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2023-01-30 13:12

第25回「花粉症は受診しなきゃいけないの?」/「花粉症で受診するとしたらどんな時?」

今回の内容 

・花粉症で受診する人ってどれくらい? 

・ヒスタミンを抑えろ!!市販薬の花粉症の薬はどう効くの? 

・抗ヒスタミン薬だけではない。アイボンやワセリンも花粉症に効果あり!? 

・花粉症、ひどい時にはステロイドが効く?

・舌下免疫療法ってどうなの? 

・花粉症のための鼻レーザーはなんで効く? 


話の中で出てきた成分名はエピナスチン、フェキソフェナジン、セチリジン、エバスチン。 


今回のエピソードと関連したエピソード

 第24回「花粉症ってなんでなるの?」/「花粉症対策の生活習慣は?」

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おはよう、こんにちは、こんばんは。薬と健康に関するラジオ、略してくすけんラジオのうっちーです。
このラジオでは、現役薬剤師で薬局を経営している私、うっちーが、薬のことや健康のことなどで、
ラジオをお聞きの方からの質問や、日々の業務で患者様からいただいた質問などを紹介しながら、
質問に答えたり、薬や健康についての話をしていくというラジオです。
どうぞ皆様よろしくお願いします。
今回は前回に引き続きまして、花粉症を話題として話をさせていただきます。
今回は薬の話をしていくのと、健康番組などでも取り扱える、
花粉症の治療というのがどんなものがあるかなといったことを話をしていこうかと思います。
それでは今回の質問はこちら。
花粉症は受診しなきゃいけないの?
最近では、市販薬でも花粉症用の薬が増えていることもありまして、
受診する手間が省けているというのがありますね。
保険が利くので、処方箋で薬をもらった方が安いよという点はあるんですけども、
病院への診察代を払う必要があるとか、診察までの時間や薬局で薬をもらう時間、
そういったのを考えますと、受診しない方が楽だなという患者様がよくいらっしゃいます。
実際のところ、2018年のアンケート調査になりますが、
花粉症の方で、花粉症のために受診するよという人と、
そのためには受診しないなという人のどちらが多いかというアンケートなんですけども、
受診する人、一応多かったんですけども、約55%。
そのためには受診しないよという人が約45%という、約半々の結果となりました。
確かに最近の患者様でも、何か血圧など他の薬と、
ついでに花粉症の薬をもらうよという方が多いんですけども、
花粉症だけというのであれば、市販薬で済ませるなという方が増えているように感じます。
花粉症の受診、絶対必要かというと、実際にはそうでもありません。
花粉症としては市販薬の種類がだんだんと増えております。
飲み薬で言えばだいぶ使う、例えば、これ成分名になりますけども、
エピナスチン、フェキソフェナジン、セチリジン、エバスチン。
ここら辺は芸能人の方などか、テレビCMなどでよく宣伝されていますし、
実際のところ処方箋の薬としても本当によく出ます。
この4種類、特にフェキソフェナジンは眠気が少ないということも売りにしておりますし、
使いやすいようという点でも有効かと思われます。
ちなみになるんですけども、今挙げたような4種類は、
第二世代抗ヒスタミン薬と言われます。
ヒスタミン、前回の話の時に話題に出たんですけども、
このヒスタミンというのは目や鼻に作用しますと涙が出たり、
目の痒み、鼻水やくしゃみ、そういったのを引き起こします。
抗ヒスタミンの抗はよく対抗戦なので使われる、抗う、抗うという意味の抗ですね。
この字を書きます。
そんな通りなんですけども、
ヒスタミンという物質に対抗するもので、抗うもので、
ヒスタミンを抑えようとします。
目の痒みや鼻水などを引き起こすこのヒスタミンを抑えることで、
痒みや鼻水を抑えようという薬です。
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ちなみに第二世代と先ほど言いました。
第二世代というか、第一世代というものがあるんですけども、
第一世代、効果はあるんですけども、
眠気や口の乾き、こういった副作用も多いですし、
副作用が少ないように改良されたものが第二世代です。
第一世代の抗ヒスタミン薬。
以前、睡眠の時にも話をさせていただきました。
ジフェンヒドラミンなどがこれにあたります。
話がとれましたが、治療薬の種類が増えたことで、
自分に合った薬が選択しやすいようという風になっております。
飲み薬だけではなく、目薬や点鼻薬などもあります。
目薬や点鼻薬などは、飲み薬に比べると眠気なのが起こりにくいので、
ヒスタミンを抑える成分だけでなくて、
痒みや赤みなどを抑える成分、こういったのも眠気を出すので、
こういう成分も入れておいて、より自分の効かせたい、
