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この時間はZoomUp、毎週木曜日は科学です。 毎日新聞論説委員の元村有希子さんです。
元村さん、おはようございます。 おはようございます。 おはようございます。さて、今日はマイクロプラスチックに関することなんですが、そのマイクロプラスチックに添加された化学物質が水に溶け出したり、餌を通じたりして魚に取り込まれていることが実験で明らかになったというニュースからですね。
そうですね。マイクロプラスチックの元になっているプラスチック問題というのは、結構騒がれて、皆さんご存知だと思うんですね。
例えば、カメがレジ袋を食べちゃってとかね、打ち上げられたクジラの死体からたくさんのビニール袋が出てきたとか、
海に流れ込むプラスチックの問題が共有されたところで、今クローズアップされているのがマイクロプラスチックの問題なんですね。
5ミリ以下の大きさのプラスチックをマイクロプラスチックと呼んでいるんですけれど、この特徴っていうのが、小さいので小さい生き物が取り込みやすいということが一つ。
それから小さいこのマイクロプラスチックは、いろんな化学物質を集める、吸着するっていう役割が特徴があって、その生き物の食物連鎖を通して、それが蓄積されていくっていうことがもう一つ心配。
さらに今回のは、プラスチックを作る過程で混ぜ込まれた化学物質ですよね。それが心配だっていう話なんですね。
これは北海道大学と、それから東京工業大学の合同緊急チームが実験をしたんですけれど、
北海道の天然に生きていた魚、それからその魚が餌にする置き網みたいなやつ、小さい網ですね。
それを使いました。一つは、綺麗な水の中にマイクロプラスチックを混ぜ込んで、そこで飼育するっていうやり方。
もう一つは、その網、餌の網にマイクロプラスチックを取り込ませる。その餌がマイクロプラスチックを食べているっていう状態。この2つの環境で調べてみたんですけれども、
魚を解剖して筋肉を調べてみると、胃袋じゃなくて筋肉ね。
そうすると、その筋肉の中から、例えばプラスチックが燃えにくくするような難燃剤っていう添加物があるんですけれども、それが検出されたと。
さらに、例えば太陽の光、紫外線で劣化しないように入れる添加物もあるんですけれども、それも筋肉から検出されたっていうんですね。
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まあ、その胃袋から出てくるっていうのはなんとなくわかるんですけど。
つまりプラスチックを飲み込んだんだな、あるいはプラスチックを食べた餌を食べたんだなっていうのがわかるんですけど、
この筋肉からっていうことは、つまりその化学物質が血液を通して体内の幅広い細胞に行き渡ってるっていうことが示唆されるわけですよね。
そうなると、その魚を日常的に食べる鳥とか、それからその大きな魚とか、その大きな魚を食べる私たちとか、そこの健康は大丈夫なのっていうこと、当然心配になりますよね。
そうなんですね。
で、その蓄積されたものが、それがまたどういう健康影響になるかっていうことはまだわかっていなくて、
多分これから本当に世代を超えて観察していかないといけないものなんですよね。
その意味では本当にプラスチックの問題というのは根が深い。
そうですよね。
またこの5ミリ以下のマイクロプラスチックってことになると、もう海に出たものを回収するなんてことはもう無理ですよね。
無理ですよね。
無理です。
そうです。
海を漂っている大きなゴミ、プラスチックゴミもやがてマイクロプラスチックになっていくというふうに考えることができるんですよね。
日本もね、日本はそんなみんな環境意識高いから大丈夫だろうと思っていらっしゃる方も多いと思うんですが、
意図せず出てしまうものってやっぱりあるんですよ。
これは環境ベンチャーが調べた結果、意外なところが排出源になっているっていう話もあるんですけど、
例えば、一番調べてみて多かったのは、人工芝の破片。
人工芝の破片?
はい。人工芝っていろんなサッカー場とかいろんなとこ使われてるじゃないですか。
グランプもあれば、一般住宅とかでも。
そうです、そうです。
そうですね。
敷かれてますもんね。
あれを使うことで、摩擦によって破片とか抜けたりしたものが、雨で流されて速攻とか、そこから出ていくっていうようなこと。
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なるほど。
これからね、洗濯の排水。
私たち結構衣類の中に化学繊維使ってますよね。
フリースもそうですけど、そういったものを洗濯すると、本当に目に見えないような微細なマイクロプラスチックとして出ていくわけですね。
そうなんだ。
そうなんです。こういうのは気をつけててもどうしようもないものですね。
先ほどはですね、JA全農が発表したんですけれども、
田んぼでお米にまく、稲にまく肥料を、実はプラスチック素材でコーティングしているものが主流なんですよ。
知らないです。
そんなところにまでプラスチックが使われていたんですね。
これ1970年代後半に開発されたやり方で、
被膜でコーティングしておくことによって肥料がゆっくり溶け出すので、
農家さんにとってはたびたびまかなくていいっていう便利さがあったんですね。
そうなんですね。
これはとても広く使われていたんですけれども、
21世紀に入ってプラスチック問題がクローズアップされてから、
これがつまりマイクロプラスチックの原因になってるというようなことがわかってきて、
もうこれはやっぱり見過ごしておけないということで、
肥料業界の団体とかJAも、
このプラスチックでコーティングするタイプの肥料は、
2030年までにゼロにするという公約をこのほど発表しています。
そうなると、本当に私たちどれだけプラスチックに依存して生きてるかっていうことを、
たぶん考えざるを得ないですよね。
富士山の山頂の積雪から出てきたとか、
マリアナ海溝のそこのところにいる生き物から出てきたとか、
こんな深いところまで。
こんな深い生き物から出てきたとか、
これも地球上にあらゆるところにマイクロプラスチックだと広がっていると思ったほうがいいです。
回収が難しいとなると、やっぱりもう出さないようにするっていうことですよね。
そこしかないですよね。
ちょうど今条約が議論されてるんですけれども、
プラスチックを生産から運搬、
輸送、それから消費、ゴミ収集の全部の過程で減らしていこうというようなことを、
国連加盟国の全部で約束しようっていう国際条約を決めている議論が始まったところなんですね。
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来年末の合意を目指しているんですけれど、
そうは言ってもっていう国が大半なんですよ。
やっぱり便利ですからプラスチック安いし、いろんな形になるし、
そうなるとやっぱり途上国とかはまずゴミの収集制度から無理なので、
整ってなくてもみんなポイポイポイポイ捨てちゃってるところもあるから、
やっぱりそこは先進国、日本は先進国の一員として、
ゴミの収集のシステムを海外に輸出するとか、リサイクルをちゃんとやるとか、
あとこういう研究ですよね。
マイクロプラスチックの広がりとかをやっぱり研究で科学的に共有して皆さんに知らせる。
そして共有することで意識を高めて取り組んでいくということですよね、全体で。
本当に私たち日々の暮らしからそういう意識を持つこともすごく大切だなと思いますね。
そうですね。不便を受け入れないといけない部分もありますけど、
でも健康のためですもんね、自分たちのね。
結局それが自分たちに返ってくるっていうことなんでね。
その通りです。
本村さんありがとうございました。
ありがとうございました。
毎日新聞論説委員の本村幸子さんでした。