00:02
精神科の知識を学べる番組、歴史から学ぶ精神科ラジオ。この番組では、精神科医療を作った人々、現在のトピックスを精神科医が解説します。
精神科専門医30年、医学博士で現在、開業医のマリモと、
その姉で、障害を持ちの方の就労支援事業を所経していて、またもう一つ運営している会社、社会人サッカークラブの選手たちが、少しずつ入団を決める時期になってきた、桜がお送りします。
マスターベーションが精神病の原因として誤解された歴史を考える、です。
このマスターベーションという言葉を公共の電波で発するっていうのを想像してなかったので、若干ちょっとどうなんだろうという気持ちはありますが、歴史を紐解いていくと大事な話やなというのは思いました。
今日もよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
はい、ポッドキャストなんでね、聞く人だけ聞いていただいている番組かなって思うんですけれど、性的な内容を生みますので、ちょっとそういうのが苦手だなという方だったりとか、あるいは18歳未満の方とかは聞かない方がいいかなと思いますので、ちょっと今回はここでそういう方は聞いていただければなと思います。
はい、お願いします。
はい、それでは今日はですね、マスターベーションの20世紀以降の考え方の変遷とかですね、現在どんなふうに考えればいいのかなということなどを話したいなと思います。
はい。
マスターベーションに対する医学的なことっていうのは、20世紀の初頭にですね、ほぼ病気のことではないよと、あんまり有害じゃないよとは言われているんやけれども、じゃあ実際その考え方っていうのはどんなふうに変遷していきますかということの20世紀を見ていきたいと思うんですけどね。
はい。
つまり今度は病気ということよりも一般の方に、例えばマスターベーションとかについてはどう考えていくのがいいのかなというふうに考えられているのかなという話で。
19世紀の終わりのですね、1897年にこの性の心理学的研究っていうですね、ハブロール・エリスさんというのが出した本があるんですけれども、ここにはですね、この健康で両家に生まれた個体における適度なマスターベーションの場合は有害ではない。
マスターベーションは病気の原因ではありませんよっていうことを最新の研究を用いて証明というか書いている本がありました。
だからその当時っていうのはやっぱりマスターベーションは病気の原因になるかもねと多くの方は思ってたけれども、実はそんなことないんですよっていうことをちゃんとした本として書きましたっていうのが19世紀の終わりにも出てるし。
20世紀になるといろんな学者さんが医学界の中でそれぞれは違いますということを指摘するということになります。
03:05
一般的な方はどうかっていうことで言うと、1914年ですね、ボーイスカウト協会を作った方がいてるんですけれども、レイ・ベン・パウベルさんっていうのがアメリカでいらっしゃるんですけれども、
その方が少年のためのスカウティングっていう本の中にマスターベーションの危険性を書いている一説があります。
また危険だって言う単位。
マスターベーションしなくてもいいようにすることで誘惑から逃れるべきですよっていうようなことを書いたりもしていました。
なるほど、誘惑になっちゃうんですね。
でもそこから15年後の同じくボーイスカウト向けの諸説でですね、グリフォン博士っていうのはマスターベーションっていうのは全く自然な発達段階で、
完全な禁欲を達成しようという努力っていうのは大きな誤りですよっていうようなことも書いていたりもします。
だからちょっと一般の青少年に向けてマスターベーションをどう扱っていいのかっていうことはちょっと揺れてるわけですよね。
そうですね。
進歩的な人の場合っていうのはやっぱり無害説っていうのは取るんだが、やっぱり禁欲をした方がいいんじゃないかっていう説もないことはないよっていう状態かな。
そこで1940年代50年代に有名なアリフレット金勢っていう方が金勢レポートっていうのを出してきます。
アメリカの性科学者で有名な先生がいてるんですけれども。
性科学者ってあるんですね。
この方はおそらく生物学者から始まったみたいなんですけれども、なぜか人間の性に注意を向けていった方なんですけれどもね。
多くの数千人ぐらいの方を対象にアメリカの性的な活動について調査しました。
