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#1637 郡山周辺に残る田村麻呂VS大多鬼丸、1200年後も戦い続けている話
2026-08-22 09:39

#1637 郡山周辺に残る田村麻呂VS大多鬼丸、1200年後も戦い続けている話

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古川日出男さんの『夏迷宮』を読んでいたら、なぜか坂上田村麻呂の伝説を調べ始め、気づけば本よりインターネットを調べている。福島県に残る田村麻呂と大多鬼丸の伝説を地図にすると、1200年前の物語が浮かび上がってくる。郡山には「田村麻呂生誕の地」の石碑まで! 伝説は本当なのか、それとも後世の物語なのか。そして、語り継がれた伝説そのものが地域の歴史なのでは? 福島に残る「1200年越しの物語」を考えます。



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はい、おはようございます。本日の放送は、2026年の8月22日、土曜日です。 本日は、第1637回目のお話となります。
このチャンネルは、福島県郡山市在住の特撮アニメ漫画大好き親父のピョン吉が、日々気になったことをダラダラと話をしていく、という番組です。
よろしくお願い致します。
一昨日から古川秀夫さんの夏迷宮を読んでいます。 読書感想は、リッスンの企画の読書感想会で改めて話そうと思うので、今日はちょっと置いておきます。
ただ、この小説を読んでいて気になったのが、坂の上の田村丸なんです。 平安時代の青衣大将軍、東北地方に遠征してきた人物ですね。
で、この田村丸にまつわる伝説が、日本全国にものすごくたくさん残っているんですよ。
例えば、青森のねぶた祭り。 田村丸が本当に青森まで行ったのかどうかは、かなり怪しいと言われているんですが、そんなことはお構いなし。
毎年ものすごい盛り上がりです。 歴史的事実より、祭りの勢いが勝っている。
福島県の場合は、田村丸がこの辺りを通過したこと自体は間違いないとされているので、さらにいろいろな伝説が残っています。
その一つが、福島県の民芸品、見張る駒。 伝説では、木彫りの馬がなんと100体、本物の馬になって田村丸を助けた、と言うんですね。
いや、急にファンタジー度が上がりますよね。 木彫りの馬100体が本物の馬になるって、ゲームだったら普通に特殊イベントですよ。
もちろんこうした伝説の多くは、歴史学的には後世に作られた偽史と考えられていますが、でもこれだけ日本各地に田村丸伝説が残っている。
これがなんか面白いんですよ。 自分、10年ぐらい前にちょっとした実験をしたことがあります。
福島県内にある田村丸関連の伝説を片っ端からGoogleマップにプロットしてみたんです。
田村丸がここに来た、ここで戦った、ここで休んだ、みたいな伝説をどんどん地図に打っていく。
さらに、田村丸側の伝説と、田村丸を倒そうとした大滝丸側の伝説でマーカーの色を変えてみました。
そうしたら、なんとなく田村丸の新軍ルートみたいなものが浮かび上がってきたんです。
これがめちゃくちゃ面白かった。
この地形だからこういうルートなんだろう、と、それがなんとなく見えてくる。
実際のところ、1200年前に本当に田村丸という人物がこの伝説通りに動いたのか、そもそも大滝丸という人物が本当にいたのか、そこもはっきりしない。
ただ、福島のあたりに朝廷に従わない豪族がいて、都からやってきた人たちに攻められた、という大筋の出来事は伝説を地図に並べていくとなんとなく浮かび上がってくるんですよね。
人の名前も、正確な時代も、細かい出来事も1200年の間にどんどんぼんやりしていく。
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なのに、攻められた、という記憶だけは伝説として残っている。
これがすごく面白い。
そして今回、夏迷宮を読んでいてあっと思ったんです。
古川秀夫さんがやろうとしていることって、実は800年ぐらい前の平家物語と似た構造なんじゃないか、と。
平家物語って、現代の小説みたいに、この人が書きました、と作者がはっきりしている作品ではありません。
いろいろな人の語りや記憶が伝わって、後世に物語として残っていった。
つまり、人々の記憶が物語になって、歴史のように残っていく。
それと同じようなことを、1200年前の田村丸伝説を使って氷山の物語としてやろうとしているんじゃないか。
そう気づいたら、急に夏迷宮を読むのが楽しくなってきました。
ああ、これってそういうことなのか、と。
まあ、こういうことに気づくと読書が止まるんですけどね。
なるほど、と思ってそこからウィキペディアを調べ始める。
気づいたら本を読んでいる時間より、検索している時間の方が長い。
そんなこともあって、今回10年ぐらい前に、氷山市田村町の坂の上の田村丸、生誕の地の日に行ってきました。
