開発許可の判定ステップと開発行為の定義
今日は開発許可の話です。
おー、いきなりですね。
はい。今回の深掘りは、宅建試験の品質ポイントである、都市計画法の開発許可が要るか要らないかの判定です。
もう、お決まりの挨拶とか、前回の振り返りとか飛ばして、すぐ本題に入りたかったんですよ。
なるほど。まあ、試験本番が近づいてくると、リスナーの皆さんも1分1秒が惜しいでしょうからね。
そうなんです。リスナーのあなたが試験本番で絶対に迷わないように、今日は明確なミッションを設定しています。
ミッションですか?
はい。今立っている場所はどの区域か、広さはいくつか、そして例外にあたるか、この3ステップの思考回路をリスナーのあなたの脳内に完全にインストールすることが目的です。
おー、いいですね。場所、広さ、例外。この3ステップさえ身につければ、どんな複雑なひっかけ問題も怖くありませんよ。
ええ、しかも今日はただの数字の羅列を読み上げるような退屈なことはしません。
日本地図の上を実際に歩きながら、ここならどうだって判定していく実践的なスタイルで進めますからね。
それは面白そうです。でもその前に、大前提として確認しておきたいステップ0があるんですよ。
ステップ0、何でしょう?
そもそも、今からやろうとしている工事が、法律上でいう開発行為に当たるのかっていう入り口の定義ですね。
あー、なるほど。そもそも開発行為じゃなければ許可もクソもないってことですね。
そうなんですよ。ここを勘違いしていると、跡がすべて崩れちゃいますから。
法律の条文を見るとですね、開発行為っていうのは、種として建築物の建築や特定工作物の建設を目的として、土地の区画形質の変化を行うことと定義されています。
えーと、なんだか舌を噛みそうな固い言葉ですね。区画形質の変化って要するにどういうことですか?
まあ簡単に言うと、山を削ったりとか谷を埋めたり、あと農地を宅地に変えたりするような造成工事のことですね。
なるほど、造成工事。重機を入れて地形を物理的に変えるような大掛かりな作業ってイメージでいいですか?
はい、まさにそのイメージです。
あの、ちょっと待ってください。ということはですよ、ただ単に土地を平らにしてアスファルトを敷いて青空駐車場とか資材置き場にするだけだったらどうなるんですか?
これって重機は入れますけど、建物を建てる目的ではないですよね?
そこです。それが非常に重要なポイントなんですよ。青空駐車場とか資材置き場を作るためなら、どれだけ広大な土地を造成しようとも、
それは都市計画法上の開発行為にはならないんです。
えー、そうなんですか。じゃあその時点で開発許可は不要ってことですか?
ええ、その通りです。建物を建てるための造成でなければ、面積がどれだけ広くても開発許可の話には進まないんですよ。
これ、解解ですね。じゃあ試験問題で青空駐車場を目的としてって書かれていたら、もう面積の数字を見るまでもなく許可不要って引いていいんですね?
はい、即答してOKです。ここをクリアして初めて次の3ステップ判定に進むことができるんです。
なるほど。あくまで家とかマンションとか建物を建てるために土を動かすのかどうかが絶対条件なんですね?
そういうことです。さて、そのステップ0を無事にクリアして建物を建てる目的で造成するぞとなった場合、いよいよ判定のプロセスに入っていきましょう。
区域ごとの面積要件と判定基準
はい、待ってました。場所と広さの掛け合わせで見ていくんですよね?
ええ。では実際に日本地図の上を歩くシミュレーションをしてみましょうか。
まずは私たちが今すでに街としてバリバリに発展している市街区域のど真ん中に立っていると想像してください。
市街区域ですね。コンクニートのビルが立ち並んでいて人と車があふれているような渋谷とか新宿みたいな場所ですね。
はい。ここで造成工事をする場合、どれくらいの広さから許可が必要になると思いますか?
えっと、ここで私が千平方メートル以上で許可が必要になりますよね?
大正解です。千平方メートル。だいたい学校の体育館くらいの広さですね。
体育館くらい。結構すぐ引っかかっちゃいそうな広さですね。
そうなんですよ。でもなぜこの千という絶妙な数字なのか理由を考えてみるとわかりやすいんです。
市街区域みたいな家が密集している場所で体育館くらいの土地を一気にコンクリートで覆っちゃったらどうなると思いますか?
そうですね。雨が降った時とかその土地は水を吸収してくれなくなりますよね?
はい。
ってことは大量の雨水が一気に周辺のごっこうとか下水道に流れ込むってことですか?
