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皆さんこんにちは。米国株投資の耳よりな話へようこそ。
よろしくお願いします。
あの、リシナーの皆さんにちょっと聞いてみたいんですけど、
最近、ポケットからスマートフォンを取り出すのすらなんかめんどくさいなって思うことありませんか?
あー、ありますね。特に荷物持ってる時とか。
ですよね。で、もし仮にですよ、普段かけてる普通のメガネが、そのスマホの代わりになって、
しかもそこに世界最強クラスのAIが搭載されていたらって、ちょっと想像してみてほしいんです。
そりゃもう完全にSF映画の世界というか、日常がひっくり返りますよ。
ええ。実は今日取り上げる企業は、その未来を作るためになんと、この1年で400億ドル、
日本円にして6兆円以上の資金をドカンと注ぎ込んでるんです。
6兆円ってちょっともう桁がおかしくて想像もつかない数字ですよね。
本当にとんでもない規模です。
ということで、今回の深掘りテーマは、SNSの絶対用者でありながら、
すでにポストスマートフォン時代の覇権を本気で狙っている、メタの2024年代理市販機決算です。
はい、注目の高い決算でしたね。
今回の私たちのミッションは、単に売り上げとか利益の数字を読み上げるだけじゃありません。
その巨額投資の裏側にあるマーク・ザッカーバーグの本当の狙いですよね。
彼らが私たちの日常を根底からどう変えようとしているのかを、
リスナーのあなたと一緒に解き明かしていきたいと思います。
非常にワクワクするテーマですね。
ただ、数字の話に入る前に、今のメタがテクノロジー業界の激変の中で、
どれほど痛みを伴う事業構造の改革をやっているのか、そこを整理しておく必要があります。
確かに、最近のメタってなんかかなり極端にダジを切ってるような印象があります。
特にAI開発の分野ですよね。
オープンソースのAIモデルであるラマでかなり奮闘はしているんですが、
一方で、自立的に動くAIエージェントの分野では、
オープンAIとかGoogleにちょっと遅れを取っているという焦りがあるんです。
なるほど。つまり、陸上競技でずっとトップだと思って走ってたら、
いつの間にか全然違う新しい種目が始まっていて、
慌てて最新のシューズを爆買いしてるみたいな状態ですかね。
まさにそんな感じです。
その最新のシューズというのが、巨大なデータセンターやGPUなわけですが、
実はその前にちょっとしたドラマがあったんですよ。
ドラマですか?
はい。遅れを一気に取り戻すために、
2025年末にシンガポールを拠点とするマナスというAIエージェントの企業を、
約20億ドル、日本円で約3000億円で買収しようとしたんです。
3000億円。さすがシリコンバレーというか、お金で時間を買うショートカット戦略ですね。
ええ。でも、なんと今年の4月に中国政府の国家発展改革委員会から、
国家安全保障を理由に異例の撤回命令が出ちゃったんですよ。
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え?中国政府に止められちゃったんですか?
そうなんです。それで買収の目論みが完全に存在してしまって、
つまり外部から一気に完成した技術を手に入れるという選択肢が消滅したわけです。
うわー、それは痛いですね。じゃあ、もう自社でゼロから開発するしかなくなったと?
はい。それが今の信じられないような巨額投資につながっている大きな要因の一つなんですよね。
なるほど。そういう因果関係があったんですね。
でも、いくらメタとはいえ、そんな何兆円もの赤根をいきなりどこから引っ張ってきたんですか?
そこでメスが入ったのが、あの社名変更の理由にもなったメタバース部門、リアリティラブスなんです。
あー、ずっと巨額な赤地を垂れ流してたあの部門ですね。
はい。ついにその予算を最大30%もカットして、VRゲームの開発などを大幅に縮小しました。
その代わりに、今のハードウェア戦略の主役により出たのが、ウェアラブルAIスマートグラスなんです。
あの、レイバンとコラボしてるやつですよね。最近だとアスリート向けのオークニーのモデルも出たりして。
ええ、そうです。ハンズフリーでカメラ撮影ができたり、AIと対話できたり、音楽も聴けるという。
でも、あの、ちょっと意地悪な見方をすると、誰もあの、ごついVRゴーグルをかぶりたがらなかったから、普通のサングラスに妥協しただけなんじゃないですか?
最初からこれな狙いだったとはちょっと信じがたいというか。
ああ、一見するとそう見えますよね。ただ、これは妥協ではなくて、日常生活にAIを溶け込ませるための極めて現実的で高度な進化なんです。
現実的な進化ですか?
ええ。AIを本当に役立てるには、人間の視界とか音声のデータを絶えずAIに学習させる必要がありますよね。
でも、ごついゴーグルじゃ日常使いは無理です。だから、すでにみんなが身に着けているメガネの形にすることで、違和感なくAIを浸透させるという戦略なんですよ。
なるほど。妥協じゃなくて、データを取るための最強のステルス作戦ってことですね。
さて、そういう大きな事業転換の真っ只中で発表されたのが、今回の2026年第2四半期決算なわけですが。
はい。4月から6月期の決算ですね。
この決算、一言で言うとどんな決算だったと言えますか?
