▼今回の内容
・事案の概要——育休復帰当日に何が起きたか
・なぜ「普通は適法」のはずが違法になったのか
・通達が定める「推定有罪」の構造
・会社が違法を免れる2つの条件
・経営者・人事が今すぐ見直すべき実務判断
▼公式サイト:https://www.labor-management.net/
▼コトトコト『中小企業の問題を価値に変えるポッドキャスト編集室』
https://ck-production.com/ckp_mailmag/
▼ご感想・ご質問・お問い合わせはこちら
https://ck-production.com/podcast-contact/?post=pc_mukai
感想
まだ感想はありません。最初の1件を書きましょう!
サマリー
育児休業から復帰した当日に、営業職から内勤への異動とそれに伴う外勤手当の喪失を命じられた男性社員が会社を訴えた裁判で、一部会社側が敗訴した事例について解説します。通常は適法とされる人事異動ですが、育休・産休取得後の不利益な異動は原則違法とする通達が発動され、会社側は業務上の必要性を証明する必要に迫られました。本件では、その必要性の証明が不十分と判断され、異動命令が無効となりました。この判決は、今後の人事異動における会社側の立証責任の重さを示すものとして注目されます。
AIの影響と弁護士業界の現状
こんにちは、遠藤克樹です。 向井蘭の『社長は労働法をこう使え』、向井先生よろしくお願いいたします。
はい、よろしくお願いします。
さあ、ということでね、今日も行きたいと思いますが、最近どうなんですか? 向井先生、弁護士業界だったり、労働法。
今のところはそんなに動きはないんですけど、やっぱりAIの影響は徐々に出ていまして。
どの辺で感じるんですか?
やっぱりね、お客さんがAI使ってるなーって思う時が多いですね。
それね、修行の人たち、口揃えって最近言いますもんね。
それだけじゃなく、働いてる労働者の人が質問したり、メールしてきたりするんですけど、お客さんにですね。
そこにもAI使ってる感じがしますね。
やっぱり結果的に質問が鋭かったり、勉強してるなというか、驚く感じなんですか?
いや、文章が全然違いますよね。
ちょっと大変失礼ながら、これ書けないよなっていう。
本人じゃあってことですか?
本人じゃあ書けないよなっていう内容です。
そうなった時どういう気分なんですか?
本人じゃないんだろうなー、でも背景AIで調べた上で聞いてるんだろうなーってなると、回答してる時に、多分理解しきらない場合も結構ありますよね。
ありますね。
自分の能力を超えた質問しちゃってるわけで。
ありますね。
あります。
ありますが、全く外してる場合は少ないんで、結構かすってたり、途中から修正してきたり。
だんだんやっぱりAIもこれまでのやり取りを読み込むと、これはこういうことだなって分かってきて。
本人の能力を超えた理解を始めるっていう感じですね。
結果的に。
途中から本人が理解してたのに、AIが代弁しちゃうんですよ。
こういうことですね。
そっちね。
こういうことなんで、こういうふうに回答しますって回答作ってくるんです。
なるほど。
専門家も大変ですね。
そうなんですね。
育休復帰直後の異動と裁判の概要
それで、今日はちょっと持ち込み企画というか。
その中でですね。
ちょっとヤフーニュースに出てました弁護士.comニュースをピックアップしてみましたけども、
タイトル読みますと、
育休復帰直後に内勤配転を無効、住宅設備会社の男性社員がパタハラ訴えた裁判で一部焦燥。
2月19日の弁護士.comニュース。
どんな内容なんですかね。
どんな内容だかちょっと分かりづらいですよね。
育休復帰直後に内勤の転換、配転をされた。
そうなんです。この方はですね。
住宅設備会社の営業職だったんです。
はいはい。営業ね。
で、営業職で外勤手当5万円からもらってたんです。
なるほどね。営業職ね。つきますからね。
育休を取りますと言って、3ヶ月取って、で、復職をしたと。
よくある話ですね。最近はね。
で、復職した当日ですね。
君は営業職じゃなく内勤になるよと。
内勤になると外勤手当が支給されないよと。
こういうですね。
異動命令が出されたんですね。
なるほど。ちょっと法的なことわからないで聞くと。
まあありそっちゃありそうですよね。
