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2023-01-26 14:03

第24回「花粉症ってなんでなるの?」/「花粉症対策の生活習慣は?」

今回の内容

・今年の花粉は多い?少ない?

・花粉症ってなぜ起こる?鼻水や目の痒みはなぜ起こる?

・ヒスタミンとIgE。あれってなんなの?

・痒い時に目をかくのは花粉症を悪化させる?

・水分補給が花粉症には大事?・花粉症に対して、アルコールやタバコはNG?


気になる事、ご意見やご感想などお待ちしております!! 

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おはよう、こんにちは、こんばんは。薬と健康に関するラジオ、略して、くすけんラジオのうっちーです。
このラジオでは、現役薬剤師で薬局を経営している私、うっちーが、薬のことや健康のことなので、
ラジオを聞きの方からの質問や、日々の業務で患者様からいただいた質問などを紹介しながら、
質問に答えたり、薬や健康についての話をしていくというラジオです。
どうぞ皆様、よろしくお願いします。
1月後半にありました寒波が襲っておりまして、雪への対応なども必要になっているところも多いかと思われます。
雪への対応のストレスや、また寒さや乾燥、そういったのもありまして、感染症にかかりやすい時期です。
受験シーズンもあったらなかったりし、自分やご家族で受験の方もいらっしゃるのではないかなと思われます。
体調崩さないよう、十分ご注意いただければ。
さて、今回のテーマですけども、患者様からちらほらと質問をいただいております内容で話をさせていただきます。
毎年このことで悩まれている方もいらっしゃるのではないかなと思われます。
そういった内容で話をしていきます。
それでは今回のテーマはこちら。
花粉症って何でなるの?
東京では今年は2月の上旬から花粉の飛散が始まるよと言われておりますし、
2月中には全国的に花粉が飛び始めるという地域が多いです。
これよりも前から花粉が飛ぶこともありまして、もう花粉の症状出てるよという方もいるのではないかと思われます。
さらに今年は全国的に例年と比べても飛散率は多いと言われております。
関東では例年比で200%を超えると言われておりまして、関西でも例年比の120%から130%くらいは花粉が飛ぶよと言われております。
花粉症なんですけども、2019年の統計によりますと49.2%、国民の約半数が花粉症に苦しんでいるというデータがあります。
花粉症の原因は植物なんですけども、ヒノキやブタクサなど様々ですけども、スギ花粉症患者は日本全国のうちで38.8%ですので、
花粉症に悩まれる方の多くがスギが原因の花粉症で悩まれております。
僕自身も毎年3月から5月頃には鼻水とか目のかゆみ、本当に悩まされております。
多くの人の悩みである花粉症について今回話をさせていただきますが、
最近この形をとっておりますが、今回は前編として花粉症がどういうものかと、それに伴う生活注意といったことを話しまして、
次回に花粉症の薬などについて話をしていこうかと思います。
ではそもそも花粉症がどういうものなのかという話をしていきますと、
花粉症、例えばスギやヒノキなどの花粉が体の中に侵入します。
この時体は入ってきた花粉を異物として捉えます。
そして体はその異物を取り除こうとして免疫が反応して取り除くように働いていきます。
そして取り除くだけでなく、異物に対してこれは自分にとって有害なものであるといった風に免疫が花粉を覚えていきます。
体が花粉のことを覚えていきまして、花粉が入ってきたらこれは異物だということ、体の中に入れないようにしなければいけないよということで反応を起こしていきます。
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それがくしゃみとか鼻水、涙や目の充血、そういった形で現れていきます。
例えば鼻から入ってきた異物を外に出すためにくしゃみで異物を外に出そうとしますし、鼻詰まりで侵入を防いだりします。
鼻水で腹の中の異物を付着させて外に流していくということも行います。
目についても花粉などを洗い流すために涙が出たりします。
涙を流すために目は異物が入ってきているという反応をするんですけれども、それが炎症というふうになりまして充血をしたりします。
異物が入ってきたことでそこが炎症を起こしています。
体の中に異物が入っているということを伝えるために痒みが生じます。
痒みというのは異物が入ってきているよということで目が出しているサインですね。
ちなみになんですけれども痒みがありまして異物を出すためにもついつい目をかいてしまいたいという衝動が出てきます。
ここで目をかいてしまいますと、目は本来異物の侵入を防ぐために張っているバリア機能というのがあるんですけれども、
擦ることでそのバリア機能を破壊してしまう恐れがあります。
