限定的な対イラン制裁と米中関係
日替わりコメンテーターが独自の切り口で多様な視点を提案するキャッチアップ。毎週火曜日は国際政治学者の三牧聖子さんです。
三牧さん、おはようございます。 おはようございます。
まずアメリカ中東への動きに関してなんですけども、イランへの資金源を何とか断とうという、いろんな策を打っているようですね。
そうですね、ベッセンと財務長官は前例のない経済制裁をするというふうに言っていたんですけれども、
蓋を開ければですね、イランと取引があったエジプトの大手銀行の支店などへの極めて限定的な制裁になっているんですね。
それで結局イランの最大の貿易相手国っていうのは中国なので、本当に経済制裁、実効的なものをしたいんであれば、中国と関係立たなきゃいけないんですが、
今トランプ政権も様々な思惑があって、中国との関係は悪化させられないと。
結局そういう考慮もあって、拍子抜けな経済制裁になったというのが実情ですね。
その中国への配慮というのは、やはり米中首脳会談が控えているというところも大きいんですかね。
そうですね、9月には米中首脳会談、今回は習近平氏が訪問する形でありますし、
さらにそもそも経済制裁ということが出てきたのも、
軍事的な手段でイランにホルムズ海峡を開放させることはできないという手詰まりの中で経済制裁ということになっているんですね。
アメリカが再びララク島という島を攻撃したんですが、
軍の中からは、こんだけ軍事行動をやってもイランは結局屈服しなかったわけだから、
アメリカが消耗するばかりだと。
実際にアメリカ軍が世界的に展開している他の地域に影響が出ているとしても、
軍の幹部からもう軍事的な手段でイランを追い詰めることはできないし、すべきではないという声が相当上がっているというですね。
そういう報道も出てきましたね。
現場からするとたまったもんじゃないですよね。
終わりがないという感じですね。
カナダとの関税戦争と中間選挙への影響
そんなトランプ大統領ですけれども、今度は視点をカナダの方に移して、
カナダも含めて関税を報復し合っているような感じで、
なんでこんな関係性なんですかね、カナダとは。
本当にですね、今アメリカ国民の多くの人々は、
トランプ大統領は最近は北朝鮮のキム・ジョン氏と閣議に関する交渉をしたいと、
それに対しても長年の友好国であり、同盟国であり、
経済的にはですね、とりわけ北米はカナダで部品を作って、
カナダとアメリカの国境を行き来してできる自動車とか製品も多い。
そういう国にどうしてこんな50%で関税をかけたりとか、
痛めつけるようなことをするのかとですね、
アメリカ国民も今ぶっかだかで苦しんでいるわけですよね。
さらに今回のカナダとの関税戦争は、
当然アメリカ国民にも打撃になりますので、
このカナダとの関税競争に関しては、
なんでトランプ大統領がこんなにカナダを敵視するのか、
アメリカ国民のことを全く考えていないんじゃないかと、
かなり不満の声が上がっている状況ですね。
そこまでしてカナダにこういう制裁というか関税をかけたりすることによって、
引き出したいものって何かあるんですか?
まあそれが不明。
とりわけですね、西部の州は、
カナダも今回はですね、カーニー首相が、
本当にアメリカがかけてきた関税分だけ、
カナダも同等の関税で応じると、
かなり強硬な姿勢を示していますので、
本当に、とりわけ北の方の州は、
本当に打撃を受けるんですね。
カナダとしては、それはもう売られてしまった喧嘩ですので、
基本的には、カナダが供給している電力、
この電力の価格を上げるというようなこともですね、
手段として考えていて、
ただでさえ上がっている高熱比が、
さらにこれトランプ大統領がこんな関税競争をですね、
ふっかけなければ上がらなかった高熱比が上がるということになって、
これは中間選挙にも響く話。
カナダの方は、とりわけ共和党が強いような州に
報復するというような考えも示しているんですね。
そうするとカナダの方もですね、
なんとかこの不毛な競争なんですけれども、
関税戦争なんですが、ここは折れられないということで、
ですのでトランプ大統領は、
そもそも不人気な関税政策、
そしてカナダという友好国にこれを仕掛けてしまったことによって、
共和党が本来強い州に打撃があって、
中間選挙を本来取れている州が取れなくなるという可能性も出てきましたね。
そして今ブッカダカというところもありましたけれども、
アメリカ国内のインフレとFRBの利上げ観測
