自分が10%以下のときに削るもの
スマホの充電が10%以下になった時、人間ものすごく判断が早くなりませんか?
動画、閉じる、SNS、いらん、画面、暗くする、低電力モード、もちろんオン、地図アプリ、これは生かしとく。
LINE、緊急じゃなければ後。
普段あんなに優潤不断やのに、充電が10%以下になった時、何を残して何を切るかが、ものの数秒で決まっていく。
この判断力、普段の人生でも出してほしいんですよ。
ところが、自分自身がもう10%以下っていう時って、なんか逆なんですよね。
どうでもいい気遣いは残す。愛想もなんか残してる。仕事も残す。返信も残す。ちゃんとしてる自分は最後まで残す。
で、好きなことから切る。
今日は疲れたから友達に会うんでやめよ。
疲れたからゲームやめよ。
疲れたから散歩はいかんとこ。
疲れたから好きなもの食べに行くのやめよ。
なんか変じゃない?
ハオー!
あなただけのゲートも豆腐手ウルフです。
この番組未定で結構は、日々のちょっとした違和感とか、うまく言葉にならない感情から、答えの出ないことを一人でああでもないこうでもないと考えてみるポッドキャストです。
結論は出たり出なかったりします。出ても来週には変わってるかもしれません。
今日は、今日の僕たぶんバッテリー10%以下です。そんな話をしてみたいと思います。
僕ね、時々ね、人間にもバッテリー残量が表示されたらいいのになって思うことがあるんです。
例えば朝起きた瞬間、頭の横に82%って表示される。
おっ、今日いけそうやん!
仕事終わる、31%
あー、今日はもう帰った方がいいかなー。
ほんで夜、9%
はい、終了!
もうめちゃくちゃわかりやすいやん。
友達から連絡が来ても、ごめん言わねえバッテリー9%やねん、で済む。
相手も、あーもうそれはしゃあないなって。
会社とかでも上司の頭に4%って赤く点滅されてたら、長い会議を始めようとした瞬間、
いやいやいや、まずさ、上司さん帰りましょって、休みましょって言えるやん。
ちょっと便利やと思いません?
休むことまで生産性のためになっていないか
でもね、たぶん僕らに実際人間にそんな機能がついたら、別の使い方をすると思うんです。
例えば、今日は63%か。
じゃあこれとこれとこれくらいまではできるかな。
今日は28%か。
じゃあ最低限ここまではやっとこう。
ほんで12%。
まだ12%ある?いける?
僕絶対思うと思うんですよ、こんな風に。
自分をいたわるために欲しかった機能、数字やのに、
いつの間にかあとどのくらい自分を働かせられるかを測る数字にすると思うんです。
残量まで生産性の指標にし始めるんですよ。
人間、いやもしかしたら日本人ですね。怖いですね。
しかも休むことまで効率化し始めるんですよ。
今日は疲れてるからちゃんと8時間寝よう。
湯船に入ろう。スマホを見えひんようにしよう。
軽くストレッチしとこう。
もちろんね、全部いいことなんですよ。
でもふと思うんですよ。
休むことまで明日のパフォーマンスを上げるためになってないかなって。
明日また100%働くために寝る。
明日また頑張るために休む。
休みの日やのにずっと明日の自分のために使ってる。
休日が平日の下請けみたいになってる。
僕ね、これちょっと嫌なんですよね。
だって今日疲れてる僕は明日の僕を元気にするためだけに存在してるわけではないじゃないですか。
今日の僕には今日の僕の時間がある。
なのに余裕がなくなればなくなるほど、僕らは今日の自分を後回しにする。
これが最近ちょっと気になってます。
最初に削られる自分の楽しみ
例えばものすごく疲れた日。
やらなきゃいかんことがまだ少し残ってる。
返信、選択、明日の準備。
ほんでやりたいこともまだまだ残ってる。
ゲームしたい。
動画見たい。
誰かと喋りたい。
コンビニでアイス買いたい。
でももう残量が少ない。
ほな何を削るか。
そうなった時に僕らは結構な確率でやりたいことから削りませんか。
仕事はする。
返信もする。
選択もする。
明日の準備もする。
で、今日はもう時間ないからって自分が楽しみにしてたことを消す。
これね、すごく真面目な選択に見えるんですよ。
めっちゃ大人っぽい。
責任感もある。
でも何日も何日もそれ続けてたら、
