人気犬種の特徴と悩み
横浜で15年以上、犬の保育園N1クラブを運営しているドッグトレーナー🐶なおちゃん先生と申します。
20年以上、1000組を超える飼い主さんとワンコに向き合ってきた経験から、コントロールよりコミュニケーションをテーマに愛犬と心が通い合う関係づくりをお伝えしています。
先日行った、心に寄り添う優しいトレーニングの始め方。
M&N's CBD様主催のウェルネスセミナーに登壇させていただきました。
そのテーマの中から、今週は一つずつトピックを絞って、さらに深掘りをしていっております。
今回のテーマは、セミナーの中でのトピック2番目。
なぜ、人気犬種ほど悩みが多いのか、こちらについてお伝えしていきたいと思います。
最後まで聞いていてくださいね。
この番組では、お迎えからお見送りまで、愛犬の一生を7つのフェーズに分けて、それぞれの時期に寄り添った学びとヒントをお届けしています。
うちの子をもっと理解したい飼い主さんに向けて配信をしています。
さて最初に、本日のテーマ、なぜ人気犬種ほど悩みが多いのか。
この問いについて、私が思うところの結論からお伝えします。
犬と人との関係
トイプードルやチワワ、マルチーズなどの人気犬種ほど、人が大好きで犬が苦手である傾向が強い。
これは何でか。これは一言で言えば、問題ではなくて犬種的な個性であるから。
一体どういうことなの?という方へ、詳しくお話ししますね。
こういった人気犬種のアイガン犬種と言われる子たちは、特に人と寄り添うように作られてきた犬たちなんです。
だからこそ、人と一緒にいるときは安心できるし、人と一緒にいることが大好き。
その反面、人が離れてしまったり、犬同士の世界に入っていくということは苦手な傾向があるんですよね。
実際、アイガン犬種と言われるトイプードルやチワワに代表されるような犬種は、人と暮らすことを前提に繁殖されてきた過去があります。
つまり、犬社会よりも人との関係を重視するようにと作られてきたんです。
だから、人が好き、犬が苦手、人と離れられない。
この三点線とは、むしろ人間から愛され上手な性格の表れなんです。
例えば、皆さんがブリーダーさんやペットショップに愛犬を探しに行ったとしましょう。
特に、どんな犬種を飼おうと決まっていない方がお迎えに行ったときに、
わぁ、いろんな子犬がいるね。その中でどんな犬を選びますか?
あなたが選ぶのは、真っ先に尻尾をふりふり、笑顔を浮かべて、あなたの方に来てくれた子犬でしょうか?
それとも、座ってこちらをぼんやり眺めている子犬でしょうか?
それとも、尻尾を丸くめて部屋の隅の方でうずくまって、こちらを見向きもしない子犬でしょうか?
あなただったら、どんな子犬をお家に家族として連れて帰りたいと思いますか?