その結果、マスターベーションというのは男女双方にとって本能的な行動で一般的ですよっていうことを科学的に示したんですよ。
なるほど。
これがドーンって出ちゃって、結構社会的には大きな反響というか批判も含めてですね、出るんですよ。
みんなが隠してきたことをですね、科学的に表に出すわけですわ。
これ日本で山本千次さんが1910年代にやろうとしたことを、もっと大量に数を多くしてアメリカでドーンと発表したということになるんですけどね。
山本千次さんの場合は男性のみだったけれども、このアルフレッド近世は男女ともにっていうことなんですよね。
06:08
単にマスターベーションのことだけじゃなくて、いろんなことを調べました。
ちょっと面白いというか、この人実は映画にもなってたりとかしてね。
この近世レポートっていうことを発表した人という学者さんということで、商業映画とかにもなってるんですけども。
近世っていうのがありますわ。
そうなんや。
映画ありますね。2009年くらいに出てる映画があるんですけどね。
ちょっとこのアルフレッド近世の考えというか生涯とかを見ときたいなと思うんですけど。
アルフレッド近世さんというのはハーバード大で生物学を学んで、昆虫学の研究者だったんですって。
昆虫ね。
十数万匹の標本を分類したりとか収集したりとかっていうことをしてた。
つまり極端な場での基調面差と執着心があった人。
そんな人いてるんですよね。学者さんの中では。
すごいですね。
その人がですね、1938年にインディアナ大学っていうところで、この結婚と家族っていう講義を担当することになって。
学生から寄せられる性の質問に対して科学的根拠がないことに衝撃を受けます。
例えば学生から聞かれたことは、この結婚前の性行為は普通なのかっていうこととか、マスターベーションは異常なのかとか、同性愛は病気なのかっていうことを聞かれた。
けれどもそれに答えられる資料がほとんど存在しなかった。
いろんな学説はあるけれども、これはあくまで学説で、根拠に基づいて言うてるものってなかったわけですよ。
だから、実際何が起こってるかっていうことをまず調べようということで、金正は考えて、この金正レポートを作ったわけです。
約1万数千人以上への詳細な面接調査っていうのがされて。
すごい。
1万数千人。自分の教室を持ってて、金正の研究室っていうのを走らせて、十数年にわたって最終発表まで至るんですけどね。
そうなれば時間かかりますよね。
匿名で、非評価的で、つまり良いこと悪いことを全く言わずにただ単に聞き取ると。
アメリカですから、宗教とか教育とか階層とかっていうのを全く無視して、全ての人から聞くと。
当時のアメリカの社会で存在されてないことになっていた行為、いろんな性行為についての統計を可視化したわけですよ。
09:03
その結果なんですけれども、婚前性行とか婚外性行っていうのは例外ではない、よくあることですよっていうことが数字的に示した。
あと同性愛的経験っていうのは連続体である。つまり連続体っていうことなので、全く異性愛者、全く同性愛者っていうふうに分けるんじゃなくて、中間的な方っていうのも結構いてるよねっていうことがわかった。
マスターベーションっていうのは極めて一般的ですよっていうことも証明したわけですね。
この性の話題っていうのを道徳的な話から実証科学に引き出したっていうね。そういう割と衝撃的ですよ。1950年代ですからね、まだまだ。
だから昭和で言うたら30年代とか40年代とかの話で、僕らが生まれるちょっと前ぐらいの話なのでね。
それがアメリカの最新の中では発表されたっていうことです。
当然アメリカっていうのは現在も保守的な人結構いてるしね。
そうですよね、意外とね。
はい、すっげえバッシングを受けたそうです。
そうやろうな。
実際、議会とか宗教団体とか医学会から激しい攻撃を受けて、研究資金も打ち切られたりとかってして。
ちょっとその後つらい思いを金正さんはして、61歳ぐらいで審議合則で亡くなっちゃってね、みたいなことになるんですけれど。
っていうことがあったんですね。
性的なことっていうのを、ええとか悪いとかって言うんじゃなくて、実際どうだっていうことを金正は発表したっていうことなんですよね。
ただ実はこの金正のレポートっていうのはその後いろいろ批判、もっと違う意味で批判されることになります。
一番の批判っていうのは、ちょっと倫理的に問題があったんちゃうかっていうことでね。
倫理的とは?