アメリカ国内もブッカダカが進んでいて、
そのブッカダカを抑えるためにも金利を上げるかというところが注目されているわけですけど、
先週アメリカでジャクソンホール会合という会議が行われて、
その場でFRBの議長が発言したことが、
市場ではお、利上げに踏み切るんじゃないかという見方が出てきているようですね。
はい、このウォーシュさんですね。
踏み込んだ発言はしないと、語らない議長とも言われていて、
今回もお茶を濁した発言して終わるんじゃないかという見立ても強かったので、
これは驚きを持って受け止められたと。
これトランプ大統領から見るとですね、
トランプ大統領は前任のパウェル議長の時からずっと利下げを求めてきて、
ようやくトランプ大統領から見ると自分に近いですね、
もっと言うことを聞きそうな議長が就任したと、
内心喜んでいたところでしたので、
今回のウォーシュ議長の発言は、
トランプ政権にとってもかなり衝撃だったと思いますね。
まあでもそれぐらい、今アメリカの物価というのがかなり上がっているというのは、
具体的にどのくらいの上がり方なんですかね。
そうですね、今インフレ率は3.4%なんですが、
FRBはやっぱり2%を目標にしているんですね。
そこにはまだまだ到達していないと。
さらにインフレ率というのは物価上昇の速度が緩くなるという話で、
物価は高いままなんですね。
コロナ禍以降上がったままずっと高止まりしている状況で、
例えばコロナ以前と比べると食料品価格、
なんと3割ほど上昇しているんですね。
この食料品が3割上昇して、
さらにトランプ大統領が始めたイラン戦争の影響で、
トランプ大統領は25%ほど上がっていると。
これは本当に家計大変ですよね。
ですのでウォーシュ議長は当然トランプ大統領の顔が
よとしたらよぎったかもしれませんが、
やはり今国内の状況を見たときにですね、
まずはインフレを抑えるということを考えなきゃいけないと。
政権から独立した立場できっちりやろうという姿勢を示したというところですね。
ベネズエラ石油開発による打開策の不透明性
しかし国内はそういう物価高で思うように
政策が機能していない。
外交でもうまく機能していないとなると、
なかなかトランプ政権としては追い込まれたまま中間選挙に向かいそうですね。
そうですね。
ですのでトランプ大統領はカナダと対立する中で、
カナダの温谷沖をアメリカ沖と解消すると。
これひょっとしたら岩盤水素は喜ぶかもしれませんし、
実際すでにですね、
Googleマップ等はアメリカ沖と温谷沖の2つの兵器になっているというようなですね、
そういう動きも出てきていると。
ただこういうのがどれだけアピールになるかわからない。
一つのですね、トランプ大統領が今打開の道を見出しているのが、
ベネズエラなんですね。
ベネズエラは1月に電撃的な軍事行動をして、
当時の大統領のマデュロ氏を背して、
今ロドリエイエスというですね、
当時の副大統領が今大統領に昇格しているんですが、
アメリカがですね、ベネズエラのその埋蔵されている
石油のかなりの部分、2割に当たるですね。
650億バレルを投資してこれから開発している民間企業に
国防総省、国家が投資して、ここを開発して、
この石油をアメリカのものにしていくと。
トランプ大統領はすでにですね、これから開発していくんですが、
ここのベネズエラの石油によってガソリン価格問題は解決すると。
もうそんな話をしだしているんですね。
なるほど。そうやってガソリン価格でも落ち着くことができれば、
トランプ政権としては、
票の獲得につながるんじゃないかって期待があるわけですね。
いやでもこれはもう本当に川山ようでですね。
ベネズエラの石油をですね、これから掘っていく、
これは大変お金がかかる話ですし、
ベネズエラ国民はですね、憲法に石油は譲ってはいけないと書いてありますので、
そもそも選挙で選ばれて、
副大統領が昇格しただけのロドリエイエス氏に、
こんなアメリカにですね、経営機を譲渡するような、
そんな権利はないとしても国民も怒っていて、
そんな環境でベネズエラで石油ビジネスしたい企業もそんなに出てこない。
本当にトランプ大統領が言うように開発がうまくいくのかどうかっていうのは、
今のところはかなり不透明ですね。
なるほど。なんか袋小路って感じがしますね。
まとめと今後の展望
今日はこのアメリカの動きについて解説をしていただきました。
今木さんありがとうございました。
ありがとうございました。
国際政治学者の今木聖子さんでした。