あっていいのかどうかわかりませんけど。
で、4月からはですね。
新しい部署への移動が命じられたんですね。
なるほど。
それが営業職じゃなくて内勤だったんですね。
ちょっと新設部署が内勤なのかは、ちょっと何とも言えないんです。
書いてはないんですけど、おそらく営業じゃなく内勤なんだと思います。
で、ってことはその営業の時の手当の5万円がなくなったってことですか。
なくなったままなんでしょうね、おそらく。
で、判決はですね。
それがまずダメなんじゃないのってことですか。
不利益ですか。
そうですね。
廃店命令1と廃店命令2ですね。
これが無効だって訴えたんですね。
なるほどなるほど。
営業職から内勤に変わったが廃店命令1。
その後に4月になって新設部署ができてそこへの移動が次廃店命令2。
そうですね。
この1、2が違法じゃないのかと。
そうですね。
どうなったんですか。
これまでの労働法の常識からいくと、適法だと思うんですよ。
そうなんですね。
会社には裁量があるので、人事権について広い裁量があるので、
普通はこの程度の移動は適法なんですよ。何ら問題がない。
営業手当がなくなって、5万円なくなったとしても。
そう。
ところが、今回の判決は、
会社が廃店命令1は負けて、廃店命令2は勝って、
廃店命令1が負けたというのは衝撃的ですね。
そうなんですね。
普通だと両方とも会社が勝つはずの流れが、
ここに来て1の方が負けたと。
慰霊ですね。
どこがポイントなんですか。
育休後の不利益な異動に関する通達と原則違法
なんで会社が負けたかというと、
またはら通達というのが実はありまして、
これはあまり知られてない。
この番組でも何回もやってきてるんですけど、
平成28年の指針、通達というか指針がありまして、
この中に何があるかというと、
要は育休とか妊娠とか産休とか取った直後に復帰して、
形の上で不利益が起きた場合は、
それは原則として違法だと。
原則として違法だという通達が出たんですよ。
それにのっとったら今回のやつは今まで通りの流れでいうと、
違法になるんじゃない。
普通ではないんですか。
普通ではあるんだけど、
ただこの通達があんまり使われることはなかったんです。
そうなんですね。
なかったんですけども、
ついに発動したんだなと思って驚きましたね。
使われない天下の砲塔みたいになってて、
ただ抜かれることはなかったんですか。
抜かれることはなかったんですよ。
1年以内の給料が下がったりする不利益は原則違法で、
会社の方で違法じゃないという証明が必要なんです。
それが2つありまして、
内容が忘れちゃったんですけども、
具体的な内容が忘れちゃったんですけども、
2つありまして、
会社が違法を免れるための2つの条件と本件の判断
その1つ、今出てきましたね。
2つありまして、
業務上の必要性から不利益扱いをせざるを得ない場合。
どういうイメージですか。
例えばですね、
一時的な代わりに、
休んでる間に代わりに課長職になってもらった人とか店長さんとかがいて、
もう人員が足りてると。
むしろ今の体制で大きなプロジェクトをやってると。
そうすると副職させても店長のポストはないと。
だから店長代理に副店長にして店長手当が2万円下がったとかね。
そういう場合は認められるんだと思うんですよね。
法的な言葉じゃないですけど、
致し方がないみたいな。
致し方がない。
もうとても強い必要性がある場合ですね。
やむを得ない事情が必要だって書いてある。
なるほど。
もう一つは働いてる人が分かりましたと。
僕管理職営業から移りますと言って、
説明を受けて納得して文書にサインをしてる場合ですね。
なるほどね、同意を得てると。
このすごく難しいこの推定有罪。
会社からしたら推定有罪を覆した2つのパターンがあるんですけど、
その2つはめちゃくちゃ難しくてハードルとして、
これ訴えられたら会社は負けるよなっていう事例がいっぱいあるんです。
会社側が証明できないってことですね。
まさに今回の事例はそういった事例なんですよ。
会社としては育児とかあるから外回りとかが多い営業じゃなくて、
そんな理由で建前で移動させたとしてもですね、足りないんですよ。
それだけじゃない。
なんで営業職にできなかったんだっていう強い必要性。
これどうやって証明するんですか?
