サマリー
映画『名もなき者 / A COMPLETE UNKNOWN』は、ボブ・ディランの1960年代を描写しており、彼の音楽的成長と人間関係が中心のテーマです。特に、テモシー・シャラメのパフォーマンスが高く評価されており、彼がボブ・ディランとして成長する様子が感動的に表現されています。また、この映画はディランの自由な自己表現とその時代背景を印象深く描いており、観客に強い感動を与えています。
ボブ・ディランの音楽的成長
こんにちは、ninjinkunです。
昨日話したアノーラに続いて、もう一本めっちゃいい映画を見てまして、これは、名もなき者、アコンプリートアンノーンというね、アメリカの映画を見てきました。
これはですね、ミュージシャンのボブ・ディランを扱った映画で、ボブ・ディランの60年代の非常に絶頂期、デビューから絶頂期、非常に売れていって、
それから最初はフォーク・ミュージックとして始まって、だんだんロックに移行していくと、その時期を扱った映画でして、
ボブ・ディランというのは、私の年で聞いている人は、ちょっと珍しいかもしれないですね。
名前知っている人多いと思いますけど、自分はですね、確か大学生ぐらいの時に、当時読んでいたスヌーザーという雑誌があって、
そこでレディオヘッドとかそういうミュージシャンたちがよく取り上げられていたんですけど、その中でその編集部の人たちがディスクガイドを書いて出してですね、
これにボブ・ディランのアルバムも何枚かオススメとして載っていて、結構そういうのを前に打てるというか、真面目に履修していくタイプの人間なんで、
じゃあまあ俺も名番ぐらい聴いておかなあかんかなというので、CDレンタルショップでそういう名番としてボブ・ディランのアルバム、
例えばフリーホイーリーボブ・ディランとか、あとは追憶のハイウェイ61かな、はい、61とかは聴いていて、
結構だから割とボブ・ディランの音楽は若い頃に聴いてたなっていう、そういう体験を自分はしてるんで、
それなりに思い入れがあるし、聴くとやっぱり当時の状況を思い出したりもするから、
それなりにボブ・ディランの音楽聴けるの嬉しいなと思って見に行ってですね。
で、この映画ではですね、テモシー・シャラメという非常に今人気がある、最近だとデュエン・砂の惑星の主人公のポールをやっていたり、
すごく最初のデビュー時に話題になったやつだと、君の名前で僕を呼んでっていうね、男性2人の関係の話とか、
そういうものでとても人気があるイケメン俳優ですよね。かなり中性的な顔をした少年にも見えるような、そういうつるっとした顔の人なんですけど、
彼がボブ・ディランをやるって聞いて、最初は結構不安っていうか、テモシー・シャラメ自体は好きなんですけど、
彼はウォンカーの主人公もやってましたね。
なんですかね、結構ボブ・ディランって声がまずすごい渋い、ダミ声みたいな声してるし、あとは歌うシーンは当然あるし、
テモシー・シャラメのキャラとボブ・ディランっていうのがね、自分の中であんまりイコールになってなかったんで、最初もちょっと見始めるときは、
まあ頑張ってるけど、これはシャラメだよなと思って見始めたんですけど、特に最初、このボブ・ディランがニューヨークにヒッチハイクで出てきて、
ウディ・ガスリーっていう伝説的なフォークのミュージシャンを探し回って、彼がすでに病気に犯されていて、病床の彼を訪ねていくっていうあたりが序盤なんですけど、
このあたりは普通にテモシー・シャラメだなっていう感じの見た目なんですよね。
なのでこれ大丈夫かなと思って見ているとですね、だんだんその音楽のパートが増えてきて、ボブ・ディランがミュージシャンとして同格を表していって、
最初はピート・シーガーっていう人に連れられて、そういうフォークのクラブとかコンサートに出ていって、
だんだんそこへ人気が出ていくというあたりで、このボブ・ディランが歌うシーンが増えていくと、
まずボブ・ディランの曲自体がめっちゃいいんで、ボブ・ディランの曲いいなと思って聴いていると、
だんだんこのテモシー・シャラメもボブ・ディランに見えてきて、なんかボブ・ディランっぽくなってきたなと思って、
そこでもうライブのシーンなんか来るとね、もう自分の中でうわーってなってしまって、
