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拾い食いは「食い意地」じゃない──本能を知れば、防ぎ方が変わる
2026-04-03 18:01

拾い食いは「食い意地」じゃない──本能を知れば、防ぎ方が変わる

ドッグトレーナーのひらたじゅんです。

この番組は、他の人よりも少しだけ犬と話すことが得意な私が、「犬目線」で犬との向き合い方を考えるポッドキャストです。


散歩中に愛犬が地面のものを拾い食いしてしまい、「うちの子、食い意地が張ってる?」と悩んだことはありませんか?実はその行動、「食い意地」や「食べ足りない」からではありません。

犬の本能に基づいた採餌(さいじ)行動が原因です。だから叱っても根本的には止まらない。しかし、放っておくと命に関わる危険も。


このエピソードでは、犬の本能を理解しながら、愛犬の命を守るための具体的な防ぎ方とトレーニング方法をドッグトレーナーが解説します。


🏠 お家でできるチェックポイント

✅ 愛犬に「どちらを選ぶと嬉しいか」を学んでもらうクイズをしてみる

✅ 今夜、家の中でおもちゃを使ったトレードオフの練習を1回試す

✅ チョコレート・タマネギ・ブドウ・キシリトール・タバコの危険性を頭に入れる


🐾 犬からの伝言

拾い食いは健康の印!


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サマリー

犬の拾い食いは「食い意地」ではなく、本能的な採餌行動に由来します。この行動は叱っても根本的には改善せず、放置すると命に関わる危険性もあります。本エピソードでは、犬の本能を理解し、拾い食いを防ぐための具体的なトレーニング方法として、犬自身に選択基準を持たせる練習、家でのトレードオフの練習、そして散歩中の注意の向け方を整えることの3つを解説します。さらに、チョコレートや玉ねぎなど犬にとって危険な食べ物についても注意喚起しています。

