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2022-10-19 07:45

#347 【技】WordPressがブラウザで動くってどういうこと?

WordPressをブラウザ上で動かせるようにするプロジェクトが進んでいます。

このニュースから想像できる未来について語ってみます。

にゃおの考える現代の基礎的なリテラシーは、ITをきちんと使えることが含まれます。

そのためにどのような問題があり、どう解決していったらよいか考えてみるPodcastです。

Client-side WebAssembly WordPress with no server
https://make.wordpress.org/core/2022/09/23/client-side-webassembly-wordpress-with-no-server/

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をご覧ください。

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にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回のタイトルは、「ワードプレスがブラウザで動くってどういうこと?」というものです。
先月、ちょっと面白いニュースを見ました。
クライアントサイドワードプレスというものです。
何のこっちゃと思う人も多いと思いますので、ちょっと説明します。
まずワードプレスです。
ウェブサイトの作成をする方にとっては、今は避けて通れないコンテンツマネジメントシステムですよね。
元々はブログサイトを作るためのシステムですが、今は独自のホームページを作るといったら、大抵はワードプレスを使うといってもいい感じです。
ざっくり言うと、どこかのサーバマシンにワードプレスをインストールして、コンテンツを作り込んで、ホームページとして公開するものです。
作るのには結構な知識が必要ですが、その分運用コストを小さくできるメリットがあります。
最近はもっと手軽な手段がありますが、結構な月額費用がかかったりするので、相変わらずホームページを作るときの主要な手段になっています。
さっきも言いましたが、ワードプレス自体はサーバ側で動きます。
サーバーでホームページの画面情報を作って、それを手元のパソコンやスマホにあるブラウザに送ることで、ブラウザ上にウェブページが表示されるわけです。
今回話題にしているのは、このサーバ側で動かしているワードプレスの機能をブラウザで動かそうというものなんです。
ウェブサイトをサーバで動かすのは、どこからでもアクセスできるようにするためで、手元のパソコンで動かすのは公開するという意味ではメリットはありません。
でも、ウェブサイトの公開前の開発段階では結構意味があります。
ワードプレスはサーバサイドで動くものですから、開発にはサーバ環境を用意する必要があります。
これが結構大変なのです。
そして開発したものを運用環境に移すのもなかなか面倒なもので、大抵は本番サーバーをアクセス制限して開発し、開発完了したらアクセス制限を外す、みたいなことをやっています。
小さな規模のサイトなら、これでもなんとかなります。
でも、開発過程を要所要所で記録して、必要に応じてロールバックできるような環境を作るのはかなり面倒なんですよね。
サーバーを立てるというのはとにかく大変なイメージがあるのです。
でも、今回発表されたものが実現されると、ひょっとしたらこんなことができるようになるかもしれないのです。
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ブラウザからワンクリックで開発用のサーバー環境がローカルに立ち上がる、ということです。
あえてもっとシンプルに言うと、ブラウザのタブごとに別のサーバーを動かせるかもしれないのです。
テスト用の環境をバンバン作れるのは開発する上ではとても便利です。
数年先には当たり前になっているかもしれません。
実はこれ、もう少し突っ込むと、ブラウザのタブごとに別々のコンピューターが動くというイメージを想像することができます。
だから何?と思う人も多いでしょうけど、これはなかなか画期的なことです。
こっちの画面ではWindowsが動いているけれど、隣の画面ではMacOSが動いている、みたいな感じ。
まあ、そんなことをしてもさほど意味はありませんが、今は割とサーバー側でやるのが基本構成になっている処理を、手元のパソコンの側でも分担するようにできるわけです。
今でもある程度そうなっているのですが、もっとそういうことを進めていこうということですね。
ローカルでやれることはローカルでやろうという動きで、これをエッジコンピューティングなんて言ったりもします。
構想自体は結構昔からあるのですが、構成される機器の性能がネックになったり、開発がとても難しかったりして、まだキラーアプリケーションは出ていない感じがします。
でもこのクライアントサイドワードプレスはひょっとするとブレイクスルーになる知見を得るものになるかもしれません。
実現するのはまだ先でしょうけど、適当なデバイスを手に入れたらそこで何でも動くし、ローカルの帯域が狭くても、場合によっては繋がらない状況によってもローカルでやれることはきちんとやれる、みたいなものを実現するための第一歩になるかもしれないのです。
ワードプレスはコンテンツを作り配信するものですから、こんなことができる必要はないのですが、
クライアントサイドワードプレスは情報を発信するアプリケーションの新しい姿へのヒントをつかみ取ることになるかもしれないと感じるのです。
なぜなら、これまではクライアント側ではあまり大きい処理は動かせないという暗黙の縛りみたいなものがあって、今の時代の大きい処理の代表はウェブサーバーと言っておく、それをクライアント側のしかもウェブブラウザ上で動かしてもいいんだと思えるようになることは画期的なことだからです。
似たようなことを僕は過去に経験しています。
例えばデータベースマネジメントシステムです。
3,40年ほど前にはデータベースマネジメントシステムは巨大で、パソコンで動かすなど考えられないものでしたが、
多分当時のメインフレームに乗っていたそこそこの大企業のデータベースシステムは、今ではパソコンに乗ってしまう規模になっているはずです。
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結構大きいと思っているウェブサーバーも、実はコンパクトな専用品が家電レベルでも載っているのです。
ある程度汎用性のあるサーバーアプリがブラウザの一つのタブで実行できてもおかしくありませんからね。
あとはそれをどのような用途に使い、その用途で使いやすいようにいかにカスタマイズしていくかということになるのではないかと思います。
あまり上手に説明できていないのでピンとこないという方が多そうですね。
でもね、技術をウォッチしているとちょっと先に起きそうなことが想像できるようになるんです。
パソコンやスマホの未来は、その延長線上でパソコンやスマホを消してしまう未来になるでしょう。
クライアントサイドワードプレスの話は、また一つワクワクする近未来の具体像を見せてくれているのではないでしょうか。
読書と編集では、ITを特別なものではなく、常識的なリテラシーとして広める活動をしています。
ITリテラシーの基礎を学べるオンライン講座をやっています。
詳しい内容については概要欄のリンクから、または読書と編集と検索して猫がトップページに出てくるホームページをご覧ください。
この配信の書き起こしをノートで連載しています。
概要欄にリンクがありますのでフォローいただけると嬉しいです。
今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。ではまた。
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