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毎週月曜日のこの時間は、松尾潔のBrush Up、音楽プロデューサー・松尾潔さんです。
さて、松尾さん、今日のBrush Upテーマは何でしょうか。
はい、大島新田監督というドキュメンタリー映画の監督、ご存知でしょうかね。
このところ、大変充実した作品を発表されまして、
まずは、なぜ君は総理大臣になれないのかという、3年前の映画ですね。
この映画で、きねまじゅんぽうのベスト10という、大変映画の世界では権威のあるランキングがありますけれども、
文化映画というところのカテゴリーで、第1位を受賞した映画ですが、
続く香川一久という映画、これ2作とも香川から選出された衆議院議員の小川淳也さんという人が描いた映画なんですが、
この大変ユニークかつ個性的な映画作りで知られている大島新田監督の新作にあたります、
国葬の日という映画が、おとといから公開されまして、福岡では9月30日から公開されるそうなんですが、
全国順次公開ということですね。
そのまま公開のときには大島監督、福岡でトークショー、
舞台挨拶もあるみたいですね。
その舞台挨拶および公開トークというのが、昨日の東京のポレポレ東中野という上映館でありまして、
実は小島監督の対談相手で私をご指名いただきまして、
上映後のトークショーに参加してきましたので、そういったことをお話しできればなと思って選んでみました。
まずこの映画国葬の日なんですが、これは本当に皆さんの記憶に新しいと思います。
去年の9月27日、安倍晋三元総理大臣の国葬が取り行われましたけれども、
このときの全国10都市ですね。
この全国10都市で、その日どうやって1日が過ぎていったのかというのを淡々と描いた、
1時間半程度のドキュメンタリー映画です。
この10都市というのはどういうところかといいますと、
国葬が取り入れを行われました東京、そして安倍さんの地元であった山口下関ですね。
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あとは日本のことであります京都、そして震災地である福島、
基地のある沖縄、そして北の都北海道、
さらには安倍さんが銃撃された奈良、そして被爆地である広島と長崎、
そしてもう一つ、これちょっとポイントになるかもしれませんが、
皆さんもしかしたら、ああそういうこともあったかなとは言われるかもしれませんが、
葬儀が取り行われる直前に、静岡県静岡市の清水区というところで、
水害が発生したのが覚えてますか。
そこの清水の模様も収められてるんですね。
あのときは断水が長引いて、自衛隊員の数が足りないとか、
いろんな報道がなされてたんですが、
27日の国葬の日、清水の人たちはどうやって過ごしたのかっていうのは、
これ意外と皆さん、言われてみればっていうような話になってくると思うんですよね。
そういった時間がね、さっきも話しました、
88分の映画、これ90分程度で10都市を描いてるわけですから、
どれもたくさん尺をとっているわけじゃなくて、
もちろんそれぞれの町でインタビューもとっていらっしゃるわけなんですが、
昨日大島監督と話したら、全部合わせてもう40、50人ぐらい。
一つの町でだいたい映画の中で使われたのが3人程度ぐらいですかね。
なんですが、やっぱりね、その10都市のこれも、
音楽もナレーションもなく淡々とその映像とテロップだけで進んでいくんですが、
やっぱりすごいシンプルな言い方をすると、
日本って広いんだなぁと思いましたね。
東京では物々しい警備の中、
反対する人もいれば賛成する方も喧嘩する人もいるっていうところで、
北海道の札幌では幸せそうな結婚式が行われていたりだとか、
沖縄、辺野古ではもちろん反対運動なんかも起こったりしてるんですが、
それは別に国葬の日だから起こってることではなくて、
毎日のように過ぎていく日常でもあるわけですね。
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東京の中はじゃあもうみんな国葬のこと一色かっていうと、
朝10時の開店に合わせてパチンコ屋の前には行列が5つものようにまたできてたりすると。
そういう視点ってちょっとシニカルだったりもするんですけれども、
そういったことを淡々と映し出していく映画で、
僕は大島監督、彼とはこの2年ぐらいで、
ちょっとしたお話しする程度の面識が生まれていたんですが、
人前で対談するっていうのは昨日が初めての機会で。
1969年生まれ。
同じ時期に同じ大学に通った人でもあるんですが、
知り合ったのはつい最近で。
お父様が有名な大島渚監督でいらっしゃいますから、
僕なんかの世代のヒーローですよ。
坂本隆一大島渚っていうのは。
そのご子息っていうのもあって、
大島渚監督の見ること、語ること、やることっていうのは
やっぱり気になる存在ではあるんですが、
そのトークショーで僕も大変楽しみにしてお話したんですが、
いかがでしたか?