拾い食いの原因と危険性
散歩中に突然しゃがんで、地面のものを食べてしまった。
コラッ!って声かけても、口の中に入っちゃってる。
タバコの吸い殻かもしれないし、食べかけのパンかもしれない。虫の死骸かもしれない。
うちの子って、なんでこんな食い意地が張ってんだろう?って思ったことがある方。
今日の話で、見方がちょっとだけ変わるかもしれません。
先に結論から言わせていただきます。
拾い食いは、食い意地が張ってるわけでも、食べ足りないわけでもありません。
犬の本能から来ている行動です。
だから、叱っても、根本的には止まりません。
ただ、そのまま放っておくと、命に関わることがあります。
今日は、本能を知りながら、命の守り方を一緒に考えたいと思います。
ドックトレーナーのひらたじゅんです。
現場でよく飼い主さんから聞くんですけど、
あんまり飼い主さん自体問題だと思っていない行動の一つが、拾い食いです。
特に多いのが、散歩中に頻繁に拾い食いをしちゃって、
急いで口から取り出しているっていう、飼い主さんの苦労話です。
そして、私がほぼ毎回お伝えするのが、
一歩間違うと命に関わるので、
なぜ起きているかを知ってほしいということです。
理由を知らずに止めたり、叱ったりしても、拾い食いは減りません。
それどころか、叱ることで状況が悪化するケースがあります。
なぜそうなるかも、今日はお話ししたいと思います。
拾い食いの本能的背景
まず、拾い食いがなぜ起こるのかなんですけれども、
犬の祖先は、地面に落ちているものを見つけたら、
他の動物に捕らえる前に、すぐに口に入れるという行動で生き延びてきました。
採集の際に餌と書いて、採掘行動と呼ばれる、本能的な行動です。
食べ物があれば食べるのは、生物として正しい行動なんですね。
ここには、狩猟本能というのも関係しています。
地面に落ちた葉っぱが動いた、何かの匂いがした。
それだけで反射的に口に入れてしまうことがあります。
これは考えてやっているわけじゃなくて、本能が先に動いています。
そう、これは全部本能なんです。
つまり、犬にとって拾い食いは、悪いことをしているという意識が、そもそもない行動なんですね。
ここが、今日の第一の発見ポイントです。
なぜ、いけないかを教えることは、犬には極めて難しいんですよ。
教えるべきは、どうして欲しいか、飼い主の望んでいる行動です。
これは、汚い、食べると危ないという概念を、犬に伝えることはできませんよね。
でも、地面のものより、飼い主さんを見る方がいいことが起きる、という経験は積み重ねることができます。
これが、後半でお伝えするトレーニングの根本的な考え方です。
小型犬を飼っている方に一つ補足しておきますと、
小型犬は、頭が地面に近い分、地面の匂いをキャッチしやすく、拾い食いが起きやすい傾向があります。
うちの子だけ、特別に食い意地が張っているんじゃなくて、体格と嗅覚の問題ですので、ご安心ください。
拾い食い時のNG行動と危険な食べ物
じゃあ、もし拾い食いをしてしまったとき、やってはいけないことは何か。
最もやりがちなのが、口に手を入れて取り出そうとすることです。
これは逆効果です。
犬は、取られるって感じた瞬間に、取られる前に飲み込もうとします。
慌てて飲み込むことで、喉や食道を傷つけるリスクが上がります。
また、飼い主さんの手を噛んでしまう可能性もあります。
次によくやるのが、無理に吐かせようとすることです。
これも基本的にはNGです。
吐いたものを気管に吸い込んで肺炎になるリスクもありますし、吐かせるかどうかの判断は、何を飲み込んだかによって変わってきます。
これは必ず重意志に確認をしてください。
では、何をするべきか。これは後半でお伝えします。
その前に、知っておいてほしい食べ物があります。
散歩中に落ちている可能性があって、かつ犬にとって特に危険なものです。
一つ目は、チョコレート・コーヒーの出がらしです。
カカオに含まれるテオブロミンという成分が、犬の体に有害です。
食べてから4時間から12時間後に嘔吐、下痢、痙攣などの症状が出ることがあって、最悪死に至ります。
コンビニ周辺とか公園のゴミ箱周りに落ちていることがよくあります。
二つ目は、玉ねぎ・ネギ類です。
犬はネギ類に含まれる成分を分解できないので、貧血・血尿・呼吸困難を起こすことがあります。
長ネギでよくあるんですけど、
お買い物に行ってお買い物バッグから長ネギの青い部分が飛び出たまんま、
飼い主さんが買い物から帰ってきて玄関にカバンを置いて、すぐに手を洗いに洗面所に。
