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おはよう、こんにちは、こんばんは。薬と健康に関するラジオ、略してくすけんラジオのうっちーです。
このラジオでは、薬剤師である私、うっちーが薬のことや健康のことなどで、ラジオ機の方や患者様からの質問などを紹介しながら、質問に答えたり、薬や健康についてお話をしていくというラジオです。
どうぞよろしくお願い致しまーす。
今回は、患者様からいただきましたテーマで話をします。
血液検査でよく見る、ある数値のことが題材でございます。
それでは早速ですが、今回のタイトルはこちら。
コレステロールが高い、でも薬入れないのはなんで❓
この質問をいただきました患者様ですが、先日近くのクリニックにて健康診断をされました。
その方がLDLコレステロール、いわゆる悪玉コレステロールが165あったことに、ご本人とても驚いていました。
悪玉コレステロールというと、健康番組とかで血液を詰まりやすくするものなんだ、とか、ドロドロ血液の原因になるよ、といったことをよく聞いていたので、気をつけなきゃいけないと思っていたとのことでした。
で、その悪玉コレステロール139くらいまで抑えてねーという数値が、この患者様の場合165あったので、とても驚いていました。
ご本人はとても心配をされておりました。
ですが、医師からは特にコレステロールを下げる薬とかは処方されませんでした。
患者様がその医師と話した内容としては、いろいろと医師から説明を受けたと。
正直、医師の話がよくわからなかった。
で、最終的に食事や運動で気をつけていきましょう、という話をされていることは覚えていたということでした。
この患者様は抜きにして、正直なところ、薬が出ないで、とりあえず運動とか食事で様子を見ようね、ということはよくあるんですけども、
ほとんどの場合、このケースは患者様は喜びます。
いや、薬出なかったよ、よかったよ、とか、薬飲みたくないし、とりあえず運動とか頑張ってみるね、という方がとても多いです。
ただ、今回質問いただきました患者様は、コレステロールを一刻も下げたいと。
ドロドロ血液の元になるなんて嫌だ。
コレステロールを早く下げたいから薬を飲みたかったんだ、でも薬が処方されなかった。
薬、本当に飲まなくて大丈夫なのかな?
もしくは他のクリニックとかに受診して、薬出してもらわなくて大丈夫かな?という感じで薬局に質問されました。
薬を飲みたいという人、特に血圧とか糖尿病、コレステロールとか内科系の薬、正直飲みたがる人少ないので、印象に残ったなという感じでした。
こういう風に考える方もいらっしゃるよな、という思いまして、別にコレステロールとかは数値が高くても薬出ないことあるんだよ、という話を今回させていただきます。
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そもそもになりますけども、コレステロールというのは何だ?という話をまずさせていただきますが、
よく言われますが、コレステロールは油という名字で、おおむね間違いはないです。
油ということで血液の流れを邪魔するんだ、とか血液をドロドロにしてしまうんだ、とか、そういうイメージ外れてはないです。
ただ、この油は体にとって有効な面もあります。
コレステロールというのは細胞膜という細胞を包んでいる膜の原料になったりします。
この膜を安定させることで細胞を安定させるということができます。
細胞が崩れやすくなると、それだけ体がボロボロになってしまいます。細胞が壊れやすくなってしまうので。
これは内臓とか皮膚だけではなくて、脳の神経細胞とかにも大事だったりします。
神経細胞、ここの調子が悪くなってくると、脳の中での情報の伝達がうまくいかなくなります。
考えとかがすっきりしないという感じになりまして、鬱の原因になったりもします。
そういった意味で細胞を安定させるためにもコレステロールは大事だったりします。
またコレステロールはステロイドホルモンの材料になります。
ステロイドと聞くと悪いものというイメージもあるんですけども、ステロイドには炎症を抑えるとかストレス反応を抑えるという効果もあります。
例えばどこか怪我して痛むとか、ウイルスとかアレルギー物質が入ってきて免疫や活躍するために炎症反応が起こるんですけども、この炎症反応が起こりすぎないようにしてくれます。
こういった痛みとか炎症を抑えてくれるというのがステロイドです。
また体が感じたストレス、これも和らげてくれるのがステロイドホルモンです。
なのでステロイドが減りすぎてしまいますと炎症反応が過剰に起きてしまう。
例えば痛みとか熱がひどくなりやすいとか、花粉症とか体の疾診とかそういったアレルギー反応もひどくなりすぎたりもします。
またストレスを感じやすくなったりすることでメンタル面にも悪影響だったりします。
こういったことからもステロイドというのは体にとって大事ですし、それの原料となるコレステロールも大事なものだったりします。
他にもコレステロールは単純酸とかビタミンDといった体に大事なものの原料になったりもしますので、体にとって有益という面もあります。
なので実はコレステロールは減らしすぎは良くないと言われております。
とはいえLDL、いわゆる悪玉コレステロールと言われるもの、悪玉と言われるものだから悪いものだろうと思われます。