倫理っていうのは、こういうことを聞き出すっていうことはやっぱり負担かかるじゃないですか。
確かにね。
ちょっとそこのところ、あんまり無頓着すぎたんじゃないかなっていうことで。
今だったら、研究とかってするときにね、ちゃんとこの面接、そのレポート、面接に答えてくれる方に利益と不利益をちゃんと言うて、
言いたくないことは言わなくてもいいよっていうことを確実にちゃんと伝えて、担保してね、答えてもらうと。
もうちょっとちゃんとした手続きを取るんですけれど。
そういうのをやってない方から、ちょっと違う話になってるかもねっていうことだったりとか。
12:03
金勢自身が、性的なことの正しい間違いっていうことを取っ払って考えたいっていうことを実践しすぎたんじゃないかなっていう意見とかもあって。
つまり、被験者とか教室内とかでね、ちょっと自由すぎた、性的に自由すぎた行為があったんじゃないかなみたいなね。
そんな批判とかも受けたりとかして。
若干この金勢リポートは、いろんな意味合いを最近は持ってるようなんですけれども、ただその当時は大きな社会的な意義があったようなんですね。
金勢リポートが出てから10年ぐらい後ですかね。
アメリカの精神医学会の中で、マスターベーションは正常ですよっていうことを学会で発表することになります。
1972年にですね、アメリカの医師会っていうのは、マスターベーションは正常である宣言っていうのを行います。
すごい宣言なんだ。
つまり、それまではすごい罪悪感を社会も抱かせてたっていうのがあるんですね。
やっぱりこれって問題ですよねっていうことを、医学会としては物申さねばってなったんでしょうな。
1994年、今頃30数年前ですけれども、20世紀の終わりぐらいですね。
アメリカの公衆衛生長官、ジョリアン・エイダース先生っていうのが、今でいうところの厚生労働省の長官ぐらいにあたる方かな。
っていう方がですね、話として、学校の過力なものの中でマスターベーションが安全で健康的であるっていうことに触れるべきだっていうふうに述べたんですけれども、
それが問題だとされて、このエイダース先生は辞任を余儀なくされたっていうことがありました。
なんとですね。
そうなんです。30年前のアメリカでですね、やっぱりこんなことも起こるんですよね。
だから科学的には、もちろんこのエイダースが言ったことはもちろん問題ではないんですけど、
社会的にはまたですね、このマスターベーションについてはいろんな思いがやっぱり多くの方があったってことだよね。
長いことダメなものだってずっと言われてきたものやからね。
急にはね、やっぱり人間の考え方っていうのは修正はされないが、
ただやっぱり現在ですね、このマスターベーションへのどういう考え方が正しいかっていうと、
やはり健康な人間の性の一部だっていうふうに考えられています。
これやっぱり思想ではなくて、液学とか生理学とか精神医学とか教習衛生学とか、すべての学問で今は同意されています。
WHOとか主要な性科学団体っていうのは、マスターベーションというのは自分の体を性的に刺激して、
15:02
性的快感、緊張感は性的充実を得ることができる行為であると定義して、
正常な性行動の一つであり、疾患でも逸脱でも依存でもないってされています。
つまり無害であることが科学的には証明されていると言われていて、
その理由っていうのは、この生理学的に有害なメカニズムっていうのは存在しないし、
液学的に多くの人を調べると、やってる人は普通だっていうことがわかるし、
精神疾患との縁が関係っていうのも存在しないっていうことがわかっているので、
全く無害であるっていうことがわかっています。
なので、マスターベーションを現代的に正しい理解をするとするなら、
マスターベーションは自分を整える行為だって考えることができるし、
性的欲求とかストレスとか緊張を和らげる自分を整える行為だって考えていいし、
ただ、これが問題になることもあって、それが問題になるのはその行為だけじゃなくて、
自分と社会との関係性の中でそれが壊れちゃうっていうことがあり得る。
例えば、それをすることで生活が壊れたりとか、仕事とか人間関係が破綻したりとか、
それ以外の喜びがなくなったりした時には、いわゆる行動依存になった時には問題となりますよっていうことですね。
なるほどです。
これは結局、ギャンブル依存とかスマホ依存とかと同じことでね。
そうですね。
スマホを見ること自体は問題ないんだが、