ある日何のために毎日を回してるのかがわからなくなったりする。
自分を守るために省エネしてたはずやのに、
削ってたのがずっと自分やった。
これ結構怖いことちゃう?と思うんです。
もちろんね、疲れてるのに無理して遊びに行けっていう話じゃないです。
眠いなら寝たらいい。
無理なら断ればいい。
7%の時に朝まで飲んで翌日仕事に行って、
ポッドキャストでそんな風に言われてたんだよとか言われても、
僕責任取れないです。
知らないです。そんなの知らないです。
そういう話じゃないんですよ。
ただ残量が少なくなった時、
自分が最初に何を削っているのか。
これはちょっともう少し考えてみてもいいんじゃないかなっていう気がするんです。
回復ではなく自分に戻る時間
例えば、自分のための時間がいつも最初に消えている。
好きなものが毎回後回しになっている。
大切な人への連絡は後回しやのに、
気を使う相手への返信はどれだけ疲れててもちゃんと返す。
休みの日やのにやらなきゃいけないことまで全部埋める。
それってもしかすると体力が足りないだけの問題じゃないかもしれへん。
誰に電池を使うか、その配分がずっと偏ってるんかもしれません。
ほんでもう一つ面白いのが、
人間って電池を使ったのに元気になることがありますよね。
めちゃくちゃ疲れてたのに、
友達とくだらへん話してたらちょっと元気になった。
出かけるまではめっちゃ面倒やったのに、
帰り道ではなんやかんや行ってよかったなぁとか思う。
ライブに行って、体はクタクタやのに気持ちは妙に元気。
逆に一日中ベッドにおって何もしてない。
体力は使ってないはずやのに、夜になるとなぜか朝よりぐったりしてる。
不思議ですよね。
だから人間の場合は、
使うイコール減るでもなければ、
休むイコール戻るでもない。
このあたりからスマホの例えがだんだん役に立たなくなっていきます。
でも多分それでいいんですよ。
人間はスマホじゃないから。
そして僕、以前は使ったのに元気になったことが自分にとっての充電なんやと思ってたんですよ。
でもね、最近はそれもちょっと違うんちゃうかなという気がしてるんです。
例えば、好きな人と遊んだ。
楽しかった。めっちゃ笑った。
でも普通に疲れた。
帰宅したらもう何もしたくない。
別に元気になったってわけでもない。
残量だけで言えば確実に減ってる。
だけど、やらんかったらよかったとは全然思わへん。
むしろ今日はちゃんと1日1日を生きたなみたいな感じがする。
100%は誰にとって都合がいいのか
あれって回復ではないんですよね。
元気になったわけではない。
でも少し自分に戻れた感じがする。
僕ここの違いって結構大きいと思うんですよ。
元気でおることと自分らしくいること、多分同じじゃないんですよ。
僕らは疲れるとどうやったら回復できるかを考える。
でもね、どうやったらその自分に戻れるかってあんまり考えないんですよ。
もちろん体力の問題は寝れば元気になるかもしれません。
でもそれだけでは戻ってけえへん何かもあるんです。
何の役にも立たへん話をする。
好きな音楽を聴く。
くだらん動画で笑う。
一人でご飯を食べに行く。
星を見る。
散歩する。
ゲームする。
なーもせず窓の外を見る。
それをしたからって明日の仕事がうまくいく保証なんてないです。
生産性は上がらへんかもしれへん。
なんならちょっと寝不足になっちゃうかもしれへん。
でも、あ、僕これ好きやったなーとか、
そうそうそうそう、僕ってこういう人やった、みたいな瞬間がある。
そういう時間って充電というよりログインし直してる感じに近いのかもしれません。
ずっと仕事用の自分。
人に気を使ってばかりの自分。
ちゃんとしてる自分。
誰かの期待に応えようとする自分。
いろんなアカウントで動いてて、ようやく自分のアカウントに戻ってくる。
だから7%の日に大事なのって、
必ずしもどうやって100%に戻すか、ではないのかもしれへん。
そもそも100%ってなんなんでしょうね。
朝から晩まで元気に働ける状態のことでしょうか。
人に優しくできる状態のことでしょうか。
全部の予定をこなせる状態のことでしょうか。
もしそれぞれが100%なら、その100%っていうのは誰にとって都合がいいんでしょうか。
残りの電池を今日の自分にも使う
自分?会社?周りの人?
