iPS細胞を用いた脊髄損傷治療の臨床試験開始へ
この時間はZoom Up、毎週木曜日は科学です。iPS細胞から作った神経の元となる細胞を、脊髄損傷患者に移植する再生医療製品の実用化に向けて、
慶應大学初のベンチャー、ケイファーマは、2027年中にも臨床試験を開始すると発表しました。
脊髄損傷が対象のiPS細胞を使う知見は、世界初ということで、Zoom Upしていきます。
毎日新聞客員編集委員の本村幸子さんです。
本村さん、おはようございます。
おはようございます。
このところも、iPS細胞を使った話題というのが続いてますよね。
なんか頭がごちゃごちゃしてきましたね、いろいろあちこちから、いろいろありすぎて。
いや、すごい目覚ましいなと思うんですけども、
それぐらい普通になってきつつあるということかもしれませんね。
先週末は、心筋シートを使って、心不全とかパーキンソン病にという話題もありましたけど、
今回は、脊髄損傷患者を対象にということですね。
Kファーマーは、慶応大学で再生医学を研究しておられた先生方が立ち上げたベンチャーなんですけれども、
慶応大学とか、それから京都大学、大阪大学が、今、日本の再生医学、医療の最先端を走っているんですね。
このKファーマーが取り組むのは、脊髄損傷。
しかも、毎年6,000人の方が新たに脊髄損傷と診断されているというんですね。
いろいろ、直接のお知り合いでなくても、いろんな、例えば、事故でとかね、
はしごから落ちてとか、ラグビーの試合中にとか、いろんなきっかけで。
だから、すごく活発に、働き盛りの方が突然動けなくなるっていう過酷な障害なんですけども、
脊髄って、損傷すると再生しないんですよね。
だから、今まではどんな薬もなくて、リハビリと運次第っていうね、本当に過酷な障害なんです。
実は、このKファーマーの共同設立者の先生がインタビューに答えてるんですけども、
その方、脊髄損傷を治したいと思ったのは、すっごく若い頃、大学生の頃だったそうです。
後輩とスキーに行って、目の前で後輩が事故を起こして脊髄損傷になった。
本当に近い人が、ある日を境に突然動けなくなるっていうのを見て、
なんで治せないんだって、自分は医師を目指していたけれども、医師の力には限界があるので、
これは基礎研究で脊髄損傷を治せるような研究をしたいということを決意して、研究者になったと。
そういうところに、この山中信也さんのiPS細胞っていうのが飛び込んできて、
これは希望の光になるんじゃないかと思ったっていうお話をされていましたね。
山中信也さんのiPS細胞って、2006年にマウスの細胞で成功したっていうのが最初のニュースなんですね。
2006年というと20年前ですね。
20年経ってここまでこぎつけたということなんですけれども、
このKファーマーの発表によると、このiPS細胞から神経細胞を作って、
脊髄損傷を追ってから、比較的すぐの方、2週間から4週間後という患者さんに移植してみたっていうんですね。
4人の方のうち2人は一部の運動機能が戻った、つまり動かせるようになった。
その2人のうち1人は自分で立てる姿勢も取れたっていうんです。
立てなかったものが立てるようになってきたってことですよね。
これは1年後の状態なんですけれども、もちろんリハビリも並行していたものですけれども、
こういうちょっと希望が見えることを材料として本格的に取り組もうという話でした。
再生医療の現状と課題
田畑さんがさっきおっしゃった神経シート、パーキンソン病の、こちらの方がもっと先を行ってまして、
こちらは厚生労働省の薬事審議会がもう製品として承認してよろしいという話ですから、
これもうちょっと早い先を行ってるんですね。
ちょっと希望がだんだん湧いてくる。ひょっとしたら脊髄腎症から重症の心不全、
それからパーキンソン病も治る病気になるかもしれないみたいな期待を抱かせますよね。
ただ、ここは課題もあるのでそこも説明しておきたいと思います。
一つはですね、やはりコストですかね。
今、iPS細胞で病気を治そうとすれば、数千万円以上のお金がかかります。
ちょっと今ゼックしてしまいました。
やっぱりそれぐらい。
もちろんね、例えば心不全の患者さんが海外に行って心臓移植を受けるということになると何億円ってかかるので、
それから比べれば割安かもしれませんが、
ただこれが本当に医療として定着するには、ちょっと国家財政が破綻するぐらいのお金がかかりますよね。
なのでコストダウンというのはまず前提になります。
それからちょっとまだ制度的にというか、これから医療として定着するまでには、私は7、8年かかると思っています。
7、8年。
一番進んでいるシンキンシートとパーキンソン病のこの承認も条件付き承認ということで、
これから7年以内に正式承認をしなさいっていう条件が付いてるんですね。
つまり最短でも7年ぐらいかかるんじゃないかっていう一応合意の中での承認でスタートラインに立ったところということを抑えておかないといけないです。
というのもこの重症の心不全の患者さんで、このシンキンシートによる再生医療が適用だという患者さんの数自体がそんなに何万人もいらっしゃるわけじゃないんですよね。
限られた患者さんに移植をして慎重に経過を見ていくっていう、その症例を積み重ねないと安全性とか有効性っていうのは評価できないんですけれども、症例を積み重ねるほどにたくさん患者さんがいらっしゃるわけじゃないっていうこのジレンマがあるんですよ。
だから例えば数人の患者さんでスタートしても、それがやっぱり数人じゃ無理で数十人数百人のレベルで統計的に有効だってならないと防災医院は出ないっていうところなんですね。
なので明日にでも治るとか、明日にでも病院に行けば受けられるっていう日はもう少し先になると思います。
そうか。
今後の展望と期待
だけど着実に一歩ずつ進んではいるというふうにね。
この他にもね、一型糖尿病患者さんに水蔵に働くそのiPS細胞由来の治療とかですね。これが叶えば糖尿病の患者さんがインスリン注射を毎日打つ必要がなくなるとかですね。
それから目の病気ですね。角膜、重度の角膜の病気、これにもiPS細胞から作った角膜の細胞を移植する、こういう臨床試験も始まっています。
だからこれまで治らなかった病気が治るかもよという希望は持ちつつも、着実に財政支援、国の支援なんかも必要だと思いますし、使いやすい製品を企業が開発していくっていうことも必要だし、いくつかの並行した取り組みでハードルを超えていくっていうことが今から必要になってくると思います。
受かれずに、でも着実に進んでいるっていうことをね、期待もしたいなと思います。さあそして本村さん、あさってに来てまいりましたトークイベントもどうぞよろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。勉強しております。
リスナーの皆さんからもどんな話が聞けるのかワクワクしてますという声も届いてますよ。
本当ですか。ありがとうございます。楽しみにしてます。
生本村さんにお会いできるのも皆さん楽しみにしてますのでどうぞよろしくお願いします。
わかりました。
ありがとうございました。
この時間は毎日新聞客員編集員の本村一子さんでした。
ガールズパンチ×少女隊の×ラジオ隊。
×少女隊の春のキーナと青井リドマです。
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