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2025-09-09 05:45

フラゴナール「ぶらんこ」

世界の名画ランキング第44位 フラゴナール「ぶらんこ」のご紹介

サマリー

フラゴナールの『ぶらんこ』について、マリアがトミーにその絵の魅力を伝えています。絵に描かれた華やかな構図と登場人物の関係性が、二人の会話を通じて鮮やかに表現されています。

絵の魅力を語る
ボイスドラマ、フラゴナールのぶらんこ。 ある春田日の午後、とある美術館の休憩室。
マリアはトミーに興味的な絵の話をしていた。 ねえ、トミー、今日一番印象に残った絵、フラゴナールのぶらんこについてもっと話してもいい?
うん、ぜひ。 マリアが楽しそうに話してくれるから、僕もすごくワクワクするんだ。
ぶらんこに乗った女性の絵だよね。 そう。
でもね、ただのぶらんこの絵じゃないの。 すごく華やかで、ちょっとスリリングな場面なんだよ。
マリアはゆっくりと話し始めた。 まるでトミーの心に絵を描くように。
まず、全体的な構図から説明するね。 この絵はね、森の奥深くにある木々に囲まれた場所が描かれているの。
絵のほぼ中央には、ぶらんこに乗った一人の女性がいて、左下と右下の三角形の頂点にそれぞれ男性がいる。
この3人の関係が物語の中心になっているんだ。 3人とも絵の中にいるんだね。
そうだよ。 じゃあ、まずぶらんこに乗っている女性から詳しく話すね。
彼女は絵の中心、光が当たる部分にいる。 薄いピンク色のドレスを着ていて、そのドレスの裾がふわっと広がり、まるで花びらが舞っているみたい。
首元には白いレースのリボン。髪にはバラの飾りがついている。 肌は陶器のように白くてなめらか、瞳は深い青色。
その顔は少し憂情気していて、まるで遊びに夢中になっている子供のようだね。 彼女はぶらんこを漕ぎ、前方に体を投げ出している。
ドレスがふわっとしているってことは、かなり勢いよくぶらんこを漕いでいるのかな? その通り。
そしてその瞬間が一番のポイントなんだ。 彼女が勢いよくぶらんこを漕いだことで、片方のハイヒールが空中に飛んでいってしまっているんだ。
そのハイヒールが飛んでいった先にはね、 絵の左下にいる男性が草むらに寝転んで彼女を見上げているんだ。
この男性は黒っぽい服を着ているから、緑の草むらの中でよく目立つ。 顔を上げて、ぶらんこから落ちてきたハイヒールの方を見ているんだ。
ハイヒールが飛んでいくなんて面白いね。 じゃあ、もう一人の男性はどこにいるの?
もう一人の男性は絵の右側、影になっている部分にいるの。 この男性はぶらんこをロープで引っ張って女性を勢いよく揺らしているの。
彼は背中を向けていて顔はよく見えないんだけど、いかにも年上らしい様子だよ。 この男性の存在がこの絵に誰にも見られてはいけない秘密の遊びという雰囲気を加えているんだ。
じゃあ、その二人の男性は知り合いなのかな? 絵の中では知り合いかどうかはわからないけれど、この状況を考えればきっと片方は恋人、もう片方は何も知らない相手という関係なんだろうと想像できるよね。
絵の詳細な描写
再起載と風景。 次に絵の再起載について話すね。
この絵全体を支配しているのは緑色だよ。 深い緑の木々が画面を覆っていてまるで密林の中にいるみたい。
でもその緑は単調じゃなくて光が当たっている部分は明るい黄緑色で、影の部分は深い青緑色。
光と影のコントラストがとてもはっきりしている。 緑色だけでもいろんな色があるんだね。
そうなんだ。 そしてその深い緑の中に女性の淡いピンク色のドレスが浮かび上がって見える。
まるで森の中に咲いた一輪の花みたいだよ。 空は夕暮れ時なのか、淡いピンクやオレンジ色が混じっている。
木漏れ日が女性にあたって彼女を一層引き立てているんだ。 マリアの話を聞いていると
僕の目の前にその絵が広がってくるみたいだ。 トミーはマリアが紡ぎ出す言葉の一つ一つを大切に受け止めた。
その言葉は彼の心の中に鮮やかな彩輝彩と躍動感のある情景を描いていった。
この絵を見ているとね、風のさよぐ音や ブランコのロープが擦れる音、そして女性の楽しそうな笑い声が聞こえてきそうに感じるの。
僕もそう感じるよ。 マリア、ありがとう。
まるで僕もこの秘密のブランコの遊びを見ているみたいだ。 美術館の休憩室に二人の静かな時間が流れていた。
見えない絵を予想する喜び、 それを分かち合うる心温まる時間だった。
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