まさにそれです。
うわ、それは怖いです。下手したら近所の家が浸水しちゃいますよ。それに工事の騒音とかダンプカーの出入りで渋滞も起きるし。
だからこそ市街区域では千平方メートルっていう比較的狭い面積からでも行政が厳しくチェックする必要があるんです。
排水設備は大丈夫かとか道路の幅は足りてるかとかですね。
なるほど。これって周りへの影響度合いの話なんですね。
街の方と少しの工事でも影響が大きいからハードルが低くて厳しくなるんだ。
その通りです。じゃあ次はその賑やかな街の中心から少し歩いて静かで緑いたかな場所に入りました。市街化調整区域です。
はい。市街化調整区域。
ここはどんなルールなんでしょうか?
あの市街化調整区域って絶対に街にしないって決めた生意気みたいな場所ですよね。
ええそうです。市街化を抑制すべき区域ですね。
ってことはどんなに小さくても許さないっていうイメージだから面積に関係なく開発行為をしようとするだけで原則すべて許可が必要ですよね。
はい完璧です。面積という概念すら見ません。自然を守るための絶対防衛ラインなので少しだからいいでしょうっていう言い訳は一切通用しないんです。
生意気だから面積を見ない分かりやすいです。ではさらに歩き進めてまだ明確な線引きがされていない郊外の非線引き都市計画区域とか準都市計画区域までやってきました。
はい少し田舎の風景が見えてきましたね。ここは3000平方メートル以上で許可が必要になります。
3000平方メートル。さっきの市街化区域の3倍ですね。
ええ。密集した街中ほどデリケートではありませんからね。でも3000を超えるような大規模な造成になればやっぱりインフラへの影響が出てくるのでチェックが必要っていう緩やかなバッファーゾーンなんです。
街中よりは少し多めに見てもらえるんですね。じゃあ最後にそこからさらにポツンと離れた遠くの場所都市計画区域外とか準都市計画区域外いわゆる完全な区域外へやってきました。
ここはなんと1万平方メートルつまり1ヘクタール以上でようやく許可が必要になります。
1万ですか。野球場くらいの広さですよね。田舎の区域外なら少々広く造成しても周りに迷惑がかかりにくいから規制がこんなに緩いんですね。
その通りです。周りに誰も住んでいないような場所なら排水があふれるごっこうすらありませんからね。たださすがに1万平方メートルを超えるような例えば巨大なリゾート施設を作るような造成となれば山の斜面が崩れる危険性とかが出てくるので許可制にしているんですよ。
いやー単なる数字の暗記だと思ってましたけど周りへの影響度合いを考えるとめちゃくちゃ理にかなってますね。
そうなんですよ。で、これらを一発で覚える魔法のフレーズがあるんです。
お、魔法のフレーズ。
リスナーのあなたもぜひ一緒に覚えてくださいね。行きますよ。
死骸化は1000、飛仙引き3000、区域外は1万、調整区域は面積を見ない。
いいですね。死骸化は1000、飛仙引き3000、区域外は1万、調整区域は面積を見ない。これはリズムで覚えられますね。
開発許可が不要となる例外規定とその注意点
さて、場所と広さの判定がわかったところで、次はいよいよ最後のステップです。
ステップ3の例外ですね。
はい。面積要件で許可が必要な規模に引っかかっちゃったとしても、特定の理由があれば例外として許可が不要になるケースがあるんです。
フリーパスをもらえる特権みたいなものですね。例えばどんなものですか?
まずは、公益上必要な建築物と公共事業ですね。
例えば駅舎とか図書館、公民館、変電所なんかです。
ああ、なるほど。これらは町のインフラとしてどうしても必要なものだから。
ええ。都市計画事業として行うものとか、非常災害時の応急措置なんかも公益性が高いので例外になります。
いちいち許可を取ってくださいなんてやってたら本末転倒ですからね。
確かに。駅を作るのに開発許可でストップかかってたら、町づくりが進まないですもんね。
そういうことです。そしてもう一つ、絶対に外せない例外があります。
それは農林漁業の特例です。
農林漁業、つまり農業とか林業ですね。
はい。農業、林業、漁業用の建築物。例えば温室とか蓄車ですね。
あとは農林漁業を営む人の居住用の家を建てるための開発行為も例外として許可が不要になります。
うんうん。農業や林業は食を支える大切な産業ですし、
トラクターの倉庫とか温室を建てるのにいちいち厳しい許可を求めていたら農家さんがこもっちゃいますからね。
ええ、そうなんですよ。
あの、ちょっと待ってくださいよ。
おや何かに気づきましたか?
ここリスナーのあなたが絶対落ちやすい超重要なトラップ隠れてないですか?
おお、何でしょう?
資料を読み解くと、この農林漁業の例外が使えるのって市街区域以外って限定されてますよね?
はいはい。
ってことは、もし私がバリバリの街中である市街区域で千平方メートルの温室を建てるために造成するってなったら、農家の特権は使えなくてガッとり許可が必要になるってことですよね?
素晴らしいです。よく気づきましたね。
やった!
