1. 向井蘭の『社長は労働法をこう使え!』
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2020-06-12 16:11

第253回「質問:飲食店の店長です。経営トップに人員削減(解雇)を進めるよう命じられました・・・」

第253回「質問:飲食店の店長です。経営トップに人員削減(解雇)を進めるよう命じられました・・・」弁護士の向井蘭が、経営者の立場に立って、労働法の基礎だけでなく、ビジネスに関する法律の問題をわかりやすく解説する番組です。
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向井蘭の『社長は労働法をこう使え、法律の下で展開されるビジネスの世界』
ポッドキャスト「社長は労働法をこう使え」は、弁護士の向井蘭が経営者の立場に立って、
経営者が知っておくべき労働法の基礎だけでなく、ビジネスに関する法律の問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤克樹です。
向井蘭の社長は労働法をこう使え、向井先生よろしくお願いいたします。
はい、よろしくお願いします。
さあ、今日もご質問来ております。早速ご紹介したいと思います。
今日はですね、飲食店の店長43歳の方からピンポイントでご質問いただいております。
はい。
すごいシンプルな質問です。いきたいと思います。
人員削減をせざるを得ず解雇を考えていますが、気をつけるべきことはありますか?
今回、経営者からの指示を受けての行動です。
また、明日は我が身の可能性もあり、解雇を進めることが自分の首を絞めることにも繋がりかえないと思っており、怯えながら動かなければなりません。
ということですね。
タイムリーですね。
多分そうですよね。タイムリーな話として上がってるんですよね、これ。
そうですね。
ただ、店長で削減をするのを経営者に言われている立場でありますね。
なので、社員さんの立場なんですかね。
そうですね。経営者側の社員なんだけど、役員でもなくて、かつ部下に近い人を辞めさせなさいと言われていると。そういう状況ですね。
なるほど。解雇の話ですよね。
これから増えるんじゃないかなと思うのは、いわゆる中間管理職のリストラですね。
僕が今45歳ですから、45歳とかそのぐらいだとちょうど。
逆に言うと、ちゃんと出世した方々ってことですよね。
中間管理職って広いですけどね。いろいろありますけど、何らかの役職ついてる人ですよね。そうなんですよ。
まだそこまで話は?
まだ来てないですけど、飲食業だったらご質問みたいなことは5月以降あり得ますね。
これちょっと話どこから行きますか。
まず、ピンポイント、どのぐらい、要するに辞めてもらう人の人数によると思うんですよね。
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あとはピンポイントかどうか。
ピンポイント?
要するに、AだったらAさんを辞めさせろと。
それとも、AからGまで人がいるけど、その中の一人辞めさせろなのかですね。
それでだいぶ違いますね。
それぞれどうなんですか?ピンポイントだったら。
ピンポイントでかつ人数が少ない場合は退職勧奨をお勧めします。
自分から退職届を出しませんかと出してもらったら割増しの退職金払いますよっていうのをお勧めですね。
なるほど。
逆に人数が多くてピンポイントじゃない場合は希望退職募集をお勧めします。
希望退職募集?
うん。希望退職募集を進めます。
手を挙げてもらう?