これはボブ・ディラン、ボブ・ディラン最高!と思ってね、そういう中盤から一気にのめり込んでしまって、
もう最高の映画だなっていう風にずっと思って興奮してましたね。
このテモシー・シャラメが5年間かけてギターを練習して、歌も練習し、ボブ・ディランになるためにめちゃくちゃ努力をして、
なんと前編、このテモシー・シャラメによる生歌唱、生演奏っていうめちゃくちゃすごい行動を成し遂げていて、
本当に中盤以降はこれはディランだなっていう入り込み方をしているんで、
テモシー・シャラメがディランとのシンクロ率を上げていく映画として見てもめっちゃ面白いっていう。
ボブ・ディランの人間関係
自分はボブ・ディランの音楽聴いてるだけで見たことないんですけど、だから見た目とか写真でしか知らないけど、
しかしやっぱりこの彼の演技すごいですね。
いやー、アカデミー賞あげたかったですね。ノミネートされてたんですけど。
いやーそれぐらいね、これはテモシー・シャラメファンもボブ・ディランファンもニック・コーディの出来なんじゃないかなって思いますね。
で、やっぱり当時のニューヨークのすごい雰囲気の作り込みとか、
街並みとかはね、たぶん今そのものニューヨークじゃなくて近くの、どこ使ったって言ったかな。
たぶん近くのサウス・ブロンクスだったかな。
別の場所で当時のニューヨークを再現してセットを組んだらしく。
これもすごい気合が入っている歴ですし、
いちいちこの部屋の中の小物とかも全部60年代風になっていて、
実際にそういうのは写真でしか知らないですけど。
このボブ・ディランっていうのはなかなかどうしようもない人間で、
いろんな女性と仲良くなり、最初はこの劇中ではシルビー、実際の名前はスージー・ロトルという人で、
この人はフリーホイーリン・ボブ・ディランのアルバムのジャケットになっててめちゃくちゃ有名なんですけど、
この人と仲良くなって、公民権運動とか政治活動とかそういうことを彼に教えていって、
すごくボブ・ディランの思想に影響を与えたっていうこの女性がいて、
しかも最初彼女の家に転がり込んで、ニューヨークにヒッチハイクで来てますんで、言えないから転がり込んで、
そこでたまにライブ出ますみたいな感じなんですけど、
だんだん一緒に共演した女性フォークシンガーのジョーン・バイズっていう人とこっちも仲良くなっていって、
こっちとも関係を持っていって、一緒のライブに出たりするというようなことがあって、
彼のそういう女性との関係性も結構映画のメインな部分にはなってますね。
まあそうですね、あまりそこに不可理するつもりはないですけど、なかなかどうしようもない人間ではあります。
ただ音楽はめちゃくちゃいいと。
ボブ・ディランが最初はフォークの文脈から出てきて、
しかもフォークのフェスティバルに彼がいるとめちゃくちゃ人気になっていくんで、
フォークフェスティバルのフォーでもボブ・ディランが目玉になっていくんですけど、
だんだんディラン自体はフォークの弾き語りのスタイルに限界を感じ始めて、
もっとロックのスタイルを取り入れて、
エレキギターを弾いてバンドを入れてっていう風にしていきたいってなった時に、
そのフォークの方から攻撃を受けて、
こんなのフォークじゃないとか、
俺はディランの前の曲が聴きたいんだとか言われるんですけど、
ディラン自体は昔の自分の曲に全然興味ない人らしくて、あまり聞き返しもしないらしいんですけど、
だから客からね、昔の例えば風に吹かれてやってくれって言われても、
ボブ・ディランの描写
やんねーしみたいな感じで突っ込んでるみたいなね、
そういう非常に尖った人間として描かれてますね。
いやーでもやっぱこのライブシーンめちゃくちゃ上がるんだよな。
最高の映画でしたね。
これボブ・ディラン知らない人も多分普通に楽しめると思うんで、
音の映画ですから、やっぱり映画館で見るのが自分はオススメだと思いますけど、
自分はドルビーシネマのあるところで見ましたね、丸の内ピカデリー。
ドルビーアトモスとかドルビー系が入ってるところがいいんじゃないかな。
ずっと比べてないんでわかんないですけど。
いやーでもね、やっぱディランの曲いいんだよな。
特に風に吹かれてもそうだし、北国の少女ってのが最初に結構流れるんですけど、
これでディランだってなるしね。
あとは途中で非常に印象的にライブシーンで使われる時代は変わるっていうね。
