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2026-03-15 05:00

【1381】2026/03/15 蛍の光と仰げば尊し

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2026/03/15

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サマリー

かつて卒業式の定番だった「蛍の光」と「仰げば尊し」は、努力して学ぶ日々への感謝と旅立ちの決意を歌った、偶然ではないセットの歌であったと解説されています。近年は歌われる機会が減りましたが、その深い意味を再考する価値があることが示唆されています。

卒業式の歌の変遷
おはようございます。花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。 この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
卒業式の歌といいますと、少し前までは、蛍の光とか仰げば尊しを思い出す方も多かったんじゃないかと思います。
私は小学校の卒業式では蛍の光、中学の卒業式では仰げば尊しを歌いました。
面白いのは、蛍の光と仰げば尊し、この2つの歌、実は偶然並んでいたわけではないという見方があることです。
蛍の光は、努力して学んだ日々を歌っています。 そして仰げば尊しは、学びの時間への感謝です。
つまり、努力して学んで感謝して旅立つ。 卒業の意味を2つの歌でセットで表していたとも言われています。
ところが最近は、卒業式ではほとんど歌われなくなったんじゃないでしょうか。
1990年代以降、卒業式の歌は大きく変わって、今多くの学校で歌われているのは、旅立ちの日にだったり、3月9日、あるいは森山直太郎の桜などが歌われたりします。
理由はいくつかあって、言葉がわかりやすいとか、生徒が感情移入しやすいとか、つまり学校の歌じゃなくて自分たちの歌に変わってきたのが、ちょうど1990年代以降と言えそうです。
「蛍の光」の由来と意味
さて、蛍の光と仰げば尊し、少し詳しく見てみますと、 蛍の光は中国の慶節の功という古字から来ています。
昔、明かりが変えないほど貧しい人が、夏は蛍の光、冬は雪の反射で勉強したという話が元になっています。
ということで、蛍の光は学ぶ努力の象徴の歌です。
「仰げば尊し」の由来と歌詞
もう一つ、仰げば尊しは、もともと19世紀のアメリカの校歌、ソング・フォー・ザ・クローズ・オブ・スクールが元になっているようで、その曲に日本語の歌詞が付けられました。
原曲も、卒業で友との別れを惜しむ内容になっていて、原曲のイメージがそのまま残される形で、日本でも明治時代から100年以上歌われてきました。
仰げば尊し、わがしの恩。教えの庭にも、早いくとせ。
思えば一年、この年月。今こそ別れめ、いざさらば。
互いにむつみし日ごろの恩。わかるる後にも、やよ忘るな。
身を立て名をあげ、やよ励めよ。今こそ別れめ、いざさらば。
朝夕なれにし学びの窓。蛍の灯火、つむ白雪。
忘るる間ぞなき、ゆく年月。今こそ別れめ、いざさらば。
「仰げば尊し」の解釈と現代
こうやって読んでみると、すごくよくわかるのはリズムの良さですね。
五音と七音が並んでいる感じが、とても味わい深いなと思います。
ざっくり言うと、先生への感謝、ともに学んだ友達への思い、そしてこれから社会へ旅立つ決意という卒業の3つの感情を歌っている歌です。
言葉が少し難しいことだったり、先生を仰ぎ、敬う歌詞が今の教育館とは少し距離があるんじゃないの?と言われることになったことで、今あまり歌われなくなってはいますが、
でも、ちょっと解像度を上げてこの歌を見てみると、この歌が伝えていたものっていうのは、先生を褒め、称えることではなくて、
もっとシンプルに何年も一緒に過ごした先生や友達、そして学びの時間を振り返る歌です。
つまり、人生の節目をどう受け止めるかを歌った歌だったということです。
そう思ったら、この2曲がセットで初めて完成する卒業の歌。
まさに努力して学び、感謝して旅立つ。
仰げば尊しの歌の中にも蛍も雪も出てきます。やっぱりセットだったのかもしれませんね。
歌われる機会は減りましたけれども、一周回ってもう一度この歌を見直してみるのもいいかもしれません。
配信情報
この配信はアップルポッドキャスト、他各種プラットフォームでお届けしています。
LISTENではこの配信のテキスト版を公開しています。合わせてご覧ください。
それではまた明日。
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