韓国の性売買規制
2026-08-26 10:19

韓国の性売買規制

九州北部エリアのニュースをどこよりも早く、どこよりも正確に…RKBのニュースサイト「RKB NEWS DIG」編集長の高藤秋子が、1週間のできごとの中から注目のニュースをピックアップします。

田畑竜介
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サマリー

韓国では、性売買の根絶を目指し、20年以上前から売る側・買う側の双方を処罰する法制度を整備してきました。かつて大規模な性売買地帯だったミアリテキサスは、火災をきっかけに解体され、現在は姿を消しました。韓国政府は、性売買の経験を持つ女性たちを被害者と位置づけ、職業訓練や就職支援に年間約30億円を投じています。この支援には反対意見もありますが、社会全体の利益につながるとして進められています。日本でも買う側への罰則が検討される中、韓国の事例は支援のあり方を考える上で示唆に富んでいます。

日本の性売買規制の現状と韓国の事例紹介
日替わりコメンテーターによる解説で日々のニュースを掘り下げるブラッシュアップ。毎週水曜日はRKBニュースDIG高藤秋子編集長です。高藤さん、おはようございます。
おはようございます。今日は性の売買、売春という言い方もしますが、この性売買に関する記事をご紹介します。
日本では近年、路上売春社会問題になっていると思うんですが、今の日本の売春防止法では女性が大半を占めている売る側の勧誘とか、
客待行為に6ヶ月以下の懇金刑、または2万円以下の罰金という罰則が設けられています。一方で、男性が大半の買う側には罰則がなくて、売春行為そのものにも罰則がないのが現状です。
こうした中、法務省が24日有識者検討会で報告書案を提示しまして、買う側の勧誘などについても新たに罰則を設ける方向で一致しました。
実はこの性売買に対する規制は各国で異なります。お隣、韓国では売る側、買う側の双方を処罰しています。
20年以上前から国を挙げて性売買の根絶に乗り出した韓国で、JNNソウル市局の特派員、高田義明記者が取材しました。
今日ご紹介する記事はこちらです。
一日で20人相手に。韓国の性売買地帯は20年で一変。売る側は被害者。韓国の保護、自立支援の現状は。
韓国の性売買の実態と被害者の証言
かつて韓国生産業大国とも呼ばれていて、一時市場規模日本円で4兆円を超えていました。
かつて性売買をしていた30代の女性のパクさんは、父親の厳しいひつけと母親の暴力に悩んで家出をしまして、
20代の時にカフェで求人を見つけて、その時はキャバクラの仕事だと思ったそうなんですが、実際は違っていた。
どんな仕事だったのか。
性接待をして歌を歌って客がしてほしいことを全部します。
一日10人から20人以上客の相手をしていたと思う。休むことは許されず、体が痛くてもずっと性接待をしなければならない。
他に行くあてもないしどうしようと思い、その仕事をやることになった。客に叩かれたり、唾を吐かれたりしたこともありました。
俺が金を払ってお前を買ったんだから言う通りにしろと言われました。
まさに暴力と暴言が同居する世界だったわけですけれども、
パクさんは店から逃げても帰るところがない。他にできる仕事もないというふうに考えて、
性売買の世界から10年以上抜け出せなかったと。
こんな実態も話してくれました。
夜働いているとお酒も飲むし、よく眠れない。
だからこの世界の女の子は睡眠薬を当たり前のように飲んでいて、私も一時睡眠薬中毒に陥っていましたと。
かつて韓国には最大級の性売買地帯と言われたミアリテキサスという地区があったんですね。
ミアリテキサスの変遷と火災による転換点
ピーク時の2000年代はおよそ3000人の女性が働いていたと言われる地帯で、
ソウルで生産業にいる女性たちを支援する相談所ボダのイハヨン代表によると、
当時女性たちは極めて危険な建物の中で働かされていたと。
こんなふうに話しています。
ミアリテキサスに入ってくると、女性たちは監禁と監視のために逃げられず、性売買を強要された。
一坪二坪というとても狭い空間で売春をしていた。
この建物は50年代から60年代に建てられて、すべて無許可の違法な建築物で、
その後も改修とか補修が全く行われていなかったんですけれども、
営業はうまくいっていたので、地下を掘ったり、2階3階の建物を無許可で高くしたりして、
建物自体が非常に不安定だったと。
一時は300店舗ひじめき合っていたこのミアリテキサスなんですけれども、
実は今ほとんどさらちになっています。
