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この時間、Zoom Up、毎週木曜日は科学です。今週はノーベルウィークということで、ノーベル医学生理学賞に続いて、昨日はノーベル化学賞で、北川進さんが受賞ということでね。素晴らしい。
今日は、このノーベルウィーク、Zoom Upしていきましょう。毎日新聞客員編集委員の元村有希子さんです。元村さん、おはようございます。おはようございます。
科学賞でも、日本人が受賞しましたね。
もうね、今月入ってもね、ちょっともうずっと暑さが続いてるんですけど、これね、多分関西が暑いんですよね。
関西が暑い。
万博だけじゃなくて、このノーベルでも。
奈良とかね、奈良でね、ちょっといろいろあったり、大阪でね、坂先生がね、坂口先生が取ったでしょ。今度は京都までね。
昨日はね、たまたまタクシーで移動中に、ノーベル賞の発表を見てたんですけど。
というのもね、同志社大学の私の教え子っていうか、学生たちが2年前に、この北川先生の業績をいろいろこうCGとか使って、動画にまとめていたんですよ。
で、もし北川先生、ノーベル賞来たら、これちょっとXで拡散しようかなんて、話しながら移動してたんで。
ちょうど北川先生が本当に選ばれる瞬間にね、うわーってちょっと大声を出して、タクシーの運転手さんがびくってしてました。
拡散しましたか?
はい、早速しました。
ぬかり泣くですね。
このね、北川さんが作り出した物質、これ、アルファベットでMOFって呼んでるんですけど、
無数の小さい穴が空いている物質なんですね。
そのサイズは100万分の1ミリサイズということなので、ニークガンでは全く見えないんですけども、
この穴の形を様々に変えて作ることができるんですね。
つまり捕まえたい、それから貯蔵したい分子とかの形に合わせて自在に作れるっていうのが最大の発明であります。
なるほど。
つまり狙った物質だけを取り込んで、貯蔵したり、何ならちょっと手を加えると好きな時に取り出せるんですよ。
これがかなり便利だよねということで、この10年間急速に応用が進んでいます。
そういう材料としてはよく知られているのは浄水器とかニオイトリでおなじみの活性炭。
あれはもう本当に普通に身近にありますけれども、活性炭はですね、手当たり次第にいろんな物を捕まえるんですね。
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だから捕まえたいものを選べない。
なるほど。
それから使っているうちに捕まえたものをまた自然に放出してしまうんですね。
だから効き目が薄れるっていう感じですね。
それに比べるとこのモフというのは自在に作れて効き目が続いて、しかも狙ったものだけ捕まえられるっていう本当にいいとこ取りの物質になります。
この北川進先生、結構苦労話が豊富でありまして。
豊富。
1989年に着想を得たという話が毎日新聞に載っていました。
当時こういう人工的に作る物質の流行というのは、できた物質の結晶構造を明らかにするっていう、そういうのが分野が流行ってたんですね。
いかに綺麗に構造を明らかにするかっていう研究をみんなが取り組んでいて、北川先生も一人だったんですけれども。
ある時その物質の構造を見てみたら、たくさん穴が空いていることに気がつきます。
ここで北川先生は、この構造をいろいろ精密に調べるということよりも、この穴の活用法を考えた方が新しいんじゃないの?って思いつくんですね。
これこそ昨日記者会見で北川さんが、無用の用と言っていましたね。
これ中国の宗師の言葉なんですけれども、役に立たないと思われているものに実は用と使い道があるんだというふうに説明をしていました。
この穴を活用すると、例えば今地球温暖化で騒がれている待機中の二酸化炭素を捕まえて、ずっと蓄えておくことができます。
あるいは水や空気が汚れて、例えば有害物質で汚染された場合に、その汚染物質だけを取り除く、こしとってきれいにする。
これは環境汚染対策ですね。
さらに言うと、私たちが普通に使っているプロパンガスみたいな機体、今結構大掛かりな金属製のタンクに入れて、重いまま運んでいますよね。
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ああいうのも、本当にすごい大きいプロパンガスのタンクが、例えば30センチ四方ぐらいのコンパクトな容器になったりするんですよ。
新世代のガスタンクとかですね。
用途は本当に無限にあると思います。
ノーベル賞の選考委員会はニュースリリースでは、近年は問題になっているPFAS、永遠の化学物質で長期的な健康影響が心配されていますけれども、ああいうのを、例えば水をきれいにするとかですね。
あるいは、薬を小さいモフに入れて体内に運ぶ、狙った場所に運ぶとか、つまり幅広い用途に機体を寄せていました。
確かにね、これ無限の使い道が機体できるので、本当に便利なんですけれども、今や10万種類作られているんですって。
それだけ用途を待ち望む人が多いってことですね。
昨日記者会見で北川先生が言っていてそうだなと思ったんですけれども、
例えばね、彼に言わせれば21世紀は、機体の時代、機体って空気の機体ね。ガス機体。
この空気って世界中どこにでもありますよね。地球上なら。
誰もが手に入れることができますよね。
その中には窒素、酸素、それから二酸化炭素から水も含まれていますよね。
つまり貧富の差に関わりなく、地球上の誰もがこのモフを使って空気から欲しい物質を取り出すことができるんじゃないか。
例えば、乾いた砂漠に住んでいる人がモフを使って水を取り出すとか、
大気汚染に悩んでいる国の人はそれを使ってきれいな空気を取り戻すとか、
二酸化炭素も悪者みたいに言われていますけど、これもよく考えたら貴重な炭素資源なんですね。
これを使いやすい形で簡単に回収できたら、これはまた一つの新しいアイデアとして生まれるんですよ。
そうすると、いろんな資源がある国に大国が群がって、資源の争奪戦とか起きて紛争なんかも生まれかねないんですけど、
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こういう資源をみんなが平等に有効利用される世界というのは、平和な世界が作れると。
私はそこを目指していますっておっしゃっていて、目の前の問題解決とかじゃなくて、
もっと将来の平和を科学者っていうのは追いかけてるんだなと思って、ちょっとじんとしましたね。
なんか視野、視点、視座、すべてがたっかんされてる感じがしますね。
そうなんですよね。一方で大変な苦労をしてこの世界を作ってこられたので、やっぱり常識との戦いを常に学会とか社会で戦い続けてきたので、
この受賞が本当に大切で、一緒に戦った仲間と分かち合いたいって言っていたのも、ちょっと胸がギュッギュッとしました。
報われてよかったですよね。
でも本村さん、今週、坂口さん、北川さんと日本人の受賞続きましたけど、
昨日、文科省の方から電話、文科大臣から電話がかかってきた時に、若い人たちに研究する施策をしっかり考えてくださいみたいなことをおっしゃってましたけど、
やっぱり今、削られたりとかしてる研究費とかありますけど、やっぱりそういうこと必要ですよね。
そうなんですね。坂口さんの研究も30年がかかり、北川さんは30年以上かかってるんですね。
その時に潰されていたらどうなっていたかなってことを考えた時に、やっぱり体力があってアイデアが豊富で、大胆なことができる若手の時代に自由に研究できる環境を提供するっていうのは絶対に必要だと思います。
そうですよね。このノーベルウィークで。
お二人がそれを証明してます。
本当そうですよね。この機運が高まってるからこそ、その必要性ってものを考えてもらえるチャンスかもしれないんでね。
その通りです。
いやでも本当に素晴らしい。まだまだノーベルウィーク続きますんで、この後またどうなるのかっていうのも注目ですね。
はい、そうですね。
本村さんありがとうございました。
毎日新聞客員編集員の本村幸子さんでした。
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