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おはよう、こんにちは、こんばんは。薬と健康に関するラジオ、略してくすけんラジオのうっちーです。
このラジオでは、薬剤師である私、うっちーが薬のことや健康のことなので、ラジオ機の方や患者様からの質問などを紹介しながら、質問に答えたり、薬や健康についての話をしていくというラジオです。どうぞよろしくお願い致しまーす。
今回のテーマですけども、ある方からいただいた質問です。このいただいた方というのが、第60回から続きのようになるんですけども、
以前、某企業に勤めていた際に、交流のあった方の紹介で、とある他の職種の方との勉強会兼交流会にお呼ばれしました。
ただ、質問内容はメモをしていたんですけども、どなたからいただいた質問かが不明でございます。という、完全にこちらの都合によって匿名になってしまうんですけども、質問いただいた方、本当にありがとうございました。
で、今回のテーマなんですけども、以前配信したある話の中で、結構話をしてしまっています。 ただ、もう少し補足を加えて、今回話をしようと思います。ということで、今回のテーマはこちら。
ジェネリック医薬品について、薬剤師としてはどう考えているのか。 以前、第54回で、おじさんのアウトプットのドスコイさんをゲストにお呼びした回でも、
ジェネリック医薬品について話をしております。 その時と内容が重複するところがあるんですけども、ご容赦いただけると幸いです。
また、内容に入っていく前に1点注意をさせていただきます。 先発医薬品。もともと発売されていましたお薬で、この先発医薬品の東京は消えた医薬品を、他のメーカーも作っていいよとなったものが、
ジェネリック医薬品です。 で、この先発医薬品というワードが、ジェネリック医薬品に比べて浸透してないです。
よく患者様との説明でも、先発医薬品という説明をしても、なんだそれと言われます。 で、僕の場合、先発医薬品をオリジナルの薬とか、オリジナル医薬品というワードで、よく説明をしています。
そうすると、患者様に伝わりやすかったりするので、今回も先発医薬品をオリジナルの薬とか、オリジナルの医薬品という表現をさせていただきます。
例えば、オリジナルの薬の特許が切れて、他のメーカーがその成分の薬を作っていいよとなったものが、ジェネリック医薬品といった感じで話をさせていただきます。
このオリジナルというワードを、医療関係者によっては、いや良くないよと心よく思わない方もいらっしゃるんですけども、ただ、このポッドキャストの中ではこのように話をさせていただきます。
ご容赦いただけると幸いです。 内容に入っていきますと、ジェネリック医薬品というワードは、大手のジェネリックメーカーとかが有名芸能人を起用してのテレビコマーシャルを流したり、
そういったのもありまして、このワードは浸透しております。 ただ、聞いたことはあるけど、ジェネリック医薬品は何?という質問をよくされますので、
改めてジェネリック医薬品の説明を簡単にさせていただきます。 例えばあるお薬があります。このお薬の発売後、時間が経ちますと特許が切れます。
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特許が切れた後、他の製薬メーカーも、その薬と同じ成分の医薬品を作っていいよということになります。
で、本来、薬というものは効果のある成分を研究していく。 そして、その成分は体の中でどう効果を及ぼしていくのか。
本当に人が飲んで効果が出るのか。副作用はどうなのか。 効果の時間はどれくらい効くのか。といった様々な研究が必要でありまして、
この研究に人手や時間、お金などを必要とします。 ですが、後から作る、もう特許の切れたい成分を作るメーカーとしては、
すでに元々の医薬品、世に出た段階で、どういう効果があるのか。 どういう副作用があるのか。どれくらい効くのか。様々なデータが揃っておりますし、
発売されてから、特許が切れるまでの間でも、その医薬品の発売後の様々なデータが集積されております。
なので、ジェネリック医薬品としては、研究への人手も時間もお金も抑えることができます。 それによりまして、元々の医薬品、オリジナルの医薬品よりも、
ジェネリック医薬品の方が安い値段で提供されるということになります。 実際、ジェネリック医薬品の多くのものは、オリジナルの薬に比べて
半額から3分の1、中には8割カットで2割ぐらいの値段になっているというものもあります。
オリジナルの医薬品とジェネリック医薬品、同じ成分のお薬であるため、効能とか副作用は同じと言われています。
一部特許の都合で、適用、何に効くかというのが一緒ではないと言われているんですけども、 成分自体は一緒ですので、効能とかは一緒だと言われております。
そして効能や副作用も同じ、その上で安いのだから、ジェネリック医薬品の方が良いと説明する薬局や薬剤師は大変多いです。
また、医療費の増大ということが大変今問題になっております。そのため、薬代を安く抑えるべきだというふうに言われております。
薬局で処方箋を出して薬をもらう場合、個人負担は3割であったり1割や2割であったり、子供とかの場合は宿長層によって変わったりもしますけども、
他にも生活保護の方では自己負担がないということもあります。 この自己負担を差し引いた金額、例えば3割負担の方であれば10割から3割を引いた残りの7割分、
