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【1390】2026/03/24 結婚式はなぜ変わったのか 〜媒酌人が消えた理由〜
2026-03-24 05:50

【1390】2026/03/24 結婚式はなぜ変わったのか 〜媒酌人が消えた理由〜

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2026/03/24

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サマリー

この記事では、1990年代後半に結婚式から媒酌人が消えた現象を、結婚が社会的なものから個人的なものへと変化した証拠として分析しています。媒酌人が担っていた両家の承認や関係性の言語化といった役割は、現代の結婚式では司会者に移りつつあります。この変化は、卒業式が社会のための儀式から個人の表現の場へと変わったこととも類似しており、人生の節目が社会の中で位置づけられる通過儀礼から、個人の物語を語る場へと移行していることを示唆しています。

結婚式の変化と媒酌人の役割
おはようございます。花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。 この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
フリーランス司会者のオープンチャットの中で、とても興味深い資料が共有されました。 結婚式の変化についての小関孝子さんの研究論文です。
社会デザイン学会の学会誌に掲載されたものなんですが、この論文を読んでいて正直思ったのは、思い当たる節があるってことです。やっぱりそうだったんだっていう感覚でした。
私たちが現場でなんとなく感じていたことではありますが、それがしっかりと言語化されていました。
この論文では、1990年代後半を境に、結婚式から媒釈人が消えた、このことに注目しています。
まさに私は1990年代に司会としてデビューしていますので、媒釈人がいる時代を過労死で知っています。
かつてこの媒釈人、中尾土さんは、両家と共に結婚式を主催する立場でした。
さらに役割としては、新老新婦を社会的に承認する存在でもあったし、結婚後も関係を見守る役割を担っていました。
うちの両親も実は何組かの媒釈人を務めていまして、毎年お子さんたちを連れて、その人たちは遊びに来ていたような気がします。
七五三という儀式がありますけど、子どもたちが3歳、5歳、7歳になるあたりで、一つ節目だねなんて話をしていたような、そんな記憶もあります。
媒釈人がいる意味っていうのは、つまり結婚というものが社会に認められるための儀式だったということですね。
ところが1990年代の後半、媒釈人を立てる割合はほぼゼロに近づいていきます。
そして結婚式は何でもありへと変わっていきました。
この論文が示しているのは、媒釈人が消えたという出来事は単なるスタイルの変化ではないということです。
結婚が社会的なものから個人的なものに変わったということを表していると。
第三者の承認がなくても結婚が成立する時代になった、これが大きな転換点だったと述べられています。
これ現場にいるとすごく感じていました。
例えば昔は誰がこの結婚を認めるのかという、その構造がはっきりしていたように思います。
そういうふうに私もレッスンをしたような気がします。
でも今は2人がどうしたいかというのが全ての中心にあります。
自由度は上がったんですが正解もなくなりました。
一つ一つの儀式に意味をどう持たせるかというと、あまり意味を持たせていないようにも思います。
さらに言うと媒釈人が担っていたものは、なぜこの結婚なのか、どういう関係性なのか、どんな背景があるのか、それを言葉にしてくれる存在でもあったんです。
だから今、司会者の役割も変わってきています。
今の結婚式ではその役割の一部が司会者に移ってきています。
というか、いろんなものがのしかかっているような気もします。
信仰するだけじゃなくて、関係性を言語化するという媒釈人の役割も担っています。
意味を編み直して、そして場を成立させるというところ、たくさんの役割を担っているのが司会者です。
今回資料を読んで、結婚式の変化って派手になったよとか、自由になったよとか、そういう表面的な話ではなくて、社会との関係がもうすでに変わってしまったという話なんだと、そんな風に感じました。
卒業式との類似性
こう考えてくると、そういえばこれって似たような話を最近お話ししたなと思って、
継続して聞いてくださっている方はあれかなって思うと思うんですが、卒業式の話をしました。
卒業式の歌の変化にとてもよく似ていると思うんです。
以前は、仰げば尊しとか蛍の光のように、社会の側にある歌をみんなで歌っていたんです。
学びの時間に対する感謝だったり、秩序、そして送り出される側としての自分、あらかじめ用意された意味の中に自分たちを置いていくような、そんな構造があったんです。
でも今は、卒業式は旅立ちの日にだったり、3月9日みたいな、自分たちの気持ちに近い歌を選びますよね。
つまり、社会のための儀式から自分たちのための表現に変わってきているんですね。
結婚式もそうです。
培釈人がいた時代は、社会がこの結婚を承認する構造があったんですが、今は2人がどうありたいかを表現する場になっています。
卒業式も結婚式も、本来は通過儀礼です。
人生の節目を社会の中で位置づけるための儀式なんですね。
でも今は、自分の物語を語る場に変わってきています。
今後の展望
こうなると、葬儀はどう変わってきたのかということにも興味が広がっていきます。
現場の視点も交えながら考えてみたいと思います。
少し調べてみますので、葬儀については後日お話しします。
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併せてご覧ください。
それではまた明日。
05:50

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