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2025-07-14 10:40

#10自己PRについて

就職試験も控えて面接指導もありますが例年面接において自己PRがなかなか言えない生徒がいます。それについて改善のヒントになればうれしいです。

サマリー

高校生の就職活動における自己PRの重要性について、企業が求める能力と生徒自身の長所を結びつける具体的な方法を考察します。さらに、自己肯定感を高めるための日常生活の工夫や習慣が、面接の成功にどのように影響するかを説明します。

高校生の就職活動
こんにちは。岐阜県で工業高校の教員を務める、すみです。
未来をつなぐものづくりでは、地元企業の取り組みや、ものづくりにかける熱い思い、そして工業高校の活動など、お伝えしていきたいと思っております。
今回は、高校生の皆さんの就職活動、特に自己PRについて、一緒に考えていきたいと思います。
高校3年生になって、いざ就職試験の準備を始めると、戸惑うことも多いのではないでしょうか。
これから夏休みも履歴書を書いたり、面接指導があったり、いろいろな準備が入ってきます。
その中で、いつも気になることがあります。それは、面接でなかなか自分のことを話せないということです。
面接指導していても、質問に答えるだけで精一杯で、自分をアピールできない、そもそも何をどうアピールしたらいいのかわからない、そのような場面が面接指導で多く見られます。
数年前までは高校入試でも面接がありましたけれども、ここ数年、面接というものを高校入試で経験してなく、初めて就職試験、もしくは大学入試で面接を行うという生徒が多くなってきています。
年々企業の人事担当者からは、コミュニケーションが取れる生徒が欲しいという声が高まってきています。
そうした中、自分をいかにアピールできるのかということは、面接の中ですごく大事なことになってきます。
では、どうすれば企業に響く自己PRができるのでしょうか。
ポイントは、企業が求める人材と自分の長所を上手に掛け合わせることだと思います。
企業が高校生に求める能力として特に重視されるのは、コミュニケーション能力、基礎学力、責任感といった点が挙げられます。
学力や専門知識も大切ですが、それ以上に人間性や社会人としての基本的な姿勢が重視される傾向にあります。
これは当然ですよね。一緒に働きたいというような人間じゃないと、会社ではうまく仕事ができないというのはイメージできると思います。
例えば皆さんの長所をこれからの企業の求める能力と結びつけて考えてみるとどうなるでしょうか。
例えば責任感と部活動での役割ということを結びつけてみると、
私は部活動で道具の管理係りをしていました。練習道具の準備や片付けを毎日欠かさず行いました。
地味な仕事でしたが部活動をスムーズに行うために不可欠な役割だと考え、責任感を持って取り組みました。
コミュニケーション能力とクラスでの活動を書き合わせると、私はクラスの文化委員としてクラスメイトの意見をまとめ、文化祭の企画を進めました。
意見が対立してもそれぞれの良い点を見つけて提案し、全員が納得できる形で合意形成に努めました。
例えばこのような感じで自分の経験を具体的なエピソードとして企業の求める能力と結びつけながら話せるかということが重要かなというふうに思います。
一方で学校生活ではなくてアルバイト経験を話す生徒もいます。
高校時代にアルバイトしかやってきていない生徒はアルバイトでリーダーをしたこととかを話したいと思いますが、企業は別に聞きたいことではないということです。
高校時代は人生の中でも本当に特別な時間です。
もう金を出してでも高校時代に戻りたいという方はたくさんいるんじゃないですか。
この時期にどんな経験をするか、何に情熱を注いだのかということが企業の方も知りたいところです。
アルバイトの経験も社会勉強の一つではありますが、それに時間を使いすぎてしまうのは本当にもったいないですよ。
企業の方は皆さんが高校生としてしかできない経験、例えば部活動とか仲間と一緒に目標に向かって努力したこととか、
委員会活動で企画を成功させたことなど、学業で苦手な分野を克服したことや資格の勉強など、情熱を持って何かに取り組んだ経験を知りたいんですよね。
保護者の方も社会勉強としてアルバイトをさせますということをよくおっしゃられる方も見えるんですけれども、
やはりですね、人生を振り返った時の高校生の眩しい時間というのは二度と戻りませんから、
やはりこのかけがえのない時間に情熱を傾けられる何かを見つけられるというのが理想だと思います。
何か見つけられるといいかなと思っています。
といっても3年生にとって就職試験を控え、過去に戻って何か情熱を持って取り組み直すということは難しいですからね。
じゃあ今何ができるのかということを少し話せたらというふうに思います。
企業が求める能力
まず自分の気持ちの持ちようですよね。
