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拒絶されに行くノベーション(1957回)
2026-09-05 18:53

拒絶されに行くノベーション(1957回)

起業家のジャ・ジャンさんが、カナダ人起業家ジェイソン・コームリーさんの考案した『拒絶セラピー』を実践して得た学びに、感動しました


曰く、

「『拒絶セラピー』はカナダ人起業家が発明したゲームです。彼の名はジェイソン・コームリーです。基本的なアイデアは30日間出かけて行って、自ら拒絶を求め、毎日何かで拒絶されることを通じて、最終的には拒絶の痛みに対する免疫をつけるというものです。」


そこでジャンさんは、これを100日間やってみることにします。


そこでの学びとして

「一旦断られても逃げ出さなければ、『いいえ』を『はい』へと覆せる可能性も出てきて、そのための魔法の言葉は『なんで?』だということ。」


「相手が抱きそうな疑念を聞かれる前に口にすれば、信頼を得られるということです。承諾してもらえる確率が上がるんです。」


そして最後のメッセージに感動しました


「私は拒絶から逃げ回ることで、ずっと拒絶に苛まれていました。それから拒絶に向き合い始め、拒絶を人生最大の授かりものに変えたんです。」


ここから私は思いました。

1、断っているのは自分

2、最初の拒絶はNOではない

3、拒絶は学習データにできる


1、断っているのは自分


例えば、好意を持った彼氏彼女へ告白する時、

「どうせ断られる」「きっと無理だ」「迷惑ではないか」


と、相手が断る前に、自分で自分を断っていることってあるよなあと思います。


面白い研究があって、フランシス・フリンさんとヴァネッサ・レイクさんは、人が「お願いしたとき、相手がどれくらい応じてくれるか」を6つの研究で調べました。


すると人は、実際に相手が応じてくれる可能性を大きく過小評価していることがわかったとのことです。


つまり、相手がNOと言う前に、自分の中でNOをつくっている。


これは恋愛の告白を調べた研究ではありませんが、人は相手のYESの可能性を、自分が思っている以上に低く見積もってしまうことがある。


だとすれば、恋でも仕事でも、最初に越えるべき拒絶は、相手からの拒絶ではなく、自分自身の拒絶なのかもしれません


そしてジャンさんが、当然断られるだろうと思って頼んだ『五輪マーク型のドーナツを作ってほしい』というお願いを、実際に引き受けてくれる店員さんまで現れます。


自分の中のNOを越えてみなければ、そこにあったYESには永遠に出会えなかった。


自分の枠を乗り越えると、思いもよらないことが起きる可能性もある、ということをまざまざと教えていただきました。


2、最初の拒絶はNOではない


そしてさらに、一旦は拒絶された上で、「なんで?」と聞いてみると、相手が何を心配しているのかが分かることで


最初のNOがYESに変わることも出てきたという発見がありました。


つまり

最初のNOは、必ずしも最後のNOではない。

ということなのかなと思いました


自分の拒絶を乗り越えた上で、何度も拒絶されることによる免疫もつけた上で


そして拒絶に慣れてくれば、NOを言われても逃げずに、『なぜですか?』と聞けるようになる


拒絶とは、「終わり」という答えではなく、次の問いを生み出す情報なのかもしれないなあと思いました


3、拒絶は学習データにできる


起業家研究者のジェイソン・コープさんは、事業に失敗した8人の起業家を詳細に調査したところ


彼らは、失敗から単に「何が悪かったのか」だけではなく、自分自身のことや、人間関係やネットワークのこと、そして、事業運営のどこに危険が潜んでいるのか。まで学んでいました。


そして、その学びが、次の起業活動への準備につながっていたことを明らかにしたということです。


つまり、ここで大切なのは、失敗しただけで学習になるわけではない、ということだと思います。


拒絶された。

そこで「なぜ?」と問い直す。

振り返る。

そして、次の行動を変える。


拒絶 →「なぜ?」→ 学ぶ → 行動を変える。


そのとき初めて、拒絶は次の挑戦に使える学習データになる。


だとすれば、拒絶とは失敗の記録ではなく、次の挑戦をよくするための学習データなのかもしれません。


拒絶されないことが、挑戦なのではない。拒絶されても、そこから学び、もう一度動けることが、挑戦なのかもしれません。


ということで、一言で言えば、

拒絶されに行くノベーション。


そんな話をしています


参考:

ジャ・ジャン「100日間の拒絶から学んだこと」TEDxMtHood、2015年。TED公式講演⁠

ジェイソン・コープ「起業家は失敗から何を学ぶのか――解釈的現象学的分析」『Journal of Business Venturing』第26巻第6号、2011年、604–623頁。

フランシス・J・フリン、ヴァネッサ・K・レイク「助けが必要なら、ただ頼んでみよう――直接的な依頼への承諾率の過小評価」『Journal of Personality and Social Psychology』2008年


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