それ、本試験で最も狙われるポイントの一つなんですよ。太鼓板を押します。
やっぱり。
農林漁業の特例は素晴らしい精度ですけど、市街区域はすでに街として発展している場所ですからね。
いくら農業用といえ、街のど真ん中で大規模な土木工事を行うなら、排水や騒音のチェックは不欠なんです。
なるほどな。例外だからって何でもOKじゃなくて、ちゃんと場所の制限がかかってるんですね。実務的でリアルなルールだな。
過去問演習による理解度の確認
そうなんですよ。さて、これで場所、広さ、例外の3ステップが完全に出揃いましたね。
はい。じゃあリスナーのあなた、ここまでインプットした知識が本当に本番で使えるかどうか、ここからは過去問風の○×問題で実践演習のテストをしてみましょう。
インプットの後は必ずアウトプットです。実際に頭を動かして判定してみてくださいね。
では、第一問。市街化調整区域において500平方メートルの開発行為を行う場合、開発許可は不要である。○か×か。
さあ、ちょっとポーズを置きますよ。頭の中で考えてみてください。
うーん、今自分が地図の徳に立っているか想像してくださいね。
はい。では答え合わせいきましょうか。
答えは×です。ここで先ほどの魔法のフレーズを思い出してください。
市街化は1000、視線引き3000、区域外は10000、調整区域は面積を見ない。
調整区域は面積を見ないですね。
そうです。市街化調整区域は絶対に街にしない生意気ですから、面積に関係なく原則として許可が必要です。500平方メートルという数字の小ささに騙されてはいけません。
引っ掛けの王道ですね。では続いて第二問。
純都市計画区域において2000平方メートルの土地の区画形質の変更を行う場合、開発許可は必要である。○か×か。
これも少し考えてみてくださいね。純都市計画区域ですよ。
はい。どうでしょうか。答えをお願いします。
答えは×です。魔法のフレーズの視線引き3000という部分は視線引き都市計画区域だけでなく、純都市計画区域にも当てはまります。
うーん。
今回は2000平方メートルなので、基準の3000平方メートル未満ですよね。
だから許可は不要です。
完璧です。では最後、最も意地悪な第三問に行きましょう。
おお、来ましたね。
市外科区域において農業を営む者の巨獣のように巨する建築物を建築する目的で1500平方メートルの開発行為を行う場合、開発許可は不要である。○か×か。
さあ、さっき私たちが熱く語り合ったあのトラップですよ。引っかからないでくださいね。
農家だからと言ってというところですね。
はい。では答えをお願いします。
答えは×です。先ほど指摘してくれたトラップですね。農林漁業の例外は市外科区域には使えません。
はい。
そして市外科区域の面積要件は1000平方メートル以上ですから、この場合は1500平方メートルなので例外にはならず、容赦なく許可が必要です。
いやー、お見事です。農家だっていう言葉に飛びつかずに、冷静に場所を確認する手をつけることが大事なんですね。
そうですね。試験問題を見るとたくさんの条件がごちゃ混ぜに書かれていて焦るかもしれません。
ええ、パニックになりそうです。
でも、今日インストールした今立っている場所はどの区域か、広社はいくつか、例外に当たるか、この3ステップの順番で処理していけば、どんな問題でも必ず正しい答えにたどり着けますよ。
今日の学びは、本試験の得点に直結する非常に重要なポイントでしたね。
ええ、本当に落とせないところですからね。
開発許可後の建築制限と今後の学習
最後にもう一度あの魔法のフレーズを確認しましょう。
市外科は1000、非線引き3000、区域外は10000、調整区域は面積を見ない。
バッチリです。リスナーのあなたも、このフレーズと3ステップ判定を試験会場の机に座るその瞬間までしっかりと頭の中に響かせておいてくださいね。
はい。さて、今日は開発許可がいるかどうかの判定という入り口の部分までを深掘りしました。
ええ、入り口ですね。
でも、じゃあ無事に厳しい審査をくぐり抜けて許可をもらって造成工事が終わりましたと、
綺麗な平地が完成した後、そこに予定通りの建物を実際に建てる時とか、
もしかして予定とは違う建物を建てたくなった時、
はいはい。
そこにはどんな厳しい制限が待っているでしょうか。
実はですね、都市計画法の本当の厳しさって、むしろその後にあるとも言えるんですよね。
そうなんです。今回は触れませんでしたが、実は開発許可を受けた土地ならではの特別な建築制限というルールが都市計画法には用意されています。
せっかく造成したのに、好き勝手に家を建てられるわけじゃないんですよね。
ですからリスナーのあなたは、ぜひお手元のテキストで許可を受けた後のルールも確認して、
都市計画法の全体像をマスターしてみてくださいね。
それではまた次回の深掘りでお会いしましょう。
本日の耳で覚える卓拳はここまでです。
LINEでは毎週の配信内容を3分で見返せる図解をお届けしています。
今週聞いた内容を試験直前まで少しずつ積み上げていきたい方は概要欄からどうぞ。
ではまた来週、一歩ずつ淡々と積み上げていきましょう。