お泊り会の始まり
待ちに待ったお泊り会じゃーい!
今日はずっと楽しみにしていたお泊り会の日。
先にリカと家の前で打ち合い、一緒にシャルちゃんの家へ向かっていた。
あー楽しみ。
昨日は興奮して寝れなかったよ。
遠足前夜の小学生か?
えぇ?そういうリカは楽しみじゃないの?
もちろん凄い楽しみに決まってるじゃん。
だよねー。
しばらくしてシャルちゃんの家が見えてきた。
ねえ、見て夕月。
あ、シャルちゃん!
門の前にシャルちゃんが立ってる。
私たちが来るのを今か今かと待っているようだ。
シャルちゃーん。
おー!夕月!リカ!
私たちに気づいて、笑顔で手を振る姿が何とも可愛らしい。
やっほー、来たよシャルちゃん。
待ってたです。中へどうぞです。
お邪魔しまーす。
家の中に入るとシャルちゃんと同じブロンドヘアの女性が出迎えてくれた。
どことなくシャルちゃんに似ている。
いらっしゃい。
二人ともよく来てくれたわ。
夕月、リカ、紹介するです。
ケイト・テイラー。
シャルのお母さんです。
お邪魔します。
今日はお招きいただきありがとうございます。
あなたがリカちゃんね。
ショッピングの楽しみ
シャーロットから聞いてるわ。
しっかり者で、困った時はいつも助けてくれるって。
いえいえ、そんな。
そしてあなたが夕月ちゃんね。
あ、はい。
ちょっぴり恥ずかしがり屋さんって聞いてるわ。
いつもシャーロットと仲良くしてくれてありがとう。
ケイトさんは穏やかな雰囲気で、とても優しそうだ。
二人とも、自分の家だと思ってくつろいでね。
ありがとうございます。
夕月、リカ、早速シャルの部屋に案内するです。
シャルちゃん、ジョンは?
ジョンなら、シャルの部屋にいますよ。
やっと会えるんだ。
シャルちゃんに連れられて、二階の部屋までやってきた。
ここがシャルの部屋です。
ジョン。
シャルちゃんが呼ぶと、しっぽをふりふりしながら駆け寄ってくる。
この子がジョンか。
うわー、ね、撫でてもいい?
はい、ぜひ撫でてあげてください。
ジョンも喜びます。
早速頭を撫でてみる。
うわー、もふもふだ。
あたしもあたしも。
すごく大人しい。
ジョンってお手とかできるの?
できますよ。
じゃあ、ジョン。
お座り。
お手。
すっごい、めちゃくちゃいい子だ。
それにとても利口で、今日初めて会ったのにちゃんと答えてくれる。
ねえ、ジョンはとてもいい子なんです。
誇らしげに胸を張るシャルちゃん。
ジョンを褒められて自分のことみたいに嬉しそう。
その後しばらく、私たちはジョンと戯れていた。
まあ、ゆずき、シャルちゃん、そろそろ買い出し行こうか。
そうだったね、行こう。
おお、一緒にショッピングです。
ジョン。
また後でね。
そんなわけで近くの大型デパートにやってきた。
今日はケイトさんがパイを焼いてくれることになっていて、入れたい具材を買いに来たのだ。
ねえ、ちょっとだけゲームコーナー行かない?
うーん、まあちょっとだけにしなよ。
うん、行こうシャルちゃん。
はい。
でもその前に、少しだけゲームコーナーへ。
あ、鬼鬼パニック。
ねえ、ひと勝負しない?
いいよ、これやるの久しぶりだな。
ああ、負けないです。
これをやるのは何年ぶりだろうか。
久しぶりにやってみると、これがまた結構楽しい。
ちなみに私とシャルちゃんはほぼ同点だったのに対し、リカの方はなんか新記録を叩き出しちゃってる。
ちょっとムキになりすぎちゃったかな。
わあ、リカすごいです。
ワニ全滅だね。
勝てるとは思ってなかったけど、まさかここまでとは。
じゃあ次は。
リズキー、UFOキャッチャーできますか?
うん、結構得意だよ。
これ取ってほしいです。
え?
なになに?
シャルちゃんが指さした先にあったのはジョンにそっくりなぬいぐるみ。
眠そうにとろーんとした表情がとてもかわいい。
おお、これはなかなかの大物だね。
難しいですか?