一言で言うなら、広告事業は絶好調でめちゃくちゃ増収だったのに、巨額のAI投資と費用増が利益をがっつり圧迫した増収減益、AI先行投資型の決算ですね。
増収減益ですか。なんだかアクセルとブレーキを同時に思い切り踏み込んでいるような印象を受けますね。
まずはその絶好調だったというポジティブな側面から見ていきましょうか。
はい。売上高は608億ドルで、前年同期費28%増と市場予想をしっかり超えてきました。
608億ドル、すごいですね。その大半はやっぱり広告ですか?
その通りです。広告事業だけで594億ドルを稼ぎ出しています。
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ここで注目してほしいのが、AIのアルゴリズムが広告配信を劇的に最適化している点なんですよ。
と言いますと?
単に広告の表示回数、インプレッションが14%増えただけじゃなくて、広告の単価自体も12%上昇しているんです。
えっと単価も上がっているんですか?
それってAIが私たちが一番クリックしちゃいそうなタイミングを見計らって、ピンポイントで広告を出してきているってことですかね?
まさにそれです。精度が上がりすぎていて、広告主からすれば高いお金をはやってでもメタに出向したいという状態になっているわけです。
圧倒的な稼ぐ力ですよね。
恐ろしいくらい優秀なビジネスですね。でもその一方でネガティブな側面、つまり爆発的なコストの問題があるわけですよね。
はい。EPS、人株当たり利益は6.18ドルで、市場予想の7.17ドルをなんと約14%も下回ってしまいました。
それは結構なミスですね。何がそんなに利益を食いつぶしたんですか?
総費用が前年同期費55%増の420億ドルに膨れ上がったんです。
特にすごいのが設備投資額、いわゆるCAPEXですね。データセンターとかGPUの購入だけで単体で311億ドルが消えています。
311億ドルって。
さらにそこに訴訟や法的な管理費用で24億ドル、人員削減の特別費用で12億ドルが重なって、結果として営業利益率は前年の38%から31%にドスンと落ちてしまったんです。
いやー、本業の広告でめちゃくちゃ最高レベルに稼いでるのに、それを全部AIのスーパーコンピューターとかデータセンターの建設に突っ込んじゃってるんですね。
ええ、まさに全部突っ込んでいる状態です。
なんですかね、まるで毎月のお給料が過去最高になったのに、その全額を家の増改築費用に毎月使ってしまって、手元に全然現金が残ってない状態みたいですね。
ははは、すごくわかりやすい格上ですね。しかもその増改築、いつ終わるか大工さんもわかってないみたいな状態ですからね。
それは奥さん、つまり投資家は怒りますよね。実際ウォール街はこの増収減益に対してどう反応したんでしょうか。
これがもうかなり強烈な反応でして、決算発表後の時間外取引で、一時7%から10%前後も株価が急落したんです。
10%も?
はい。585ドル台から一気に530ドル前後まで売り込まれました。
売上は予想を超えているのに、そこまで売られるって市場は相当パニックになってますね。
ええ。投資家は、本業は確かに強いけど、AIへの先行投資が削りすぎていると警戒したんです。
キャッシュが手元に残らない企業は評価されないのがウォール街ですもんね。
さらに火に油を注いだのが、会社側が発表した今後のガイダンスでした。
何を言ったんですか?
数期の設備投資額の未投資を、1300億ドルから1450億ドルへと、加減をポンと引き上げたんです。
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しかも、2026年から2027年にかけても、この投資の手を一切緩めないという姿勢を明確にしました。
うわあ、それは売りが加速しますね。
いつ回収できるかわからない何兆円もの投資を、これからもやり続けるぞって宣言したわけですから。
そうなんです。株式市場って、基本的にいつリターンが来るかわからない巨額投資を極端に嫌う生き物なんですよね。
確かに、市販機ごとの利益を気にする投資家からすればたまったまんじゃないですね。
でも、ここが面白いところなんですが、メタの経営人、特にマーク・ザッカーバーグは、株価が一時的に下がることなんて気にしていないんです。
気にしてない?
ええ。彼らにとっては、株価下落よりも、今ここでAI開発競争に負けることの方が、企業として致命的だと考えているんですよ。
なるほど。つまり、株価下落を覚悟してまで無制限に投資できる、ある種の勝利の方程式が見えているってことですよね。
はい。ザッカーバーグCEOが描いている中長期のグランドデザイン、いわば生存戦略ですね。これには大きく4つの軸があると考えています。
ぜひその4つの軸、詳しく教えてください。
まず戦略の一つ目、これが一番重要なんですが、スマホからの脱却、つまり次世代プラットフォームの覇権を握ることです。
スマホからの脱却、さっきのオープニングの話ですね。
ええ。現在、メタのビジネスはAppleのiOSやGoogleのAndroidの上で成り立っていますよね。これって彼らにとって最大のコンプレックスであり、リスクなんです。
まあ、期限次第でいつでも店を追い出されるかもしれない状態ですからね。
その通りです。だからこそ、世界に約20億人いるメガネ着用者をターゲットにして、メガネを次のスマホにしようとしているんです。
視界と音声をAIと共有して、スマホを取り出さずにAIと生活する。自分たちがその基盤、プラットフォームになろうとしているんです。
それが成功すれば、もうAppleやGoogleに怯える必要はなくなると。
はい。そして戦略の二つ目が、オープン化によるAIエコシステムの支配です。
オープン化?あの、ラマとかを無料で公開しているやつですね。でもそれって何で無料にするんですか?オープンAIみたいにクローズドにして稼いだ方がいい気もするんですけど。
そこがメタの賢いところで、彼らはAIモデルそのもので稼ごうとはしていないんです。無料でオープンに提供することで、世界中の開発者に使ってもらい、AIの標準規格を握ろうとしているんです。
みんながメタの基準でAIを作るようになるってことですか?