きっかけは火災だった。
韓国で2000年代初めに風俗街で立て続けに火災が発生したんですけれども、
扉が施錠されていて、それから鉄格子がはめられていたので、
部屋から逃げられなかったと。
命を落とした女性たち合わせて19人で、
整売売を放置してはいけないという認識が社会全体に広がったと。
これがきっかけなんですけれども、
韓国の性売買防止被害者保護法と支援制度
韓国では整売売を放置することは国家の犯罪というような世論が高まって、
韓国政府はついに2004年、整売売防止被害者保護法を制定しました。
この法律なんですけれども、
売春する側を被害者というふうに位置づけて、
生活費の給付、それから職業訓練、就職活動などもサポートしています。
整売売の世界でしか働いたことがなかったという30代のパクさんも、
今支援施設でパソコンのスキルなどを学んでいて、
WordとかExcelとか電子メールの送信などができるようになったと。
今こんなふうに話しています。
整売売で働いた経験しかないので、
履歴書に書く経歴がなくて、面接に行っても答えることができないので、
不採用が続いていたと。
私にはこういう支援が必要でとても助かっています。
今韓国でこうした支援施設90カ所以上ありまして、
毎年5000人以上が支援を受けて、
1000人が社会に踏み出していると。
これまで人を信じることができなかったというパクさんも、
今はその支援者との関わり、職業訓練を通じて、
再出発への自信を深めていると。
こんなふうに話しています。
女性たちの雇用は誰が保障するんでしょうかと。
女性たちは食べるものもなくなるから、
また同じように規制をされて処罰をされても、
整売売の仕事を探すはずだと。
だからそうした女性たちへの支援は必ず必要だと思います。
被害者支援などのために、
韓国政府が今投じている予算なんですけれども、
2026年、日本円にして年間およそ30億円。
結構なお金なんですよね。
多額の税金を費やすことに反対の声も上がっているんですけれども、
被害者の人権保護や不法に巨大化した生産業の解体など、
社会全体の利益につながるとして、
政府は支援を進めているということです。
韓国における表現の変化と取材者の考察
取材した高田記者によると、
韓国では、もうお気づきの方もいると思うんですけど、
売春という表現を使わないんです。
整売売。
これはやっぱり売春というのがどうしても女性発信で、
悪い印象を与えるからというのが理由なんだそうです。
実際高田記者もこれを取材する前までは、
やっぱり社会復帰というのは本人の気持ち次第なんじゃないかと
少し思ってたところがあるそうなんですけれども、
やっぱり実際に取材をしてみると、
本当に社会に出るだけの経験とか知識とかスキルを
得る機会がないまま生活を送ってきた人もいるんだというふうに感じた。
やっぱり借金とか暴力とか恐怖に縛られる、
決して金回りのいい華やかな世界ではないということを
改めて感じたということでした。
実際やっぱり韓国で今も、
税金で支援することには否定的な意見も少なくないそうで、
例えば貧困だったりとか、少子化対策だったりとか、
他の政策に使うべきという意見もあるそうなんですけれども、
高田記者はいろんな意見があるのは当然とした上で、
日本でも今処罰を買う側にもというふうに
検討が始まってますけれども、
処罰を考えるのはもちろんなんだけれども、
やっぱり支援のあり方も考えてほしい。
そんな思いで取材したということでした。
貧困との関連性と日本への示唆
確かに。
歴史書に何も書くところがないというのもすごく
いろいろ考えさせられるところがありましたけど、
一方で、もっと貧困とかそちらに向けるべきじゃないかと言っても、
別物じゃなくて繋がっている部分があると思うんです。
本当におっしゃる通りですよね。
貧困がゆえにそういうスキルを身につけないまま。
そうですよね。
確かに本当におっしゃる通りだと思います。
貧困から抜け出すための手段にもなっていると。
だからやっぱり海外から日本を見ると、
また別の視点を感じることができたりしますので、
ぜひニュースディグでこの記事を読んでいただきたいなというふうに思います。
検索してみてください。
エンディング
この時間、水曜日のブラッシュアップは、
RKBニュースディグ、高田明子編集長でした。
高田さんありがとうございました。
ありがとうございました。
10:19

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