1. メディアは死んでいた -検証 北朝鮮拉致報道-
  2. 第6話 横田めぐみさん 前編
2022-03-16 12:10

第6話 横田めぐみさん 前編

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あなたは「拉致」をいつ知りましたか?

北朝鮮による日本人拉致を最初に報じたのは産経新聞でした。
40年以上前、若き一人の記者が凶悪かつ理不尽な国家犯罪を暴いたのです。
拉致報道の第一人者による著書「メディアは死んでいた」(阿部雅美著、産経新聞出版)を音声ドキュメント版でお届けします。

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横田めぐみさんの拉致事件の発覚
第6話 横田恵美さん 前編
産経新聞社がお届けする音声ドキュメント 北朝鮮による日本人拉致事件
原作 産経新聞出版 安倍政美著 メディアは死んでいた 検証 北朝鮮拉致報道
2018年5月28日 初版発行 製作 産経新聞社
案内役は私 話科の劉廷一光です。
第7話 横田恵美さん 前編
理不尽極まりない凶悪犯罪である拉致を 政府が認めてから さらに、
9年の歳月が流れた。この間、国民は まだ拉致の事実にほとんど気づいていない。
安倍は、フルスの社会部へ戻った。
予期せぬ偶然が起きたのは、平成9年、1997年1月22日のことだった。
フルスの社会部は、平成9年、1997年1月22日のことだった。
フルスの社会部へ部長として戻る内事を受け、
異動の挨拶に東京長田町の参議院議員会館を訪ねた。
面会したのは、旧知の国会議員秘書、表本達吉さんである。
表本さんは、梶山答弁を引き出した、
共産党の橋本敦参議員の秘書である。
アベック拉致に関連した国会質問は、
秘書の表本さんが現地調査を基に練ったことに疑いの余地はない。
表本さんは、拉致された被害者たちをどうやって日本に取り戻すかを考えていた。
拉致は主権侵害、人権侵害の重大犯罪だ。
産経も共産党も朝日もない。
メディアはなぜ報道しないのか。
この日、表本さんの様子がいつもと違った。
これ、読んでみてよ。
テーブルの上に2つのコピーが置いてあった。
1つは、20年も前、1977年、
11月22日付けの新潟日報の記事。
もう1つは、雑誌、現代古典、
1996年10月号掲載の石高賢治さんの論文だった。
石高さんは当時朝日放送のプロデューサーであり、
拉致報道に本格的に取り組んでいた唯一のテレビ人だった。
その場で読み比べた。
新潟日報の記事は社会面で4段の見出しだった。
女子中学生帰らず、下校途中、
すでに1週間。
当時13歳だった新潟市立頼井中学1年の横田恵さんが
11月15日、バドミントンのクラブ活動を終えて帰宅途中に
突然姿を消したことを報じていた。
誘拐などの疑いはほぼなくなったが、
表本さんとの出会い
行方不明が長引けば何らかの犯罪に巻き込まれる恐れもある
一方の石高さんの論文は、韓国の情報筋から
石高さん自身が聞いた北朝鮮亡命工作員の話を紹介していた。
1978年のアベック連続拉致の1、2年前、
13歳の少女が日本の海岸から北朝鮮へ拉致された。
少女は学校のクラブ活動だったバドミントンの練習を終えて
帰宅途中に、
少女は双子の妹だと言う。
表本さんが付け加えた。
ここに双子ってあるだろう。
めぐみちゃんは双子じゃないんだがね。
双子の弟がいるんだよ。
表本氏から示された2枚のコピーを手に。
表本氏が置いたように記憶する。
表本さんこれまさか。
そのまさかだよ。
表本氏は社名によって記者を分け隔てする人ではない。
朝日読売NHK、どこの記者が訪ねても同じ話を聞いただろう。
以下のような説明をしてくれた。
検証と調査の進展
19年くれ。
石田花論文の話を知った警察関係者が19年も前に
新潟市で下校途中に行方不明になった横田めぐみさんのことを
覚えていたというのだ。
13歳の少女、バドミントン、双子。
偶然の一時と片付けるわけにはいかない。
なんというタイミングだろうか。
まるで自分が拉致に取り憑かれているような妙な気分になった。
これ、大変なことになりますよ。
そうかな、新聞記者のカンテ奴かね。
予感です。
表本さんにはそう言ったものの、実は半信半疑だった。
その中で、拉致被害者といえば
アベック3組の20代の若者たちや
中年の原忠祐さん、久米豊さん、そして田口彩子さんだった。
13歳の少女を日本から北朝鮮へ拉致するなどということは
思いもよらない。
ただし、日本人なら、たとえ暗闇の中でも
アベック3組の若者たちが犯行時に
恵美さんを少女と認識したかどうかは疑問だった。
横田めぐみさんの消息を知った日
いずれにせよ、情報はあくまで情報に過ぎない。
行動できる内容かどうか、別の方法で確認する作業。
メディア業界でいう裏取り作業をしなければ、記事は書けない。
私が表本さんから横田恵美さんの話を聞いた日の前日のことだ。
新潟の日本銀行支店に勤めていたことを知った表本さんが
神奈川県内に住む茂さんと連絡を取ったのだ。
お宅のお嬢さんが北朝鮮で生きているという情報が入りました。
母、先江さんは外出中だった。
すでに定年退職して留守番をしていた茂さんは
表本氏の電話に驚き、慌てふためいて
近い議員会館へ一人駆けつけた。
そして、私同様に表本さんから示された新潟日報の記事と
石高論文の二つのコピーを比べ読んだ。
これは確実に恵美のことだと思う。
込み上げるものがあり、涙されたそうだ。
心中察するにあまりある。
自宅まで徒歩わずか1、2分のところまで帰ってきた13歳の娘が
突然失踪して20年。
初めてもたらされた具体性のある消息情報だった。
議員会館から帰宅した茂さんはその晩、先江さんと
こんな会話を交わしたそうだ。
拉致事件の長い戦いの日々が始まる
先江さんは胸がドキドキ、背中がゾクゾクしてきたそうだ。
この時を境に横竹は大嵐に巻き込まれる。
長い戦いの日々が始まる。
これは音声ドキュメント
北朝鮮による日本人拉致事件のシリーズ第6話です。
皆様から番組の感想をぜひ聞かせてください。
メールアドレスは u-service at sankei.co.jp
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この作品は元産経新聞社会部記者
安倍雅美による著書、メディアは死んでいたを再構成したものです。
第7話 横田恵美さん後編
17年の歳月を経て再び放たれた産経新聞の拉致事件の続報
では次回
あなたは拉致をいつ知りましたか
12:10

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