それをやりすぎて社会生活が崩れちゃうと問題ですよってされるのと同じことですよっていうことを言ってるんですね。
なるほどです。すごい納得。
適度に付き合っていきましょうっていうことで。
で、罪悪感こそが最大の害ってされてて、
多くの人がこれにとって苦しむのは、やってはいけないのにやってるっていう気持ちですよね。
これが恐怖感になったりすることがあるので、
この罪悪感は持たないようにしましょうっていうのが現在の正しい理解かな。
性行為、マスターベーションのルールっていうのは、
自分がしたいと思う時だけ楽しんでいいっていうのが正しい理解です。
ただ条件があって、
プライバシーが守られる空間でしてくださいとか、
優しく丁寧にしてくださいとか、
清潔にしてましょうっていうこととか、
後始末までしっかりしてくださいっていうこと。
あと、他の人を巻き込まないようにしましょうねっていうことですね。
この5つが守れれば、
マスターベーションは十分に自分がしたいと思うだけ楽しんでいいよって考えるのがいいのかなって言われてます。
性教育の中でも、ユネスコとかで言われてるような教育ガイダンスの中でも、
18:04
大体このマスターベーションについては、
9歳から12歳で学ぶことがいいんじゃないかって言われてて、
正しく行ったりとか、理解すればいいんじゃないかなって言われてるんですけどね。
なかなかでも理解するって難しいですよね。
そうやね。正しくね、その辺のところがね。
どうしても変な風に流れちゃうのがあるからね。
こういった話っていうのが、もし先進的に、
学校の先生というのはあれかもしれないけれども、
それに近い立場の人とかがしっかり教えておいてくれれば。
そうやね。授業とかは難しいやろうけどね。
確かに性教育をするっていうのは、いろんな思想が混ざってくるから、難しいかもしれないけれど、
でも正しい知識を得るっていうことは、やっぱり性教育も大切かなと思うのでね。
そうですよね。性教育っていうって、性的なイメージだけじゃなくて、
男性女性っていう体で取り集まれてくるから、
そこについての理解をするっていう延長の話やからね。
そうなんですよ。
体の勉強やからね。
大切なことなのでね。
ここは本当に大切。
大切につながることで、理解外のことで言うと、
例えば性被害とか性暴力とかってあるじゃないですか。
ありますね。
こういうのもやっぱり性教育の中でも大切な分野やしね。
すごくそれは思う。
ルールって今さっきやったでしょ。
自分がしたいと思うときだけ楽しんでOKっていう。
ここが、男性が多分使う動画とか、
昔だったらエロ本と言われたポルノ系の話で、
どうしても女性が虐げられてたり、無理矢理されてるっていうのが多いでしょ。
そうそう。
あれはやめてほしいなと思って。
あれを現実と混同しちゃうとね、いろんな問題になりますもんね。
そうなんです。
あくまでファンタジーですから、ああいうのはね。
ファンタジーやし、女性にとったら嫌なものでしかないから。
そうですよね。
だからそういうエロ動画で性教育を受けちゃうと最悪だと思うんですよね。
そうですよね。
だから正しい、男女とも正しい知識を得るということの方が大切なので、
何もしないと興味だけの方に流されちゃって、
そういう性教育にされたらやっぱり問題ですよね。
21:01
嫌ですよね。
そういうドラマとか映画とか使えそうなのを親が知っておくっていうのもありかもしれませんね。
素敵だなと思えるような性の描写があるものをね。
ある思想を持っている方とかっていうのは、
より小さいうちにあまり恥ずかしいなと思わない状態から、
そういう性教育の話とかを親がするのがいいんじゃないかっていう考え方もあるようやし、
一般的ではまだないと思うけれど、
そんなふうに考える方もいてるし、
でもそれってやっぱりいろいろ問題なんじゃないかなっていうふうに考える人もいてるし。
確かにね。難しいよね。
そこって難しいですよね。
難しいですね。
親子なのかどういう関係か分からないけど、
その信頼関係もね、いろいろあるから。
でもあるでしょ、桜さんのとこはね、自分とこのお子さんにもいろんなことは言えてたっていうことですもんね。
割と言えてたかな。
性教育っていうほどのものはできてないけど、
本当に年頃の自分と同い年の女の子が家にいないっていうところを私すごく意識してたので、
だから女の子の体のこととか、こんなふうに感じるんよとかっていうのはことあるごとに話はしたかな。
