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植物にも「へその緒」があった!
2025-04-10 12:57

植物にも「へその緒」があった!

毎日新聞客員編集委員 元村有希子
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植物が樹勢をしたときにだけ種になる部分に栄養を送る
「へその緒」のような組織を
名古屋大農特任準教授が発見したそうです。植物で新たな組織が発見されたのは
160年ぶりということで、きょうは植物のへその緒に
ズームアップしていきます。
植物にへその緒があったんですね。
長く生きていると面白いこともありますね。
へその緒って普通は、私たちもへその緒で栄養分をもらって
大きくなったお口ですけど、動物に、哺乳類に付きものですよね。
いつもへその緒の組織がお母さんの体の中にあるわけじゃなくて、
樹勢ができたら、大分の栄養分が出てくるんですね。
大分と赤ちゃんをつなぐところにへその緒ができるという考え方ですよね。
それが植物にあったというのが、今回の驚いたニュースでありまして、
この特任教授、笠原龍志郎さんという人なんですけども、
この人と、あと別のいろんな研究者のチームが発見しているんですが、
見つけたのは、シロイヌナズナという植物です。
シロイヌナズナ。
あまりそこらへんのノッパラに生えているようなものじゃなくて、
モデル植物と言われていて、バラの仲間なんですけども、
このシロイヌナズナは、遺伝子が全部解読されているので、
いろいろ実験室で使うのに便利なんですね。
バラの仲間なんですけど、バラとかユリとか、
私たちがお花綺麗ねとか言っている植物って、
分類になっているんですよ。聞いたことあるでしょ?
はい、あります。
菱植物と羅子植物。
菱植物っていうのは、お花の真ん中に目しべがあって、
その周りをおしべが囲んでいますよね。
よくあるやつね。
目しべの花粉が目しべについて受粉するみたいなストーリーじゃないですか。
その時に根っこの方で何が起きているかっていうのを、
ずっとこの人は詳しく調べている人なんですよ。
私たちそういう頭で知っているから、分かった気になっていますけど、
花粉がついたら、
花粉管っていう細いホースが目しべの根っこの方について
03:00
根っこまで運んでいって、その根っこには
種の卵になるような胚種っていう、
人間で言うと卵子みたいなところがあって、
そこで受精が行われるんですよ。
受粉するだけじゃ多分受精しないんです。
花粉を下の方まで運んでいって、小さな部屋で受精が行われる。
その仕組みまでは分かっていたんですけど、
受精から後のことが分かっていなかった。
そこにこのへその王が関与しているっていうことを見つけたのが
笠原さんのチームなんです。
どんなふうになっているかというと、問題のへその王というのは
普段、糊のような物質で固められて、休眠状態にあるんです。
受精が成功すると、そのへその王が
特殊な酵素を出してですね、
周りで固めている糊を溶かすんですよ。
溶かした後、自由に動けるようになると
本体から栄養が受精が成立した胚種という種の卵に送られます。
それで栄養が補給されるので
栄養が大きくなっていく。
一方で受精が失敗したら、
糊が溶かされるどころか、糊が増える。
完全に栄養が遮断され、失敗した卵は
増えます。
つまり、種の卵の生き死にというかね、
それを監視する、門番のような働きを
このへその王みたいなところがしていて、
そういうことを全部、今回明らかにしたんですね。
へその王の名前を門番というイメージから
笠原ゲートウェイ。
高輪じゃないんだから。
ゲートウェイかっこよく。
さらに笠原さんは
白犬ナズナの遺伝子を操作して、
糊を溶かす特殊な酵素を過剰に分泌する個体を作ってみた。
そしたら白犬ナズナの種が大きくなったんですって。
たくさん栄養をもらえるから。
で、稲でも試してみた。
06:03
稲の種って米ですよね。
米粒が大きくなったんだそうです。
どのくらいの大きさだったのか。
米一粒が。
一粒がちょっと大きいんですよ。
食料増産に繋がるじゃないですか。
そういう意味でもちょっと期待の持てる研究成果なんですね。
笠原さんはこの7,8年ずっと研究してたんですけども、
ずっと受精の仕組みの解明の失敗続きで
凹んでたらしいんですけども、
たまたま青いインクで染めてみたら
花粉を運ぶ花粉管っていうチューブ以外のところが青く染まってて、
これなんだろうなと思ってそこを調べたら
それこそが160年ぶりに発見された
新しい組織だったっていうんですね。
石の上にも7年、8年。
本当そうですね。
これもすごいイメージしやすいんですけれども、
笠原さんは植物を研究する人なので、
そういう動物で備わっている生命の仕組みが
植物にも備わっているっていうことがすごく嬉しいと。
今後は受精したよとか、受精失敗しちゃったとかいう結果を
このゲートウェイがどうやって知っているか。
伝える人がいるわけですよ。人じゃないけども。
何かの仕組みがあるわけで、そこを調べると
上流から下流まで全部わかるってことですね。
さらに今後、何年か後の中学校の教科書とかに
めしべ、おしべ、はいしゅ、笠原ゲートウェイ
っていう名前が付く教科書に乗る
ぐらいの、やっぱり教科書を書き換えるぐらいの
研究成果に向かって、もう一回今、
さらなる研究を進めています。
これ、笠原さん、160年ぶりっていうことじゃないですか。
新たな組織が見つけられた。植物の研究の段階では
ほとんど調べ尽くされたぐらいな感じだったんですかね。
09:00
160年前って言ったら、牧野富太郎とかの世界ですよね。
あの頃の人たちですよね。
しかも地球上の、陸上に生えている植物の
7割は、この白犬ラズナと同じ
菱植物なんですね。
すごく遠い目で見ると、地球46億年の歴史の中で
植物がどのように活躍の範囲を広げてきたか。
つまり、冷蔵戦略を解き明かすっていうのは
植物学者にとってはすごい面白いテーマなんですね。
今回の発見になぞらえていえば、
樹勢の成功、失敗にかかわらず
種の卵にたくさん栄養を与えていたら
失敗した場合は栄養を遮断し
成功した分だけ栄養を補給するっていう
一見冷酷ですけど、栄養の配給先を限って
本体が生き残るっていう
したたかな生存戦略の一端かもしれないわけですよね。
そういうことまでわかってくると
さらに奥が深くて見えてくる
そういうことになるわけですよ。
私たちも桜綺麗だねとか言ってますけど
桜にも同じような仕組みがあるかもしれない。
桜の花が綺麗ね。散ったら桜んぼができて
その中に種があるよね。そういうことの中に
栄養が関わっていると考えると
ぼーっと眺めているだけじゃないですよね。
生命の神秘はこういうところにもあるという
出すような発見ではないですね。
素晴らしい発見ですね。
ありがとうございます。
12:22
ご視聴ありがとうございました。
12:57

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