そうするとバリア機能が破壊されるので異物の侵入をより招きやすくなりますよと。
目をかいてしまえばかいてしまうほどに異物は侵入しやすくなります。
またこのバリア機能ですけれども、いってしまえば涙がこのバリア機能を果たしてくれております。
涙が表面を覆っているという形ですね。
そのためドライアイの方なので涙が少ないよという方はバリア機能の働きも悪くなるので異物の侵入がしやすくなります。
このように花粉症というものは自分の体の免疫が異物に対してしっかり働いてくれるからこそ起こる反応です。
ちなみになんですけれども、たまにコマーシャルや健康番組なのでIgE抗体という名前やヒスタミンという名前が話題に上がることがあります。
専門用語っぽくてよくわからないという風に患者様から質問されることがあるんですけれども、
体は花粉が異物ということを覚えていきますとIgEという抗体を作ります。
この花粉が入ってきたら花粉が入ってきたぞという反応する物質がこの抗体ですね。
この抗体であるIgEが目や鼻にあるマスト細胞という細胞にくっついているんですけれども、
そうすると再び花粉が体の中に入ってきたという時に体が抗体が反応します。
抗体がくっついているマスト細胞というところから侵入した異物である花粉を取り除けということでヒスタミンという化学分子が分泌されます。
このヒスタミンは花粉をできるだけ体内から放出しよう、外に出そうということで先ほどまで挙げたような反応、
例えば鼻水やくしゃみ、鼻づまり、涙や目のかゆみなどを鼻や目で引き起こさせるのがヒスタミンという化学物質です。
花粉の侵入が繰り返されるほど体は花粉を異物として覚えていきますのでIgEという抗体はどんどん増えていきますよと。
そしてこの抗体が増えれば増えるほど花粉が侵入した時に反応しやすくなりまして、
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反応するたびにヒスタミンという物質が出ることで鼻水とか目のかゆみなどが起きやすくなっていきます。
なので自分は花粉症になったことないよという方も花粉の侵入が起これば起きていくことと抗体がだんだん作られていきます。
症状がなくても抗体が作られていきます。
どれくらいというのは個人差にもよるんですけども、体内である程度抗体が作られていきますと症状が引き起こしやすくなってきまして、
ある日突然鼻水とか目のかゆみといった症状が出てくるようになってきています。
抗体がどれだけ溜まっていくかによって花粉症の発現時期というのは変わっていきますよと。
こういった話を患者様にしますと、
じゃあだったら免疫が高いほど花粉症でなりやすいの?
だったら免疫が落ちれば花粉症でかからなくなるの?と質問されることがあります。
実際のところ免疫が高いほど花粉症にかかりやすくなったりとか症状が重くなる傾向にあるとは言われております。
花粉症の症状が出るかどうかの割合なんですけども、免疫力がまだしっかりついていない、
乳幼児ですと杉花粉症者は1%程度です。
ですが免疫力がつき始めたな、定着し始めたなという5から10歳では約14%の方が花粉症になります。
10代から30代で約30%、40代で約39%が杉花粉症を持つと言われております。
一方年を重ねると段々とその人数や症状が軽くなったり減っていくと言われております。
ひどい花粉症で悩んでいた人でも年を重ねていくとなんか症状軽くなるなって方がいらっしゃったりします。
あと検査をしたら実際杉花粉症、アレルギー反応出るんですけども、症状としてはっきり出るのは60代で約20%、
70代以上だと約10%程度にまで減少するというデータが残っております。
仮例に重ねると杉花粉のアレルギー反応はあるはずなんですけども、症状まではっきり出ないというのは、これは免疫が落ちているからではないかと言われております。
じゃあ免疫低い方がいいんだというと、実はそうとも限りません。
花粉症、体内に入っている異物に対して花粉に対して免疫が働くことで、他の感染症に対しての免疫反応が落ちると言われております。
免疫のリソースが花粉に咲いてしまうので、他の感染症へのカバーが仕切れないということですね。
また花粉症の症状なので、鼻水やくしゃみなので、鼻や喉が荒れやすくなります。
荒れた部分では他の菌とかウイルスが悪さをしてしまいやすくなりまして、より喉や鼻の荒れがひどくなりやすくなったりします。
また免疫が異物を外に出してくるのに、その免疫がうまく働かないとなりますと、異物が体内に残りやすくなります。
そうすると結果的に異物を出そうとする反応、くしゃみや鼻水、目の痒みなどが長時間続きやすくなるという可能性もあると言われております。
花粉症になりたくないと言っても、免疫を無理に落とそうとするのはお勧めしておりません。
ここまでは花粉症の概要について話をさせていただきました。
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そしてここからは本日のワンポイントです。