だから女性が被害的に性の衝動の対象にされてるようなドラマってあるでしょ。
ああいうのはこれってなーっていう話はしました。
なるほどね。
そこは大事やと思う。
ですよね。
そういうちゃんとした話が親が自分に向けて言ってくれたっていうことは結構入ってると思うのよ。
多分ね、ショックやったと思うよ。
ね。親の言うこととかってだいたい受け流したりすることが多いとは思うけど、
でもそういう話って割と入ってくるし、意識は残ったりするもんね。
そうそう。
とにかく女の子の体って変化があるでしょ。1ヶ月で全部臭気があるみたいに。
だからそこは男の人とは全然違うんよっていう話。
そこから入ってしたかな。
あと筋肉がつかないから力もないしっていうところで、
対等なんだけど、その何もかも対等でって言うんではなくて、
男性が得意な面、女性が得意な面とか、男性が苦手なところ、女性ができないところっていうそこの進み分けをちゃんと分かっておいた上での平等よっていうのは、
よく話をしました。うちの息子で。
いい伴侶を共に見つけられてみたいな感じで。
そうですね。女ちゃんたちに聞くと優しくしてくれるって二人とも言ってくれてるから、そこは間違った話では入らんかってよかったなってとこなんですけど、
24:11
なかなか性的な話っていうのは、
うちも就労支援の事業所してると大人の人が来るんだけど18歳以上で、
でもやっぱり18歳とか19歳で支援学校出てすぐ来られたりした子たちには、正しくやっぱり教育する機会っていうのはゼロではないんです。
なんかすごくそういう話になるとすごいなんかキャッキャ喜ぶような恥ずかしいからやめてみたいな喜ぶようなところがあるんだけど、
いやこれ笑い事じゃないからって言って、すごい大真面目に話をするっていう機会は今まで何回かです。数は多くないですけど、
はありましたね。大事なことやなと思うし。
大切なことだけど触れにくいところも事実なんでね。
事実ですね。本当に関係性が大事なのでね。
どこまで言うべきなのかどうかって、その時々の関係性、その人との関係によるもんね。
そう。
自分がどういう立場なのかっていうことも含めてね。
本能の中でもやっぱり性欲ってちょっと変わったところがあって、とても強いところもあるが、ゆえにさ、この恥ずかしいという気持ちも生んじゃうのよね。
なるほどね。
他の欲望と違って独特な色彩を持っているものなし、結構強いので、その後に避けたくなる気持ちっていうのも裏っかわに出てくるよね。
それが強くなると変な罪悪感だったりとか、社会的な隠しときたいという気持ちにも多分つながるんかなって思うんやけどね。
例えば食欲はこんなことならんのよね。
ならないですね。
でもね、食欲もこじれちゃうと、この性食障害みたいなことでややこしいことにもなるんだけど、性の問題っていうのはもっと社会的にさ、ちょっと変な色彩をいつも帯びてるよね。
帯びてる。本当にそう思う。
逆に産業にもなるしね。
そう。そうなんですよ。
日本は特にちょっと性を語らないっていうことあるもんね。
そうですよね。それがどこから来たものなんだろうっていうのは。
これどこから来たんやろうね。多分江戸時代違ったんじゃないとかって思うんですけど。
そうなんですよ。あの春画を見てる限り、結構自由やんって思うんですけど。
もっとおっぴろげだったような印象があるけど、昭和の時代とかってすごいクローズドだったし。
またそれが残り画として、令和でも残ってるよねって思うけど、でもまあだいぶ変わっては来てるんかなと思うけどね。
そうやね。
患者さんと性の問題をどんなふうに扱うかっていうことなんですけど。
27:04
僕らが初めに言われることなんだけれども、筋欲原則っていうのがあるんですよ。
治療者の筋欲原則って言うて、これは主にフロイトが言うたことなんですけどね。
精神医学を扱う上でですね、相手の方に性的な欲求を当然思うことはあかんし、
患者さんも人間なので、患者さんの性的なものとか、あるいは感情的な満足っていうのを患者さん自身も求めることがあるんだけど、
そういうことを僕らが提供してはダメですよと。
つまりお話を聞く言語化はできるんだけれども、患者さんが欲しいと思っているような気持ちとか要求とかを、僕たちは提供するものではないよと。
っていうことを筋欲原則って言うわけですわ。
患者さんはしんどいから医者のところに来るのだが、僕たちの方としてはかなり筋欲原則を守りますというのが、一丁目一番地なんですよ。
当然なんですけどね。
