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2025-12-25 04:32

【1301】2025/12/25 クリスマスはいつからいつまでか

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2025/12/25

サマリー

日本におけるクリスマスの時期感覚と、教会の歴に基づくクリスマスの始まりと終わりについて解説しています。

クリスマスの時間感覚
おはようございます。花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。
この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
今日は12月25日です。日本では、クリスマスは昨日で終わった、そんな空気も既に流れています。
ケーキは24日に食べて、プレゼントも24日の夜、25日はもう年末モードという方も多いと思います。
まるで前夜祭で盛り上がる、みたいな感じです。
でも実は、本来のクリスマスは24日の夜から始まります。
私たちの感覚では、一日は朝から夜までなんですが、聖書の世界、教会歴では、一日は日没から始まると考えるということです。
なので、12月24日の日没からが、すでに12月25日なんです。
そして、12月25日の日没、ここでクリスマスが一区切りします。
そんな時間の数え方になるそうです。
つまり、24日の夜に行われるクリスマスイブのミサは、もう正式なクリスマスの礼拝です。
じゃあ、24日の昼間は、まだクリスマスじゃないのか、ということですが、教会歴の感覚では、24日の日中は、まだ対抗節、アドベントです。
対抗節というのは、待つ、降りる、伏しめ、と書くんですが、
キリストの誕生を静かに待って、心を整える期間、クリスマスの準備期間で、お祝いそのものではないんです。
ちなみに、対抗節、アドベントが始まるのは、クリスマスの4つ前の日曜日からです。
そして、24日の日没、ここからがクリスマスとなります。
でも、日本では、24日の朝から、今日はクリスマスイブです、と言ったりします。
イブって、前日という意味ではなくて、イブニングの意味です。まさに、12月24日の日没後を指しています。
日本のクリスマス行事は、宗教的な行事ではなくて、商業的なイベントチックなものですから、このあたりに時間の間隔のずれというのがあります。
もっと言うと、さらに日本の場合ということになりますが、80年代から90年代に流れたJR東海のコマーシャルなどで、
24日の夜に恋人に会いに行くという様子だったり、遠距離恋愛をしてギリギリに間に合う新幹線だったり、雪のホームでの再会、
そんなドラマが、クリスマスは24日の夜というような感覚を、私たちの心に強く刻んだんですね。
また、クリスマスイブを歌う歌もたくさん生まれています。
宗教の行事というよりは恋人たちのイブの物語としてのクリスマス、これが日本独自の文化として定着したところがあります。
元旦の時間感覚
ここまでお話をして、元旦もちょっと似てるなって思います。
元旦って本来は1月1日の朝のことを指す言葉です。
でも私たち、1月1日の夕方にも元旦バタバタですと言ったりとか、夜になっても元旦どうお過ごしですかとか元旦の夜なんて言っちゃう人もいます。
正しくは元日の夜です。この辺の混乱具合が似てるなと思います。
もしかしたら日本のこのクリスマスの様子を見て、キリスト教徒の皆さんは分かってないなって思っているかもしれません。
今日は12月25日です。もし昨日でクリスマス終わった気分になっているとしたら、それは日本の時間感覚です。
教会歴、本当の小読みでは今日の日没までがクリスマスです。
もう少しだけ余韻を楽しみましょう。
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それではまた明日。
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