本日のワンポイント、花粉症対策の生活習慣は
ここからは花粉症対策の生活習慣について簡単に話をしていきます。
予防となったり、実際の症状を楽にする、そういった方法をお伝えしていきます。
大きく分けて6つ、今話をさせていただきます。
まず1つ目、目元を冷やす。
目の痒み対策になるんですけども、目に花粉が入りまして、痒みを感じた場合、思わず目をこすりたくなるんですけども、
目をこすることで目のバリア機能を破壊してしまいまして、
結果的には花粉の侵入を許しやすくなってしまいますよということを先ほども話をしました。
目をこするのは良くないので、その代わりとしては冷えタオルなどを用いまして、目元を冷やすというのをお勧めしております。
目の痒みというのは異物、花粉が入ってきたことを炎症反応として簡単に教えます。
炎症というのは、腫れとか熱っぽくなっているということなんですけども、これが目に起きていることで痒くなるんですけども、
要はこの炎症を抑えてあげることで、痒みとかも楽になります。
なので、今話しました熱っぽさ、そういうのを抑えてあげれば、結果的に炎症は楽になりますので、目の痒みも楽になります。
炎症を抑えるために目元を冷やすのをお勧めしております。
また、それ以外にも目のバリア機能を保つためなんですけども、ドライヤー用の目薬なども好みに使うのもお勧めしております。
目のバリア機能、涙なんですけども、ドライヤー用の方は涙が出にくくなるので、このバリア機能も押していきます。
目薬なので、涙の代わりを補充してあげることでドライヤー対策になりまして、目のバリア機能も維持されるという形です。
次に大きく分けての2つ目、水分を取る。
これドライヤー対策の続きになるんですけども、ドライヤー対策。
涙が作られにくい方の中で多いのは水分が足りない方です。
涙も水分なので、水分を取ってないよという方は涙が作られにくくなりまして、ドライヤーにもなりやすくなったりします。
これ当然ドライヤー対策にもなるんですけども、水分が足りなくなることは鼻とか喉にも効果があります。
水分がかなり含まれる鼻水とか喉の粘膜、こういった部分が未水分が足りないと乾燥していきます。
鼻水が出なくなった方がいいんじゃないかな、その方が鼻を噛まないし楽じゃんと思うかもしれませんが、
鼻水が少なくなってくると花粉を外に出せないので、花粉が鼻の中に残るようになります。
そうすると鼻は異物が入っているよということで、異物がいるという知らせるために炎症反応を鼻で起こし続けます。
そうすると鼻が痛くなったりとか鼻の組織がおかしくなりまして、最終的に匂いとかへの影響を及ぼすこともあります。
また、喉に関しましても水分が減りまして花粉が残るようになりますと、同じように炎症反応を起こして痛みの中が出やすくなります。
また、喉の粘膜は他の感染症をキャッチするという効果もあるんですけども、
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ここが荒れて喉の粘膜がうまく機能しないと他の感染症にかかりやすくなるというリスクも高まります。
他にも喉が炎症でありやすくなりまして小汚れとかも起こしやすくなりますし、水分はしっかり取っておいた方がいいと言われております。
また、これ肌のことにも関係してくるんですけども、肌も乾燥してきますと花粉とかが肌につきやすくなります。
そのついた花粉が目や鼻にも入りやすくなりますので、肌を水分を保っておくのも花粉症対策でないと言われます。
保湿をするためには水分を取っておくのが大事ですし、水分を取る以外にも保湿ケアをしておくことが重要です。
そして大きく分けての3つ目、喫煙や飲酒は控えましょう。
花粉症の症状が出ている時とは、喫煙とか飲酒は控えた方がいいと言われます。
タバコは鼻の粘膜を刺激しまして炎症が悪化させやすいと言われておりますし、
またアルコールを取りすぎますと血管が広がりやすくなりまして、
鼻詰まりとか目の充血、そういった症状が一時的に出やすくなります。
そうすると目の痒みが出やすいよとか鼻詰まりが起こりやすくなりますね。
ただこれ喫煙とか飲酒、無理にやめてしまうとストレスがかかることが多いです。
ストレスというのはやっぱり免疫反応を悪くしたりもしますので、
無理にはやめないで控える時とか量を減らすというか、そういうのがお勧めしております。
今回はこんな感じです。
次回には花粉症について薬とか治療みたいなことについても話をさせていただこうかなと思っております。
今回も最後までお聞きいただきまして誠にありがとうございます。
また次回も聞いていただけると大変嬉しいです。
それではまたお会いしましょう。
このラジオで話す内容はあくまで一つの施設であったり一つの例です。
医師の方針や患者様それぞれの状態で治療方針は違いますので、
自身がかかっている医師や看護師、薬剤師などの話を優先するようお願いいたします。
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