その間に見慣れない飛び出た青い部分を食べてしまうということがよく起こります。
ハンバーグやスープの残りカスも要注意です。
加熱してても成分は残ります。
三つ目は、ブドウ・レーズンです。
ブドウ・レーズンは旧成人不全を引き起こす可能性があります。
少量でも症状が出ることがあって、食べてから12時間から24時間以内に応と元気消失が始まることがあります。
四つ目は、キシリトールです。
シュガーレスガムとかキャンディーに含まれる甘味料ですね。
犬が食べると急激な血糖降下と肝障害を起こします。
ガム一粒で中毒量に達することがあると報告もされています。
五つ目は、タバコの吸い殻です。
散歩コースに最も落ちている危険物の一つです。
少量でも中毒症状を起こす可能性があります。
今言った五つのどれかを食べた可能性があるときは、症状がなくても早めに動物病院に連絡してください。
ここが今日の第二の発見ポイントです。
問題は食べた後じゃなくて、食べる前に始まっています。
もし食べたらの練習を今日から始める必要があります。
拾い食い対策の3つの柱
じゃあ具体的に何をすればいいのか、三つの柱でお伝えしていこうと思いますが、
その前に私が推奨しない方法があります。
それは食べられない環境を作ることです。
最も確実な方法は、そもそも食べられない状況を作ることです。
おそらくほとんどの人が選ぶ方法でもあると思います。
お散歩中はゴミが落ちている可能性が高いコンビニ周辺だったりとか、
公園、繁華街、ゴミ捨て場、除草剤のまかれやすい季節の植え込みを避けましょうとか、
スマホを見るとその間に拾い食いしちゃうからスマホは触らないでとか、
犬の散歩中にスマホを見るのは別の意味で私も反対なんですけど、
家の中だったらキッチンの出入りを制限したり、
テーブルの上に食べかけのものを放置しない、ゴミ箱のフタは常に閉めておく、
これらの環境整備が拾い食い対策と言われています。
これはそもそもそこにある問題に触れさせないようにしているだけであって、
あなたが愛犬のそばから離れてしまったら、
もしくは出かけている間にゴミ箱が倒れてフタが外れてしまったら、
全く意味がありません。
むしろ普段起こり得ない状況が生まれて好奇心で食べてしまう子もいます。
外に出てて対処できない時に食べてはいけないものを食べてしまったらって考えるだけでも恐ろしいじゃないですか。
なので私は食べられない環境を作ることを第一にするのは推奨していません。
じゃあどうすればいいのか。
一つ目の柱は愛犬に判断基準を持たせるです。
食べられない環境を作るに相反する内容ですが、
食べられる環境の中でも食べない選択を犬自身にしてもらう方法を身につけてもらうトレーニングをしましょう。
具体的なやり方はお散歩前に愛犬が少しだけ好きなフードをポケットに入れておきましょう。
いつも食べているフードよりもちょっといいやつですね。
すぐに使えるように袋から出しておくのがおすすめです。
そのまま普段通りにお散歩して愛犬がいつも反応してしまうもの、
例えば落ち葉などを見つけたら足で食べないようにガードできるポジションに移動してください。
すぐにおやつを愛犬の鼻の高さに持って行って匂いを嗅がしてあげます。
その後はあなたの愛犬が落ち葉を食べたいのかおやつがいいかを選んでもらいます。
ここでほとんどの子はおやつを選ぶと思いますので、おやつを選んだら目いっぱい褒めてあげましょう。
欲張りな子はここでおやつを食べた後にすぐに落ち葉を食べようとするかもしれません。
その時は愛犬の顔を蹴らないように注意しながら足で落ち葉をブロックします。
ここでもダメとかいけないなどという必要はありません。
黙って愛犬の選択を見守っておやつを選んだら目いっぱい褒める。
落ち葉を選んだら黙って足で静かにブロックしてください。
これを繰り返すだけでどちらを選ぶと嬉しいことが起きるのかはすぐに学んでくれるはずです。
2つ目の柱はトレードオフの練習を今日から始めるです。
1つ目の柱が外でできるトレーニングだとすれば、
2つ目の柱はその準備ともなる家でできるトレーニングです。
トレードオフというのは口の中のものを自発的に出してもらう代わりにもっと良いものを渡すというやり方です。
コマンドは何でもいいんですけど、出してとか、ちょうだいとか、
英語を使われている家だったらoffとかleave itとかいろんなコマンドがあります。
どんなコマンドでもいいんですけど、ご家族で一つに決めて全員が同じ言葉を使ってください。
ここで全員が同じ言葉を使うことが重要です。
やり方はシンプルです。
おもちゃを口に加えさせます。