ただこのLDL、悪玉コレステロールですけれども、体にとって重要なコレステロールを全身に運んでいるというものです。
全身に油が行き渡るということでLDLが高すぎるということはそれだけ全身に油が高まってしまっているということになるんですけれども、
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全身にコレステロールという有効なものを運んでくれるという良い面もあります。
確かに悪玉コレステロール、油が全身に溜まりすぎるのは良くないですけれども、ある程度ないとそれはそれで困ります。
また悪玉コレステロールと反対でHDL、いわゆる全玉コレステロールというものがあるんですけれども、
これは全身に回っている余分なコレステロールを回収するというものです。
つまりこのHDLが高いということは余分な油を回収してくれます。
なので、このHDLが高い場合はLDLがある程度高くなったとしても問題なくなります。
LDLの数値をHDLで割った数値、これが1.5以下なら健康な状態。
2以上でコレステロールの余分な蓄積が増えてきて、2.5以上で血栓リスクが増えてくると言われます。
例えばLDLが120、HDLが60とかであれば、120を60で割って2であれば、
コレステロールこれ以上増やすとまずいかな、悪玉が増えてくるとまずいかなという状況でございます。
今回質問のありました方ですと、LDLが165でしたけれども、HDLが87ありました。
この方の場合は比率が2を下回っていたので、無理して治療開始するほどではないかなというところでした。
また質問のありました患者様の場合は、血圧とか糖尿病とかこういうのを持っているわけではなかったです。
もちろんそういった疾患がある方ですと、血管に負担をかけないようにとか万全を期すために治療を開始することもあります。
ただ他に疾患もないしHDLも高いなとかであれば、コレステロールは無理に下げない方がいい。
むしろコレステロールが全身に回っていることで細胞の調子を整えてくれたりとか、
ステロイド炎症反応を抑えてくれるということで、体のためには良かったりもします。
なので無理に薬を開始しないで様子を見ましょうねということはあったりします。
どうしても健康番組とかで悪玉コレステロールと言われると悪いものだと言われますけども、
こういったように無理して下げる必要はないこともあったりします。
以上が質問に対する僕内の返答です。それではここからは本日のワンポイントです。
本日のワンポイント
全玉コレステロールを増やすには禁煙と運動を
全玉コレステロールことHDLが増えるとある程度悪玉コレステロールLDLが高くても問題なくなります。
なので全玉コレステロールを増やしておくのが大事です。
そうすればLDLが高くても許容範囲になります。
LDLが高いということはコレステロールという体に大事なものを全身に回せているということでもありますので、
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意外と健康に良いということだったりします。
この全玉コレステロールですけどもこれを増やすには運動や禁煙が大事と言われております。
タバコはニコチンによりまして体内活性酸素を増やします。これがHDL、全玉コレステロールを減らしやすくなると言われます。
なので全玉コレステロールを減らさないためには禁煙が大事です。
また全玉コレステロールを増やすには運動、特に有酸素運動が大事です。
実はなぜ有酸素運動が全玉コレステロールを増やすのか諸説あってはっきりしないという部分が多いです。
ただ、有酸素運動によりまして体内に酸素を取り入れやすくする。
そうすること、活性酸素が全玉を減らすのとその反対に酸素が全玉を増やしてくれてるんだという説であったりとか。
運動をすることで中性脂肪を減らせるんですけども、この中性脂肪というのは悪玉コレステロールを作りやすくなります。
そして全玉コレステロールを減らしやすいという特徴があるんですけども、中性脂肪を減らすことで全玉コレステロールが減りにくくなる、
要は増やしやすくなると言われている、こういった説様々あります。
はっきりしないところはあるとはいえ、有酸素運動をすることで全玉コレステロールを増やしやすくするのは間違いないと数多くの研究結果が出ております。
運動は1日でも効果はあると言われますけども、1日に30分以上の有酸素運動、これを週に3日以上行うことが全玉コレステロールの値を増やすのにとても良いと言われております。
他にも食生活を整えるのも大事と言われているんですけども、基本的には全玉コレステロールには禁煙と運動の方が大事だと言われております。
今回はこんな感じです。今回はコレステロールについての話をさせていただきました。
割と患者様から質問がある内容だったんですけども、今までコレステロールって話してなかったなぁと今更ながら思いました。
今回のような検査値とか疾患のこととかはやっぱり病院で聞けなかったこととかを薬局で聞いてくださる患者さんもまたよくいらっしゃいますので、また何か話をするかもしれません。
ただ、その中でもコレ気になるよとかあればいつでもご連絡お待ちしております。
今回も最後まで聞いただきまして誠にありがとうございました。また次回も聞いていただけると大変嬉しいです。それではまたお会いしましょう。
次回の話を優先するようお願いいたします。