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日本人初の宇宙飛行士・秋山豊寛さん死去、彼の人生を振り返る
2026-09-03 14:58

日本人初の宇宙飛行士・秋山豊寛さん死去、彼の人生を振り返る

科学環境分野を中心に、テレビ番組のコメンテーターとしてもおなじみの毎日新聞客員論説委員・元村有希子が毎週気になるニュースを分かりやすく解説します。

田畑竜介
Groooooow Up

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サマリー

1990年に日本人として初めて宇宙へ行った秋山豊寛さんが亡くなったことを受け、彼の人生と宇宙飛行の意味について振り返る。秋山さんは宇宙から帰還後、農業に転じ、東日本大震災を経て三重県に移住。ジャーナリストとしても骨太な一面を持っていた。宇宙へ行くことは、人類がフロンティアを目指す本能や、故郷を新たな視点で見つめ直す機会を与え、神秘的な体験をもたらすこともある。また、宇宙開発は科学実験や新技術開発に貢献し、地球上の生活を豊かにする可能性を秘めている。一方で、ロボットやAIの活用が進む中で、有人宇宙飛行の意義は問い直されており、植民地主義的な発想での宇宙開発には警鐘が鳴らされる。

日本人初の宇宙飛行士・秋山豊寛さんの訃報
この時間はZoom Up。毎週木曜日は科学です。1990年に日本人として初めて宇宙飛行をした元TBS記者の秋山豊寛さんが、8月26日亡くなりました。
そこで今朝は秋山さんの人生にZoom Upしていきたいと思います。 毎日新聞客員編集委員の元村有希子さんです。元村さん、おはようございます。
これ、本番ですか?
あ!使ってきますね。本番ですよ。秋山さんが残した最初の言葉ですよね。宇宙でのね。
買ってみたかったんですよ。
90年、48歳で秋山さんは旧ソ連の宇宙船で宇宙に行ったんですね。
TBSのいわゆる創立40周年企画、特別企画に公募して、それで見事選ばれたということで。
日本で一番最初に宇宙に行った宇宙飛行士は森守さんなんですけど、92年なんですね、それが。
それより2年早い、日本人初っていうのを自分が奪っちゃって、森さんに申し訳ないとか言って恐縮しておられたのをよく覚えています。
確かにね。
宇宙に行って帰ってきてから5年後にTBSをおやめになって、農業にね、転じられたんですよね。
福島県で椎茸の栽培などを取り組んでいたんですけども、東日本大震災と福島の原発事故を経て、ご自身がいわゆる避難民になってですね。
椎茸ももう栽培続けられないということで、その後三重県に供物して、農業、自然と向き合う日々を過ごしておられました。
わりといろんな記者がその後の秋山さんを追いかけていて、それで朝日新聞の地方版にも直前まで連載をしていたりしたんです。
もう1回ぐらい宇宙に行きたくないですかって当然記者は聞くんですけど、行きたくなんかないよって。
そうですか。
そうなんですよね。やっぱり秋山さんってユニークな人だったし、ジャーナリスト、骨太のジャーナリストでもありましたけれども、秋山さんを通してやっぱり宇宙へ人が行くってことはどういうことなのかっていうことを考える機会を私も何回か持ちました。
宇宙飛行の歴史と現代
宇宙に行った人間は世界で600人を超えています。
多いのか少ないのかっていうのは人によって判断が異なると思いますけど、第1号、宇宙に初めて行った人間は誰だった?
ガガーリン?
そうそう。
よかった。誰だっけってふと思う。
旧ソ連のガガーリン。
65年前ですね、1961年に月の着陸とかも到底できてないんですけども、あるいは地球から100キロを超えると宇宙って呼ぶんですけど、その意味で宇宙にまず到達したんですね。
なるほど。
その時に地球は青かったという名言を残しています。
それから600人を超える人が宇宙へ行きました。
最初はやっぱりリスクの高い活動なので、もっから軍人さんだったんですね。
例えばアメリカのアポロ計画っていうのも、基本軍人とか空軍のパイロットから宇宙飛行士が選ばれる。
その後は宇宙飛行士が職業になって、宇宙飛行士を公募して職業訓練を受けていくっていう時代になります。
21世紀に入ると民間人にもどんどん広がっていて、
例えば前沢雄作さんなどは自分でお金を払って宇宙生活、宇宙滞在を楽しむという時代になっています。
お二人は宇宙へ行きたいですか?
ちょっと一回行ってみたいですね。一度でいいから。
行けるものなら。
行けるものならですよ。慈悲では出せませんけど。
慈悲ではね。
特派員っていう手もありますよ。
秋山さんのように。
宇宙と愛。
75周年記念でRKBでやってもらえるかな。
ちょっと持ちかけてみたらどうですか。
なぜ人は宇宙へ行くのか?
やっぱり人はなんで宇宙に行くのかっていう素朴な問いっていうのは、考えてみると意外と深いですね。
そうですね。
まず一つはですね、人間っていう人類っていう生き物は常にフロンティアを目指す生き物なんだっていう考え方があります。
