口腔がんの理解
いせたまボイス
ここからは、いせたまボイスのコーナー、様々な方をゲストにお迎えしましたいお話を聞いていきます。
本日は一般社団法人伊勢崎歯科医師会専務理事の森村さんにお越しいただきました。本日はよろしくお願いします。
伊勢崎歯科医師会 森村さん
はい、よろしくお願いいたします。
いせたまボイス
はい、よろしくお願いいたします。本日は11月9日に開催いたします「口腔がん公開講座・口腔がん検診」についてお話を聞いていきたいと思います。公開講座の前なんですけども、この口腔がんについて改めて教えてください。
伊勢崎歯科医師会 森村さん
はい、口腔がんというのは口の中にできるがんの総称です。そして口の中には、ほっぺの粘膜やベロ、はぐきなど様々な部位があるわけですが、そのできる部位によって頬粘膜がん、舌がん、歯肉がんなどという呼び方をします
いせたまボイス
主な症状について教えてください。
伊勢崎歯科医師会 森村さん
森村 はい、まず赤、白、赤と白が混ざったような、そういういわゆる皆さんが想像する口内炎のようなものができる場合が多いです。
そしてその口内炎のようなものが、表面の皮膚がめくれたりたたれたりしているような症状のものと、あるいは胃部状に膨らんだような症状のものができる場合が多いです。
いせたまボイス
こちらの見分けなんですけど、こちらつきにくいっていうことでしょうか?
伊勢崎歯科医師会 森村さん
はい、一般的には、いわゆる普通の口内炎と口腔がんというのは、見た目だけで判断するのは
非常に難しいです。これは専門医であっても正確に診断することは不可能で、正確には疑わしい場合にはそこの組織をとって、
病理組織検査といって顕微鏡を使って、中の組織の構造や細胞の要素を観察して、そこで初めてそれが悪性なのか良性なのかということが判断できます。
一般的に普通の口内炎というのは、だいたい2週間くらいで治ります。ちょっと幅を持たせて2週間から4週間くらいご自身で様子を見ていただいて、
治らないもの、あるいはなんかちょっとひどくなっているなというようなものは、それ以上ご自身で経過を見るというのはちょっと危険かもしれませんので、
なるべく早くお近くの医療機関に相談なさった方がよろしいかと思います。
口のがんというのは、口というのは顔の一部です。ということは、口のがんを手術して取るということは、顔の一部がなくなってしまうということになります。
内臓の病気であれば、がんになってしまった臓器を一部あるいは全部取ってしまっても、お腹を閉じてしまえば、あるいは服を着てしまえば、それは隠れて見えないわけなんですが、顔というのは周囲に晒されている部分です。
がんになって顔を大きく欠損したような状態というのは、社会生活に非常に大きな支障を残すことになります。
こういうこともありますので、なるべく早く異常を発見して、治療的な介入ができるように、なるべく受診の機会、タイミングを逃さないように、皆さんお気を付けいただけるとよろしいかと思います。
公開講座の詳細
いせたまボイス
ありがとうございます。ではちょっと本筋の方に戻りまして、今回の口腔がん公開講座、そして口腔がん検診ですね、この概要について改めて教えてください。
伊勢崎歯科医師会 森村さん
はい。まずここでですね、口腔がん公開講座・口腔がん検診事業の成り立ちについて少しお話をさせてください。
群馬県内で口腔がん検診という事業を行っている団体は、今どんどん増えているんですが、伊勢崎市会、市会がおそらく最初に立ち上げた事業だろうと思います。
そしてこの事業の特色としては、単に群馬大学の先生を呼びして、その日お越しいただいた方の検診をするということだけではございません。
伊勢崎歯科医師会 森村さん
口腔がん検診に参加していただく当会の会員の先生方には、事前に群馬大学で口腔がんの研修を受けていただいています。
そしてこの検診事業に携わっている全ての伊勢崎歯科医師会の会員の先生方は、群馬大学の研修を受けて、ご自身でも口腔がんについての理解を深めて、
ご自身の診療所に相談していただいた患者さんが、速やかに適切な診断を受けたり、あるいは場合によっては群馬大学に紹介できたり、
そのような体制を整えるということが、この事業の大きな柱の一つになっています。
口腔がん検診で要精査と診断された方は、次に群馬大学での精密検査に進んでいただきます。
これまで伊勢崎市の口腔がん検診、11年にわたって行われました。
この中で、要精密検査になった方、過去の統計を調べてみますと、
年によってまちまちではあるんですが、平均すると約20%程度。
そして、だんだん年が進むに従って、要精査の方は割合として低下してきている傾向にあると思います。
いせたまボイス
ありがとうございます。そんな口腔がん公開講座・口腔がん検診なんですけども、行われる場所、そして日程について教えてください。
伊勢崎歯科医師会 森村さん
11月9日日曜日、市保健センター、くわまるプラザにおいて行われます。
まず、午後の1時、13時から公開講座。
こちらは群馬大学口腔外科の予行教授をお招きしまして、約1時間、口腔がんについてのお話をいただきます。
こちらは事前の予約が必要ありませんので、当日お越しいただければ、どなたでもご参加いただけます。
その後、14時、午後の2時から、同じくわまるプラザの2階の検診ブースにおいて、口腔がんの検診を行います。
こちらは事前の予約制で、実は既に定員は満員となっているんですが、当日若干名、当日参加の方、まだお受けできると思いますので、
ご興味のある方は当日お越しいただき、ご相談いただければと思います。
いせたまボイス
はい、わかりました。ありがとうございます。では最後になってしまうんですけども、ラジオをお聴きの皆様にメッセージありましたらお願いいたします。
伊勢崎歯科医師会 森村さん
はい、口腔がんというのは先ほどまでお話ししましたように、顔にできる病気ということが非常に特徴的で、ひどくなってしまうと治すのが難しい病気です。
ただ、逆に言えばよく見えるところ、普段ご自身で鏡でご覧になればよく見える場所に病気が発生しますので、歯磨きなどの際によくご自身で観察していただいて、
なんかちょっとでもおかしいなということがございましたら、気軽に早めに医療機関にご相談いただくと早期発見につながるかと思います。
いせたまボイス
はい、わかりました。ありがとうございます。さてわけで本日は11月9日に開催いたします口腔がん公開講座・口腔がん検診について、一般社団法人伊勢崎歯科医師会専務理事の森村さんにお話を伺いしました。本日はありがとうございました。
伊勢崎歯科医師会 森村さん
はい、ありがとうございました。