でもとはいえ、この性的なことっていうのは触れざるを得ない時もあるし、面倒くさいからできるだけ恥ずかしいし、僕らは触れあうというのが一番、
それであれば一番越したことはないので、触れないんだが、でも触れざるを得ない時もあったりするのよね。
例えば簡単な例で言うと、ある種の最近の抗鬱薬って複数少ないんですけれど、男性の性機能にちょっと障害が出てくるような薬があるんですよ。
これは確認しておかないと、やっぱりいろいろ問題があるので、聞かないといけないよね、みたいなことは最低限、最近自分は感じてるんですけど。
それ以外のところにはあんまり踏み込みにくい、踏み込めないなあっていうのが、僕の気持ちではあるんやけれど。
筋肉原則を持ちながらも、この患者さんの性の問題をうまく扱ってる先生っていうのも聞いたことがあって、
軽口というか、下ネタ的な感じで患者さんとうまくやりあって、患者さんの精神的な健康度を測るっていうこともやるよっていう先生もいてて。
昭和時代にやってたような教授先生とかなんですけど、僕が直接習った先生じゃないんですけど、
そういう先生とお話しするような機会があってね、飲み会とかで話しすることがあって、
そんな話が軽くできるようになったら、この患者さんはええんやって、僕はおもてんねんとかっていうふうなことを教えてくれた大科の先生なんですけど、
先生そんな話されるんだって、その時代びっくりしたことがあるんですけど、
30:05
とても僕は今もそういう技術は身につけてはいませんけど、
筋肉原則っていうのがある中で、うまく扱っていかなあかんっていう技術も求められるんだよね、僕らはね。
確かにね。精神科の先生って心の距離感っていうか、それ影響してくるもんね。
そうなんですね。その距離感が全てなので、そこをうまくするっていうことが本当に大切でね。
一般的なお医者さん方って、患者さんと結婚したりすることっていうのもないことはないのよね。
別にそれ自体がおかしいっていうことではないんだが、精神医学者にとってこの治療者との性的な関係を持つっていうことは完全な倫理違反とされている。
なるほど。
つまり絶対そこがダメ、つまり向こうからの同意があったとしても成立させちゃあかんっていうのが僕らの倫理観なんやな。
そこは絶対守らなあかんところだが、でもその上でうまくこの問題を触れていかなあかんっていうことなので、そこがね結構大変なところではあるし。
だから僕はちょっと苦手かなあ、性的な話ってあんまり患者さんとしにくいなあっていうのが正直なところやけれど、でも実はそういうことを語りたい人もあると思うよ。
うつ病とかで見てる患者さんがいててね、いつもご夫婦で入ってきて、例えば患者さんが旦那さんとして奥さんもついてきてて、病状の説明をしたりとか、どんな様子ですっていうのを聞いて、
よくなってきてよね、みたいな話はしてるんやけれども、ちょっと実は奥さん言いたいことあるんちゃうかなあっていう気もせんでもないんやけどね。
やっぱり夫婦の間の性的な問題って大きいじゃないですか。
薬の影響でってやつですね。
薬の影響でっていうこともあるし、薬だけじゃなくても、そういう精神的な病気で、性的な要求がどうなってるかっていうことって評価したりとか治療したりっていうこともやっぱり求めると思うよね。
やっぱり生活の中で大きな一部やからさ。でもそういうのを僕は正直扱ったことがないのよね。
いやあ、なかなか病識じゃないもんね、そこはね。難しいですよね。
寝れてます?食べてます?っていうこととかさ、それを良くするためにはこうした方がいいよっていうことは、これはもう口を酸っぱくなるほど言ったりとか、いろんなことは言ってるんやけれども。
ただ性の問題に関しては、僕はちょっとまだよく触れんなあっていうところでね。
でもそこって、もしかしたら悩んでる人、悩んでる家庭っていうのがあるかもわかれへんから。
実際あるもんね、このセックステラピストとかっていうのもあるからさ。
33:05
そういうことも大切な問題なんだが。
確かにね。
ただ一般的な医療の中では、まだ受け入れられてないっていうのが現状かな。
そうかもね。2の次、3の次にされるよね。
もしかしたら、今後こういった領域も発展しないといけないのかもわかんないなと思うんですけどね。
確かに。
ありがとうございました。
貴重な機会ありがとうございました。
一旦これでエンディングにしたいなと思うんですね。
さくらさん、今回性の話とかを、あえて僕が申し出しちゃったんですけれども、どう思います?