伝説によると、田村丸は氷山で生まれたことになっているんですね。
まあ、普通に考えれば、そんなわけないやろう、と突っ込みたくなります。
でもこれも考えてみれば面白い。
当時この地域に住んでいた人たちにとっては、それが自分たちの地域の歴史だったわけです。
現在は車でも行きやすくなっていて、今回久々にお参りしてきました。
そして、その日を見ながら思ったんです。
たぶん本当はここで生まれてない。
でも、ここで生まれたと石に刻んで残す。
これってものすごく重要なことなんじゃないかと。
仮に千年後千年後ですよ。
何かの理由で田村丸は京都で生まれたという記録が全部なくなったとする。
ところだ、氷山には田村丸ここで生まれましたという石だけが残っている。
そうしたら未来の人はどうするでしょう。
おお、田村丸は氷山で生まれたんだってなるかもしれない。
もちろんこれは極端な話です。
でも実際、歴史ってそういうところがありますよね。
こうだったという記録が残れば、それが後世の人々のための歴史になる。
そしてそこには当時の人たちのこうであってほしい、こういう人物がこの土地にいてほしいという願いも入っている。
その願いが何百年も何千年も伝わっていけば、
いつの間にか本当の歴史になっていく。
そう考えるとあの秘跡が急にものすごく面白く見えてきました。
まあ自分が秘跡の前でそんなことを考えている間、周りから見るとただのおじさんが石をじーっと見ているだけなんですけどね。
この人何してるんだろう、ですよ。
でも自分の中では1200年ぐらいの時間旅行をしていました。
ところがですね、この福島県の田村丸伝説、今だんだん存在感が薄くなってきているように感じるんです。
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なぜかというと他の地域が発信に力を入れているからです。
他の地域では田村丸は基本的に攻めてこられた側ではなく、悪者を退治したヒーローとしての立場で語られることが多いです。
だから田村丸をヒーローとしてまとめやすい。
ところが福島県はちょっと複雑なんです。
何しろ攻められた側ですから。
しかもその田村丸と戦ったとされる大滝丸も地域によってはヒーローなんです。
郡山市の西田では大滝丸が生まれた場所とされていて完全に大滝丸側。
田村市の滝根や大声でも大滝丸の伝説が残っています。
つまり福島県では田村丸最高だけでは終わらない。
いやいや大滝丸もいるからねとなる。
1200年たってまさかの再戦ですよ。
もう本人たちはとっくになくなっているのに後世の我々が勝手に応援合戦を続けている。
しかも滝根町では大滝丸をご当地キャラクターにしようという動きまである。
1200年越しのキャラクター化ですよ。
一方岩手県では田村丸の敵とされるアテルイオヒーローとして地域でかなり強く発信しています。
実際に戦った場所だからこそ物語も残りやすいし地域としても一本化しやすい。
そう考えると歴史って単純に本当だったか嘘だったかだけでは決まらないんですよね。
どれだけ語られたかどれだけ残されたかどれだけ発信されたかこれもものすごく大きい。
極端な言い方をすると情報量が多い方が歴史では勝つ。
いや怖いですよね。
歴史は勝つものが作るとよく言いますが現代だったら歴史は発信したものが勝つみたいなところもあるんじゃないでしょうか。
だから福島県の田村丸伝説は歴史的に見てそのまま事実とは言えない。
それはそれで分けて考える必要があります。
でもだからといってはい間違いでした終了でいいのか。
自分はそうは思わないんです。
なぜならそれは1200年前からこの地域の人たちが語り継いできた物語だからです。
ここに田村丸が来たここで戦ったここで生まれたそういう物語を何百年も何百年も人から人に伝えてきた。
それ自体が福島県の歴史だと思うんですよね。
だから事実とは違うかもしれない。
でもその伝説がこの地域で語り継がれてきたことは事実。
そこを記録して残して発信していく意味はあるんじゃないか。
そんなことを考えながら坂の上の田村丸生誕の地の日の前に立っていました。
ということで今日はいつもとちょっと違う話をしてみました。
そして最後に一つお願いがあります。
マジで福島県の田村丸伝説どこかでドーンとまとめて欲しい。
田村丸伝説だけじゃなくて大滝丸川の伝説も含めて福島県にはこれだけの伝説が残っていますというものを地図付きでまとめて欲しいんです。
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これは自分の仕事ではない。
どなたか福島県の田村丸伝説をドーンとまとめてくれないでしょうか。
自分は完成したらすごいこれずっと欲しかったやつだっていう係をやりますのでよろしくお願いします。
はいそれではまたもしよろしければぴょん吉のオタクな話にお付き合いくださいね。
本日もお聞きくださいまして誠にありがとうございました。
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