僕たち元気な自分を目指しすぎて、いつの間にかよく動ける自分を100%というふうに思ってないでしょうか。
でもソファでダラダラして、くだらないこと喋って、何にも精算してない時の自分も別に故障してるわけじゃないですよね。
あれだってちゃんと自分なんですよね。
そう思うと、今日何%かなんて実はそんなに重要じゃないのかもしれません。
僕が今ちょっと気になってるのは別のことです。
疲れた時、僕は何を最初に削ってるんやろう。
それは睡眠でしょうか。食事なんでしょうか。友達なんでしょうか。好きなことなんでしょうか。一人になる時間でしょうか。
そして最後まで残しているものは本当に残したいものなんでしょうか。それとも怖くて切れないだけなんでしょうか。
仕事、愛想、気遣い。
人からどう見えるか、やりたいから残しているものと、やめるのが怖くて残しているものって外から見ると案外よく似てます。
だから、10%以下になった自分が選ぶものが全部本物の自分やというふうにも僕は思いません。
疲れてる時って普通に判断を間違えるし、機嫌も悪くなるし、どうでもいいことで傷つきます。
10%以下になった僕を人生の真実を知っている賢者みたいに扱うのも多分違うと思います。
でも、10%以下になるまでずっと後回しにしていたものはちょっと見てみてもいい。
本間は僕これをやりたかったんよね。この人と喋りたかったんよね。
今日はもう誰にも気を遣いたくないと思ってるんよね。
今日何を最初に削るのか
そういう小さい声って元気な時は結構簡単に聞こえへんくなるから。
やれるからやる。頼まれたからやる。
時間があるから入れる。
まだ動けるから動く。
そうしているうちに本間は自分が何をしたかったかだけ最後まで予定表には入ってこないんです。
だから今日の僕がもし本間に10%以下なら、その10%以下を全部守らなくていいと思うんです。
全部明日に100%のために預ける必要ないと思うんです。
残りわずかな10連を1%くらい今日の僕のために使ってもいい。
それは別に立派なことをしなくてもいい。
好きなものを食べるでもいい。好きな歌を一回聴くでもいい。
友達にくだらないライオンを送るでも、ぼーっとするでもいい。
明日の自分を元気にするためじゃなくて、今日の自分を今日のうちに一度くらい思い出すために。
もう充電が切れそうなスマホなら多分そんな使い方はお勧めされないでしょう。
でも僕らはスマホじゃないです。
残量をなるべく減らさずに長く稼働することだけが生きる目的でもない。
疲れないことがいい1日の条件でもない。
1日の終わりに今日もちゃんと僕らしく生きたなと思える瞬間がほんの少しでもあったなら、
残り3%でも案外悪くない日なんではないでしょうか。
だから今度もう今日は無理やなと思った時、自分が何パーセントかを計算する代わりに、
今日、今、一番最初に何を削ろうとしているか、そこだけちょっと気にかけてあげようと思います。
ここまで聞いてくださった皆さん、今日のあなたは何パーセントですか?
そしてその残りをこれから何に使いたいですか?
答えは今出さなくて大丈夫です。
だってこの番組は見ている結構ですから。