そして飼い主さんのところに来たら、それよりも魅力的なおやつや別のおもちゃを鼻先に見せます。
そっちを取ろうとして口が開いた瞬間に出してとかleave itとかさっき決めた言葉をかけてたっぷり褒めてからご褒美を渡します。
ポイントは口が開いた瞬間に言葉をかけることです。
出した後に言葉をかけてもちょっと遅いです。
最初は家の中のおもちゃで練習します。
慣れてきたら散歩中にも応用できます。
ボール遊びなどをしているときにセットでの練習もできますよね。
なぜ今日から始めるべきかというと、実際に危険なものを口に入れた瞬間に練習の余裕がないからです。
口に加えてしまって今飲み込んでしまうかもしれない。
あの瞬間に使えるコマンドというのは日常の中の積み重ねでできたものだけです。
その瞬間になってから練習では遅いんですね。
なので今日から始めることに意味があります。
とはいえ万が一口に入れてしまったとき、サイズが小さいものを加えている段階ならトレードオフを試みてみましょう。
手を口に入れて取り出そうとするのだけは避けてください。
飲み込んでしまった場合、まず何を食べたかを確認しましょう。
今日あげたような危険な食材であれば、症状がなくても動物病院に連絡して指示をもらってください。
様子を見ましょうなのかすぐに店に来てくださいなのかを判断するのは従意志の方です。
自己判断で吐かせようとしたり指を突っ込もうとするのは避けてください。
3つ目の柱は散歩中の注意の向け方を整えるです。
拾い食いが多い犬の散歩では犬の意識が地面に向きっぱなしになっていることがあります。
前を見ないでずっと下を向いている子が多いんですね。
なので時々名前を呼んで飼い主さんの方を見てもらう練習を散歩に挟んでください。
見てくれたらすぐに褒める。地面より飼い主さんを見ている方がいいことが起きるという経験を積み重ねることが長期的な拾い食い対策になります。
今日から始める対策まとめと犬からの伝言
今日から始めることを3つまとめます。
1つ目、おやつかカレー派か愛犬に簡単なクイズを出して愛犬自身にどちらが最良の選択かを選んでもらいましょう。
そもそも落ちているものを食べる必要はないと学んでもらうことが目的です。
2つ目は今夜家の中でトレードオフの練習を1回してみてください。
おもちゃをくわえさせて出してと決めた言葉を言いながらおやつを見せる。これだけでいいです。
1日1回続けるだけで散歩中に使えるコマンドになります。
3つ目、チョコレート、タマネギ、ブドウ、キシリトール、タバコ、この5つを今日頭に入れてください。
散歩中だけじゃなくてお家の中でもこれらを食べた可能性があるときは症状がなくても動物病院に連絡をしましょう。これだけ覚えてください。
最後に1つだけお伝えします。
拾い食いをする犬にクイージが張ってるって言いたくなる気持ちもわかります。
でも犬にとっては地面に何かが落ちていたら確認するのは当然の行動なんですよ。
汚い危ないっていう判断をするのは飼い主さんです。
犬の本能を知った上で愛犬の命を守れるのは愛犬のそばにいるあなただけです。
それではまとめて参りましょう。本日の犬からの伝言です。
クイージが張ってるのは健康の証拠です。
今日は拾い食いをテーマにお届けしました。
本能から来る行動だから叱っても根本的には止まらないっていうところですね。
環境で防ぐっていう方法もあるんですけれども、犬が自分で選択をすること。
もしくは万が一の時に備えてトレードオフのコマンドを強化練習すること。
そして何よりも大事なのは危険な食材という知識を頭に入れておくこと。
この3つが柱です。
番組へのご相談やご感想はメールで受け付けています。
文字起こしや補足はノートの犬からの伝言にも掲載しています。
今日の危険な食材リストとトレードオフの練習ステップもまとめてありますのでぜひ見てみてください。
次回はこれは悩んでる人多いと思います。
呼んでも来ないという問題を取り上げます。
この呼び戻し、リコールっていうんですけれども、これができるかどうかは、
実は緊急時に命を左右することがあります。
うちの子は呼んでも来ないからって諦めてる方にぜひ聞いてほしいです。
呼んでも来ない本当の理由と、今日から始められる練習方法、次回お届けします。
来週の金曜日もお散歩のお供にどうぞ。
それでは本日もお散歩お疲れ様でした。
お気を付けてお帰りください。
ドックトレーナーのひらたじゅんでした。
18:01

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