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タイムマシンにお願い 脚本 ファンシーコー
いよいよですね。
ああ、これで完成だ。
さすが博士。
もっと褒めたたえてもいいんだぞ。
何せ、これは今まで誰もが夢見て、そして誰もが成し得なかったことなのだ。
いいよ。エロ天才エロノーベル賞間違いなし。21世紀のエロエージさん。
テレるではないか。しかしエロは余計だぞ。
何をおっしゃいますか。この異形は博士でなくて誰が成し得たでしょう。
よし、それではこのタイムマシンの最終実験を行う。
え?タイムマシンなんですか?
え?知らなかったのか?
マシンなんですか?
何だと思っていたのかね。
ただのガラクタかと。
何を言う。早め言う。
これは本当にタイムマシンだ。
このボタンを押すだけで時間旅行ができるのだぞ。
で、どっちに行けるんで?
ん?どっちというと?
過去か、未来か。
うん、過去だ。
過去か。
そうだ、我々は過去に行けるのだ。
で、どれくらい戻れるんですか?恐竜とか見れたりしますか?
恐竜は無理だな。
じゃあ、戦国時代に行って信長に会えますか?
会えんな。
じゃあ、どれくらい?
ちょっとだ。
ちょっと。
1年くらいですか?
いや。
1ヶ月?
いや。
3日?
いや。
1日?
いや。
もったいぶらずに教えてください。
5秒だ。
たった5秒。
皆まで言うな。
分かってる分かってる。短すぎるといいのだろう。
だが考えてみたまえ。たった5秒で救える命もあるはずだ。
5秒あれば何ができる?
車に轢かれそうな少女を救うことも、ミサイル発射ボタンを押す手を止めることだってできる。
5秒か。
ありがとうございます。
博士、これであの方にも告白することができます。
売られそうになったら、タイムマシン使って5秒、時間を巻き戻します。
あの気まずさは5秒もあれば回避できるな。
私のような器用な乙女にとっての希望の光です。
ありがとう。分かってくれたか。
まあ君が器用な乙女かどうかは別として。
まあまあまあ、それはまあいいとしてだ。
実験を開始する。
これはまだ一人しか時間を遡れない。
そこで、まずはわし自身が実験台となろう。
さすが博士。
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このボタンを押せばいいんですね。
そうだよし、コントダウンだ。
5秒前。
5秒前。
やった。実験は成功だ。
やはりわしは天才だ。
スタート。
5秒前。
4、3、2、1、スタート。
スタート。
5秒前。
やめろ。
博士、とうみ、研究員、やいねん、そしてタイムマシーン。
わたくしヨッシーでお届けしました。