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落穂ひろいの風景。tomy、今日はね、ミレーの落穂ひろいという絵についてお話ししようと思うんだ。 うんありがとうマリア
どんな絵なんだろう? まずこの絵の全体的な印象から話すね
絵の大部分を占めているのは収穫が終わった後の広大な畑なんだ 画面の下半分くらいが茶色っこい土の色で
上半分は少し曇った空が広がっている 空の色はグレーがカット白から少しだけ青みがかったグレーへのグラデーションになっていて
日が傾きかけているような物悲しい感じがするんだ 地平線が少し高めに設定されているから空よりも地面が広く感じられる構図になっているよ
3人の女性たち その広い畑の中に3人の女性が立っているんだ
みんな少しうつむき加減で何かを探しているような姿勢をしている 絵のタイトル通り収穫後に落ちた方を拾っているんだね
3人か それぞれどんな感じなのまず画面の左端にいる女性から説明するね
彼女は一番手前に描かれていて腰をかがめて何かを拾おうとしているところなんだ 着ている服はくすんだ青色の長いスカートに白いブラウス
そして茶色のエプロンをつけている 頭には白い布を巻いているんだけど少し汚れが目立つかな
髪の色はこの布で隠れていてよく見えないけど顔から少しだけ見えている前髪は 多分暗い色だと思う
肌の色は日焼けしているのか少し赤みがかった褐色だよ 目ははっきりと見えないんだけどうつむいているから地面を見つめているんだと思う
次に真ん中の女性 彼女は左の女性より少し奥に立っていて
体を少し起こし右手を腰に当てている 左毛は何かを拾い上げたばかりなのか少しだけ握っているように見えるね
彼女の服はくすんだレッド茶色のスカートに白いブラウス そして茶色のエプロンをつけているよ
頭には濃い茶色の布を巻いているよ 髪はほとんど見えないけど肌の色は左の女性と同じくらい日焼けしている
視線は左の女性と同じように地面を見ているようだね そして一番右の女性
彼女は一番奥に立っていて完全に腰をかがめている ほとんど後ろ姿で顔はほとんど見えないんだ
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着ている服はくすんだオード色のスカートに白いブラウスにそして濃い色のエプロン 頭にもこちらも白い布を巻いているんだけど少しゆす汚れている感じがする
彼女の髪もほとんど見えないね みんな地味な色の服を着ているんだねそうだね
当時の農民の疾走な生活を表しているんだと思う 全体的に派手な色は使われていなくて落ち着いた
少し哀愁を感じさせる色調で書かれているよ 遠くの風景と人物
3人の女性たちのさらに奥地平線のあたりには収穫されたばかりの藁の山がいくつか 見えているんだ
そしてもっと遠くには農作業をしている人影が小さく書かれている 彼らは馬に乗っていたり荷軽間を引いていたりするから遠くで大規模な農作業が行われて
いることがわかるよ へ
遠くにも人がいるんだ そしてさらに遠くには多分村だと思うんだけど小さな家がいくつか見えている
でも輪郭がぼんやりしていてあまりはっきりとは書かれていないんだ 全体的に手前の女性たちには細部まで光が当たっているような描き方だけど
奥に行くにつれて少し霞がかかったようなぼんやりとした描写になっている これが絵にゆくゆきを与えているんだ
絵全体の光の当たり方なんだけど 太陽は画面の少し左上の方にあるように感じるかな
だから女性たちの体には右側から少し影が落ちているんだ 地面にも女性たちの影がぼんやりと伸びているのがわかる
全体的に柔らかで少し拡散された光が当たっているような印象を受けるよ 強い日差しというよりは
穏やかで でもどこか物悲しい午後の光って感じかな
物悲しい光か それが絵の雰囲気を作っているんだね
そうだね この絵は貧しくながらも懸命に生きる人々の姿を描いているんだけど決して悲壮感だけが漂っているわけじゃない
むしろ広大な夏の中で黙々と働く人間の尊厳のようなものが感じられるんだ マリアの説明で絵の様子がよくわかったよ
なんだかその場に立って風の感じられるような気がするありがとう どういたしましてまた別の絵についても話そうね