手を挙げてもらう。そう。私辞めますと。
条件を発表して貼り出したり、メールで送って、
例えば5月何日まで応募してくださいみたいな。
揉めないのは明らかに希望退職なんですよ。
成功率は高い。日本人に合ってるね。
希望退職。
すっごく高いです。
リーマンの時ですか?ものすごいありましたよね。
僕ね、希望退職いっぱいやってて、
例えば面白いのがあって、普通メーカーだったら5000人のうち200人を希望退職募集しますとかあるじゃないですか。
はいはい。
中小企業の場合ですね、今まで一番やったのだとですね、
30人中25人を希望退職しますとか。
ほほほ。
全部じゃん。ほとんどみたいなね。
要するにある部門をやめちゃう。
別の部門を細々と正直、規模は小さいけど固定基地削って
再三合う形で再出発するみたいなのあるんですよ。
当然ありますよね、ビジネスだったら。
うんうん。
でもそれってほとんど全員じゃんみたいな感じですよ。
役員以外除くほぼ全員じゃんかみたいになるんだけど、
希望退職は目元少ないよね。
お金がないから払えんの。
例えば僕やった案件だとね、
希望退職って割増退職金が充実してるってイメージじゃないですか。
そうですね。
僕ね、ゼロ円でやったことあるの。
それもう事実上の解雇じゃないですか。
いや、笑い事じゃないんだけど、
本当に金ないお客さんだったんで、
5万円にしたかな。
その代わり正規の退職金が充実してる会社で、
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退職金債務にも苦しんでまして、
要するにうちの会社の退職金制度は今だったら払えん。
でももうこれからだったら払えないかもしんないみたいな。
殺到しましたね。
でもそこまでちゃんと状況とか数字も含めて公表してってことですよね。
ある種すごい誠意があるって言うと変ですけども、
逆に言わないと知らなかったら損するのは社員の方々でもあるわけですもんね。
さすが遠藤さん、うまく回してもらっていただいてますが、
ここでポイントになるのが、
時間とお金と情報。
要するに時間があれば冷静に考えれます。
お金が高ければ当然納得してサインします。
情報が具体的で真実を語ってればそれは納得しますよね。
なるほど。
ただこの3つをやりすぎると会社にとって不利になるじゃないですか。
おかしいんじゃないですかと。
もうちょっと事業続けられるじゃないですか。
お金まだあるじゃないですかとか。
こんな安いお金じゃやめられませんよって質問来たり。
夫婦で文句言ってきたりとか。
親があるわけですよ。
弁護士さんが入ってきたり。
時間与えればね。
だからこの3つ全部与えるってのは難しいんですよ実際は。
だから主者選択して、
これはお金はないから諦める。
だけど説明はちゃんと具体的にして紙で渡す。
時間は1週間与えるとか。
やると揉めないのよ。
これ全部ロイヤルリムジンで名前出しちゃうけど、
お金も払ってない。
時間も与えてない。
情報も社長の決意表明だけで。
なるほど。
悪いケースとして。
全部ハマってるんだ。
最初美談だったんですよ。
美談だったんだけど、
だんだん風向き変わってきて、
やっぱり失敗だったんじゃないかって今なってて。
4月27日ですけど今日は、
26日の夜のニュースで、
カイコ撤回するっていう報道がされたんですね。
具体的には分からないんですけど。
だから僕は、
退職勧奨も希望退職もどっちもいいんですけど、
情報と時間とお金。
これをうまく組み合わせて、
やり方を決めて実行してもらえればなと思います。
なるほどですね。
ロイヤルリムジンの話は、
その切り口で整理されると非常に納得いくというか。
社長さんはいろいろ大変だったと思います。
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資金繰りも大変だし。
公演に集めて人を。
テレビ出てましたよね。
社員さん集めてそこで。
全員は集められないから。
一部集めて。
やったらしいんだけど。
ただ、ほとんど数字がないですよね。
要するに大震災も私は生き残りましたと。
だから今回も生き残りますとか。
今日で事業停止ですとか。
決意表明的なものがあっても、
お金は今何万だとか。
借り入れはどのくらいなんだとか。
売上はどのくらい減ったとか。
言ったのかもしれないけど、
あんまり伝わってこないですよね。
それは失敗だったんじゃないかなって気がしますね。
なるほどですね。
おそらくこんな大騒ぎになると思わないでやっちゃったんだと思う。
