コカインやっててやべぇ奴だぜぐらいの感じの空気を作ろうとしていたら、ガチで投獄されちゃうっていう。
そうなんですよね。
ハーシーは冗談のつもりでやったんですけど、本当にもうね、結構何年も。
ちょっとそうですよね。冗談というか、こいつの評判落ちればいいなみたいな。
そうそう。なんかちょっとした警告みたいな感じでやってたと思うんですけど、
それが本当にもうそれでチーズマンが結構何年も投獄されたんですね。
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4年は入ってたかな。
そうですよね、確か。
4年は入ってましたね。
コロンビアの刑務所だからかなり環境が悪いみたいで、チーズマンがどんどん痩せ細っていくし、精神的にやられていくっていう状況ですよね。
チーズマンを救う会っていう会の、クリスピー・ハーシーも両親がめちゃめちゃ痛んでるから、こんなことになるとはと思ってたから、チーズマンを救う会の会長みたいになっちゃうんですよね、確か。
そうですね。
チーズマンをなんとかイギリスに戻して、罪を軽くしようとして奮闘するんですよね。という、ちょっとなかなかドラマ的にも面白いことは描かれつつ。
この4章なんですけども、結構文壇話が面白くてですね、主人公のハーシーが文壇の暴れん坊って呼ばれてるのかな。
なんかヒット作は最初の1作しか出してないんですけども、その後も有名人ではあるんで、結構言いたい放題文壇で言えるような立場で、
あと結構人気者でもあるんで、いろんなところで声かけられたり、でも今はなかなかヒット作が描けないんで、ちょっと苦しんでいるところもあるという、
そういうハーシー中心とした文壇話が結構面白くて、話の本筋とは違うところかもしれないんですけど、そこが面白かったですね。
いろんな文芸作品出てきますよね、名前ね。
そうですよね。
この4章は。
そうですね、ハエの王とか出てくるし、確か谷崎純一郎も4章出てくる。
出てくる、鍵。
そうですよね。
クリスピン・ハーシーの1,2章で語られるから、白色だなって思いますね。
そうですね。
文壇の話も多いけれども、字の文とかでも引用とかすごい結構してますよね。
最後ね、クリスピン・ハーシーがちょっと死ぬとこで終わっちゃうんですけど、ちょっとどうしようかな、かなりネタバレになっちゃうからなんだけど、なんかストーカーがいるんですよね。
そうそう、ハーシーって結構世界中のブックフェアとかで、ゲストで呼ばれて言ってるんですけど、たまにそうなんですよね、同じ人が現れるんですよね。
ミス・ウォアっていう人で、自分の詩を読んでくださいって言って詩を持ってくる女性がいて。
もちろんハーシーは読んでないっていう。
そうそう、まあわかったわかったって言って受け取るものの読むことはないと。
ちゃんと相手してなかったんですけど、その人が急に尋ねてきて、あなたがプランBを私に教えたんですよって言って、残念ですって言って、銃弾で殺されるっていうこのところで終わるんで、結構なかなかつらいです、ちょっとここは。
突然、おおってなりましたね。
そうですね、結構ね、この今回のボンクロックスの6章って、なんかもう最後の最後まで最後どうなるんだろうってわかんないですよね。
確かに。
2章のヒューゴーラブの時もそうやったんですけど、このまま何もなく終わるのかなと思いきや、本当ラスト数ページとか、ラスト1、2ページとかで一気に展開をガラって変えちゃうっていう、そこが面白いです。
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面白いですよね。
この時もね、もうすでにハーシーと、で最後ホーリーがガンにかかっちゃってるのか。
そうですね。
ハーシーが悲しんだりとかして、でなんか治療法が見つからないみたいなところで4章終わるんですけどね。
そうですね。
はい。
こういう感じで。
前半はこんな感じですかね。
なかなかちょっとこのホーリー・サイクスっていう人間を軸に、1章はホーリー自身の視点でしたけど、2章3章4章は違う方の視点からホーリーっていう人の人生をおきぼりにしていく感じがあって。
でまぁ、登場人物は結構ね、あの2章出てきたあいつだとか。
そうそうそうそう。
この時点で結構すでに小説としてもすごく面白い作りになってるなって思うんですけど。
まぁちょっと来週は話しますけど、この後戦争が始まるんで。
そうそうそう。
だから今まで話してきたのと全然関係ない話を後半していくんですよね。
今までの何だったんだっていうような。
鬼滅の刃でいうと鬼とか鬼殺隊とか関係ない人の話をやってたみたいな。
そうですよね。
なんか一般人の人生の話を結構丁寧にしていて、次いきなり鬼の。
急に鬼殺隊の話から入る感じになっちゃってるんですけど。
まぁ次週ちょっとまた話しますのでよろしくお願いします。
次回はボンクロックスの後編をお届けします。
この長いサーガが。
一大サーガがどう終わっていくか。
ある程度話していきたいと思っているのでよろしくお願いします。
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じゃあ次回ボンクロックス後編でお会いしましょう。ありがとうございました。
ありがとうございました。
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