そうです。結果的にそれが自社の広告制度のさらなる向上や、ビジネス向けファッサップの収益在台化に跳ね返ってくるという仕組みですね。
なるほど。本業の広告ビジネスが強すぎるからこそできる王者ならではの戦略ですね。
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はい。そして戦略の3つ目が、勝つまで金を積み上げるという無制限投資を可能にするガバナンス構造です。
ガバナンス。でも普通の上場企業なら、こんなに赤字を出してたら株主に社長がクビにされちゃいませんか?
そこで効いてくるのが、ザッカーバーグが過半数の帰結権を持つクラスビーカブシティという特殊な構造なんです。
あーなるほど。彼が絶対的な権力を持っているから。
へー。だから短期的な利益を求める株主の反対を押し切って、広告ビジネスの現金を力技で長期投資に全振りできるんです。
このトップダウンの強さは他の企業にはなかなか真似できません。
独裁体制だからこそできる、ぶれない長期投資なんですね。そして最後の4つ目は何でしょうか?
戦略の4つ目は、段階的リアル主義へのシフトです。
段階的リアル主義。
以前のメタバース構想みたいに、いきなり極端なフルVRをみんなにかぶせようとするんじゃなくて、着実なロードマップを描き直したんです。
あーなるほど。
ステップ1として、まずはカメラとマイク付きの便利なAIグラスから始める。
ステップ2で腕の筋肉の信号で操作するリストバンドを導入する。
そして何年もかけてステップ3の完全なARホログラムへと移行していくという計画ですね。
じわじわと私たちの日常を浸食していく感じですね。
でもリスナーの視点を代弁して聞きたいんですけど。
はい、何でしょう。
メガネがスマホの代わりになるって、技術的には可能だとしても本当にみんな受け入れるんですかね?
だってカメラがずっとオンになってるメガネをみんながかけてる世界ってプライバシー的にかなり気持ち悪くないですか?
あー心理的な壁ですね。
周りの人がどう感じるかとかそのハードルって高くないんでしょうか?
もちろんその壁は非常に高いです。
だからこそいきなりARグラスじゃなくて徐々に日常に溶け込ませるステップを踏んでいるわけです。
慣れさせていくと?
はい。歴史を振り返ると人間って圧倒的な利便性の前では最終的にプライバシーの懸念を妥協してきたんですよね。
スマホのGPSで常に位置情報を共有している今の状況も昔の人から見たら異常ですから。
あー確かに便利すぎると少しくらいデータ取られてもいいかと思っちゃうかもしれません。
メタはまさにそこに欠けているんだと思います。
いやーすごい話ですね。
ここまでお話ししてきて見えたのはメタは単にSNSにAIのチャット機能を追加して満足しているような会社じゃないってことですね。
えー全く違いますね。
自社の最強AIと自社製スマートグラスを掛け合わせることでついにAppleやGoogleを追い抜いてポストスマートフォン時代のインフラそのものになろうとしている。
それが今回の巨額投資の正体だったわけですね。
まさにその通りです。壮大な覇権争いですね。
ありがとうございます。さてリスナーのあなたに最後にもう一つだけちょっと刺激的な問いかけをしてみたいと思います。
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はい。
もし5年後私たちが本当にスマホを捨ててAIグラスを掛け自分が見ているものすべてをAIがリアルタイムで解析する世界になったとしたら私たちの現実の定義は一体誰がコントロールすることになるのでしょうか。
なかなか深い問いですね。
目に映る情報にAIがどんなフィルターをかけるのかぜひ皆さんもこの先の未来を想像してみてください。
私もちょっと考えてみたくなります。
さて今回の深掘りはいかがだったでしょうか。
米国株投資の耳寄りな話ではYouTubeチャンネルでの配信も行っておりますのでぜひチャンネル登録をお願いいたします。
よろしくお願いします。
また次に取り上げてほしい銘鱈ですとか今回のメタのAIグラス戦略についていやいや私は絶対かけないよみたいな感想でも結構ですのでぜひコメント欄へ投稿してくださいね。
皆さんのコメントいつも楽しく読ませていただいています。
さらにこの番組は通勤中や火事の合間などバックグラウンド再生が可能なスポティファイやアップルポッドキャストでも配信しておりますのでそちらでもぜひチェックしてみてください。
移動中のお供にぜひどうぞ。
というわけであっという間のお時間でしたがそれでは次回もお耳を拝借。