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今晩は、今夜もまた、おやすみ歴史ラジオの時間がやってきました。 ベッドに入って、一番リラックスできる姿勢で聞いてね。
川中島の戦い、第2話のお時間です。 前回は、信玄が仕掛けた完璧な強撃作戦、キツツキ戦法をケンシンが事前に見抜き、
農務の中で信玄の本体の目の前へと突如現れたところまでお話ししましたね。 作戦の裏をかかれ、予想もしない形で正面からケンシンの主力と対峙することになった信玄の本体は、かつてない激しい動揺に包まれました。
しかし、信玄は動じませんでした。 数で勝る別胴体が山から降りてくるまでの間、何としてでもこの本体だけでケンシンの猛攻を耐え抜かなければならない。
信玄は自らの本陣を固め、押し寄せる越後軍を迎撃する姿勢を整えます。 A64年9月10日午前6時ごろ、朝霧が立ち込める川中島の平野に、地鳴りのような時の声が響き渡りました。
ケンシン率いる越後軍が、怒涛の勢いで武田の本陣へと襲いかかります。 ケンシンが採用したとされる車掛かりの陣は、先陣が攻撃しては引き、変わって次なる部隊が途切れなく襲いかかるという、波のように押し寄せる連続攻撃でした。
これに対し、信玄は鶴が翼を広げたような格欲の陣で包み込もうとしますが、兵の数で下回る本隊のみでは、あまりにも猛烈な波攻撃を支えきれませんでした。 武田の陣形は次々と破られ、前線は悲鳴をあげながら後退を余儀なくされます。
激しい献撃の音と兵たちの叫び声が、朝の静寂を完全に切り裂いていきました。 怒涛のごとく押し寄せる越後軍の攻撃に、武田の本陣は極限の危機にさらされていました。
信玄の獣神や親族、そしてこの作戦を編み出した軍師、山本勘助までもが、自らの責任を果たすべく市地へと飛び込み、命を落としていきます。 武田軍の誰もが絶望の淵に立たされた、まさにその時でした。
乱戦の過中、白い手ぬぐいに頭を包み、黒い鎧をまとった一騎の騎馬武者が、手勢を割って一直線に信玄の本陣へと突入してきたのです。
越後の竜、植杉剣神その人でした。剣神は馬上で銘刀を高く振りかざし、信玄めがけて一気に斬りつけます。
不意をつかれた信玄でしたが、慌てることなく腰掛けていた軍牌を瞬時に差し上げ、剣神の刀を受け止めました。
カキインという硬い金属音が川中島の戦場に響き渡ります。剣神の繰り出す鋭い一撃、二撃、三撃、信玄は軍牌一つでそれを全て受け流し、刃の衝撃で軍牌には深い傷が刻まれました。
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文字通りの一騎打ち、戦国時に三千と輝く、領友のプライドと美学が激突した奇跡の瞬間でした。
やがて信玄の側近たちが駆けつけ、槍で剣神の馬を突いたため、剣神は静かに馬を返し、戦場の霧の中へと消えていきました。
ほんの数秒のことでしたが、その場にいた誰もが息を呑む、息詰まるような激闘でした。
しかし武田本隊の危機が去ったわけではありません。
一陣の風のように去っていった剣神の余韻を残しながらも、越後軍の容赦ない攻撃はなおも続き、信玄の本陣は崩壊寸前まで追い詰められていたのです。
崩壊寸前の武田本陣、信玄を守る側近たちが必死に防陣を張る中、血と煙にまみれた川中島の地に、地鳴りのような足音が近づいてきました。
西条山へ向かっていた一万二千の武田別同隊が、山に剣神の姿がないと知るや否や、引き返して駆けつけてきたのです。
激しい山道を駆け下り、筑間川を渡って合流した別同隊は、そのまま剣神の軍勢の背後へと襲いかかりました。
信玄の狙った鬼月戦法は、半日遅れでついに完成の時を迎えたのです。
背後を突かれた越後軍は、今度は一転してハサミ撃ちの窮地に立たされます。
しかし、剣神は冷静でした。
これ以上の深追いは危険と素早く判断した剣神は、見事な撤退戦を展開し、兵を引かせて西川を渡り、越後へと静かに兵を戻していきました。
互いに甚大な被害を出し、双方の商兵が倒れた川中島の戦い。
信玄は戦場を確保したことで勝利を主張し、剣神は信玄の野望を阻止したことで勝利を誇りました。
勝敗の行方は、今でも歴史の深い霧の中に包まれています。
しかし、視力を尽くして戦った領友の胸には、憎しみを超えた奇妙な敬意が芽生えていました。
互いに自らの誇りと正義を懸け、極限の頭脳戦と武力でぶつかり合った二人。
この死闘を経て彼らの関係は、さらなる深い絆と宿命の物語へと向かっていくことになります。
今夜のお話はこれでおしまいです。
領友が交わした葉の響きと、静かに包み込む秋の風を思い浮かべながら、どうか今夜は心も体もゆっくりとお休みさせてあげてくださいね。
次は一体どのような決着があなたを待っているのでしょうか。
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それではおやすみなさい。