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『舞い降りた天使|朗読版』#2ー①
2026-08-24 08:33

『舞い降りた天使|朗読版』#2ー①

家事、子育て、仕事に追われ、自分を見失いかけた主婦・徳永真穂。

夫との関係、娘の不登校、そして職場の年下の同僚・栗原との出会い。

恋と家族の絆を通して、一人の女性が少しずつ自分自身を取り戻していく、大人の女性のための恋愛ヒューマンドラマです。

人生に疲れた一人の女性が、もう一度、自分の人生を生きようとする物語。

彼女を救ってくれた『天使』は、思いもよらない人物だった……


『舞い降りた天使』は、「官能小説コンテスト」ノミネート作品。
(大人のケータイ官能小説運営事務局主催)


本番組では、作品をより多くの方に楽しんでいただけるよう、一部の表現を調整した朗読版をお届けします。

朗読版ではお届けしていないシーンを含む完全版は、携帯官能小説サイトにてお楽しみいただけます。


『無料で読める大人のケータイ携帯官能小説』

https://kanno-novel.jp/viewstory/index/16146/?guid=ON


どうぞ最後までお楽しみください。

ぜひ、朗読版と完全版、それぞれの形で『舞い降りた天使』の世界をお楽しみください。


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朗読……夏川葉子

イメージング……もりもり

録音・編集……たりお

演出……有馬 優美子

音響制作……Moon Magic


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著作権について

本作品および朗読音源は、著作権法によって保護されています。

作品本文、朗読音源、文章、設定等の無断転載・無断複製・無断配布・無断公開・無断利用はご遠慮ください。

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サマリー

主人公の真穂は、家事、育児、仕事に追われ、自分を見失いかけていた。学童保育の迎えで大野先生から一人っ子について嫌味を言われ落ち込むが、娘の桜の笑顔に励まされる。夫の帰りが遅く、桜との約束のグラタンも食べられず寂しさを感じるが、夫の帰宅に少し希望を見出す。

学童保育での出来事
第2章 第1話
栗原君と連絡先を交換したその日の夕方。 早くお迎えに行くという、桜との約束を守るため、
私は仕事を早く切り上げて、学童保育へと向かった。 運転する車の中、
学校が近くなると、気が重くなるのはいつものこと。 今日は何も注意されませんように。
そう思いながら、私は駐車場に車を止めた。 そして、車から降りたその瞬間だった。
あら、徳永さん。お帰りなさい。 桜ちゃん、待ってますよ。
私に声をかけたのは、大野先生。 あ、すみません。
は、はい。
何か悪いことをしたわけではない。 それなのに私は、すみませんと謝ってしまいそうになってしまった。 大野先生は本当に苦手だ。
あの、今日もお世話になりました。
あわて定着をして、とにかく早く桜の待ってる教室へと向かおうとすると、
あ、そうそう。 大野先生の話が始まってしまった。
でも今日は、桜とスーパーに行く約束。 だから私は勇気を出して、
あ、先生、今日はちょっと急いでいて、と声をかけた。
それなのに大野先生は、 あらそう。忙しくて大変ですね。
あ、そういえばね。
と言いながら、私と一緒に歩き出してしまった。
どうやら教室まで一緒に行くらしい。
山田さん二人目だそうですよ。
徳永さんも頑張らないと、桜ちゃんがしっかりしないのは一人だからなのよ。
やっぱり一人じゃねえ。
何人も子供を育てている方にそう言われて、言い返す言葉はない。
ひとりっ子はかわいそう。
それは大野先生だけじゃなく、今までもう何十回と言われた言葉だ。
もちろん桜がひとりっ子なのには理由がある。
でもそれを説明したところで、きっと私のわがままだと思われるのだろう。
だから私はいつも用意してある言葉を大野先生に伝えた。
そうですね。できるのなら欲しいんですけど。
と。
欲しくてもできないという言い回しだ。
それを聞いた大野先生は少し表情を固くして言葉を濁し、そしてその会話は終わった。
できるのならということはそれは嘘じゃない。
でもこの会話で今日もまた、私は0点なんだろうなと落ち込むと同時に、桜に兄弟を作ってあげられない罪悪感が私を襲った。
お母さん!
その時、遠くから桜が私を呼ぶ声が聞こえた。
顔を上げると私を見つけて教室の窓から大きく手を振る桜が見えた。
私も大きく手を振って見せると桜は嬉しそうに笑って両手を振る。
そんな桜を見ていると桜が笑顔ならそれでいい。桜が笑顔でいられるなら私は泣いたって構わない。何だって耐えられる。
そう思えるから不思議だ。
するとその時、私の耳にまた大野先生の声が届いた。
一人っ子だからお母さんとお友達みたいになっちゃうのよね。だからいつまでも人見知りで心が折れそうだった。
それでも私は必死に笑顔を作り、教室から出てきた桜と手を繋いだ。
スーパー行こうね桜。
うん。お母さんのグラタン食べたーい。
グラタンね。いいよ。パパは好きだもんね。
やったー。
それから私は大野先生にきちんと挨拶をして急いで駐車場へと向かった。
そして車に乗り込むや否やぎゅーっとハンドルを握りしめながら心の中でつぶやいた。
娘との約束と夫への思い
よかれと思って言ってくれてるだけ。どうでもよければそんなことは言わないはず。
落ち着いて、と。桜がいるんだから、と。
さあ、なんとか気を取り直して桜に笑顔を見せると、桜からまた私の心を沈ませる会話が始まってしまった。
お母さん。
ん?
パパ、早く帰ってくる?
うーん、どうかな。お仕事頑張ってるから。
そっか。早く帰ってくるといいね。
うん。
それは、いつも遅く帰ってくるパパのこと。
今日は何時に帰ってくるんだろう。夕食を一緒に食べられたら桜喜ぶのにな。
せめて桜が眠る前に帰ってきてくれたら。
そう思っていたけど結局パパは、桜が眠ってもまだ帰ってくる気配はなく。
私はラップのかかったグラタンを見つめたままため息をついた。
パパと話がしたいな。
今日、大野先生にひとりっ子のこと、また言われちゃった。
とか、桜、体が小さいからおやつが少ないって注意されちゃったの。
とか、何でもいいから桜のことを話したい。
私の話を聞いてほしい。少しでもいいから。
そう思ったその時だった。
夫の帰宅
ただいま。
ああ、疲れた。
あ、パパ帰ってきた。
お帰りなさい。
ふう。
パパは帰ってくると冷蔵庫から自分で缶ビールを取り出し、椅子に座って缶のままのビールを飲み始めた。
お疲れ様。お腹空いてるよね?
グラタン温める?
いや、腹は減ってへん。
そっか。
桜は?もう寝たんか?
あ、うん。寝ちゃった。さっきまで待ってたんだけど。
そうか。
あ、ねえ。
ん?
今日ね、大野先生が。
ああ、また今度聞くわ。
あ、うん。
第2章 第1話 朗読 夏川陽子
08:33

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