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九州大学・iPS心筋シート移植手術成功
2026-10-29 13:50

九州大学・iPS心筋シート移植手術成功

科学環境分野を中心に、テレビ番組のコメンテーターとしてもおなじみの毎日新聞客員論説委員・元村有希子が毎週気になるニュースを分かりやすく解説します。

田畑竜介
Groooooow Up

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サマリー

九州大学が、iPS細胞から作った心筋細胞シートを重症心筋症の患者の心臓表面に移植する手術を実施し、九州初・全国2例目となりました。シートが血管形成を促し、心臓の機能回復につながることが期待されています。大阪大学発ベンチャーのクオリプスは臨床試験を重ね、製品は厚生労働省の承認と公的医療保険の適用を受けました。一方、薬価は5320万円で、患者負担を抑えつつ医療保険への影響や普及に向けた費用が課題です。出演者は、安全な治療実績を積み、将来は全国の医療機関で受けられる再生医療にすることが次の段階だと話しました。

九州大学で実施されたiPS心筋シート移植
この時間はZoom Up、毎週木曜日は科学です。 九州大学は、iPS細胞から作った心筋細胞シートリハートを患者に移植する手術を実施し、無事に終了したと発表しました。
これは全国では2例目、そして九州では初めてということになります。 今朝は、このiPS細胞由来の心筋シート治療についてZoom Upしていきます。
毎日新聞客員編集委員の本村幸子さんです。
本村さん、おはようございます。
おはようございます。
よろしくお願いします。
お願いします。
今回の手術、病気は巨血性心筋症というね。
巨血性心筋症、はい。
心臓は拍度、ポンプ機能があるんですけれども、それがうまく働かなくなって、やがて放っておくと重大なことにつながるという病気なんですね。
いろんな治療が走行せず、打つ手がないという患者さんに対して実施されました。
実際にはその心筋細胞シートっていうのを、胸をちょっと切開して心臓の表面に貼り付けるんです。
貼り付けて、頑張ってねって言って、言ったかどうか知りませんけど。
願って。
縫い閉じます。
そうしますと、その心筋シートが組織に馴染んで、やがて血管を作ります。
巨血性っていうのは血が足りないっていう意味なんで、その新しくできた血管が心臓を元気にしてくれる。
そういう効果が期待できるということなんです。
この心筋シートは先ほど紹介があったように、iPS細胞から作られています。
クオリプスの開発と保険適用
iPS細胞っていうのは山中信也さんが2006年に世界で初めて作り出したというか発表した万能細胞ですよね。
そうですね。
この2006年というのは20年前なんですけど、
今年20周年のことし、日本で世界に先駆けていろんな動きが起きてるんです。
iPS細胞を発表した時から、将来的にはこれで病気で困っている患者さんを治したい。
再生医療への夢を語っていた山中さん、20年をかけて約束を果たしつつあるという状況にあります。
今回の心筋細胞シートを作ったのは、大阪大学から創立されたベンチャーなんです。
クオリプスっていう社名なんですけどね。
クオリプスっていうのは、イタリア語で心臓のことをクオリアって言うらしいんですけど、
クオリアにiPSをつけて読むとクオリプスになるらしいです。
心臓下界の沢さん、沢よしきさんという人が、心臓病で死ぬ人がいなくなる世界っていうのを掲げて、
山中さんとの共同研究で一生懸命取り組んできた再生医療の企業です。
すでに臨床試験を8例実施して、いずれもそれを受けた人が社会復帰を遂げたということで、業績が認められて、
今年、心筋細胞シートを厚生労働省から作っていいと承認を受けました。
さらに9月1日付けで、その治療に公的医療保険も使えますというお墨付きもいただいたんですね。
大きいですね、これもね。
公的医療保険が適用されるということは、もちろん患者さんの金銭的な負担が減るということはまず第一ですが、
これがあまねくいろんな人が受けられる医療になったということですよね。
それまでの臨床試験というのは、まだ試験なので、テスト。
これからは医療として、日常的に多くの人に使われるということを意味しています。
第1例が先ほど行われて、今回9代が第2例ということですけれども、第1例の手術は大阪で行われています。