自己負担がない場合であれば10割全てこれはどうなっているのかと言われますと、保険料で賄われます。
給与明細などに載ってたりして、給与から毎月差し引かれ続けているあの保険料です。
残りの7割とか10割とかこういったものは国民や企業、自治体から、こういったところから集めた保険料とか負担金から医療機関へ支払われていきます。
医療費がかかればかかるほど、その分国の税金の中で医療費に使われている部分がだんだんと増えていきます。
で当然ながらその分を補うためにも給与などが引かれていく保険料も増えていっているというのが今の現状です。
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そこで医療費削減をするために国の方から薬局へジェネリック薬品を進めるようにという方針があります。
それもありまして薬局ではジェネリック薬品を勧めたりもしております。
国も勧めてるし、同じ成分で効き目や副作用も同じなんだから、ジェネリックに変えた方がいいじゃないかと思われるかもしれませんが、必ずしもそういうわけではないということもあったりします。
まず添加物の違い。薬というものは錠剤とか粉とかカプセル水剤、様々な形があります。
ただ実際の成分というものは本当に微量です。例えば有名なお薬であるとロキソプロフェン、これロキソニンというお薬なんですけども、
ロキソプロフェンという成分は1錠あたり60mg分が成分として入っております。60gではないです。
60mg。これグラムで言うと0.06gという微量です。
こんなにも微量のものを商品としては売ることはできないです。例えば皆さん測って飲んでねというふうに粉をバーンと渡されても、それ毎回測って飲むとかは無理ですよね。
この成分0.06gを安定した形、錠剤とかの形で商品の形とするためには、薬の成分以外のものと混ぜ合わせて薬の形としていきます。
それが添加物です。実際薬の成分以外のこの添加物、薬によっては有効成分と添加物の比率が1対9といったものもありまして、
薬、錠剤とかのもののほとんどが添加物というふうになっております。 この添加物がオリジナルの薬とジェネリックでは変わっているということがあります。
例えばオリジナルの薬の場合、添加物AとかBで作られているよーというところが、あるジェネリックでは添加物Cがメインのものがある。
また他のジェネリックでは添加物AとかCで作っている。そういったこともあったりします。 とはいえ添加物というのは体への影響がないと言われております。
その添加物が例えば痛みを抑えるとか血圧を下げるとか、そういった薬の作用はないので、薬の効能は変わらないし安全だと言われておりますが、
アレルギー体質の方などの場合、多くの方が大丈夫なものでも体に合わないといったことがあります。それが添加物でも当てはまります。
食事で例えれば、そばアレルギーの方とかグルテンアレルギー、サバがダメな方とか卵や牛乳ダメな方など様々な方いらっしゃいます。
こういった食品もほとんどの方では大丈夫でも体に合わないという方がいらっしゃったりします。 それと同様に添加物でも肌に合わないとかそういった方がいらっしゃいます。
なのでオリジナルの薬からジェネリックに変えた時に、なんとなく違和感があるな、なんとなく肌が赤くなるなどか、そういった風に体に合わないという方はいらっしゃったりします。
それと添加物以外の違いとして、オリジナルの薬とジェネリックで製造過程が違うことがあるということもあります。
ジェネリック薬品はオリジナル薬品の成分の特許が切れたことで作れます。 ですがオリジナルの薬によっては製造過程の方にも特許がかかっているということもあります。
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薬というのは体に入ってからの吸収の仕方とか効果の出方、本当に様々です。 例えばある薬では体に入ってすぐに効果が現れるけども効き目が切れるのが早い薬があるとか
別の薬ではすぐには効果が現れないよう、じわじわと効果が出てきて長く薬の効果が続くといったものもあったりします。
薬を作っているメーカーとしてはその薬の特徴に合わせて吸収してから効果が現れるまで、ここも大変重要なところです。
問題なのは一部の薬品ではこの製造過程にも特許をかけられているということです。
ジェネリック薬品を作ってもいいよ、成分の特許は切れたよとなってもこの製造過程に特許はかけられている。
なのでジェネリック薬品の会社としては同じ製造方法で作ることはできない。
そうなってくると体への吸収が微妙に変わるということもあります。 例えばオリジナルの薬では8時間後に効果が出るように設計されている。
でも製造過程が変わったことでジェネリックでは6時間後に効果が出てしまうとか、10時間後に効果が出る、こういった風にオリジナルと効果がずれるということもあったりします。
ただこの製造過程の特許の問題は本当に一部の薬ではあるんですけども、コレステロールで有名な医薬品でこれに当たったというのもありまして、結構有名な問題として話題になりました。
なので多くの医療関係者ではこの製造過程のことも重要だよねという考えている方は大変多いです。
こういった添加物や製造過程の点がジェネリックに変えて大丈夫なのかという話をした時によく話題にされたりします。
また他にもオリジナルの医薬品とジェネリックの医薬品で違うところがあるというのもあります。
例えば名前が変わることやシートのデザインが変わること、これにも意外と注意が必要だったりします。
