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第2章【激動の決戦】第1戦 川中島の戦い(1/3話)
2026-07-26 07:44

第2章【激動の決戦】第1戦 川中島の戦い(1/3話)

川中島の戦い第1話

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今晩は、今夜もまた、おやすみ歴史ラジオの時間がやってきました。
ベッドに入って、一番リラックスできる姿勢で聞いてね。
さて、今夜から始まる新しい章では、歴史を大きく動かした激動の決戦や事件にスポットを当てていきます。
その第一戦としてお届けするのは、川中島の戦い、その第一話です。
直前までの物語では、徳川義信が静かな決断によって江戸時代に幕を閉じ、新しい日本の平和を守りぬいた姿をお話ししましたね。
今夜はそこから少し時代を遡り、
貝野武田信玄と越後の植杉謙信という、戦国時代を代表する二人の英雄が激突した伝説の戦いへとご案内します。
シナノの北端、竹間川と埼川が交わる川中島と呼ばれる豊かな平野。
この地を巡り、信玄と謙信は十二年もの間に渡って、何と五度も歯を交えることになりました。
その中でも最も激しく、そして多くの謎とドラマを生んだのが、
A64年、1561年に行われた第四回目の戦いでした。
貝を治める信玄は領土を北へ北へと広げ、シナノの大部分をその手に治めていました。
追われたシナノの領主たちは越後へ逃れ、義理堅く知られる謙信に助けを求めます。
謙信にとって、自らの野心のために他国を侵す信玄のやり方は容認できるものではありませんでした。
武力によって平和を乱すものを決して許さないという強烈な義憤と、
自らの信念を懸けた正義感が謙信を動かしたのです。
一方の信玄もまた、自らの国と家臣たちを養うため、
そして天下へと通じる足掛かりを得るために、シナノを何としてでも支柱に収めなければなりませんでした。
互いに一歩も引けない理由と、譲れない誇りがありました。
英六四年八月、謙信は一万三千の大軍を率いて越後を出陣し、
川中島を三卸西条山に陣を張ります。
その知らせを受けた信玄もまた、二万の大軍を率いて甲府を出発し、
川中島の開頭城へと入りました。
北シナノの静かな山々に、互いの軍勢が放つ重苦しい緊張感が漂い始めます。
息を飲むような退治が何日も続き、
安穏が立ち込め、静寂の中に嵐の予感が満ちていきました。
西条山に陣を張った謙信の眼下には、霧に煙る川中島の平野と信玄が待機する開頭城が広がっていました。
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数において勝る信玄の軍勢に対し、謙信の軍勢は一万三千。
普通であれば、わざわざ城の近くに陣を張り、自ら孤立するような真似はいたしません。
しかし、謙信の狙いはまさにそこにありました。
自らを危険な状況に置くことで信玄の油断を誘い、
しびれを切らした信玄が動いた瞬間を狙って決戦を挑もうとしていたのです。
一方、開頭城に入った信玄もまた、謙信の意図を注意深く探っていました。
信玄の傍らには、地方で知られた軍師山本勘助や、
信濃の地理に詳しい耕坂正信らが控えていました。
謙信は動かない山の上から、ただ静かにこちらの出方を見極めようとしている。
信玄と勘助たちは、この降着状態を打破するための大きな作戦を練り上げます。
それが、後世にまで語り継がれることになる、きつつき戦法でした。
きつつきが木を突いて虫を驚かせ、驚いて飛び出してきた虫を捕らえるように、
軍勢を二つに分けるという作戦です。
一万二千の別動隊が密かに野犬に乗じて斎所山を登り、
背後から謙信の陣を吸収する。
驚いた謙信が山を駆け下りて平野へ逃げ出してきたところを、
八千の本隊が正面で待ち構え、はさみ打ちにして全滅させる。
まさに、隙のない完璧な狂撃作戦に見えました。
A64年9月9日、夜、震源の命令を受けた別動隊は、
甲冑が触れ合う音すら殺しながら、
静かに斎所山へと向かって闇の中を進み始めました。
カイズ城の焚き出しの煙が、夜の空へと静かに立ち上がっていきます。
震源は、これで謙信を追い詰めたと信じていました。
しかし、その時山の上にいた謙信は、
夜の静寂の中に漂うかすかな異変を、
その鋭い直感で見抜いていたのです。
カイズ城の空へと無数に立ち上がる、
いつもより遥かに多い焚き出しの煙。
山の上にいた謙信は、夜の暗闇の中でその煙を静かに見つめ、
震源が今夜まさに動こうとしていることを見抜きました。
劣動隊が山を登ってくる前に、
自分たちから先に山を振り、
平野にいる震源の本体を叩く。
謙信は全軍に密命を下します。
馬のひずめには布を巻き、兵たちの口には木切れを加えさせ、
一切の音を立てずに採除箋を振り始めました。
甲冑の擦れ合う音すら消えた漆黒の闇の中、
一万三千の軍勢は静かに、
そして奇跡的な速さで竹間川を渡っていきます。
震源の仕掛けた裏を掻き、絶望的な衝撃を回避するどころか、
06:00
自ら死地へと飛び込んでいくような命がけの夜間航軍でした。
9月10日の夜明け前、川中島の平野は深い濃霧に包まれていました。
一寸先も見えないほど白く煙る霧の中、
震源の本隊八千は採除箋から追われて逃げてくるであろう献身の軍勢を今か今かと待っていました。
やがて東の空がうっすらと白み始め、
秋の冷たい風が川面を吹き抜けて霧を払っていきます。
薄くなった霧の向こう側に現れた光景に、震源の本隊は息を呑みました。
そこにいたのは山から逃げてくる途中のみじめな排山兵などではありませんでした。
車掛かりの陣と呼ばれる隙のない完璧な先陣を組み、
整然と歩行を構えた献身率いる一万三千の主力軍が、
震源のわずか八千の本隊の目の前に立ちはだかっていたのです。
完璧だったはずの作戦は合戦が始まる前に破綻していました。
農務が晴れるとともに戦国の歴史に刻まれる宿命の一戦が、
今まさに幕を開けようとしていました。
今夜のお話はこれでおしまいです。
霧の静けさの中に漂う緊張感を思い浮かべながら、
どうか今夜は心も体もゆっくりとお休みさせてあげてくださいね。
次は一体どのような激闘があなたを待っているのでしょうか。
それではおやすみなさい。
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