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この時間はZoom Up、毎週木曜日は科学です。
今日の話題なんですけども、慶應大学などの研究チームは、脊髄損傷で体が麻痺した患者4人に、
iPS細胞から作成した細胞を移植した世界初の臨床研究で、2人の運動機能が改善したと発表したんですね。
今日はこの話題にZoom Upしていきます。
毎日新聞客員編集委員の元村有希子さんです。
元村さん、おはようございます。
おはようございます。
本題に入る前に、数学のノーベル賞と言われている、このアーベル賞に京都大学の柏政樹さん、授与されたと。
柏さんのDカロンね。
何ですか、それ。
私もちょっと今、新聞読んで棒読みしてますけど。
記事は詳細に書かれているんですけど、読めば読むほどこれはどんなことなんだろうって、文系の私にはちょっとわからなくて。
ノーベル賞には数学分野がないので、世界的な数学のノーベル賞と呼ばれる賞がいくつかあって、
40歳以下の若い人にはフィールズ賞というのがあって、
年齢制限がない数学賞にはアーベル賞というのとガウス賞というのがあるんですけど、柏さんはアーベル賞に選ばれたんですね。
私も全然、今わかりませんが、鶴亀山。鶴亀山ってあったでしょ。
鶴と亀の頭の数と足の数でしたっけ。
中学生になったらXとYを使うんですけどね。
ああいうのに興味を持ってこの代数解析学という道に入られて、50年かかりの功績が認められたと。
その辺りにしておきましょうか。
機会がありましたらぜひ。
本題のiPS細胞の移植によって、2人の運動機能が改善というニュースでしたね。
iPS細胞は今度はノーベル賞を受賞した行跡です。
京都大学の山中慎也先生が2007年に、人の皮膚の細胞を使ってiPS細胞を作ったというのが世界的なニュースになったわけですけれども、
iPS細胞は当初から期待をされていた再生医療という分野への応用がなんとなく進んでいるなということを感じさせるニュースであります。
身だしに載っている脊髄損傷って普通は首とか胸から下が一切動かないと言われている、一生治らないと言われている症状なんですけれども、
その患者さんにiPS細胞から作った神経細胞を注射して移植したところ、4人中2人が立っていられるとか、自分でご飯を食べられるとか、
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かなり運動機能に改善が見られたっていう話なんです。聞いたらすごいですよね。
希望を持てますよね。
どういう患者さんだったかというのをちょっと説明したいんですけれども、18歳以上で首や胸から下が動かない状況。
特徴は今回対象にしたのが、けがから長くても1ヶ月以内の方。
けがをされて、脊髄損傷されてから日が浅いというか、2週間から4週間ぐらいの方を対象にしたということです。
移植したのは京都大学にストックされている健康な人のiPS細胞。
それを神経細胞の直前まで整えておいて、冷凍保存しておいたんですね。
その患者さんが、私はその研究の対象者になりますという同意が得られた後に、
冷凍しておいた細胞を解凍して、培養で増やして入社したという段取りです。
1人当たり200万個の細胞を入れたそうなんですけれども、
実はこのプロジェクトって、効果を見極めるものじゃなくて、安全性を見極めるというのが目的なんですよ。
やっぱり他人の新しい細胞を自分の体に入れるというので、一番心配なのは拒絶反応とか、
iPS細胞が本来の神経細胞にならずにガンになっちゃうとか、
安全性がまず第一なので、それを検証する段階なんです。
今回の研究が終わった段階でガンになるとか、ひどい拒絶反応になるとか、
そういう有害事象と言われるものは確認されていないということで、
この研究チームは一定の安全性が確保された、成果があったということですね。
それのおまけとして運動機能が改善したというのが、今回ニュースになっているわけです。
ただ、ここちょっと注意してみておきたいのは、
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怪我をして日が浅い方を対象にしてますよね。
いじわるな見方をすると、iPS細胞を移植しなくても、
ひょっとしたら回復していたかもしれないとも言えるわけです。
別の原因で、自分の治癒力とかで。
なので、そこは厳密にこれが効果があった、iPS細胞のおかげで立てるようになったと、
結論づけるのはちょっと早いんです。
なので、研究チームも2年後から、今度は脊髄損傷に至ってから、
長く脊髄損傷で寝たきりになっている人、
慢性型と言うんですけれども、そういう人へのiPS細胞の移植を臨床研究としてやると言っています。
そういう状況になってきて、本当に長年寝たきりで、
自由だった方が動けるっていうことになったら、本当に効果があるねって。
そうですね。
奇跡的。もう奇跡ですよね。
脊髄損傷って、わりと若い人、事故なんかでなりやすいですよね。
毎年6,000人の方が脊髄損傷していると言われていて、
やはりここが治ってくれば、本当に希望の光が見えてくると思いませんか?
思います。
今は健康でも、いつ何時、例えば事故にあって、そういう状況になるかってわからないじゃないですか。
誰もが何より可能性があるってことですもんね。
そうなんです。
この再生医療、iPS細胞の再生医療って、そういう側面があって、
今まで治らないですとか、臓器移植しかありませんと言われていたような患者さんの病気が
治らないかっていう期待を集めています。
実際に2007年に人のiPS細胞ができてから、もう20年近く経って、
ようやく応用、人への病気の治療に応用の光が見えてきているなと思っているんですが、
例えば、失明に至るような目の難病を毛膜とか角膜に、
iPS細胞、毛膜や角膜の細胞に変えて移植しているとか、
それから心不全の患者さん、これも心臓移植しかありませんよぐらいひどくなっているような患者さんでも、
心臓の筋肉に変えて治すとかね。
あとは、よくある膝関節症。膝関節でもうダメになって人工関節かなみたいな。
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軟骨の細胞にして補充するとかですね。
去年の夏現在で43番の臨床研究が準備中、もしくは実施中、もしくは完了しているという感じで、
本当になかなかいい感じに進んでいるんですよ。
今後はですね、重大な失敗がないというのはとても重要で、
今回の安全性確認されたというのはとてもいいニュースなんですけれど、
これから10年後に進めて考えていくのはコストですね。
今、例えば難病を治すための薬を開発するのにすごいお金を投じたりとか、
心臓移植とか、いろんな臓器移植もすごいお金がかかる医療なので、
それに代わるものとしてiPS細胞を使えればということでは差し引きゼロというかね、むしろお釣りが来るのかもしれませんけども、
日本の医療費ってどんどん膨らんでいる中で、
このiPS細胞の臨床応用、人への応用をまず保険適用として位置づけるには、
どれぐらいのお金で私たちが治療を受けられるようになるかとか、
そうするのかとか、いろんな課題が出てくると思うので、
そろそろ議論を始めても遅すぎないんじゃないかなという感じが私はしています。
それだけ実用に近いってことでもあるんですけど、
まだまだわからないけれど、そういう光が見えてきた状態ということを感じさせるニュースでした。
待ってる方がたくさんいらっしゃるでしょうから、その方の希望に早くつながることを期待しつつ、
でも安全性はしっかり確認された上で、というところを両立して頑張ってほしいなと思います。
本村さんありがとうございました。
この時間は毎日新聞客員編集委員の本村幸子さんでした。
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