大丈夫、私に任せて。何とかやってみる。
さすがに一回では取れなかったが、少しずつずらしていき、5回くらいで取ることができた。
はいシャルちゃん。
わあ、ありがとうですユズキー。
嬉しくて私に抱きついてくるシャルちゃん。
この笑顔のためなら何だってできる気がする。
その後もこれはいけるかもと思うのをいくつかやった。
積み上げられたお菓子が盛大に崩れるのがたまらない。
たいどう。
店員さんが困ったような顔をしてた気がするけど。
うん、きっと気のせいだ。
さ、そろそろ食品コーナーに行くよ。
あ、じゃあ次でラスト。
これだけお願い。
料理の準備
最後に3人でプリクラをやることに。
画面中央を見てね。
リカ、もうちょっとくっついて。
こう、こう?
はい、チーズ。もう一枚いくよ。
どうする?
3人でハートつけろ。
はい、チーズ。カシャ。
落書きでおのおのメッセージとか色々書き込んだりした。
2人とも満足した?
はい、大満足です。
私も、リカも楽しかったでしょ?
うん、まあね。
3人で目いっぱい楽しんだところで、そろそろ本来の目的である食品コーナーへ。
うわぁ、結構色々あるんだね。
思ったよりも品揃いが豊富で、こんなにたくさんあると迷ってしまう。
そこで。
よし、手分けしておかずけ、スイーツ系を各自3種類ずつ選んでみようか。
だね、このまんまじゃラッチが開かないし。
オーケー、そうするでーす。
じゃ、20分後くらいにまたここに集合ね。
はーい。
おのおの良さそうな具材を選んで、また集まることに。
うーん、どうしようかな。どうせなら2人が思いつかないようなものを。
30分後。
じゃあ、まずゆずきから。
私はチョコとカスタード、あとはビーフシチューとツナ。
シャルちゃんは?
シャルはイチゴ、オレンジ、それとポテト、スイートコーンです。
どれもいいね。
そういうリカは?
私はおかず系にソーセージとトマトピューレ、甘い系はかぼちゃとあんこ。
いろいろなものが出そろった。
あとはこれに定番物や付け加えたら良さそうなものを3人で選ぶことにする。
ゆずき、ビーフシチューってことはポットパイだよね。
クリームシチューも買っとこうよ。
そうだね。リカ、トマトピューレあるんならとろけるチーズもあったほうがいいんじゃない?
ピザ風味になるね。
うん、それ採用。
シャルちゃんは何か追加したいのある?
そうですね。ホイップとあんこの組み合わせもいいと思うです。
いいね。ホイップトラ焼きみたいで美味しそう。
定番のアップルパイとミートパイの材料も買っておく。
これだけあればいいかな。
はい、生地は用意してくれてます。マムすごく張り切ってたです。
楽しみだな。早く食べたい。
じゃあ帰ろうか。下ごしらえとかもあるだろうし。
そうだ、いい機会だから私作り方教えてもらおうかな。
そんな困難で私たちはデパートを後にした。
ただいま。
おかえり。色々買ってきてくれたみたいね。
じゃあ張り切って作らないと。
あの、私たちも手伝っていいですか?
あら、手伝ってくれるの?
はい、作り方とか色々参考にできたらなって。
助かるわ。うちのレシピで良ければ教えてあげるわね。
ちょっとした調理ディッシュみたい。
リカちゃん普段から料理してるの?
手際がいいわね。
私の家は晩御飯とか当番制なんです。
ケイトさんはパイの準備をしながら夕食の準備もやってくれている。
さあ、あとは焼くだけね。
マム、ユズキは出来立ては食べたことないみたいです。
あら、そうなの?
あ、はい。
じゃあディナーの時に、ちょうど出来上がるようにしておくわね。
ありがとうございます。楽しみです。
ユズキ、リカ、ディナーまで時間があります。
良かったら家の中案内しますよ。
探検みたいで楽しそうだね。
おお、じゃあシャルが隊長です。
二人ともついてきてください。
了解、シャル隊長。
シャルちゃんに家の中を色々と見せてもらった。
途中からジョンも一緒に。
じゃあ、ジョンは副隊長だね。
隊長、次はどこですか?
三人ともすごくノリノリだ。
ここがバスルームです。
わ、結構広いね。
はい、これなら三人一緒でも大丈夫です。
い、い、一緒に?
ユズキ、一緒は嫌ですか?
うんうん、そんなことないよ。
わーい、やっでーす。
そんな顔しちゃ断れないよ。
一通り案内してもらい、シャルちゃんの部屋に戻ってきた。