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こんにちは。横浜で15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生と申します。
ドッグトレーナー、ペトロス専門士、アニマルコミュニケーターである私が、人と犬が共に、より幸せになるヒントをテーマに配信しています。
時々、雑談ライブや歌を歌ったりしています。
今回は、犬に関するご質問をいただきましたので、そちらへの回答をさせていただきます。
ご質問は、おしっこやうんちの後、砂を蹴るポーズをします。
家のフローリングや芝生の上でも。
そして、キッチンにいる私の横にわざわざ来て、自慢芸にするときも褒めてあげていますが、
おしっこ、シートの上に、排泄はちゃんとしています。
偉いでしょ、という自慢を褒めるということをしているので、かわいいなぁと思っています。
そのぐらいで深い意味を考えていませんが、これは大丈夫ですか?
また、砂蹴りという行動は本能なのでしょうか?という内容でした。
犬や猫が排泄をした後、後ろ足でシャッシャッと地面の砂を掻くような仕草をすることがありますよね。
あれは、砂蹴りとか砂掛け行為とか呼ばれます。
この砂掛け行為は、多くの動物に見られる本能的な行動で、犬にもよく見られることから、
犬の中に残る野生を感じさせる行動の代表的なものの一つではあります。
ただ、面白いことに、すべての犬が排泄をした後に、この砂掛け行為をするわけではありませんし、
よくする犬と全くしない犬、屋外ではするけど、家の中ではしない犬などがいます。
排泄後の砂蹴りをする犬は、野生に溢れているのか、野生に近いのかというと、そういうことではなく、
つまりは、本能的習慣の行動の一種と捉えられています。
では、この砂を掛けるような行為、何のために、そもそも行っているのでしょうか。
それは、自分の排泄物を砂を掛けて隠そうとしているのでは?と思った方、いらっしゃいますか。
犬に限っては、これはよく観察をしていただけるとわかるのですが、
自分の排泄物を蹴飛ばしたり、排泄物の上に狙って砂や土を掛けているのではない、ということがわかると思います。
むしろ、砂や土を蹴飛ばしている犬たちは、全く自分の排泄物を見ていないことから、
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全然見当違いの方向に土や砂を飛ばしていることもあります。
それもそのはず、この行動の根本的な意味は、マーキングであり、
自分の匂いのついた土や砂、そして排泄物の匂いを周囲に撒き散らすという意味があるからです。
この行動は、排泄とともに引き出される本能的行動でもあるため、
土や草のない場所、つまりはご質問者様のおっしゃるような、
屋内のトイレシートの上でも、同じように後ろ足で蹴るような仕草を犬たちは見せます。
この仕草についての解釈は、飼い主さん次第でいいと思うのですが、
その根本原因は、排泄と深く結びついた本能的な行動であるため、
犬が教えられなくても自然と行う、条件付きの行動になります。
ご質問のように、教えられなくても犬が自然にできる行動に対して、
飼い主さんが褒めてあげることで、犬は自分の行動に自信を持ち、
お話にあるように、いつでもどこでも、
ほら、見て、僕またこれやってるよ、褒めて褒めて、と、
飼い主さんの目を見ながら行うようになっていくんですね。
つまりは、強化された行動になり、強化された行動は回数と頻度が増えていくものなんです。
飼い主さんご自身が特に困っていなければ、やめさせる必要もないと思いますが、
もし、1回や2回後ろ足を蹴り上げるのはいいけど、何度もやられると、
床や芝生が傷つくからやめてほしいな、というような場合には、
後ろ足で砂蹴りをするときに、褒める回数を決めてしまいましょう。
例えば、拝節をした後、右足、左足、右足の3回で床を蹴ったときのみに褒めると決めたら、
右足、左足、右足、左足という4回の蹴り上げのときも、
右足、左足だけの2回のときも、褒めることはしないで、3回蹴ったときのみに褒める。
これをしていくことで、犬の行動を定着化、固定化することができるんですね。
まあ、これが何度も何度もできるのは、ある程度若くて、
後ろ足に筋肉がしっかりついている子だけなので、年齢を重ねると自然と、
後ろ足の上がり度も勢いも回数も頻度も減っていくものだと思いますけれどね、
そもそもさせないようにしたい、というトレーニングもすることができます。
それはこの後、お話ししますね。
あとは面白いことに、地面を数回蹴り上げた後、
勢いよく走り出してしまうという、これは特に若いワンちゃんがいます。
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これも、すなかけをそもそもさせない、というトレーニングと一緒で、条件づきのトレーニングをすることができます。
つまり困っているようだったら、すなかけの後、脱脂をすることも、
そもそもすなかけをさせないということも、トレーニングで条件づけができるわけですね。
拝節をした後、後ろ足を蹴り上げる暇を与えずに呼び寄せる。
そして、お座り、待て、などで、その場で落ち着いて待っていることに集中させて、
待っていてくれている間に拝節物を片付け、それが終わったら、褒めておやつをワンちゃんに与えてください。
この一連の流れを一つの条件として教えて習慣化させることで、
やっほー!おっきいの出た!すっきりー!とはしゃいでしまう犬の動きを抑えることができるんですね。
まあ、あれも見ていてちょっとコミカルで、かわいいところはあるんですけどね。
犬の行動の良し悪しということについては、犬自身はどれだけ成長したとしても、全く考えることはありません。
その価値基準はすべて飼い主さんがすることで、犬は飼い主さんの反応を見て、
これはダメなんだ、これはいいんだな、と認識していくんですね。
その結果、犬はメリットのある行動をよく取るようになり、
メリットがなかった、つまりは自分にデメリットのある行動はしなくなっていくんです。
ですので、砂蹴りや砂掛けの行為に関して、飼い主さんが容認したり褒めたりすれば、その行動は増えるでしょうし、
それはしたほしくないという態度で接したり、代わりの行動を教えていくことでなくなるというものでもあります。
そしてこれは、拝節をした後の砂を掛ける行為だけではなく、ほぼすべての犬の行動に対して当てはまる、
犬と飼い主さんの関係の基軸になるということを、ぜひ心に留めておいていただきたいなと思います。
また、犬には公園の砂利の上なら砂蹴りをしてもいいけれど、
お友達のきれいに植わった芝生の上ではやめてほしいという理屈はわかりませんので、
ここではやめてほしいという場合には、その場所に接触をさせないか、
または砂掛けに代わる行動、つまり先ほどお伝えしたような拝節をしたらすぐに呼び寄せる、
お座りさせる、待てをさせるなどの条件づけを先に教えておくようにしておきましょう。
さていただいたご質問への回答は以上になります。何かのお役に立てばとても嬉しいです。
そして最後になりましたが、もう一つご質問をいただいておりました。
そちらのご質問については、あす11月26日朝の9時40分頃から10時ぐらいまでライブでお答えをしていこうと思います。
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ライブのテーマなんですけれども、ご質問にありましたように、
ドックランやイベント会場などでのワンちゃんのおむつ必須について、
少し私の思うところ、それからご質問に対しての回答をさせていただきたいと思います。
あなたはワンちゃんのおむつやマナーウェアについてどんな意見をお持ちでしょうか。
もしよろしければ、ライブそしてアーカイブのコメントなどでご意見をお聞かせくださいね。
それでは、あすの11月26日火曜日朝9時40分頃から20分程度のライブをさせていただきたいと思います。
最後まで聞いていただいてありがとうございました。