例えば大航海時代を切り開いたコロンブスとかアスコダガマ。
地図もだいたい曖昧な感じなんだけど、こっち行った先に新大陸があるに違いないみたいな。
無謀とも言えるような航海をしたわけですよね。
そうですよね。
本当に。
命がけで。
それから高い山に登る人。
エベレストとかね。
たくさんの人が登るようになったら今度は誰も登っていない壁から登るみたいな。
何でしたっけ。なぜ山に登るのか。
そこに山があるから。
ですよね。
あれなんか何の目的っていうかあるから登るんで、やっぱりフロンティアを目指すものなんだっていうことですね。
そういう生き物なんだって言って済ますにはもう少しちょっと考え方があって。
これは結果論でもあるんですけど、やっぱり人が行っていないところから自分のふるさとを眺めるっていう行為が新しい自分の発見につながるっていう効果もあるようですね。
なるほどね。
すごい低いレベルっていうか日常的なレベルだと海外旅行に行って。
そうですね。旅行でも感じますよね。日本ってこんなとこ恵まれてたんだって気づきますもんね。
国内旅行でもすごい楽しんだのに帰ってきて、うちはやっぱりいいわみたいな。
そういうレベルもあるし。
橘隆の宇宙からの帰還っていうすごい名著があって。
これはアポロ計画で月面に到達した宇宙移行士12人に帰ってきた後、すごい深いインタビューを試みてるんです。
12人にしか語れない言葉がたくさん並んでいるんですけれども、やっぱり帰ってきていろんな人生をたどってるんですよ。
例えば宇宙で神様を感じて伝道師になったりとか、
あとはすごく有名人になるんで実業家になる人、政治家になる人、いろんな人生があるんですけど、
やっぱり何かしら神秘的な体験をする人もいます。
秋山さんも音が聞こえるはずがないのに、太陽が地球を外から見て地球から昇る様子を見ると、きれいな音が聞こえたんですって。
そんなはずがないってみんなが言ったけど、専門家はやっぱり無重力っていう環境が体や脳に与える影響の結果、音が聞こえたように感じたんだろう。
なるほど。
だからそういう神秘的なことも含めて、ちょっと自分を外に置いて眺めるっていう体験が人にいろんな変化をもたらすってことですね。
多くの宇宙飛行士が言うのは、やっぱり地球はとても儚い存在で、真っ暗な宇宙の中で輝いていて、それで儚くてけなげで、これは守らないといけない。
そして国境線がないって言うんですね。
国境線なんか誰も引いてないのに、なんで国境線をめぐって争ってるんだっていうような気持ちにもなるようで、そういう意味では、もたらすものは大きいっていうことですよね。
宇宙開発の意義と未来
ただこれからの友人宇宙開発、人が宇宙に行くっていう仕事は、ロボットとか人工知能とかに置き換えられていく可能性もあって、何にもお金かけてそんな危険な環境に行かなくてもっていう世論も根強くあります。
そこに私たちはどういう意義を見出して、どういうふうにそれを語っていくかっていうのが、多分友人宇宙開発のこれからの宿題になると思うんですよね。
例えば国際宇宙ステーションって地上400キロに一つの居住空間がぐるぐる回ってるんですけど、結構な実験のプラットフォームになってます。
例えば重力がほとんどない環境でも植物は上に向かって生えるのかとか、上下がない場所とか、マウスは正常に生殖活動を行うのかとか、そういう実験研究が進められていますし、
それから重力がある地上だと、例えば科学的にものを作るときに結晶がきれいに結ばないんです、重力があって。
微小重力だと思った結晶がきちんと作れるので、例えば医薬品を1から作るときに理想的なものができるんですって。
そういう微小重力・無重力環境でなければできない研究もあったりします。
それから宇宙で人が常時暮らしているっていうためにいろんな技術が必要なんですよね。
例えばおしっこをきれいな飲める水に変える技術とか、お風呂に入れなくても匂わない繊維とか洋服とか。
いろんなそういう宇宙で暮らすってことを想定した中で編み出されて磨かれていく技術っていうのがあって、
それを地球に降ろしてたくさんの人が便利な暮らしに使うっていうようなこともあるので、
役に立つ立たないは別としてやっぱり一定の意義があるというふうに感じる人は多いのかもしれません。
そうですね。
どうなんでしょうね。これから本当にヒューマノイドが淡々と実験をやってくれる時代になっていくと、
やっぱり人を宇宙に送る意義というのは問い直されるような気もしますよね。
そうですね。
間違ってもやっちゃいけないのは人口が増えすぎて困ったんで宇宙に移住するみたいな。
若干植民地主義的なそういう発想で宇宙開発がモリモリなされると、
ちょっと私はそっちの方向性は嫌だなって気がします。
そんないろんなことを考えさせてくれた秋山さん、今はまた宇宙に帰って、宇宙から。
見守ってくれてるかもしれませんね。
ということで今日は秋山さんの人生を機にいろいろな宇宙の話を解説してもらいました。
本村さんありがとうございました。
14:58

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