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こんばんは。今夜もまた、おやすみ歴史ラジオの時間がやってきました。
ベッドに入って、一番リラックスできる姿勢で聞いてね。
大坂の陣、第1話のお時間です。
前回は、関ヶ原の戦いによって徳川家康が天下の権力を掌握し、
江戸幕府を開いて太平の世の第一歩を踏み出したところまでをお話ししましたね。
関ヶ原の激闘から14年が経過し、
世の中は着々と徳川を中心とする新しい平和の秩序へと移り変わろうとしていました。
しかし、かつて天下人として君臨した豊臣家は、
大坂城に揺るぎない偉業を誇ったまま鎮座し、
家康にとって残された最後の大きな不確定要素として存在していたのです。
豊臣秀吉の遺児である豊臣秀頼と、
その母である与戸殿が暮らす大坂城には、
依然として莫大な財宝と、かつての映画の面影が色濃く残されていました。
二人の権力を巡る冷たい緊張感が静かに高まる中、
両者の溝を決定的なものとするある事件が巻き起こります。
それが豊臣家が再建を進めていた京都の奉公寺に収められた、
巨大な盆生を巡る摩擦でした。
その金に刻まれた銘文の中に、
国家安康、君臣奉楽という文字が含まれており、
これが徳川家康の名を分断して呪い、
豊臣を君主として称える意図があるのではないかと、
徳川側から強い言いがかりをつけられたのです。
豊臣側は弁明を試みますが、家康の態度は極めて冷徹でした。
秀吉の大坂城大挙や、
淀殿を江戸へ人質として送るなどの厳しい条件を突きつけられ、
追い詰められた豊臣家はついに決断を下します。
関ヶ原の戦い以降、行き場を失い、
世の中に不満を抱いていた全国の老人たちを大坂城へ呼び集め、
徳川との決戦に向けて挙兵することを決意したのです。
天下の命運を賭けた最後の試練が、大坂の地に刻一刻と迫っていました。
豊臣家の呼びかけに応じ、
日本全国から続々と大坂城へと集結してきたのは、
関ヶ原の戦いなどで家量を失い、
行き場をなくしていた十万人にも及ぶ膨大な老人たちでした。
その中には、かつて徳川家康を幾度も苦しめた新州上田の地称、
真田正幸の息子である真田信重の姿もありました。
九戸山での長い築居生活を破り、
ひそかに山を降りて大坂城へ駆けつけた信重は、
一騎当戦の兵としての覚悟と、
あふれんばかりの情熱を胸に秘めていました。
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さらに、戸瀬の長足部森近や後藤又部、
毛利勝長、赤志全盗といった百戦錬磨の猛将たちが
次々と大坂の地に顔をそろえます。
彼らは単に金銀のために集まったのではなく、
失われた己の誇りを取り戻すため、
そして亡き秀吉への恩義を果たすため、
命を捨ててこの最後の戦いに挑もうとしていたのです。
城内で開かれた軍儀の席で、
真田信重や後藤又部らは、
激しい情熱を込めて夜戦の作戦を提案しました。
徳川軍が京都に到着する前に撃って出て、
奥美の水陸の要所を占拠し、
敵の出花を挫くという積極的な構成案です。
しかし、大坂城の主導権を握る豊臣家の家老、
大野春永や与戸殿らは、
豊臣秀吉が築き上げた居城、
大坂城の絶対的な防御力を過信していました。
過去に一度として落ちたことのない難攻不落の要塞にごもり、
敵の攻撃を跳ね返し続けることこそが最善の策であると判断し、
老人たちの厚き心源をことごとくどけてしまったのです。
出撃の好機を逃し、城内に立てこもる方針を固めた豊臣方に対し、
徳川家康率いる二十万を超す未曾有の大軍勢が、
静かに、しかし確実に大坂城を取り囲むように進軍を開始していきました。
大坂城の南側は平坦な大地が続き、
居城の防衛戦において唯一ともいえる最大の弱点となっていました。
北や東には川や湿地が広がり、西には海が迫る中、
南からの敵の進行をいかに止めるかが大坂城の命運を握っていたのです。
この最大の弱点を埋めるべく立ち上がったのが、真田信繁でした。
信繁は大坂城の南側、三の丸のさらに外側に張り出すように、
三望を高い土塁と深い空掘りで囲んだ真田市城の出城を建設することを決意します。
それこそが歴史にその名を永遠に刻むこととなる要塞、真田丸でした。
首塗りの不足に身を包んだ真田の赤備えの兵たちが、
真田丸の内部で静かに弓や鉄砲を構え、徳川方の大軍が押し寄せてくる瞬間をじっと待っています。
慶長19年12月、ついに徳川軍の先鋒である前田俊恒やいいなおたか、松平忠直の軍勢が、
静寂を破って真田丸の前へと迫り寄ってきました。
信繁は兵たちに決して焦って撃つなと命じ、極限まで敵を引きつけます。
そして敵が堀の目前まで押し寄せ、退路を失ったその瞬間、
真田丸の壁面に設けられた狭間から、一斉に猛烈な鉄砲の火花が吹き荒れました。
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一瞬にして吹き飛ばされる徳川の兵たち、ひるんだ隙を逃がさず、
赤備えの兵たちが怒涛の勢いで撃ち出し、真田丸の前は瞬く間に修羅場と化していきました。
策防と地防の限りを尽くして築き上げられた真田丸の意欲は、
二十万の徳川軍を恐怖で侵犯させ、戦況を根底から揺るがし始めたのです。
今夜のお話はこれでおしまいです。
冬の冷たい風と出白に渦巻く武士たちの熱き誇りに思いを馳せながら、
どうか今夜は心も体もゆっくりとお休みさせてあげてくださいね。
次は一体どのような激動の瞬間があなたを待っているのでしょうか。
それではおやすみなさい。