例えば目や鼻の部位の症状を抑えるやすくしております。
目薬や点鼻薬は、目の痒みを抑えるために使われたり、
鼻の中に花粉が侵入して、鼻の粘膜が炎症を起こしていると沈めたり、
ヒスタミンを抑えて鼻水やくしゃみが出てきかったりします。
そういった効果があります。
また、痒みを抑えたり、ヒスタミンを抑える薬以外にも、
市販薬で有効なものもあります。
そもそもで、花粉が目への侵入しにくくなるようにする手段として、
目のバリア機能、花粉が侵入しないようにするためのバリアですね。
その機能を上げるために、目に潤いを出すための目薬、
例えば目の乾き用とか、ドライヤー用の目薬ですね。
こういったものも最近では市販で購入できますし、
よく言うアイボンとか、目をパチパチして洗うやつですね。
ああいうので、花粉を洗い流すということで、症状を長引かせないようにする、
目を潤わせるという意味でも有効手段だったりします。
また、保湿剤などで有名なワセリン。
このワセリンを鼻の入り口付近に塗っておきますと、
花粉がワセリンにくっつきます。
そして、花粉が鼻の中へ侵入していくのを防いだりしてくれます。
せっかく飲み薬なので症状を抑えても、
花粉が目や鼻に残っていれば、また症状が出やすくなります。
なので、水分をしっかりとって、花粉を運ぶ粘膜の働きをしっかりと保ったり、
また、目薬や天秤薬を使って、花粉の侵入を防いだり、
または洗い流すようなこと、そういうのも効果的だったりします。
このように、花粉症は市販薬でも対応できるようになってきております。
また、もう何年も言われているんですけれども、
国は医療費を削りたいということで、
風邪薬や花粉症、痛み止めなど、特に湿布などですね、
そういうのは、いずれ保険では出さないで、
自費薬で賄うようにしようという方針もありますし、
市販薬での対応は、今後の流れとしても全く問題ないと思われます。
ただ、それでもやっぱり受診した方がいいよというパターンもあります。
それを本日のワンポイントとして話させていただこうかと思います。
では、本日のワンポイントはこちら。
花粉症で受診するとしたらどんな時?
基本的に市販薬で対応できているという方は、受診する必要が全くないです。
06:00
それでも受診した方がいいよという方はやっぱりいらっしゃるので、
そういったどういうのが受診すべきかなという話をしていきます。
例えば、市販薬で効果が不十分な方。
そもそもお話になりますが、抗ヒスタミン薬といっても、
処方箋で選べる薬の方が、市販薬で選べる薬よりも倍以上の種類があります。
こういった抗ヒスタミン薬とかのお薬では、
一応ですけども、強さの順番とか、
眠気が出にくいものとかでもあるんですけども、
実際には体質によって、効く効かないとか、眠気出る出ないが大きく変わります。
例えば、自分にとってはAの薬が効いて、Bの薬は効かないな、
Cの薬は自分に飲むと全然眠くならないな、大丈夫だよという方でも、
知り合いの方ですと、Aは効かないな、でもBの方が効くよとか、
Cの方は眠気困るなとか、そういったことがよくあります。
また、症状が重い方、こういった方も受診した方がいい場合が多いです。
前回の話でも触れているんですけども、目の痒みとか鼻水、
こういったのは、いわば花粉という異物が入ってきたことで、
体の免疫が起こす炎症反応です。
この炎症がひどい場合ですと、
自分に合う飲み薬とか、目薬や顛尾薬を使ったとしても、
全然症状が効かないということがあります。
この炎症さえないと、どんどん症状が楽にならないという状況ですね。
この炎症を抑えるのに、ステロイドを使ったりすることがあります。
飲み薬でも、目薬でも、顛尾薬でも、さまざまですけども、
こういったステロイドを使うことがあります。
ステロイドと聞くと、なんとなく悪いものというイメージがよくされるんですけども、
痛みや炎症、こういったのを抑えるというテーマは、かなり優秀なものです。
もちろん、胃が荒れやすくなったりとか、長く飲んでくるとむくむとか、
いろいろな副作用を起こすことがあるんですけども、
症状のつらい時だけというふうに、うまく付き合えばいいお薬だったりします。
症状が重かったり、効果不十分な方では、やはり受診するのをお勧めしております。
また、花粉症の根本治療をしたいという方も、受診をした方がいいです。
今まで話してきたコーヒー、スタミン薬などは、目や鼻の粘膜の働きとか、
あくまで花粉症をどれだけ楽にするかという話でした。
花粉症の症状があるというのが前提の話ですね。
症状出ちゃうので、それをいかに楽にするかという話です。
でも、花粉症をそもそも起こさないという治療をしたい、
そういった方はやはり受診が必要になってきます。
例えば、ゼッカ免疫療法。
ゼッカというのが下、ベロですね。
ベロの下で免疫は免疫なんですけど、そういう治療法というゼッカ免疫療法という名前を言います。
アレルギーの原因となる物質を体内に少しずつ取り入れて、
体を徐々にアレルギーにならせていくという方法です。
