はじめに:コンテンツ設計アドバイザーとしての自己紹介と近況
人と組織の問題を、仕組みと教育コンテンツで解決する、 コンテンツ設計アドバイザーの山田まきこです。
このチャンネルでは、私がこれまで開発してきたコンテンツのこと、 コンテンツ設計のヒントや、現在開発中のコンテンツ、お知らせなどを配信します。
コンテンツ設計とは、思いとか考えとか手順などを、 見える状態、使える状態にして、人の役に立つようにすることと定義しています。
急遽依頼された講座設計の背景
さて3月に入りました。 2月後半に、3月のこの放送を収録するという予定でいたんですけれども、
残念ながら、いえ、幸いにしてというか、 ストックができないくらい、コンテンツの設計をガシガシやっていました。
何をしていたかというと、いつも研修のご依頼いただく研修会社様から、 2月の17日ぐらいだったかな、急遽3月上旬で開催する講座を設計して登壇していただけないかというご依頼がありまして、
いつもはですね、そんな急遽ということはないんです。 ないんですけれど、今回はちょっと急ぎという事情があったようで、
普段私はご依頼いただいてから、 登壇をするまでの間にコンテンツの設計をしてテキストを作ってというところに、
だいたい1ヶ月ぐらいは、少なくともお時間をいただいているんですよね。
というのも、私、ラジオの方の仕事が月末が繁忙期なんです。
特に20日から30日ぐらいまでにかけてが収録のラッシュでして、 落ち着いてコンテンツの設計をするという時間がなかなか取れないので、
基本的には月の中旬ぐらいにご依頼いただいて、 翌月の前半までに実施するみたいな、
そういうご依頼は基本的にはお受けしていないんですけれど、 しかも2月って28日までしかないので、
これ間に合うかなと思いつつも、 ご指名いただいたのでお断りはしないという方針で、
ちょっとやってみますということでOKしました。
講座の目的と対象者
ある事業者さんで、若手の職員の方の離職が問題になっていて、
離職の原因というのが、そのお仕事自体がすごく精神的に負担がかかるお仕事であったりとか、
若手の方が離職してしまうことによって中堅の方が育っていっていないので、
ベテランの方と若手の方っていう、そういう組織構成になってしまっていて、
なかなか年齢層の高いベテランの方々と新卒ですね、
学校を卒業して入ってこられた若手の方とのコミュニケーションがうまくいかないということで、
オンラインで1時間の講座をやってほしいということでですね、
世代間の価値観のギャップを埋めていくとか、
世代間だけでなくてお仕事の考え方、仕事への向き合い方の考え方って人それぞれですので、
相手の価値観を理解する、そして自分の価値観も大事にする、
そういう講座ができたらなと思って設計をしました。
それをですね、2月の後半、ラジオの収録もしながら、
隙間時間とか朝早くとか夜遅くとか、そういう時間で設計をしていました。
それが明日開催となります。
この講座の結果どうだったかということは、また後日お話ししたいと思うんですけれど、
今日はどんな内容の講座を設計したのかというところを、先にお伝えしていこうかなと思います。
講座のタイトルとゴール設定
講座のタイトルは、仕事間の多様性と相互理解。
環状労働の現場で心を守りながら関わるための視点ということで、大きく2つ目的を考えました。
1つは、環状労働の特性を理解し、職員一人一人が心を守りながら働き続けるための視点を持つこと。
もう1つは、仕事間の多様性を理解し、お互いの強みを生かし支え合える関係性づくりを目指すということです。
そこを目指すために、今回の1時間の講座の中でやること、講座のゴールとしては、
環状労働の特性を知り、心を守るための具体的な工夫を共有すること。
それから、自分と他者の仕事への向き合い方や判断軸の違いと、それぞれの強みを知り、自分にできる行動を見つけるということです。
講座設計の難しさ:多様な対象者と限られた時間
今回の対象の方というのが、いくつかの複数の同じような業態の事業所の職員の方ということで、
対象となる職員の方の役職がバラバラ、つまり管理職の方もいらっしゃれば、中堅の職員の方もいらっしゃれば、若手の方もいれば、新人の方もいると。
そういう全方向的な対象者なんですよね。
形式はオンラインです。
オンラインも一人一台パソコンが当たっているわけではなくて、一つの事業所のお部屋に皆さんが集まって、みんなで受講していただくというスタイルのところもあれば、
一人一台パソコンが当たってできるという方もいらっしゃるようで、そこもまたバラバラということです。
講座の時間は60分。
結構こういう研修とか講座って設計が難しいんですよね。
つまり対象が、例えば管理職の方だけとかだったら、管理職の方向けに講座の内容を組み立てれば良いので、その方に必要なことだけをお伝えする、ぎゅっと絞った内容にできるんですけれど、