まず名前の点、オリジナル医薬品というのは商品名であるのに対してジェネリック薬品は一部の例外はありますけども、
成分名たすメーカー名というルールがあります。わかりやすいところですとロキソニンという薬品があります。
このロキソニンはオリジナルの薬はロキソニンという商品名をつけております。これは製薬会社がつけた商品名です。
このロキソニンは成分名がロキソプロフェンナトリウム塩酸塩と言います。 ジェネリック薬品の場合はロキソプロフェンナトリウム塩酸塩60ミリでその後にメーカーの矢号がつきます。
例えばサワイ製薬が作ったジェネリックであればロキソプロフェンナトリウム塩酸塩60ミリサワイ、タケラテバという会社が作っていればロキソプロフェンナトリウム塩酸塩60ミリタケラテバという風に名前がつきます。
このジェネリック薬品の名前のつけ方はジェネリック薬品ということを明確にするため、またどこのメーカーが作っているかを明確にするためということで現在ルール化されております。
ただこのルールは近年できたもので昔からあるジェネリック薬品によっては商品名になっているというものもあるんですけども、多くのジェネリック薬品はこのように成分名とメーカー名を合わせた名前です。
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ロキソニンとロキソプロフェンだとなんとなく似ている名前だなというイメージがつくんですけども、中には例えば血圧の薬でアダラートという商品名の薬が成分名はニフェジピンという風にかなり違ったものもあったりして混乱してしまうという方が中にいらっしゃったりします。
また薬のシートのデザインがジェネリックでは変わることがあります。
オリジナルの薬と名前が変わるのでシートに記載してある名前も変わるということもあるんですけども、
それ以外にもジェネリックメーカーによってはわざとオリジナルの薬品とデザインを大きく変えているということがあります。
あるメーカーではオリジナルの薬とジェネリックとりまちがないようにわざと大きく変えているよということもあれば、メーカーによってはわざと似させで作ったりもします。
ここらへんはメーカーによって様々だったりします。
ジェネリックに変えたことでシートのデザインが変わるよとか何か微妙に違うなということで、先発と同じだと思ったらあれジェネリックだったといったことで混乱したりする、そういったことがあったりします。
薬の名前やシートのデザイン、これは薬の効果とかに影響を与えるわけではないんですけども、今まで飲み慣れていたオリジナルの薬からジェネリックへ変更した際に違和感を感じられたりします。
この違和感、継承できない問題でして、今までと同じ成分、そう聞いてはいるけども見た目とか違うし、何か効き目が違う気がするよということはよく言われたりします。
ここは薬局からすると頭を悩ませている問題です。
今回話をしてきましたジェネリックについての違和感ですけども、ジェネリック薬品でも承認されるためには国の審査などをクリアしてなければいけないです。
近年、あるジェネリック製薬会社で製造過程などに大きな問題が生じたということが大問題になりました。
それにもありまして、現在国の審査などは以前よりも厳しくなっていると言われております。
そういったことで安全性も確保されていると言われたりはしますが、どうしても違和感を感じるという方は大変多いです。
少しでもこの違和感を軽くするにはどうすればいいかと言いますと、AG、オーソライズドジェネリックを進めたりもしております。
ジェネリックが発売される前はオリジナルの薬がその成分において市場を独占している状態ですが、ジェネリックの発売がされるとジェネリックによりシェアをどんどん奪われていくという状況です。
オリジナルの薬品メーカーとしてはそれでは困ってしまうので、オリジナルのメーカーとしてはオリジナルの薬を作りながらもジェネリックを一緒に作ったりします。
オリジナルのメーカーがそのジェネリックを作っているので、当然添加物も製造方法なども全く同じものです。
なので安全性や有効性などは全く変わらないです。商品の名前とシートの見た目、これは少し変わってしまうということは生じてしまいますが、中身の部分に関してはオリジナルと全く同じものになります。
中身はオリジナルと全く同じにも関わらず、ジェネリックなので値段は安くなるということになったりします。
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ジェネリック薬品はメーカーによって薬の値段にばらつきがあったり、昔はAGの薬は高めだと言われたりもしておりましたが、ここ最近ではジェネリック薬品の値段は均一化されてきています。
まだもちろんばらつきがある薬も多いんですけども、値段の差は生じにくくなってきております。
患者様によっては、医療費のことがあるからジェネリックに変えたい、でも安全性も確保したいという方にはAGを勧めたりもしております。
ただ全てのお薬にジェネリック、AGがあるわけではないですが、もしもAGが販売されているものならば、AGに変えていくというのも一つの手だったりします。
以上が質問に対する僕なりの返答です。それではここからは本日のワンポイントです。
本日のワンポイント ジェネリックの方が良いこともある
先ほどまででジェネリック薬品で添加物の違いなどにも触れたんですけども、普通に考えれば添加物もオリジナルの薬と一緒にした方がいい、そう思いませんか?