できないんですよ。まさに鋭いご質問で、
そんな考えて移動しないじゃないですか、普通。
人事としても現場としても。
育休とってちょっと3ヶ月現場から離れてるから、
内気になってくれないぐらいじゃないですか、軽い感じで。
1回ちょっと内気戻って、4月にまた移動するからみたいな感じじゃないですか。
全然ありそうですね。
これだと通達上ダメで、裁判官もですね、
強い必要性があるとは言えないと、やや抽象的だと。
抽象的で、これではちょっと営業職のキャリア重視してる原告からしたら、
不利益としては通常、甘んじて受ける、感受すべき程度を著しく超えると。
こういう判断しましたね。
私も今見つけましたけど、これですね。
原告を外勤営業職として復帰させることによって、
連絡や発注に係るミスが生じる具体的な恐れがあるとは認められず、
業務上の必要性としては、やや抽象的なものに留まると言わざるを得ないと。
そうなんです。
これは何言ってるのか分からないと思うんですけど、
立証責任が転換されてるから、原則違法になるわけです。
原則違法になってるから、それをひっくり返るには会社が具体的な、
どうして営業職じゃないとダメなんだっていう証明が必要なんですよ。
でもそんなのないじゃないですか。
それは具体的なものが足りないし、抽象的に留まってるからダメですよ、ということか。
ただですね、その数ヶ月後の4月、定例異動の形を取ったんだと思うんですけども、
新部署ですね。
新部署。新部署が何なのかよく分からないんですけど、
新部署の内容がそれなりのものであれば、1年以内とはいえ、
新設部署に元営業職の人を配置転換するのは必要性は高いと判断したんでしょうね。
なるほど。これが仮に新設部署の方が営業職とは違うので、
外勤手当がなくなったとしても、必要である理由が明確であれば、そこは通るんですか?
それは通っちゃうんですよね。
おそらく新設部署の具体的な目的なり明確でやることもはっきりしてて、
営業職経験者として必要だったという理由があるんだと思うんですよね。
それが通達に照らしても必要性が高いと判断して、会社は買ったんでしょうね。
これはすごい判決です。
判決の衝撃と今後の影響
この判決は今後の労働市場においてどう衝撃というか。
やっぱり外勤手当が5万円減るというのは原則違法なんだと。
それをひっくり返すには会社側は相当強い理由を説明しないとダメなんだと。
そういうことですよね。
だいぶ手当がマイナスになるような転勤だったり配置転換になった場合には、会社側が大変になるだろうというのが予想されるわけですね。
そうですね。
この判決はあまり注目されていないんですけど、
これはおそらく日進でも判決が出ると思うので、
法債判決は注目が集まりますね。
なるほど。
じゃあ次の高訴訟がどういう形になるかでまた大きく変わるだろうということで、
また中止って感じですね。
そうですね。
というわけで久々ですね。訴訟絡みのタイムリーな話でしたけど。
ぜひ参考にしていただきつつ、また新しい動きが出た時には情報回避していきたいなと共有していきたいなと思っております。
はい。
ということで今日の動画は終わりましょう。ありがとうございました。
ありがとうございました。
番組からのお知らせ
本日の番組はいかがでしたか?
番組では向井蘭への質問を受け付けております。
ウェブ検索で向井ロームネットと入力し、検索結果に出てくるオフィシャルウェブサイトにアクセス。
その中のポッドキャストのバナーから質問フォームにご入力ください。
たくさんのご応募お待ちしております。
16:37
コメント
スクロール