または若手の方だけとかだった場合には、上司との付き合い方みたいな、そういうことで的を絞ってお話しできるんですけれど、対象が全方向、全職員という風になると、
皆さんに共通して持たれている、皆さんが共通して持たれている課題って何だろうかとか、
その1時間という限られた時間の中で、どこかだけのターゲットに向けてのメッセージになってしまうと、そうじゃないターゲットの方ってその時間って無駄になってしまいますよね。
なので、なかなか全方向で行くと、刺さる人には刺さるかもしれないんですけど、どっちにも刺さるように作ろうとすると、どっちにも刺さらないという内容にもなってしまうので、たった1時間の講座の設計ではあったんですけれど、結構難しかったです。
研修会社さんとも3回ぐらいですかね、やり取りをしました。1回お打ち合わせもして、その後設計書を作ってお送りしたときに差し戻しもありまして、もう1回作り直してテキストを作ってお送りして、
そしたらまたちょっとこの内容も入れていただけますでしょうかという差し戻しがありまして、なかなか私の方で研修会社さんと、研修会社さんにこの講座を依頼した先方の方との目指したいことのすり合わせに時間がかかった講座でした。
講座の構成:ワーク中心と参加型
この講座の特徴としては、講義だけでなくワークを中心とした参加型の構成にしています。最初、研修会社さんからは1時間しかないので、ワークが中心じゃなくて講義中心でいいですと言われたんですけど、
お互いの仕事感の相互理解をするような内容で、講義だけって苦しくないかな、受講する側が苦しくないかなって思いまして、1時間の中でも自分の仕事感とか、
精神的にちょっと負荷がかかるお仕事だったりするので、そこに対して自分がどういう備えをしているかとか、どういう対処をしているかとか、そういうことに向き合う時間、それから自分とは違うタイプの方が仕事に対してどう考えているかとか、どういう判断をするのかとか、
そういうことを想像する時間というのも作りたいなと思いまして、ワークを中心に組み立てました。また、先ほども言った通り、参加される方の役職がバラバラなんですよね。
ですので、経験年数とか役職に関わらず、全ての職員の方が自分の立場で参加できる設計にしています。
特にこういう系の研修とか講座って、若手の価値観と年齢を重ねた管理職の方との世代間ギャップみたいなところが注目されて、
大抵の場合、上司の方々、管理職の方々が若手のことをちゃんと理解して、若手に合わせてコミュニケーションを取りましょうね、みたいな講座になりがちなんですけれど、
そうすると、管理職の方だけが対象となっている講座だったらいいんですけど、皆さんいる、しかも施設なり事業所なりの一室に若手もベテランも管理職も一緒にいるみたいな、
そういうところで、上司の方、もっとコミュニケーション柔軟にやってください、みたいな講座にすると気まずいですよね、きっとね、と思いまして、対立構造が生まれないような内容にしました。
あとは、オンライン環境でも実施可能なかつ実践的な構成にするっていうところに力を注いだかなと思います。
オンライン環境での工夫と構成詳細(前半)
一人一台パソコンが当たっててっていうことであれば、ブレイクアウトルームを作ってディスカッションしてもらったりとか、あとチャットで回答を入れていただくとか、そういうオンラインならではの双方向のやり取りもできるんですけれど、
今回はそういうことがもしかしたらできないかもしれないということだったので、基本的には内製をしていただく、一人一人それぞれが内製をしていただいて、気づきを得ていただくっていうことにはなるんですけれど、それでもただ聞いているだけっていうことにならないように、ちょっと設計は工夫しています。
構成としては、ざっと上から読み上げていくと、オープニングではこの講座の目的とかゴールの共有の時間があって、あと講師の自己紹介ですね、がさらっとあります。
そして、環状労働って何ですかっていうところを確認するターンを入れています。そのお仕事、皆さんが従事されているお仕事というのは、主に環状労働と言われる対人支援のお仕事なんですよね。
一つのお仕事の中に肉体労働もあれば、頭脳労働もあれば、環状労働も全部組み合わされているお仕事ではあるんですけれども、特にお客様の感情を受け止めて、自分の感情を調整して、お客様との関わりそのものが仕事の成果になっていくっていうタイプのお仕事だったので、
これはすごく自分の心に負荷がかかるお仕事なんですっていうことを再認識していただいています。そういうお仕事を選んだからには、自分の心をコントロールするスキル、具体的には備えとあとはケアが必要ですよねっていう話をしています。
日ごろ皆さんがどういう備えをしているのか、それから精神的な負荷がかかったときにどういうふうにケアをしているのか、改めて振り返っていただくような時間にしていきます。これが前半ですね。