先発と同じ添加物ですよ、とすることで安心感を与えやすいですし、患者様からしても買いやすいと思われます。
ただメーカーによってはわざと添加物を変えているということがあります。
なんで添加物を変えているんだと言いますと、単純にその添加物が手に入りにくいということもあるんですけども、メーカーの方では良かれと思って添加物を変えていることがあります。
例えば、某王というジェネリックメーカーのテレビ宣伝で、患者様が飲みやすくするためというのがテレビで言われたりもしております。
これはわざと錠剤を口の中で溶けやすいタイプにするとか、すごい苦い味の薬の苦味を感じにくくするためとか、
あとは少し錠剤の大きさを変えるとか、そういう風に飲みやすい工夫というのをしております。
その時に添加物とかで味を変えたりもしております。
この一つの例として、少し前に神経から来る痛み、それに良いよという薬があったんですけども、この痛み止めのジェネリックが発売されました。
その薬は苦味が強い成分で有名だったんですけども、あるメーカーではわざと添加物を二層構造にして苦味をマスキングしたりとか、
風味の付いた添加物を加えることで苦味をごまかす、例えばグレープフルーツ風味にするとかコーヒー風味にする、そういったのを各メーカーで色々と変えたりもしておりました。
また味だけではなくて錠剤の大きさをオリジナルとわざと変えているということもありました。
これは錠剤を大きくすることも小さくすることもあるんですけども、飲みやすい大きさを研究してその大きさに変えていくということもあったりします。
他にもオリジナルにはなかった口の中で溶けやすい形状にするなど、飲みやすさなどで各ジェネリックメーカーは工夫もしたりしています。
もし今飲みにくい薬を飲まれている場合、飲みやすさを求めてジェネリックに変更したりメーカーを変更したりするのもありだったりします。
メーカーを変更するのもありだったりします。
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今回はこんな感じです。
本来薬剤師はジェネリックを推奨しなきゃいけない立場ですけども、ジェネリックを否定するような話をしてしまいまして誠に申し訳ございませんでした。
が、あくまで一例として受け取っていただければなと思っておりますし、否定的な話、例えば肌に合わないとか吸収のこととかもレアケースだったりします。
今回ジェネリックで大丈夫なのかという否定的な話が多かったかもしれませんが、僕自身は自分で薬をもらうときはジェネリックに変えています。
というのも値段が安くなるというのもありますし、添加物の問題などはオリジナルの薬に添加物が体に合わないことだってあるし、
また吸収のことでも、オリジナルでもジェネリックでもずっと同じメーカーで飲んでれば吸収の仕方が変わることはないよーと、
オリジナルとジェネリックをコロコロ変えたりしなければ問題ないというふうに考えたりしています。
ということで僕自身はジェネリック飲んでますよということで今回ご容赦いただければ幸いです。
クスケンラジオでは皆様からのご意見ご感想をいつでもお待ちしております。話のテーマなどいただければなるべく早めに取り上げさせていただきます。
ツイッターやメールなどいつでもご連絡をお待ちしております。
今回も最後までお聞きいただきまして誠にありがとうございました。また次回も聞いていただけると大変嬉しいです。それではまたお会いしましょう。
このラジオで話す内容はあくまで一つの説であったり一つの例です。
医師の方針や患者様それぞれの状態で治療方針は違いますので、自身がかかっている医師や看護師、薬剤師などの話を優先するようお願いいたします。