これはね、やっぱりね、
いい意味で、すごくジェントルな方なんですけれども、
やっぱりね、冷静な眼差しを失わない。
ご本人の前でも、みんなの前でも言ったんですけど、
そこ意地の悪さがよく出てる映画でしたね。
例えばね、さっき話したように、
ナレーションとか音楽とかっていうのを使ってないんですが、
沖縄での大変厚い反対運動のシーンを見せた直後に、
札幌のね、幸せそうなこれからの結婚式をあげるっていうカップルの映像。
カメラに向かって、はい、ゼックシーなんて言ってるね。
クスッと笑いが出ちゃったりするんですね。
ああいうとこ、本当に監督性格悪いですね、みたいなこと言ったら、
いやいやいやって言ってましたけど、狙ったでしょって言ったら、
はい、狙いましたっておっしゃってましたね。
まあけどね、これね、結局、
例えば、どっかで起こってることを、
どれくらい自分のこととして捉えられるかってのを試されるようなものであって、
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見終わった後には、もやもやっとした自分自身の罪悪感とか、
いろんなものと向き合わなきゃいけなくなっちゃうんですが、
けどね、そのさっきチラッとお話ししました静岡の清水。
ここのシーンというのは大変見ていて、
清々しい気分にもなるんですね。
というのは、本当にもう街の参上を見て、
はじめこんな被害があって、知ってはいたけど結構大変だったんだなっていうことがある一方で、
さっきも話したように自衛隊員の数が足りないとか、
この中で地元の清水東高校という、サッカー大変強い新学校でもある名門校がありますけれども、
そこの部員の子たちがボランティアで汗流して動き回るんですよね。
そういうところに希望を生み出す瞬間もあったりしました。
僕はね、国葬の日に限らずですけども、
大島監督の映画であるとか、他にも、
最近優れた政治ドキュメンタリーを撮る方々、
いよきべ監督という方とかも、そういった人の映画のことをよく見て、
比較的SNSとかでもよく発信するようにしてるんですが、
大島監督にね、松尾さんはエンターテイメントのいわゆるドメジャーな世界の仕事をしながら、
なぜこういう映画の世界とかに興味を持つんですかって聞かれたんですね。
本当に打ち合わせでは出なかったことを、そこでポンと僕に放り込まれてきたんで、え?と思ったんですが、
その時僕が話したのは、
エンターテイメントっていうのは、それがどんなに監督の言葉を借りるとメジャーな、
かつ規模が大きくなったところで、やっぱり僕は一時の憩いでしかないと思うし、
その秘密はずっと自分持ってるつもりなんです。
その憩いが、すごく贅沢な憩いになる時もあるかもしれないけど、
やっぱりエンターテイメントってもの自体が世の中を変えられるかっていうと、
何かを忘れさせてくれたり、明るい気持ちにさせてくれたりとか、
例えば、戦争なんかにもっと楽しいことあるよなという気持ちはさせてくれると思うんだけど、
戦争を止めたりする力までは残念ながらないなと思ってて、
ただやっぱりこの政治というものに正面から向き合ったこういうドキュメンタリー映画とかっていうのは、
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やっぱりそういったエンターテイメントを楽しむための社会をきちんと従いしてくれるような、
そういう経緯を持ってまして、
そういった平和な世の中なくエンターテイメントも楽しめないんじゃないかなということを申し上げましたところ、
監督も納得されたのかなるほどというふうにおっしゃってましたので、
何が今言いたいかと言いますと、
音楽ですとか、娯楽を楽しむようなつもりでこの国葬の日も楽しんでいただければなというふうに思っております。
その映画国葬の日は9月30日KBCシネマで福岡では公開になるということです。
ここまで松尾清志のブラッシュアップをお送りしました。
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