The Time They Are Changingっていう曲、これもとても有名ですし、
最後の方ではやっぱこのLike a Rolling Stoneですね。
この歌詞が今回のタイトルのA Complete Unknownっていう歌詞がですね、
このLike a Rolling Stoneの中にあって、そこから今回のタイトルが取られていると。
なかなかこのディランが途中で有名になってって自分が自由に振る舞えなかったり、
周りの圧力で昔の曲やってくれとかエレキやめろとかいろいろ言われるっていうところが、
このA Complete Unknownっていう常に知られてない存在でありたいっていうことがそのタイトルになっているのは、
そういうことにうんざりしてどんどん前に進もうとしているディランの姿勢を表現しているのかなというふうには見えるんで、
いいタイトルだなと思います。
映画の背景と評価
やっぱちょっとあれですね、結構興奮してめっちゃ話しちゃおうな。
結構途中に時代のこのバックグラウンドがちょこちょこ挟み込まれて、
公民権運動、その黒人とか女性の権利をもっと主張していく時代、64年ですね、この辺りね。
あとは64、65か。60年代ですね、全体的に。
あとキューバ危機が描かれたりするのも、これは自分も歴史の本でしか知らないですけど、
キューバに核ミサイルが配備されて、あわや核戦争かというので非常に緊張が世界に走った時代があって、
その時代にディランは女の子とイチャイチャし、朝になるとキューバ危機が去っていて、危機は去ったかとか言って終わるみたいな、おいおいみたいな。
でもその緊張が高まっている夜に、居ても立っても居られなくなり、クラブに行って演奏するみたいな、そういうシーンもあったりするんで、
なかなか面白くあるんですけどね。危機が去ったかじゃねえだろうみたいな。
ディランの人通りに知らないけど、これがディランなんだなっていう感じでね、味わい深い感じです。
あとボブ・ディランはね、この前近藤さんも村上春樹の本の世界の終わりとハードゴールドワンダーランドっていう本に近藤さんが触れていて、
それで思い出したんですけど、あの小説の中でもボブ・ディランの曲が結構使われていて、特に激しい雨っていう曲はかなり中盤から最後でも流れてくるんで、
重要な曲として使われているんで、結構ね、世界の終わりとハードゴールドワンダーランドと考えるとディランっていうのは結構自分は結びついてますね。
あれは80年代の小説だと思いますけど、その時点でもすでに若い子にはボブ・ディランの足が通じなくなっていて、
なんかその主人公がね、ディランのカセットテープを買って若い子と聞くんですけど、
それが通じる人と通じない人がいて、なかなか面白いんですけど。
ボブ・ディランって何?って言われて、一変気が利いた文句があるんですけど、それ言わずに、
下がれた声の歌詞だよって言って終わるみたいなね、そういうシーンとかよく覚えてますね。
いやー、やっぱ自分この辺の時代に興味があるんでしょうね。
だからこういう時代の音楽を聴いたりとかするのかな。
という感じで、今絶賛上映中ですし、
結局アカデミー賞は何かノミネートされたけど取らなかったのかな?
結局ノミネートはめっちゃされたけど取れなかったっぽいですね。
主演団優勝がブルータリストの方に行っちゃったからな。
いやーこれはでも主演団優勝…
いやでもブルータリストも良かったからな。
でもこのテモシー・シャラメの熱演は本当にすごいと思うんで、
これはやっぱり見る価値あると思いますね。
途中で出てくる常任キャッシュもいいんだよな。
はい、などなど。
あ、そうか、この監督のジェームス・マンゴールドはあれですね。
フォード・バーサス・フェラーリ撮ってるんですよね。
フォード・バーサス・フェラーリは自分のベスト、
なんだろう、レーシング映画なんで大好きなんですけど。
いや、何にせよとても気合が入った良い映画で、
ライブではとても上がるんで、素晴らしい映画と思います。
はい、それでは今日は名もなきものアンコンプリート・アンノーについてお話ししました。
ありがとうございました。
15:20
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