具体的には自分はできるというような自己肯定感を常に持てるようにするということが大事かなというふうに思います。
それが結果的には言動を変えたり、面接で話す内容にも関わってくるんじゃないかなというふうに考えています。
その自己肯定感を高めるにはどうしたらいいんでしょうか。
多くの結果の出ている経営者の方がやっている習慣として、この前外部講師の方に教えていただいたことが2つあります。
一つは筋トレ、もう一つはゴミ拾いだということらしいです。
筋トレもやっている方はわかると思いますが、やればやっただけ体は変化していきますから、必ず筋量がついてきます。
体つきが変わってきます。
ゴミも拾ったところは確実にきれいになっていきますよね。
この2つの共通点は、やればやっただけ結果が出るということです。
そういうことを積み重ねることで、自分はできるというような成功体験を積んで自己肯定感が高まっていくんだというふうに思います。
ですから筋トレやゴミ拾いをしてくださいということではないんですけれども、
自己肯定感をまずせめて下げない、そんなような生活をすることがまずスタートかなというふうに思います。
具体的には、日常生活でこんな行動を心当たりありませんか?
レポート出さなきゃいけないのにまあいいかって後回しにしちゃうとか、
自分の出したゴミを面倒だからって言ってそのままに放置しちゃうとか、
授業中眠たいからついつい寝てしまうとか、
実はこういった小さなまあいいかという気持ちが自己肯定感を少しずつ下げている原因になるんじゃないかなと私は思っています。
まあいいかとやれるのにやらないという自分を作ってしまうと、
無意識に自己肯定感が下がってしまうということが起きるので、
それは避けたいですよね。
ですからまずレベル1としては、
自分の責任を果たすことから始めてみてください。
例えば今話出ましたけれども、
自己肯定感を高める習慣
自分が出したゴミをめんどくさがらずに捨てる、当たり前のことですよね。
まず当たり前のことを当たり前にできるということが結構大事なんですよ。
授業始まる前に自分の机の上が整理されてますかね。
使ったものを元に戻す、こういったことって結構大事なんですよ。
誰でもできるようなことでも小さいことを積み重ねていくことは大事なことです。
レベル2としては身近な範囲にその貢献度をちょっと広げてみませんか。
例えば通学途中に落ちているゴミを拾うというのは、
レベルは高いと思いますが、
教室に落ちているゴミを拾うということはできることなんじゃないかなと思います。
それが自分が出したゴミじゃなくても、
自分の身の回りにあるゴミとして拾うことはできると思います。
自分の身の回りの環境を快適なものに変えていくということも、
これは次の段階でやれることなんじゃないかなと思っています。
さらにレベル3としては場所を選ばず、
どこでもそういったことができるという習慣にしているということですよね。
こういうことを積み重ねることで、当然人間としても認められますし、
自己肯定感も高まっていくと考えています。
でも誰でもめんどくさいということはありますよね。
でも今言っていることは、例えばゴミをめんどくさいから捨てないとか、
時間にルーズであるとか、こういったことはですね、
自分らしさではないんですよね。
自由だからやってます。これも違いますよね。
むしろ自分自身の自己肯定感を下げる行動なんだということを理解して動いてくれたら、
少しずつ変わっていきますよ。
今言っているようなことをしょうがないからやるっていうのもまた違うんですよね。
先生に怒られるから授業中寝ないとか、ゴミを拾うと誰かから褒められるからやるというのは、
これは一つのきっかけにはなるかもしれませんけど、
本当に大事なことは自分にとって良いことだと思ってやることなんですよね。
これは聞いた話なんですけれども、
コロナ禍で皆さんがうちの中で閉じこもりがちな時期を過ごしていた時に、
歩くことが大事なんだとお医者さんが啓発していましたが、なかなか歩き出さないと。
しかし人気ゲームのポケモンGOを発売された途端にですね、
スマホを片手に公園やあらゆるところを歩き出す人が増えたと。
人を動かすのはやはり自分の心の中から湧き出てくるような感情じゃないと、
結果的には行動に移すということは難しいんじゃないかということですよね。
今日話してきたのは自己肯定感を下げない習慣とか、
内発的動機を作っていく必要性などはこれからの学校生活でできることですから、
ぜひ実践してみてください。
これからの就職活動でも必ず役立つはずです。
最後まで聞いていただきありがとうございました。
未来をつなぐものづくりは毎週月曜日朝7時に更新しております。
感想などコメントいただけますと大変嬉しいです。
次回は地元企業での取り組みを放送したいと思っております。
ぜひお楽しみに。ではまた。
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