おそらく一番多くの方が、真っ先にあなたの方に来てくれて、尻尾を振って喜んでくれるワンちゃんを選ぶと思います。
ここがすでに落とし穴。つまり、他の犬よりも他の人に興味がある。
そんな犬であるように、人により愛されるように、そういった特徴を持って生まれてきたのが、アイガン犬種たちなんですよね。
そのために、人はどんな人でも大好き。どんな人でもすぐに尻尾を振って仲良くなれる。
という機質は、裏を返すと犬に対しては何だかわからないために警戒をしてしまう。吠えて追い払おうとしてしまう。
飼い主さんを強く守ろうとしてしまう。そういった傾向が強くなってしまう場合があるんです。
実際、オンラインセミナーでの事前質問の中でも、他のワンコに吠えてしまいます。という質問がありました。
もしご質問者様のワンちゃんが、こういった人気犬種であったり、小さい頃から人には慣れやすかったけれども、
他の犬の方には興味がなかったり、他の犬と触れ合う時間や機会が少なかったりしているような場合には、吠えてしまうというのは当たり前の行動なんですよね。
そのため、できることとしては、犬というものがどんな生き物なのか、あなたは他の犬に対して吠える必要がないよ、それを実践を踏まえて教えてあげることになるんです。
吠える代わりにこれをしてね、という代わりの行動を教えていくことがおすすめです。
犬が苦手で吠えてしまうとか、分離不安であるという言葉だけを聞くと、問題行動があるなというように感じてしまうかもしれません。
でも本当は違います。それらはその子が持って生まれた個性の一つでもあるんです。
犬にも内向的や外向的、心調、好奇心、旺盛といった気質があります。
人間と同じように、みんなと遊びたい、犬と遊びたいという犬好きな子もいれば、一人で静かに過ごしたい、犬よりも人が好き、むしろ犬なんてどんな生き物かわからないからちょっと怖いという子もいるんです。
個性と共存の重要性
だから仲良く遊ばせなくてはならないとか、犬と思うを作らなくちゃいけないと思うのは、私は飼い主さんの理想に過ぎないと思っています。
大切なことはお互いを尊重して、他の犬と平和的に過ごせればOKということです。
犬が苦手で他の犬に吠えてしまう、それはもうその子の個性として受け止めた上でどうしたらいいのかを教えてあげること。
そして犬同士の関係性においては、犬同士どんな犬でも仲良く遊ぶということよりも、相手を無視できる、スルースキルを育てることが大切と思っています。
相手が苦手なら距離をとる、そして他の犬の刺激に反応しすぎない、攻撃したり守ったりしすぎず適度にスルーができる。
他の犬といても心を落ち着けていられる、これが現代社会において他の犬と平和に過ごすための社会性になると感じています。
犬に吠えてしまう犬、特に愛顔犬種、人気犬種のワンちゃんの飼いぬさまへ、仲良くするというよりも平和に過ごす、これが幸せに暮らすためのキーワードになると思います。
そのためにもぜひ、愛犬さんの心の声をお聞き、吠える必要ないよ、代わりにこうしてほしいんだということを伝えてあげてくださいね。
もしあなたが、いろんなことをやったけどどうしても治らないとか、犬が苦手なのを治したいんだけれどどうしたらいいのかわからないと感じている場合、
私と一緒に愛犬が夢中になる魔法の講座パーソナル版で一緒にしっかりゆっくり学んでいきませんか。
愛犬さんと飼い主さんの個性分析からスタートし、その子自身の特有の場所、苦手なことは無理なくサポートする方法を飼い主さんに寄り添ってお伝えします。
分離不安や犬嫌いを問題ではなくて個性の一つとして捉え、暮らしを整える、そして愛犬さんにとってますます魅力的な飼い主さんとなるような実践的なワークをたくさんご用意してお待ちしております。
うちのこの良さをもっと伸ばしてあげたい、個性を活かしたトレーニングをやってみたい、そう思っている方はぜひ概要欄から講座の詳細をチェックしてみてくださいね。
正式リリースは11月からになりますが、現在モニターさんも募集しております。各コース限定1名ずつになりますので、ご興味のある方はぜひ問い合わせフォームからお問い合わせください。
最後になりましたが、人気犬種ほど人が大好きなんです。その甘え上手さが人間に愛され人気になってきたんです。けれどもその反面、それが悩みの種になることも。分離不安も犬嫌いも悪いことではありません。
その子が持つ優しさや繊細さ、人が好き、飼い主さんが大好きということの裏返しです。大切なのはできない、ではなくてこの子のこうした個性とどう付き合っていくのか、それを飼い主さん自身が見つけていくこと。
それがあなたと愛犬さんの幸せな共存への第一歩。もし一人で見つけづらいよ、いろいろやってみたけどなかなかうまくいかない、そんなあなたには私がそっと一緒に伴奏させていただきたいと思っています。
それでは今回はここまで。次回はトピックの3番目。吠える、動く、固まる、それ心のSOSかもしれません。というトピックの内容に迫っていきたいと思います。最後まで聞いていただきありがとうございました。また次回をお待ちください。