沢さんが総長を務めている大阪警察病院というところで第1例があったんですけど、
この移植を受けた50代の女性患者さん、記者会見に出てきてしゃべるぐらいまで回復しているということなんですね。
すごいですよね。だって手の歩道故障がないところまで行っていたのに。
術後1週間ぐらいで深い呼吸ができるようになった。今までと違う。
浅かったということですね、これまでが。
そういうことですよね。だからやっぱりちゃんと再生医療がこうやって身を結びつつあるというのが分かるということですね。
再生医療の費用と普及への課題
この心筋細胞シートってまだそんなに身近ではないけど、このクオリプスが去年すごく話題を呼んだ出来事があって、
大阪関西万博に展示をしたんですね。
たぶんその時は、拍動するミニ心臓。
丸いシートが泳いでいるかのように動いているやつですね。
それともう一つは、その心筋シートから心臓の形に作り上げて、
その小さい心臓、2センチ3センチぐらいの人間の心臓の形をしたものが、ピクピクって動いているっていうのを見ることができたんですよ。
その時にやっぱり、再生医療本当にできるかもっていう考えを多くの人が抱いたんですけれど、一方でこれから乗り越えるべきハードルというのもあります。
やっぱり費用ですね。
この心筋シートで心臓病を治すという治療は、先ほど公的医療保険が適用されることになったと言いましたけれども、
この実際の本来の薬荷と呼びますけれど、これを使うといくらかかるかっていう金額が、これも国が定めるものがあるんですね。
5,320万円。
だから一例実施すると、5,320万円のお金がかかる、プラスアルファのお金がかかるということですね。
患者さん本人は高額療養費制度が適用されるので、高くても月数十万円とかで抑えられるんですけど、やっぱり高い。
同じタイミングで、別のスミトモファーマという会社が作ったパーキンソン病の治療用の再生医療製品も認められているんですが、
こちらの薬荷も5,530万円。
もうちょっとお安くなりませんかってやつなんですが、
やっぱり今までに相当な投資をしてお金をかけて作った製品なので、どうしても高くなっていくんです。
回収しないといけませんよね。維持していくためにも。
世界中に普及していけば、そしてそれを後発の企業が出て新しい製品が開発されるとか、
競争環境の中で市場原理が働くことが一番なんです。
ただ、それまではある程度の公的な医療保険を圧迫するということはやむを得ないのかなという気もします。
もちろん、心臓病の患者さんも他に治しようがないという患者さんが社会復帰をするということで働く。
そういう方が大勢出てくれば、働いて労働することで社会の経済が動きます。
だからその患者さんにとってはかかれない価値だし、そういう社会のコストで見ると、あながち無駄では全然ない。
費用としてかかっているだけじゃなくて、ちゃんと貢献することによって生み出すわけですね。
ずっとベッドに寝て、それこそ今まで高額の治療を受けてきたというのがなくなるという、そういう側面もありますね。
心臓移植しか道がなかった方に心臓移植を施せば、そのコストもかかるわけですよね。
あとは人工心臓を作って、ずっとそれにつながれるということのコストもありますよね。
なので単純に薬荷だけで高いというのはちょっと違うかなと思います。
安くはないけれど。
そうなんです。再生医療というのはこれまでの相当な時間とお金と人手をかけているので、これから本当に日常医療になっていけばいいなという気持ちはあるんですけれど、
とりあえずこの一例一例を安全に、そして着実に治療につなげていくというこの実績が何よりも大切だと思います。
そうですね。
その先に費用のこととか、それからアマネック、本当に誰でも受けられるようにいろんな施設、つづうらうらの病院でできるみたいなことが次のハードルになっていくわけですね。
だから旧大の今回の治療も手術は短時間で終わって経過もいいということなので、またその経過をちゃんと見て旧大病院としても実績を積んでいくということの第一歩として私は見ています。
まあでも何かその万博って未来を掲示してくれる部分ありますけど、それが本当に現実になっている部分っていうのは実感できるニュースでもありましたね。
本村さんありがとうございました。
この時間は毎日新聞客員編集員の本村幸子さんでした。
13:50

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