もし発言がかなうのであれば、同じ施設なり同じ事業所の中でシェアをしていただいたりとか、オンラインの中でも私の方で指名させてもらって、普段どんなことを気をつけていらっしゃるんですかっていうことをシェアする時間も作れたらいいなと思っています。
これは明日実際に接続してみて、皆さんがどういう状況でオンラインで入られているのか見てから判断しようと思います。
講座構成詳細(後半):多様な仕事観と相互理解
次のターン、後半のターンというのが、多様な仕事間についてですね。
例として3つのタイプというのをご提示しまして、例えば仕事をする上では安定継続タイプの方なのか、柔軟工夫タイプの方なのか、強調支援タイプの方なのか、これをですね、皆さんまずは自己評価していただきます。
安定継続タイプというのは、これまでのやり方とか経験を大切にされるタイプの方ですね。安全性とか確実性を重視するタイプ。
柔軟工夫タイプというのは、状況に応じて柔軟に対応するとか、新しい方法とか工夫を考えるのが得意なタイプの方。
強調支援タイプというのは、周囲の様子や気持ちに敏感な方ですね。困っている方がいたら自然にサポートをするし、チームの雰囲気を大切にするタイプの方ですね。
3つのタイプしかないわけではないんですけれども、講座の進行の便宜上ですね、今日はこの3つのタイプで、あなたはどのタイプに近いですかというのを聞いてみます。
その後、自分の周りにいる、一緒に仕事をしている方々はどのタイプの方が多いですかということで、そういうマップを作っていただきます。
これによって自分とは違うタイプの方なんだなというのが可視化されますよね。その上である一つのケースを扱います。
どのお仕事をしていても、チームで仕事をしているとき、組織の中で仕事をしているときにはあるあるかなというような事例を提示しまして、
この時にあなたはどういう風に感じ、どうするのがいいと思いますかという問い、そしてあなた以外のタイプの人はどう考えると思いますかということで、
他の方だったらどう考えるのか、自分はこう考えるということを書き出していただくワークがあります。
これも自分とは違うタイプの方だったらどう考えてどう行動するのかということをちょっと丁寧に言語化していただくものですね。
現場で起こるコミュニケーションの衝突とか摩擦というのは大抵起こった結果に対して何でそういうことになったのか、
なぜそういう発言をされたのかとか、なぜそういう行動をとるのかというところがわからないので自分とは違うなと思ったりとか、
それは間違ってるんじゃないかと思ったりとかしてしまうと思うんですけど、つまり結果に目が行きがちなんですけど、
よくよくその方の考えとか、その考えに至った背景みたいなものを知れば、なるほどそういう考え方もあるのねというふうに納得できたりもするかと思います。
なのでそっちに注目してほしいんですよね。そうじゃないとお互いにお互いを見たときに、なんかあの人と仕事の考え方合わないなとか、
そうじゃなくてこうやって動いてほしいのにっていうふうに、ちょっと批判的な目というか距離が離れていってしまうような関わりしかできなくなってしまうので、
それだとお互いに不幸ですので、着目してほしいところっていうのをお伝えしていきます。
世代間の価値観の違いとチーム運営
それから研修会社様とか、そこ依頼主様から出てきた課題というのが、世代間の価値観の違いによる若手の離職ということがありましたので、
仕事の価値観の世代的な違いみたいなところにも触れています。
よく言われるのは、昔は先輩の背中を見てやって仕事を覚えるものだというふうに教わってきた世代の方と、
世代でいうとZ世代の方々では、学習の環境とか文化が違うということがありますよね。
学習の方法とか経験の重ね方の違いがあるので、そこをどっちが良いとか悪いという話にせず、
どちらの強みも生かして仕事が円滑に進むように、そういった視点でチーム運営をしていくということ、そんな話をしていきます。
参考資料として、Z世代と上司世代の仕事間ギャップに関する調査結果なども資料には載せていたりするので、ちょっとご紹介してみようかなと思っています。
まとめと今後の展望
こんな内容で1時間ですね。パークの時間が20分か25分くらいかなと思っているんですけど、状況によっては少し長く時間を取ったりして、講義はさらっとという、そんな内容になっています。
明日実際にやってみて、きっとあっという間に過ぎていってしまうんだろうなと思うんですけど、丁寧に振り返りをしたいと思うので、またその結果をこのポッドキャストでお伝えしようかなと思っています。
では、今日はここまでにします。
考えを形に、仕組みに、そして力に。
今日も聞いてくださってありがとうございました。
コンテンツ設計アドバイザーの山田真希子でした。