要は、体が花粉を異物だと反応しないようにすれば、
自分にとって自然なものだよという風に体に覚え込ませていくという治療です。
これ、薬用のゼッカ、ベロの下、ここにしばらく含んでから飲み込むという治療方法からこの名前がついております。
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体にアレルギーになりさせるために、2年以上の継続した通院。
これは花粉症シーズンだけでなくて、年間2年間ずっと継続した通院が必要ですし、
現在はスギ花粉とダニアアレルギークレーンに近くの方法、効果がないと言われておりますが、
5歳以上からできるということで、小児を中心に受けている方が増えている治療方法です。
また、根本とはちょっと違うんですけども、レーザーで鼻の粘膜を変質させるという治療もあります。
例えば、花粉症とかで腫れていた粘膜、ここにレーザーを当てますと、
粘膜が固くなって、膨らんでいる粘膜が膨らんじゃってるんですよ。
それが固まるようにして、そうすると鼻の中の空間が広がります。
そうすると鼻つまりが解消されます。
さらに、レーザーを当てられた部分が水分を失うので、
花粉がつかない、本当につかなくなるので、アレルギーが体内に入りにくくなります。
前回と今回も先ほども話してますけども、
あれ?水分って取った方がいいんじゃないの?
粘膜って水分あった方がいいんじゃないの?という話を前回もしてるんですけども、
中途半端に水分がついている粘膜ですと、そこにへばりついちゃいます。
動きが悪いので、その花粉がついたまま、その粘膜に花粉がついたまま、
残ってしまいますという状況なんですけども、
これ水分を取って動きを良くすれば、外に出す動きが起きやすくなりますよ。
花粉症でずっと鼻水が出てくつらいなというのは、それはつらいんですけども、
必要最低限、鼻水を出すことで鼻の中をすっきりさせるという、
そのためには水分が必要ですよ、と。
ただ、いっそのこと、粘膜が水分を完全に失ってしまえば、
花粉がくっつかなくなります。
そうすると、鼻の中に花粉が残ることがないという点でも、
そういう意味でも効果があるんじゃないかという治療方法です。
とはいえ、効果は1年から2年くらいは続くと言われているんですけども、
半年くらいの間隔で効果が落ちやすくなるとも言われます。
根本治療とまではいかないんですけども、症状をある程度楽にするんですけども、
やっぱりシーズン前、毎年毎年やっぱりレーザー当てる人は、
当てる必要が出ますね、という。
ゼッカ免疫療法なんかは、もう完璧に治る人は、
もうそれで2年間通院したら終了という方もいます。
もちろん、もっと長期間通院を続けている方もいるんですけども。
ただ、症状を楽にしたいよという方でレーザー治療されている方は、
やっぱり多くいらっしゃいます。
症状が重い方とか、また治療をしっかりしたい方では、
受診するのがお勧めと言えます。
が、冒頭でも話しましたが、
今、市販薬でもだいぶ種類が増えておりますし、
自分に合う薬があれば、
全然市販薬で対応してもいいかなというところではあります。
今回はこんな感じです。
今年、ほんと花粉の飛散率が多いなと言われております。
毎年苦しんでいる方はもちろん、ただ、
今は症状なくとも、もしかしたら花粉症デビューという方も
いらっしゃるかもしれません。
花粉症対策、早い方がいいです。
花粉がしっかり飛び始める2週間くらい前から
対処するのがいいと言われていますし、
皆さんはしっかり花粉症に注意しましょう。
12:00
今、2月の上旬くらいから花粉飛ぶということなので、
このラジオが流れているぐらいの時には、
本当は治療を始めた方がいいかなと言われております。
本当であれば、今回の話、
例えば花粉症の薬とかアレルギーの強さの順番とか、
眠気のあるなしとかを、
本当はこういう風に説明していった方がいいとは思ったんですけども、
ただ本当に体質によって、
合う合わないが出やすい薬であるので、
皆さんは自分に合う薬、それが一番だと思ってくださいませ。
ただ、基本的に今までそういう薬を使ったことがないし、
話聞いてみたいなという方、もしいらっしゃいましたら、
Twitterやメールの方でメッセージいただければ、
実はこの方がこういった強いと言われてますよ、
眠気が少ないと言われてますよ、
そういった話をさせていただければなと思っております。
今回も最後までお聞きいただきまして、誠にありがとうございました。
また次回も聞いていただけると大変嬉しいです。
それではまたお会いしましょう。
このラジオで話す内容はあくまで一つの説であったり、
一つの例です。
医師の方針や患者様それぞれの状態で治療方針は違いますので、
自身がかかっている医師や看護師、薬剤師などの話を
優先するようお願いいたします。
13:12

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