姉と弟でさ、マスターベーションについて語るってどうよっていうのは、最初あったんですけど。
いや、あるでしょう。
だけど、すごくね、貴重ないい経験になったなって、今思ってるんですよ。
小文座、小和っていう感じの父と母のもとで育ってきて、わりとさ、厳格なお家だったでしょ?
表面的はね。
表面的にね。
で、もちろん私がちっちゃい時に、両親とこういう性について話しする機会なんて全然なかったし。
なかった。
なかったでしょ。でも、その迷信的な考え方とか、そんなしたら、理由もなくただ、あかんもんはあかんのよ、みたいに片付けられる時代で大きくなったんだけど、
今は、わりとほら、いろんなことが科学的に話ができたりとか、根拠があったりデータがあったりして、
なんで?って思ったことに対する答えがある時代なんで、
そういうのを大切に取り入れながら、その上で自分の価値観とかっていうのを作っていけると、
いいなあ、みなさん、そうしてくれるといいなあって思うんです。
知識がなくて、親にこう言われたからそうなんだって入っちゃってる人が結構多いと思うんですよ。
親とか先生とか友達に言われてとかね。
じゃなくて、今はもう自分で情報も得れるし、悩まずに、相談できる相手を選んでほしいかな。
AIができてくるからね。きっとAIがいい相談相手にはなってくれるんだろうけど。
確かに。最近のAIはちゃんと倫理規定もきっちりしてるやろうから。
そう。そうなんよ。リーガルチェックあるし。
正しい答えは返してくれるかもね。
そうなそうな。だからそれこそ本当にマスターベーションで精神病になるんですかって聞いたら、きっと正しい答えを返してくれるんかなって。
私この放送が終わったら一回ちょっとジェミニさんで調べてみようと思ってるんですけど。
はい。たぶん正しい答えが返ってくると思うんですよ。
36:00
返ってくるんですよね。なんかでもこうやって生の人間が生の声でいろいろああだこうだって話しするのも、すごいいいんじゃないかなと思うので。
引き続きマリモ先生にいろんなことを振られてびっくりしながら、ポッドキャストを皆さんにお届けしたいなと思います。
ありがとうございます。僕も引き続き頑張っていきたいと思います。
今回は僕も言いたいことを言わせてもらい、姉ちゃんをちょっと戸惑わせてしまったことをちょっと後悔はしてるんですけれども。
いやいや。
どうぞ引き続きよろしく。
よかったなと思います。
ありがとうございました。
精神科の知識を学べる番組、歴史から学ぶ精神科ラジオは毎週金曜日午前5時に最新話が更新されます。
お聞きのアプリでフォローして最新話をお聞きください。
また番組を聞いた感想やご意見を募集しています。
概要欄のメッセージフォームからぜひあなたの感想を送ってください。
お待ちしてます。
ありがとうございました。
どうもどうも。
なんか普通にできたね。よかったね。
素晴らしい。
素晴らしい。
ありがとうございました。
いやいや。よかったんじゃないですか。
よかったよかった。
関係ってやっぱりいいなって今回すごい思いました。
そうですか。
なかなか兄弟で、60前になった兄弟でこんな話できへんよ。
60前。そうだね。確かに。
60前だからこそできんじゃん。
逆にね。
逆にね。
確かに確かに。
もう私おばあちゃんやから本当に素直に話ができてよかったかな。
ね。あんまり恥ずかしくもなくなってるのがあれで。
本当に本当に。そうそう。恥ずかしいのなんてないからね今。
いやいやでも大切ですからね。いつになってもね。こういうのはね。
本当に今真っ只中にある方たちにとってはこれだけ大ぴろげに話がある歴史だけどね。
こんなかったこんなかったんだよって。