改めて整理の意味で戻りますけども。
ピンポイントでっていう場合には退職勧奨。
ピンポイントで退職を促すような状況になっている場合は退職勧奨がいいし。
多くやらなきゃいけない時には希望退職で。
いずれもポイントは時間とお金と情報だと。
っていうふうに意識していただければだいぶやり方も気をつけるようになるし。
なるほど。非常に腹落ちをする話ではあるんですけども。
っていう話が出た上でもう1回質問に戻りたいと思うんですが。
まさに今日気をつけるべきポイントはそこだと思うんですけども。
この方はそれをしなきゃいけない側におりまして、
人員削減をせざるを得ず解雇を考えていますが。
考えているというのは経営者だってことなんでしょうけどね。
僕が店長だったら社長わかりましたと。
ただ彼も住宅ローもあってお子さんも小さいんで。
せめてプラスアルファで何ヶ月分か払ってあげていただけないでしょうかと言いますね。
なるほど。この方の立場として。
そうやって頑張ってお金予算取ってきたら相手にも伝わるから店長も大変だなと。
本当は大きな会社だと無理なんですけど。
社長も同席はしないとダメですよね。
やっぱりせめて物誠意っていうか。
中小企業だったら自分の口から言わないとダメですよね。
それもポイントだと思いますね。店長任せば非常に危険だと思う。
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なるほどね。
やっぱり社長の仕事ですよね。こういう非常事態で。
退職してもらうっていうのも社長の仕事だから。
社長が出てこられてそれ言われた時には意味が違いますもんね。
そうですね。
最後にこの方、明日は我が身ということも考えながらやらなきゃいけないということもありますけど、ここに対しては何かありますか。
僕はでもこの騒ぎはいずれ終わるんで、転職するいいチャンスかもしれないですよね。
コロナで退職したって転職に傷がつかないからステップアップできる可能性あるんですよ。
なので社長にお願いして割増し退職金もらって辞めるのも、僕は不謹慎と言われるかもしれないけど、
求人がまたガンと増えるじゃないですか。この騒動終わったら飲食業とか。
転職しやすいんですよね。コロナで辞めたってなれば。
僕だったら飲食の経営者だったら取りたいもんね。
このタイミングで優秀な人材が溢れていることはみんな、経営者の方々も気づいてますからね。
だから後始末っていうか、リストラとかきつい仕事は最後までやって、自分も退職しますって言って、別のキャリアもいいかもしれない。
意外と大きな会社に再就職してる場合も、実はお客さんの事例でもあるんですよ。
スタートアップ界隈はかなり厳しいものあるじゃないですか。戦い方上。
特にこの間も出てたというか、つながりのうちなんですけど、どう考えても人材としてマーケットに出れないような方とかが、
スタートアップにあえて挑戦でジョインしちゃってたんで、このタイミングで一旦仕事なくなっちゃいましたとかでフェイスブックとか出すんですけど、殺到ですよね。
そうですね。だから、転職するいいチャンスとも捉えられるし、出業給付ももらえるし、
だからリストラ座連だったらちゃんともらうもんもらって辞めるっていうのもいいかもしれないですね。
それは個人のこととして考えるのはあると思いますけど、まずその店長としてマットする上では先ほどの観点をしっかりとやって、
絶対店長で最後まで後始末しましたって最終職面接で言ったらめちゃめちゃ評価高くなる。
いやー確かにそこの経験できてる店長なんてほぼいないですよね。
それで自分からもう責任取って辞めることにしましたみたいな。
それはもうぜひうちで。
いやー確かに。
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まあというわけでね、今日は開戸のポイントはお金と情報と時間ということで考える観点。
これなんか開戸じゃなくて人生の話なんじゃないかっていう気もしましたけど。
そうなんですよ。人生も時間とお金と情報でできてるから、おっしゃる通りなんですよね。
それを与えないで人についてきてもらおう、納得してもらおうってのは無理なんですよね。
ということでぜひちょっと行かせていただいた上でまた何かありましたらご質問お待ちしております。
ということで向井先生ありがとうございました。
ありがとうございました。
本日の番組はいかがでしたか。
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