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夕焼けひとりきり始まりました。
昭和二桁生まれのパーソナリティー、ミッキーロンリーがご案内します。
昭和レトロ、今は懐かしい思い出、
明日の心配もせず駆け抜けた昭和の時代、
暖かく優しい、そんな昭和の情景、
心の思うままにお話しできればと思っております。
どうぞお付き合いください。
今日は昭和レトロのお話。
桜咲き誇る富士山公園での物語。
男の子、女の子、それぞれ5人ずつほどのグループ、
キャッチボールしたり竹馬したりして、
狩り運動を終えて広場に集まってきました。
いつもと装いの違う秋和くん、
土俵ちゃんもいます。
また公園が好きなようです。
みんな体育座りして誰かを待っている様子。
私ミッキーが様子を見てまいります。
時は昭和50年代。
桜咲き誇る富士山公園での物語。
あの大きな黒い自転車、あれは、
荷台には紙芝居。
ジェムジさんやってきた。
わーい。
みんな喜んでる。
みんな喜んでる。
みんな待ってたかい?
ジェムジさんの紙芝居始まるよ。
ジェムジさん、紙芝居の準備を終えて幕を開けます。
まだ出来るの幕。
パチパチパチ。
ある高校生の男の子がいました。
彼は勉強も運動もそこそこ出来ます。
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目は優しいけれども、
一生懸命やるのが苦手。
冷めた性格。
もう結構勉強したし、運動も出来る。
自分の実力はこんなもんだ。
自分の力は一番自分が分かってる。
無理はしないんだ。
そんな風に彼は言ってます。
ジェムジさん、紙芝居めくります。
一方、そんな高校生の彼の祖父にあたる、
ねねのおじいさんがいました。
とってもパワフル。
あ、よく寝た。
気持ちいいワイン。
今日は何をしようかな。
初めて出会う人。
楽しいこといっぱい。
いろんなこと学べるし。
スポーツだって初めてのこと。
楽しい。
ボーリングもビリヤードもできるようになったんじゃよ。
すごく元気です。
おじいさんがいました。
ジェムジさん、紙芝居めくります。
そんな高校生の彼とおじいさんが、
ある広場ですれ違います。
高校生の彼はおじいさんを見て、
え、何、あのおじいさん。
跳ねるように歩いてるし元気いっぱいだ。
僕と違う。
何が楽しいんだろう。
そしておじいさんは言います。
あの高校生の彼は何であんなに元気がないんじゃ。
まだ若いしたくさんの可能性も持ってる。
よし、声かけてみよう。
おい君、どうしてそんなに元気がないんじゃ。
高校生の彼はいます。
うん、おじいさんいろいろやったんだけど、
僕の力自分が一番わかってるし、
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実力もこんなもん無理はもうしないどこと思ってる。
そうなのか。
おじいさんは少し寂しそう。
じぇおじいさんは紙芝居めくります。
そんな高校生の前に煙がバッと上がって、
別のおじいさんが現れます。
え、ひょっとして神様。
彼は驚きます。
君、今のおじいさんの可能性って、
君があのおじいさんになった時のことを想像してたのか。
君のことを想像するが良い。
その学ぶ姿勢で、どれくらいの差がつくと思うんじゃ。
考えてみるといい。
そう言って、神様が煙を上げて消えました。
じぇおじいさんは紙芝居めくります。
彼はハッと気がつきます。
あの元気なおじいさんは、
毎日あんな初めての人から学んだり、
初めての体験で学んでいる。
一方、僕は現状の自分に満足してて、成長が止まってる。
これでいいのだろうか。
彼は悩みます。
彼は気がつきます。
首を振って思い直します。
じぇおじいさんは紙芝居めくります。
おじいさんが夕焼けに消える背中を彼は見て、心を決めます。
態度を改めて学ぶ姿勢。
もっとできる。まだできる。
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そんな風に、彼は心に誓いました。
おじいさん、ありがとう。神様、ありがとう。
じぇおじいさんは最後の紙芝居のページを締め、まくおろします。
おしまい。
パチパチ。
今日は富士山公園でじぇおじいさんが、
みんなに同じ人間でも学ぶ姿勢、
現状の自分でもいいと思っている人もいれば、
まだまだ、ずっと成長している人もいる。
そんなお見事な紙芝居でした。
秋、かずくん、ときおちゃんもまだできる。
そんな繰り返し、お友達と囁いています。
夕焼けに富士山公園が染まってきました。
みんなそれぞれの自転車に乗ってキロに着くようです。
みんな、気をつけて帰るんだよ。
夕焼けひとりきり。
短くなりましたが、このあたりでお話を終わりたいと思います。
お付き合いしていただき、本当にありがとうございます。
次回の番組、お楽しみに。