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おはよう、こんにちは、こんばんは。薬と健康に関するラジオ、略してくすけんラジオのうっちーです。
このラジオでは、薬剤師である私、うっちーが、薬のことや健康のことなどで、ラジオ機の方や患者様からの質問などを紹介しながら、質問に答えたり、薬や健康についての話をしていくというラジオです。
どうぞよろしくお願いいたします。
今回、リスナー様よりいただきましたテーマで話をさせていただきます。
テーマをいただきましたのは、ドスグロイルイボスティーことドスティーさん。本当にありがとうございます。
ドスティーさんからは、過去にも第123回や126回でテーマをいただいておりますし、僕のもう一つの番組でありますマンラジの方では、テーマをいただいただけではなくて、ゲストで出演もしていただきました。
いつも本当にありがとうございます。
そんないつもお世話になっておりますドスティーさんからいただきましたテーマというかタイトルを早速発表させていただきまして、テーマをいただきました経緯を話をさせていただきます。
それでは今回のタイトルはこちら。
薬を何かに混ぜる時、温度によって薬の力が弱まったりしないのですか?
今回のテーマですけども先日第145回のエピソード。
こちらは薬を飲みたがらない大人に対して薬局としてはどういう対応をとるのかといった話をさせていただきました。
その中で薬は食事とかに混ぜちゃってくださいとか、熱い味噌汁とかに入れちゃってくださいねといった話をさせていただきました。
それについて感想コメントをいただきました。
そのコメントを読ませていただきますと、子供より大人に飲ませる方が大変なのは意外。
精神疾患の人には気を使いそう。汁物に混ぜてしまうのは使える。
熱いものに入れたら温度で薬の力が弱まったり変化してしまわないのか気になりました。
入れてはいけないタイプの薬もあるのかなというコメントをいただきました。本当にありがとうございます。
ということで今回ですけども薬をお湯で溶かす時などの温度について話をさせていただきます。
まず薬なんですけども基本的には水だろうとお湯だろうと温度による変化はないです。
なので溶かして飲む場合とかであればもう溶けてしまえば何でもいいです。
ただ冷たい水だと薬が溶けにくいとかもありますので一般的には温かい温度で薬を溶かすことが多いんじゃないかなと思います。
かといって熱すぎる温度それはそれで飲みにくいですしまた熱すぎる温度というのは喉とか胃に刺激になることもありまして
胃が荒れている方とかでは熱湯によって胃の粘膜が刺激されてより胃が荒れやすくなってしまうこともあります。
なので温度には注意が必要だよというのが一般的なところです。
これはあくまで一般的な話です。実は温度によって薬の効果が変わってしまうのもあります。
例えば消化を助ける薬、消化酵素と呼ばれる薬がそうだったりします。
消化酵素というのは消化がうまくいっていない芋たれとかそういう感じを持っている方ですね。
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そういった方によく使われるんですけども消化を助けてくれるためといってそういった様々な薬が混ざっています。
その中には消化を助けるためとしてタンパク質が入っていたりするんですけどもこのタンパク質が熱によって変質してしまうと言われています。
それによって消化酵素は熱いお湯で溶かすと効果が弱くなるよなんて言われることがあります。
またその他としてビフィズス菌などのお腹に良い菌を補充するいわゆる成長剤とかも熱に弱いものがあったりします。
落参菌とか熱に強いっていうのも特徴の一つなんですけども
ビフィズス菌は温度が50度を超えると菌が死滅をし始めて70度くらいの温度では1分も経たないうちに菌が完全に死滅すると言われています。
なのでビフィズス菌が入っているものは熱に弱いです。
また他にも乳酸菌。乳酸菌はビフィズス菌に比べれば熱に強いよなんて言われますけども
それでも75度以上の温度で15分も経てば菌がほぼ死滅すると言われます。
なのでやはり暑い温度では菌が死滅し始めるので短い時間でもやはり効果が変わってしまうと言われます。
こういうように消火酵素とか成長剤には熱に弱い薬もあります。
その他にも市販薬で有名なエビオスとかに入っている酵母菌なんかも熱に弱いと言われます。
酵母菌は60度から80度の熱で数分で死滅すると言われます。
なので菌を補充するとかタンパク質が入っているような消火酵素こういったものは暑すぎる温度には注意が必要です。
とはいえ基本的には熱で薬の性質は変わりませんのでこういった消火酵素とか成長剤に注意をして
なおかつ自分の薬はどうなんだろうといったのは薬剤師とかに相談してみるのをお勧めしております。
ここまでが質問に対する僕なりの返答です。ここからは本日のワンポイントです。
本日のワンポイント
カプセルも溶かして飲むことがある
基本的にはカプセルの薬は理由があってカプセルの形をしております。
例えば胃で溶けないように腸で溶けるような工夫をされているとか
体内でどれくらいの時間で溶けてほしいとかそういった計算をされているのがカプセル剤です。
なので基本的にはカプセルの薬はカプセルの周りで飲みます。
ですがカプセル剤とかは飲みにくいよという方も多いのも事実です。
なのでそういった時にカプセルが飲みにくい場合の方であれば
カプセル以外の形、錠剤とか粉とかそういうのに変えられませんかというのを
病院とか薬局で相談するというのがよくあったりします。
ただ薬の種類によってはそういった錠剤とか粉がなくて
カプセルしかないよというものもあります。
どうしてもやっぱりカプセルが飲めない方、特に物を飲み込む力、演劇能とかに問題がある方の場合ですと
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カプセルでもお湯に溶かして飲んでくださいという説明をすることがあります。
本来のカプセルのままに比べると薬の効き方などに変化が出るかもしれませんけども
飲まないよりはマシだということで
カプセルを溶かして患者様に飲んでいただくということもよくあります。
錠剤やカプセルを溶かしたりとか薬を崩す方法とかで
簡易潔濁法という言い方をよくするんですけども
薬剤師としてはだいたい55度くらいの温度で溶かしてねという説明をすることが多いです。
55度くらいですとカプセルなどは溶けてくれますし
またあんまり熱くしすぎると薬の質が変わってしまう
先ほども挙げましたような成長剤とか消化酵素などがその例ですけども
その対策になるのと熱すぎると飲みにくいとか
イヤーのどに刺激になってしまうとかそういった対策もありまして
だいたい55度くらいのお湯で溶かしましょう。
それで少し冷ましてから飲みましょうねって説明することが多いです。
だいたい55度くらいのお湯と言いますと
沸騰させたお湯と水道水でだいたい2対1くらいの割合で作ることができると言われています。
また電気ポットとかで温度設定できるものであれば60度くらい設定するのがいいよと言われております。
今回はこんな感じです。
改めましてドッティさんテーマをいただきまして本当にありがとうございました。
薬の溶かし方ということで熱の注意とか前回の話の時には漏れておりましたので
今回話をすることができて本当に良かったです。
薬の飲み方とかのことに関してもやっぱり薬剤師の仕事ですので
こういう話できるとやっぱり仕事してるなという実感を持っているので嬉しいところです。
薬に関してもちろん効能とか副作用はもちろんのこと
今回のような薬の飲み方とかでもいつでもご質問いただけると大変嬉しいのでいつでもお待ちしております。
今回も最後までお聞きいただきまして誠にありがとうございました。
また次回も聞いていただけると大変嬉しいです。
それではまたお会いしましょう。